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208

 中継ポータル前の金剛力士は相変わらず壮健のご様子です。

 フィーナさん達もここは全員クリア済であったらしい。

 通せんぼは無かった。


 さすがに雰囲気はいつもと違うように思える。

 既に風霊の村がどういった状況になっているのか、情報が流れていたのだろう。

 金剛力士に挑んでいるパーティの姿はギャラリー込みで殆どいない。


 反面、中継ポータル内部は人が多い。

 いやはや、凄い数だ。

 その中からオレ達に気が付いたプレイヤーがいた。

 ハンネスだ。



「フィーナさん!」


「待たせたかしら?悪いわね」


「いえ、人を集めるだけでしたから」


「早速、説明するわ。時間は大丈夫?」


「時間はいいんですが。人が思ったほどには集まってないです。そこが気になります」


 何だろうか?

 人の集まりが悪いのか?



「やあ、キース」


「フェイか」


 フェイの後ろには御剣と与作と東雲までがいる。

 同じパーティで組んでいるっぽいな。


「攻略組のトップは半数以上いるんだけどねえ」


「集まりが悪い、というのは?」


「ここを離れたくない連中も多くてね。実際、クラスチェンジを果たすには都合がいいし」


 そういう理由で?

 まあプレイヤーそれぞれに理由があるんだろうけどな。


 与作が一歩進んで声を掛けてくる。


「キース、君は手伝ってくれるんだろうか?」


「うん?まあ今すぐにしたい事もないし。手伝うのもいいかなって思ってるよ」


「当てにしたいんだがね」


「出来る範囲で力になるかなあ」


 フィーナさんの説明は続いている。

 与作達にしてみたら結論の出ている話しのようだな。

 まあ彼らは生産職だし、フィーナさんとの繋がりは元々深い。

 それに戦力として十分だろう。


 ハンネスはファームリーダーに。

 フェイはグラスワークリーダー。

 東雲もストーンメイソン。

 与作もランバージャックリーダーになっている。

 御剣はグラスワーカーのレベル12だ。

 決して低くはあるまい。

 普通に強いんじゃね?



 何か説明が長引きそうな雰囲気になってきた。

 一部のプレイヤーが報酬がどうだの、言い始めているみたいだ。


「金剛力士相手に時間を潰しに行ってくるよ」


「金剛力士は暇潰しの相手じゃないと思うが」


「金剛仁王だと尚更だと思うぞ?」


「うん。まあそうだよね」


 そうそう。

 金剛力士はどんなレベルで現れるか、知れたものではない。

 まあ不健全な雰囲気の中で話を聞くだけというのも非生産的だ。

 いっそ戦っていたほうが、いい。


「キースさんの模範戦闘ですか?」


「この子達の戦闘なら是非見たい!」


 気が付けばアデルは獅子吼の喉を撫でていた。

 イリーナは幻月を肩に乗せているし。

 お前ら。

 馴染むの早過ぎないか?


「模範?模範になるのか?」


「真似はしません。色んな意味で」


 うむ。

 イリーナの言葉に何かが含まれている気がする。

 何だろうね?






 金剛仁王・阿形 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火属性 水耐性


 金剛仁王・吽形 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土属性 風耐性



 いきなりこれかよ!

 まあいいか。

 呪文で強化はちゃんとしてある。

 レジスト系は当然。

 召喚モンスター達にはエンチャンテッド・メルトやエンチャンテッド・ディグレードも追加した。

 あ、幻月は直接の物理攻撃はしないからナシですけどね。



 無論、手順はいつものアレだ。

 オレは阿形を。

 召喚モンスター達は吽形を。

 最初から獲物は定まっている。


 既にティグリスも獅子吼も低く唸り声を上げていた。

 そうか。

 そんなに獲物が恋しいのか?

 オレもだ。


 では。

 久しぶりに金剛仁王と戦ってみるか?




 さすがだ。

 金剛仁王は強いな!

 最後は腕絡みから脇固め、独鈷杵で仕留めましたが。

 そこまで持って行くのが一苦労です。

 でもまあアレだ。

 やっぱり呪文が凄いのだ。

 実に戦い易い。


 それに今回は実に幸運であったようだ。

 独鈷杵が拾えたのです。

 こっちの方が嬉しいですな!



