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 ログインしたのは午前6時ちょうど。

 風霊の村の朝は賑わっていた。

 というか騒々しいな。

 誰も彼もが噂話をしているような感じかな?

 それはプレイヤーばかりでなく、NPCも同様である。

 何が起きたんだ?


 テントを片付けると文楽だけ召喚、朝食を用意させて、と。

 何があったのかね?

 フィーナさんの所に行ってみよう。



「あ!キースさん、おはようございます!」


「おはよう、アデル。これは何の騒ぎだ?」


「イベント絡みだとは思うんですけど」


 イベント?

 何だろうかね?


「村そのものが包囲されちゃってるんです!」


「包囲?何に?」


「魔物ですよ!ケンタウロスが主ですけど」


「数は?」


「それが、たくさん、としか言いようがないんですよー」



 たくさん、ね。

 どんだけだよ!


「イリーナは?」


「村の外の様子を見てくるって」


 おいおいおい。

 危ないんじゃないの?

 いや、戻ってくる姿が遠目に見えていた。



「アデルちゃん!」


「ここだよ!どうだった!」


「凄い数!スカイアイが少しダメージ喰らっちゃった!」


「もう、無茶しちゃって!」


 おいおい。

 大丈夫か?


「様子は?」


「あ、キースさん!大変です!」


「取り敢えず落ち着いて」


 そうそう。

 落ち着け。



「7時から朝のミーティングをします!皆さん落ち着いて、是非ご参加くださーい!」



 ミーティング参加の声掛けだ。

 ふむ。


「もう大丈夫かな?」


「あ、すみません」


 いやはや。

 普段のイリーナに似つかわしくないな。

 文楽の所に移動して話を聞くとしようかね?




 最初の異変は昨日の昼過ぎだったそうだ。

 W3マップの中継ポータルの周囲で大規模なケンタウロスの群れが出現したらしい。

 アデルとイリーナはユニオンを組んで闘牛狩りをしていたそうだ。

 いち早く状況を察知した2人は、W2マップ方面に移動して事なきを得たらしい。


 だが。

 W3マップの中継ポータル、霧の泉周辺ではそうもいかなかったようだ。

 伝聞だが、数多くのプレイヤーが死に戻ってるらしい。

 それにケンタウロスだけじゃないみたいだ。



「パンツァーライノにマイナーグリフォンも見たそうです」


「ケンタウロスと連携しているように見えるって噂?」


「スクショはないですけど魔人の姿も見たとかいう噂もありましたね」


「それは脅威だな」



 うむ。

 間違いなく狩りが滞るな!



「アデル、フィーナさんの所には行ったんでしょ?」


「うん。反撃準備してた!」


「でも大丈夫?攻略組も生産組もトップチームは南の洞窟に行ってるし戦力足りないんじゃ?」


「そんなに外に魔物が多いの!」



 おお。

 これはヤバいか?



 とりあえず文楽が作った朝飯をさっさと片付けた。

 アデルとイリーナも手早く朝食を作り上げ、あっという間に平らげた。

 早いよ!


 では。

 文楽は帰還させて、と。

 召喚する前にミーティングだな。




 ミーティングはいつもの広場で行われた。

 もう紛糾しているとしか言いようがない。

 夜の狩りに出ていたパーティで死に戻ったプレイヤーが次々と広場に出現しているからだ。

 尋常じゃない。



『手段は問いません。各プレイヤーに注意喚起をお願いします!』


 ミーティングの最後、フィーナさんはそう言って締めくくった。

 周囲のプレイヤー達もやや不安そうな顔だ。

 まあそうなるよな。



「ども。大変ですね」


「ああ、キース。もう運営に文句が言いたいわね!」


 まあそうですよね。

 ミーティングではフィーナさんを非難するかのような意見すらあったのだ。

 まあそのプレイヤーは仲間に窘められていたけどね。

 平常心ではいられないのだろう。


 サキさん、マルグリッドさんを始め、いつものメンバーもいる。

 皆も困惑しているようだ。



「外の様子は見た?」


「いえ。これから見ますよ」


「そう。さすがに今この村にいる戦力だけじゃ不足するような数よ?」


「無理は禁物」


「でも放置していても解決しないわよ?」


「せめて南の洞窟にいるパーティの戦力が戻らないと対抗出来ないんじゃ?」


「それにW3マップの件もあるし」



 ふうむ。

 状況はかなり悪いようですね。

 オレにしても困りものだ。



「南の洞窟の戦力は糾合出来そうですか?」


「ハンネスがいる筈だけど?」


「与作とフェイもいるわよね?」


「やっぱりフィーナ姉が行くのが確実!」


 ミオの意見はまあその通りなんだろうけどな。

 誰が送り届けられるのかって?