「お見事!」


「確かにこれは真似出来ないなあ」


「この子達、強い!」


 うん。

 感想はいいんですがね。

 なんで皆さん、ギャラリーに?

 オレの後で金剛力士に挑めばいいのに。

 まあ呪文の効果がまだ十分に残っているし、有難いんですけどね。


 では。

 もう一戦、やってみようか?





 金剛仁王・阿形 Lv.8

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火属性 水耐性


 金剛仁王・吽形 Lv.8

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土属性 風耐性



 げえぇぇぇぇ!

 レベルが上がり過ぎいぃぃぃぃ!

 運営、ちょっとは加減してくれっての!


「真練気法!」


 慌てて武技も注ぎ込んだ。

 聞いてない。

 聞いてないよ!

 こんなにレベルの高い相手が出るなんて!






《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『フローリン』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 全く。

 ほんの数戦でレベルアップとか何なの?

 まあ確かにオレもティグリスも獅子吼もそれなりにダメージは喰らいましたよ?

 でもそれだけの価値があったと思いたい。

 そうでないと何もアイテムが得られなかったのが悲しすぎる。


 ま、レベルアップしてるんだし、いいか。

 フローリンのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だった。

 もう1ポイントは生命力にしておこう。



 フローリン バットLv1→Lv2(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 19(↑1)

 知力値 10

 筋力値  8

 生命力  8(↑1)

 精神力 10


 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血



 最初の一歩だな。

 このフローリンはインプへの融合にはしない予定です。

 正常進化ルートで行きたいものだが。

 先々でどうなる事やら。

 名前のフローリンはフッ素の意味で付けた。

 その心は?

 何にでも反応しちゃいます。

 既に分かっているだけで融合先が2つもあるからな。



 他に挑戦するパーティの気配がないので更に4戦した。

 金剛仁王は出ないで金剛力士だけだ。

 結果、力水2個と変性岩塩(聖)が1個。

 まあまあ?



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『幻月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 レベルアップもまあまあかな?

 底上げと言えば底上げなんですがね。

 まだ獅子吼もテロメアもレベルアップしません。

 どんだけ経験値必要なんだよ!


 おっと、いけない。

 前向きに行こう。

 幻月のステータス値で既に上昇しているのは精神力だった。

 もう1ポイントは生命力にしておこう。



 幻月 インプLv2→Lv3(↑1)

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 20

 筋力値  3

 生命力  4(↑1)

 精神力 22(↑1)


 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]

 光属性 闇属性



 呪文の効果がちょうど切れた。

 真練気法の効果はまだ残っているが、一旦区切ろう。



「私だけ戦っていてもつまらないな。アデルとイリーナも戦わないのか?」


「ええー!?」


「私達もですか?」


「経験値稼ぎにはいい相手だろうしな。相性もいい筈だよな?」


 そう。

 ここの金剛力士、阿形は火属性で吽形は土属性だ。

 アデルは火属性、イリーナは土属性の魔法技能を持っている。

 当然、レジスト系呪文を持っている訳で。


「まあそう言われるとそうですが」


「見比べられるのが、ねえ?」


「いいから。いざとなったら介入する」


「えー」


「本当に大丈夫ですか?」


「まあ、いいから」


 うん。

 普通に通用すると思うぞ?




 実際、通用してるじゃないか!

 2連戦で2勝。

 まあ2連戦とも金剛力士でレベル3とレベル5だったが。

 それにしても。

 彼女達、変性岩塩(聖)1個と力水1個とアイテム確保率が100%なのだ。

 解せぬ。



「与作達は挑戦しないのかな?」


「残念だけどパーティメンバーが足りてない。ログイン待ちでね」


「では、先に挑戦していいかな?」


「うん、観戦するのも楽しいからなあ」


 他のパーティも見回すが、前に出ようとする者はいない。

 それでは。

 幻月とフローリンは帰還させよう。

 ナイアスとデニールを召喚する。

 これに加えて既に召喚してあるティグリス、獅子吼、テロメアを加えた布陣だ。

 隙があるとすればデニールだが、距離を置いて支援に徹するのであれば大きな問題はないだろう。

 呪文で強化をしておいて、と。

 挑戦しましょう。





 連戦する事7戦。

 4連続で金剛力士で秒殺だったのがやや不満であったが、中々いい戦闘であったように思う。

 何故ならば。

 インフォがあったからです。

 はい。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『デニール』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 順当?

 まあそれはいい。

 その一方で7戦していて力水が1個、変性岩塩(聖)が2個というのは問題だ。

 【解体】仕事してくれ!


 おっと。

 デニールのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1点は精神力を指定する。



 デニール ビッグスパイダーLv3→Lv4(↑1)

 器用値 21

 敏捷値 20(↑1)

 知力値 15

 筋力値  8

 生命力  8

 精神力  8(↑1)


 スキル

 噛付き 振動感知 気配遮断 出糸 罠作成 毒



 次からは何処を強化するのか、悩ましいな。

 敏捷値を重点的に鍛えるのはいいのかもしれないな。




 一旦、金剛力士への挑戦を中断した。

 ギャラリーの中にフィーナさん達の姿が見える。

 ハンネスもいる。

 何だ?

 すぐに声を掛けてくれても良かったのに。



「見てたわよ。実際に見ると凄いわね」


「えっと。用件は終わりですか?」


「まあ一旦終了かしら?」


「すぐに動ける事でもないしねー」


 うん。

 でもミオは何か不穏そうな雰囲気を纏っているのが気になる。


「ま、半分が賛同して来てくれたら上々ってトコじゃないかな!」


 その一方でレイナは明るい。

 どうなるんでしょうね?



「まあ細かい話は中継ポータルでお昼ご飯を食べながらで、どう?」


 うむ。

 フィーナさんの提案は実に合理的でした。

 同意せざるを得ない。





 何が提案されたのか?

 それは明日、風霊の村周辺に陣取るケンタウロスの群れを出来るだけ駆除する事だ。

 無論、依頼ではない。

 飽くまでもお願いである。

 プレイヤー全体の互助に繋がる事であるからだ。

 だが全員の賛同を得るまでに至っていない。

 直接的な利益がない、というのではリスクと見合わないという意見も多いからだろう。

 だから、無償で食料だけはいくらか提供する事になるようですが。


 明日、午前6時にこの中継ポータルを出発。

 風霊の村へと向かう。

 途中で魔物に遭遇するようであれば当然迎撃。

 正午前後で風霊の村の手前にてインスタント・ポータルを使用。

 これは生産職のメンバーだけでも3名、使えるプレイヤーがいるそうだ。

 そして、風霊の村の包囲の輪を削っていく、と。

 出来れば村の方からも戦力を出したいと考えているようだ。



「明日、というのは早過ぎませんか?」


「戦力が全て揃うのを待てるとは思えないのよね」


「見込みは?」


「当然、あるわよ?」


「β時代からかなりハードなクエストもあったし、この位でも驚きは無い!」


 いや。

 フィーナさんはともかく。

 レイナの太鼓判が太鼓判になってない件。

 ハードなの?


「ここの運営は冷徹だけど、出来もしない試練は与えないと思うわよ?」


 えっと。

 フィーナさん、マンモスって知ってますか?

 あんなのがウヨウヨしてるマップを用意する運営なんですけど。

 まあ口にはしませんでしたが。



「ではこの後は?」


「私達は明日に備えてログアウトするわよ?」


「編成は明日、調整になるかしらね」


「ほう」


 アデルとイリーナは?

 視線を向ける。


「私はミオちゃんとお話が終わったらログアウトです!」


「同じく」


 ふむ。

 そうなると少し自由時間はあるな。


「じゃあ私はもう少し狩りをしておきます」


「まだ、やるの?」


「ええ。戦力の底上げはしておきたいですから」


 ここは正直に答えておこう。

 うん。

 嘘は言ってない!



「もうちょっとゆっくり出来るようになったら、色々と聞かせてね?」


 フィーナさんはそう言って笑うのですが。

 何故だろう、テロメアとは違う怖さがあります。

 オレには頷く事しか出来ませんでした。




 さて。

 何処に行くか?

 選択肢は多くない。

 最初にしたのは中継ポータルで一旦ログアウトしておく事であった。

 保険だ。

 死に戻りの可能性は当然ある。

 迷惑を掛ける訳にもいかないからな。

 召喚モンスターを全て帰還させてログアウト。

 すぐにログインして、と。


 召喚モンスターの陣容は見直していこう。

 ティグリス、獅子吼、テロメア、ナイアス。

 ここまでは簡単に決まりました。

 残り枠はレベルアップ狙いでストランドを。

 そのストランド、ティグリスの体に絡まるように這い上がって行く。


 便乗かよ!