 まあ、そうなりますよね。

 皆がオレを見ている。



「敵中突破、出来る?」


「まあ残月がいますから。2人乗りなら普段からやってますし。やってみるしかないでしょう」


「私も、行く!」


「私も行きます。キースさんばかりに任せるのはどうかと」


 アデルとイリーナが手を挙げた。

 そう、彼女達も召喚モンスターに馬がいる。

 連携だって実績もあるしな。



「サキ、リック、それにマルグリッド。留守番をお願い」


「了解」


「ま、そうなるわね」


「分かりました。南のパーティへの補給物資はどうします?」


「リックに任せるわ。揃えておいて」


「私も行く!」


「護衛役はいるしね。私も行くから!」


 ミオとレイナも手を挙げた。

 そしてメンバーがあっという間に定まったようだ。



 方針は簡単なものだ。

 ケンタウロスの駆除を進めるために南の洞窟へ出向き、戦力を糾合する。

 そして村の内外から反攻を行う。

 言うは易し、だな。

 元々、各々のパーティは好き勝手に行動している傾向は否めない。

 オレだってそうだし。

 協力するのは個人的に困る事があるという事もある。

 暇だし、というのもある。

 恩を売っておいて損はない、というのもある。


 でも困った人を助けておきたい、というのも本心だ。

 まあ流れのままに任せてみようか。




 時刻は午前7時50分。

 陣容は確定した。


 オレが召喚した陣容は?

 ヴォルフ、残月、ヘリックス、リグ、ナインテイル。

 同乗者はフィーナさんだ。

 リグには臨時の固定具になってもらおう。

 役得だな。


 アデルの方は?

 馬、鷹、金毛狐、白狼、これにミオが同乗する。

 イリーナは?

 馬、鷹、狼、フェアリー、そしてレイナが同乗する事になる。

 オレ、アデル、イリーナ、フィーナさん達の4つのパーティがユニオンを組んでいる形だ。

 変則ですけどね。



 互いに呪文で強化を進める。

 特に騎馬には手厚く強化をしておいた。

 フィジカルエンチャント、メンタルエンチャント、そしてグラビティ・メイル。

 考え得る限り、底上げはあっていいだろうな。


 フィーナさんは普段は手斧か剣に盾の戦闘スタイルらしいが、弓を装備している。

 急遽、スキルを取得したらしいです。

 ミオは槍、レイナは弓。

 矢は使ったら回収する見込みはない。

 かなり散財する事になりそうだな。



「では、行きますよ?」


「どうぞ」


 残月の馬首を南へ向ける。

 その傍らにヴォルフが並ぶ。

 ホワイトウルフのうーちゃん、それにハウルも並んで狼の三連星です。

 壮観だ。

 うむ。

 相手が大群であっても気にしない。

 殲滅が目的じゃない。

 通り抜けたらいいのだ。


 では。

 頼むぞ、残月!




 ケンタウロスの数は?

 数えるのは群れを見た瞬間に諦めました。

 目の前は真っ赤になりそうな数です。

 エサ、どうしてるんだってツッコミ入れていいですか?



「ストーム・ウェーブ!」


『ファイア・ストーム!』


『グラベル・ブラスト!』


『アクア・スラッシュ!』



 正面にまるで壁のように現れるケンタウロスの群れ。

 そこにオレ、アデル、イリーナ、レイナとタイミングと方向を少しずらしながら順次全体攻撃を浴びせた。

 突破口は?

 真正面である。


 こっちに殺到する魔物も無視だ。

 体勢を崩し、包囲の輪が緩んだ所を強引に突破した。



「ピットフォール!」


 手近に追い掛けて来ようとするケンタウロスにお土産を残しておく。

 何頭かが引っ掛かったようだが確かめる暇はない。

 両翼からケンタウロス共が何頭も迫ってきている。


 そう。

 これは長い逃走劇の始まりでしかなかったのでした。





 時刻は午前9時20分といった所か?

 ようやく、周囲にケンタウロスの姿は見えなくなっている。

 それにしてもしつこい奴等だった。

 強化呪文を何度使った事か!