 まあ、それでもいいか。

 今までも便乗してた奴はいたんだし。

 確かにストランドの敏捷値は底上げしたい要素だな。



 金剛力士は?

 どっちのペアも既に順番待ちになってました。

 十二神将のいる場所よりも近いですからね、分かります。

 では。

 オレは十二神将にします。

 空いてるかな?

 中継ポータルであれだけのプレイヤーがいたのだし、比較的空いているだろう。

 だが明日の予定もある。

 午後9時を目処に十二神将への挑戦は切り上げるのがいいかな?


 では。

 移動だ。




 相変わらずのオークだが石ころ以外のアイテムを残したので許す。

 正確にはオークリーダーですけどね。



【素材アイテム】ツァボライト 品質B- レア度3 重量0+

 緑色のガーネット。赤色系のガーネットよりも希少価値がやや高い。

 透明度の高いものは魔法発動用に人気があり高額になり易い。



 うむ。

 上々です。

 【解体】さん、先刻の暴言をお許し下さい。




 十二神将は空いているようです。

 目論見通り。

 あの気持ち悪いグロウリーチを乗り越えただけの価値はあるだろう。

 だがさすがに牛頭と馬頭の出現ポイントでは何もいなかった。

 まあそこは仕方ないか。


 時刻はまだ午後1時40分といった所ですな。

 時間に余裕はあります。

 では。

 誰と戦いましょうか?

 まずは軽く迷企羅から相手をしましょう。

 お供は確か、えっと、何だっけ?


 まあいいや。

 なんとかなるさ。




 迷企羅大将 Lv.2

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 風属性 火耐性



 暴れ闘鶏 Lv.9

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上、空中 風属性



 あれ?

 何かが違う。

 それに暴れ闘鶏の数が多いような気もする。

 4匹、いるぞ?



 しまった。

 運営の罠じゃね?

 迷企羅、クラスチェンジしてるんじゃないのか?



「真練気法!」



 ここは全力で。

 これは、オレの油断だ。






《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ストランド』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 どうにか、だ。

 確かにストランドはレベルアップしている。

 でも大きなダメージを喰らった事でステータスに異常を起こしている。

 仮想ウィンドウに示されているのはオレの油断の証でもあった。

 全く。

 死に戻りがいなかった事は幸運だったと言うべきだろうか?


 気持ちを切り替えよう。

 ストランドのステータス値で既に上昇しているのは生命力だ。

 もう1点は知力値を指定する。



 ストランド シースネークLv3→Lv4(↑1)

 器用値 10(-6)

 敏捷値 13(-8)

 知力値 10(-6)(↑1)

 筋力値 12(-7)

 生命力 20(-12)(↑1)

 精神力  9(-5)


 スキル

 噛付き 巻付 水棲 熱感知 気配遮断 毒



 ここは交代で。

 ストランドよ、正直、済まんかった。




 ところで。

 インフォらしきものは?

 無かった。

 だからこそ油断した、というのはまあ言い訳にしかならないな。

 慣れって奴は本当に怖い。


 迷企羅も名称が迷企羅大将、となっていた。

 してやられたな。

 上位の存在が有り得るというのを見落としていた。


 基本的には戦闘スタイルに変わりは無い。

 だがその戦闘能力は段違いだ。

 

 暴れ闘鶏も油断ならんな。

 4匹のうち2匹は獅子吼のブレスを避けていたようだし。

 早々にストランドもダメージを喰らってしまっていたみたいだ。

 テロメアがいてくれて助かったのかもしれない。

 獅子吼ですらかなりダメージがあった。

 ティグリスとナイアスはほぼ無傷であるのが救いか。


 まあ反省を長々とするのも無意味だ。

 ここは戦鬼を召喚する。

 前衛を強化しておくに越した事は無い。


 ここはイベント絡みに可能性も考慮して、じっくり一周してみよう。

 次は?

 伐折羅だ。

 えっと、記録はしてあった筈だな。

 こいつは溶属性を持っていたと思うが。

 お供はヘルハウンド。

 火属性と闇属性を持つ、スピードのある魔物だ。

 呪文の強化に追加が必要になるようだ。

 こうなると厄介になる。

 レジスト系だ。

 重ね掛けは、効くのか?