 ダメージ回復後回しで移動優先にしたんだが、各馬とも結構ダメージを喰っている。

 残月もお尻に矢が何本か、まだ突き刺さったままだ。


 ケンタウロスは何頭も仕留めたように思えるが、アイテムを回収できる筈もなかった。

 オレ自身の被害は軽微である。

 フィーナさんも無事だ。

 アデル達も無事のようです。

 無傷ではないようですがね。

 これで良し、としたいのだがそうでもない。



「終わったのかしら?」


「いや、まだ残っているのがいます」


「え?」


 そう。

 後方から追い掛けて来る影をヘリックスが捉えていた。

 それは空中にいる。

 果たして逃げ切れるものかどうか。



 マイナーグリフォン Lv.3

 魔物 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:空中



 暫くするとオレの目でも確認できた。

 しかも2羽いるし。

 間違いなく、魔物の方が速い。

 逃げ切れそうな雰囲気はなかった。



「逃げ切れない?」


「ええ。そういう場合は当然ですが」


「迎撃して仕留めるって事?」


「勿論!」


 再び追いかけっこだ。

 だが機動力では圧倒的に不利。

 迎撃するにしても呪文ではタイミングを合わせるのが難しいと来ている。

 だが1羽はアデルの馬を襲おうとした所で壁呪文が間に合ったようだ。

 炎の壁に突っ込んだマイナーグリフォンは火達磨になって地面を転がっていく。

 ヴォルフ達狼3匹が一斉に迫ると翼をもぐ勢いで噛み付き始める。

 結局、そのマイナーグリフォンは再度空を飛ぶ事はなかった。


 もう1羽はイリーナの馬を狙ってきている。

 だが反撃は苛烈なものになったようだ。

 水の塊が出現したかと思うと、宙を飛んでマイナーグリフォンに貼り付いた。

 精霊だ。

 ウンディーネって奴だ。

 レイナの使役するその精霊は実に効果的な攻撃を仕掛けてました。

 口の中に浸入していたのだ。

 うん。

 以前にもリグがやってたような気がします。

 あっと言う間にマイナーグリフォンが墜落した。


 オレも呵責の捕物棒を手に仕留めに掛かる。

 そのマイナーグリフォンもどうにか撃退出来たみたいです。




《只今の戦闘勝利で【召喚魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【風魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値2つに1ポイントを加算して下さい》



 来た。


 召喚魔法もレベルアップして召喚モンスターも追加出来る。

 いや、そういう場合ではないんだが。



「キースさん!少し休憩出来ますか?」


「今ので色々とレベルアップしちゃってるー!」


「分かった。インスタント・ポータルを使おう。少し待て」


 アデルもイリーナも何かしらレベルアップしたみたいだな。



「げ、今ので種族レベルがアップしてる!」


「あらあら」


「確かに戦果は大きいんだけどね」


 ミオは目出度く種族レベルがアップしているのか。

 まああれだけ倒しているんだし、4つのパーティで経験値を分散してもそこそこあったのだろう。


 因みに。

 倒しきったマイナーグリフォンですが、何も残さなかった。

 まあそれは、いい。

 色々と腰を据えて仮想ウィンドウに集中したいものです。




 インスタント・ポータルを展開。

 小休止は20分、という事になりました。

 フィーナさんとミオは仮想ウィンドウで何やら操作を終えるとログアウト。

 アデルとイリーナも召喚モンスターを全て帰還させて、何やら相談していた。

 交互にログアウトするそうです。

 はい。


 オレはオレで自分のレベルアップをどうにかしておこうかね。

 仮想ウィンドウに集中しよう。



 基礎ステータス

 器用値 18

 敏捷値 18

 知力値 28(↑1)

 筋力値 18

 生命力 18

 精神力 28(↑1)



《ボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で6ポイントになりました》



 これでいいか。

 とりあえず後2回は知力値と精神力にしよう。

 そんな事を考えていたが、インフォには続きがありました。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヴォルフ』がレベルアップしました!》

《召喚モンスター『ヴォルフ』のスキルに【裂帛】が追加されます》

《召喚モンスター『ヴォルフ』のスキルに【天啓】が追加されます》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 おお。

 何かスキルを得てますよ?


 おっと、ステータス値もちゃんとやっておかないと、な?

 ステータス値で既に上昇しているのは筋力値だ。

 もう1点のステータスアップは生命力を指定する。



 ヴォルフ グレイウルフLv6→Lv7(↑1)

 器用値 13

 敏捷値 31

 知力値 13

 筋力値 18(↑1)

 生命力 23(↑1)

 精神力 13


 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛(New!)天啓(New!)追跡 夜目

 気配遮断



 スキルの数が減ったような?

 まあ強化されているんだろうな、とか思ってたらインフォには続きがあった。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『残月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 こっちは順当か?

 順当、という事にしておこう。


 さて、と。

 残月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だった。

 もう1ポイントは器用値にしておこう。



 残月 ホワイトホースLv4→Lv5(↑1)

 器用値  8(↑1)

 敏捷値 26(↑1)

 知力値  8

 筋力値 26

 生命力 26

 精神力  8


 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ

 騎乗者回復[微] 魔法抵抗[微]



 終わった、か?

 インフォは終わったみたいですね。

 では。


 新たな召喚モンスターを追加しましょう。

 それに試したいことは今のうちにやっておこうかね?

 うん。

 融合識別とフューズ・モンスターズの出番です。

 一旦、ヘリックスとナインテイルは帰還させておいた。

 まだ昼間で申し訳ないが、リガンドを召喚する。

 では。

 フェアリーを追加しましょう。



「サモン・モンスター!」



 召喚リストには変動はない。

 まあ、それはいいんだ。

 フェアリーを22行目に追加で。


 そうして生まれたのはこんな子になりました。




 フラッター フェアリーLv1(New!)

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 19

 筋力値  1

 生命力  1

 精神力 21


 スキル

 飛翔 浮揚 魔法抵抗[中] MP回復増加[小] 光属性



 うん。

 そして召喚したばかりのフラッターに融合識別を掛ける。

 どうですかね?



《融合対象となる召喚モンスターです。もう1体召喚モンスターが必要です》

《既に融合対象となる召喚モンスターがいます》



 うむ。

 では、フューズ・モンスターで何が生まれるのか、試してみましょう。

 無論、フラッターの相手になるのはリガンドになる。

 何が生まれるのでしょうかね?


「フューズ・モンスターズ!」


 リガンドとフラッターを選択して、と。



《フューズ・モンスターズが実行可能です。練成モンスターへ融合を実行しますか?》

《Yes》《No》



 《Yes》を即時に選択する。

 さあ、どうなる?



《経験値再分配によりレベル2となります。ステータスアップは自動で行われますが宜しいですか?》

《Yes》《No》



 おっと。

 これはテロメアの時と一緒みたいだ。

 勿論、《Yes》を選択。



 これは。

 意外なモンスターがオレの目の前にいます。

 名前は別に付けました。

 似合っているかどうかは、まあアレですけど。




 幻月 インプLv2(New!)

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 20

 筋力値  3

 生命力  3

 精神力 21


 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小] 光属性 闇属性



 その姿は邪悪なフェアリーって所だろう。

 大きさは同程度か?

 翼はコウモリのものになっている。

 それでいながらどこか憎めない容姿だったりするんですが。

 顔そのものの変化は、耳がより尖って、小さな牙があるように見えるだけだ。

 うむ。

 で、能力的に何が違うのか?

 フェアリーに反響定位と闇属性が付加された感じか。

 昼間なんですけど嫌がる様子もないし。



 【インプ】召喚モンスター 戦闘位置:空中

 小悪魔。物質化した妖精が媒体になって出現する事がある。

 主な攻撃手段は各種属性の特殊能力。

 体格が非常に小さく素早いため、攻撃が当たり難い。



 うん。

 あんまりフェアリーと変わらないような?

 まあこれも成長したら変わってくるのかもしれないな。




「あれ?キースさん、その子って」


「うむ。フューズ・モンスターズで誕生したんだがね」


「やっぱり。コウモリとフェアリーですか?」


「そうだね」


 さすがにイリーナは目聡い。

 そうそう、もう1匹、召喚モンスターの枠があるのでした。

 何にしましょうか?

 でも夜間や洞窟内部の偵察役がやっぱりもう1匹欲しいのです。



 召喚モンスター

 フローリン バットLv1(New!)

 器用値 16

 敏捷値 18

 知力値 10

 筋力値  8

 生命力  7

 精神力 10


 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血



 元々、ジーンの装備でリガンドに装備させておいた首輪は幻月に装備させた。

 かなり強引に、ですけど。

 腰ベルトどころか肩ベルトになってますよ!


 まあいずれはフローリンが成長して属性を得るようになったら装備させてあげようかね?

 今は日光が嫌みたいだし、さっさと帰還させておこう。

 ヘリックスを召喚して移動用の布陣とした。



 イリーナと入れ替わりでアデルもログインしてきましたよ?

 やっぱり幻月に気が付いたようだ。


「ありゃりゃ?新しい子かにゃ?」


 なんかアデルの口調がおかしい。

 でも幻月を相手に色々と遊んでいるようですが。

 幻月も嫌がる様子はなく、おとなしいものだ。 

 まあほっとこうか。


 アデルが幻月をあやしながら召喚モンスターを召喚していくのだが。

 馬が、いつのまにか白馬になってますけど?