 エンチャント系は1つしか効かなかったんですけど。

 まあそんな所も試すしかないか。






 伐折羅大将 Lv.1

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 溶属性 氷耐性



 ヘルハウンド Lv.9

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火属性 闇属性



 また強化されちゃってるよ。

 何この差は?

 まあ戦い甲斐はあると言えばあるんですけど。


 ヘルハウンドは2匹になっていた。

 前衛組に追加したレジスト・ファイアとレジスト・ダークの重ね掛けはちゃんと効いたみたいだ。

 掛けなくても速攻で仕留めてた気もするがここは保険と考えておこう。

 前衛に余裕がある分、安心できるし。


 問題は伐折羅大将です。

 剣を相手に刀で対抗したんですが。

 これがもう、楽しくて仕方が無い。

 噛み合う。

 実に、噛み合うのです。


 迷企羅大将は槍だったのだが、間合いを詰めるのに苦労しました。

 でも間合いを詰めてしまえば後は戦況有利であったとも言える。


 そういった意味で、噛み合っている。

 無論、その剣の威力は遥かにパワーアップしているだろう。

 まともに受ける気は最初から無いのでした。


 でも。

 楽しいものは楽しいのでした。

 切り落としの練習までしてみたり。

 肩口を掠る剣の勢いは凄いものでした。


 ダメだ。

 ここは確実に仕留めましょう。

 足首を斬り払ってから脇を抜け、ついでに剣を持つ腕を根元から両断してから仕留めました。

 これなら確実だ。

 ストランドよ。

 相手は違うけどオレ、やったよ!







 宮毘羅大将 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 灼属性 雷耐性



 マッスルボア Lv.8

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土属性



 うん。

 もう驚きは無い。

 猪も3頭になっててもうね。

 以前は結構大きいって感じたものだが。

 明らかにサイズが違う。

 デカくなってるよ!


 それにこいつも剣なのだ。

 楽しそうなのだ。

 付き合ってみたい。


 まあお楽しみは抜きで。

 さっさと黒縄を使って縛り上げ仕留める。

 全く。

 最初からこうすべきなんだよな?

 遊んでいい相手じゃなくなっている。







 毘羯羅大将 Lv.2

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土属性 風耐性



 ヒッピングラット Lv.6

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 風耐性 土耐性



 で、こいつらの場合ですが。

 ネズミ、何匹いるんだよ!

 どう見ても10匹はいますけど?


 だがこいつ等が今までで最も楽に勝ち残れた。

 いきなり、獅子吼のブレスとテロメアの炎の前にネズミが蹂躙されたからだ。

 ネズミが消毒されちゃった模様。

 途中からオレと毘羯羅大将の1対1の構図に。

 無論、召喚モンスターの手助けはいらない。

 ちゃんと黒縄で首を絞め上げてから独鈷杵で仕留めました。

 うん。

 やっぱりこうでないとな!








 招杜羅大将 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 光属性 闇耐性



 闘牛 Lv.7

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上



 うむ。

 まあ与し易いか?

 そんな事はなかった。


 闘牛が3匹とか。

 ティグリス、戦鬼、獅子吼と前衛に揃っていたが、まともに攻撃を受け止めるのは厳しい。

 ここはナイアスの歌が効果的だったようです。

 味方を鼓舞する歌はいつまでも聴きたい所だがMPバーには限りがある。

 さっさと済ませよう。


 招杜羅大将は太刀を抜いて。

 つか抜かせないよ!

 一気に距離を詰めて柄頭を蹴り飛ばしました。

 そして黒縄を持ったまま裸絞めに。

 終了。

 機先を制したのが勝因ですね。


 まだだ。

 何もインフォがない。

 アイテムもない。

 なんとなく、オレの気分も嫌な方に向きつつある。


 前向きに。

 前向きで。

 いいな?

 冷静に、な?