「馬がクラスチェンジしたのか?」


「はい!まーちゃんはホワイトホースになりました!」


「先刻の戦闘でか」


「はい!イリーナちゃんのローテカイザーもクラスチェンジしてバトルホースになりました!」


 なんとまあ。

 クラスチェンジ祭り?




 イリーナも戻って召喚モンスターの布陣が定まった。

 最後にレイナがログインしてきて全員が揃う。

 では。

 出発しましょう。




 南の洞窟はもうすぐだろう。




 時刻は午前10時30分。

 洞窟に到着した。

 ここからは召喚モンスターを交代して先を急ぐ。

 オレの陣容は?

 幻月を残して、ヴォルフ、残月、リグ、ヘリックスは帰還させる。

 ティグリス、獅子吼、テロメア、フローリンを召喚する。


 アデルは?

 フォレストタイガー、ホワイトウルフ、ライオン、金毛狐と獣率高めの編成だ。

 イリーナは?

 ヴェノムパイソン、フォレストタイガー、フクロウ、フェアリーの布陣になっている。

 戦力の出し惜しみはないようです。



「中継ポータルまで、先導をお願いね?」


「了解!サクサク進んじゃうよ!」


 うん。

 あまりに過剰戦力な感じはしますが、サクサク進む事だろう。


 実際、そうなりましたか。

 本日のメインとなる洞窟の担当はオークであった。

 完全に不運な連中でしたね。

 南無。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv22(↑1)

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv7

ボーナスポイント残 6


セットスキル

剣Lv7 両手槍Lv7 棍棒Lv7 刀Lv6 捕縄術Lv7

杖Lv17 打撃Lv14 蹴りLv14 関節技Lv14

投げ技Lv14 回避Lv14 受けLv14

召喚魔法Lv22(↑1)時空魔法Lv12 封印術Lv5

光魔法Lv12 風魔法Lv13(↑1)土魔法Lv12 水魔法Lv12

火魔法Lv12 闇魔法Lv12 氷魔法Lv10 雷魔法Lv10

木魔法Lv10 塵魔法Lv10 溶魔法Lv10 灼魔法Lv10

錬金術Lv10 薬師Lv8 ガラス工Lv6 木工Lv9

連携Lv15 鑑定Lv15 識別Lv15 看破Lv4 耐寒Lv8

掴みLv12 馬術Lv12(↑1)精密操作Lv14 ロープワークLv7

跳躍Lv7 軽業Lv7 耐暑Lv8 登攀Lv8 平衡Lv7

二刀流Lv13 解体Lv11 水泳Lv6 潜水Lv5

ダッシュLv4 耐久走Lv4

身体強化Lv11 精神強化Lv12 高速詠唱Lv13

魔法効果拡大Lv11 魔法範囲拡大Lv11


ステータス

 器用値 18

 敏捷値 18

 知力値 28(↑1)

 筋力値 18

 生命力 18

 精神力 28(↑1)


召喚モンスター

ヴォルフ グレイウルフLv6→Lv7(↑1)

 器用値 13

 敏捷値 31

 知力値 13

 筋力値 18(↑1)

 生命力 23(↑1)

 精神力 13

 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛(New!)天啓(New!)追跡 夜目

 気配遮断


残月 ホワイトホースLv4→Lv5(↑1)

 器用値  8(↑1)

 敏捷値 26(↑1)

 知力値  8

 筋力値 26

 生命力 26

 精神力  8

 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ

 騎乗者回復[微] 魔法抵抗[微]


リガンド バットLv3

→融合により幻月に

 器用値 15

 敏捷値 19

 知力値 10

 筋力値  9

 生命力 10

 精神力 11

 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血


フラッター フェアリーLv1(New!)

→融合により幻月に

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 19

 筋力値  1

 生命力  1

 精神力 21

 スキル

 飛翔 浮揚 魔法抵抗[中] MP回復増加[小] 光属性


幻月 インプLv2(New!)

 器用値  5

 敏捷値 20

 知力値 20

 筋力値  3

 生命力  3

 精神力 21

 スキル

 飛翔 浮揚 反響定位 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]

 光属性 闇属性


フローリン バットLv1(New!)

 器用値 16

 敏捷値 18

 知力値 10

 筋力値  8

 生命力  7

 精神力 10

 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血

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― 新着の感想 ―
私もいくつかMMOやりましたがこんないきなり窮地に追い込まれるイベントはなかったですね 所詮ゲームという事で不満や不平を言う人も多そうですし… 確かに指導者的立場で文句言われるフィーナさんとしては運営…
感想一覧
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