 真達羅大将 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 時空属性 光耐性 闇耐性



 シュトルムティーガー Lv.8

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 風属性



 この真達羅大将もヤバい。

 無手だからだ。

 疼く。

 疼いてしまう。


 だがここは涙を呑んで仕留めにいく。

 トラも3頭いたし、楽観できなかったのであった。

 まあ、ダメージはあっても仕留めるのにそう時間は掛かっていない。

 問題はオレのMPバーだ。

 さすがに心配です。

 マナポーションで補給し、5割にまで戻した。

 さすがにこれはなかなかハードだ。







 摩虎羅大将 Lv.1

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性 土耐性



 カーリーラビット Lv.7

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上



 ウサギさん、自重して下さい。

 何でまた10匹以上いるのかと。

 まあ戦闘開始と同時に獅子吼のブレスが炸裂するんですけどね。

 追撃でテロメアとティグリスが何か派手な事をしているのを感じる。

 確認する余裕は無い。

 斧、思いっきり振り回してくるんだよこいつ!

 注意深く対応していたら当たりはしないんだが、気が抜けないのも事実。

 おっかないです。

 まあ斧を持つ腕を黒縄で封じたら簡単なんですけどね。

 縄によるダメージが少ないので属性封印まで使っちゃいました。

 うむ。

 これは良く効いた。

 独鈷杵で止めを刺すのも気持ち良く決まるようです。



《只今の戦闘勝利で【剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【溶魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【身体強化】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》



 むむ?

 ようやくレベルアップのインフォが来たか。

 経験値が入ってないのかと疑いそうになりましたよ。

 お願いですから。

 召喚モンスターもレベルアップしてくれませんかね?


 まあ次があるさ。

 うん、でもね。

 次ってドラゴンパピーじゃね?

 波夷羅も大将になっている事だろう。

 怖いな。

 怖い。

 ではどうする?

 無論、全力で行くのみだ。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv22

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv7

ボーナスポイント残 6


セットスキル

剣Lv8(↑1)両手槍Lv7 棍棒Lv7 刀Lv6 捕縄術Lv7

杖Lv17 打撃Lv14 蹴りLv14 関節技Lv14

投げ技Lv14 回避Lv14 受けLv14

召喚魔法Lv22 時空魔法Lv12 封印術Lv5

光魔法Lv12 風魔法Lv13 土魔法Lv12 水魔法Lv12

火魔法Lv12 闇魔法Lv12 氷魔法Lv10 雷魔法Lv10

木魔法Lv10 塵魔法Lv10 溶魔法Lv11(↑1)灼魔法Lv10

錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9

連携Lv15 鑑定Lv15 識別Lv15 看破Lv4 耐寒Lv8

掴みLv12 馬術Lv12 精密操作Lv14 ロープワークLv7

跳躍Lv7 軽業Lv7 耐暑Lv8 登攀Lv8 平衡Lv7

二刀流Lv13 解体Lv11 水泳Lv6 潜水Lv5

ダッシュLv4 耐久走Lv4

身体強化Lv12(↑1)精神強化Lv12 高速詠唱Lv13

魔法効果拡大Lv12(↑1)魔法範囲拡大Lv12(↑1)


装備

独鈷杵×3(↑1)呵責の杖×2 呵責のトンファー×2

呵責の捕物棒×1 ダツ顎の槍+×1 旗魚の槍+×1

太刀魚の刀×1 雪獣のメイス×1

怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+×1

斑雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×1

雪豹のバグナグ×2

草原獅子のバグナグ×1 闘牛の革鎧+ほか

エインヘリャルの腕カバー×2

呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 獄卒の黒縄×1

暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2


召喚モンスター

デニール ビッグスパイダーLv3→Lv4(↑1)

 器用値 21

 敏捷値 20(↑1)

 知力値 15

 筋力値  8

 生命力  8

 精神力  8(↑1)

 スキル

 噛付き 振動感知 気配遮断 出糸 罠作成 毒


ストランド シースネークLv3→Lv4(↑1)

 器用値 10

 敏捷値 13

 知力値 10(↑1)

 筋力値 12

 生命力 20(↑1)

 精神力  9

 スキル

 噛付き 巻付 水棲 熱感知 気配遮断 毒


幻月 インプLv2→Lv3(↑1)

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 20

 筋力値  3

 生命力  4(↑1)

 精神力 22(↑1)

 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]

 光属性 闇属性


フローリン バットLv1→Lv2(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 19(↑1)

 知力値 10

 筋力値  8

 生命力  8(↑1)

 精神力 10

 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血

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