表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/1335

196

ちょっと増量ちう

 やっぱり、アレだ。

 目の前にしっかりと目標となる相手がいるのっていいね!


 ウェンディゴはレベル4、そこそこに強く、当然だが手抜きなどしたら危うい相手だ。

 無論、可能な範囲で呪文を使って強化してある。

 レジスト・アイスとか必須です。

 オレ自身は刀の感触を確かめるため、敢えて強化はレジスト・アイスだけで挑んだ。

 無理も無茶もしていないつもりだ。

 ちゃんと戦鬼と魔物の戦う様子を見ながら攻撃を続けている。

 これは無駄にはなるまい。



 で、太刀魚の刀はどうか?

 ウェンディゴの表皮をどうにか斬り裂けるようです。

 さすがに大ダメージにはならない。

 まあそうですよね?

 比較で呵責のトンファーも使って攻撃してみたが、まるで効いてないし。

 やっぱ呪文の効果って偉大だ。


 ナイアスの槍が魔物の横合いから突き入れられる。

 む?

 オレが刀で与えたダメージよりもかなり大きいようだ。

 おお、負けてなるものか!

 一撃では負けても手数では負けんぞ?

 なにしろ軽い。

 手数が多く出来る。

 気を付けないといけないのは手数が増えると全ての攻撃が適当なものになり易い。

 軽すぎてもコントロールし難いのは困るな。


 

 ウェンディゴはさすがにタフだが、数の前には勝てない。

 結局最後はレーヴェが仕留めました。

 うむ。

 刀は使える。

 問題はオレに使いこなせる技量があるかどうか、だ。



 洞窟は一本道だ。

 そしてオレ達以外にパーティはいないという。

 紅蓮によると、昨日まで5つのパーティがいたそうだが、現在はオレ達を含めて3パーティらしい。

 あの地底湖で死に戻ってしまったパーティもいる。

 隣の雪原マップで死に戻ったパーティもいる。

 ここでの経験値稼ぎに見切りをつけ、別のマップへ移動してしまったそうだ。

 人気ないのね。

 オレには都合がいいけどさ。


 つまり、洞窟の中にいる魔物を掃除するかのように片付けている訳だ。

 ルーディバットは勿論、ウェンディゴも見逃す手はない。

 ウェンディゴ相手にはオレ自身も呪文で強化を加えている。

 少しずつ、であるが。

 与えるダメージも積み重なればかなりの差になるだろう。



 問題がない訳ではないが。

 特に毒は面倒だ。

 ナイアスに毒を与えた奴はオレ自らが切り刻んであげました。

 なんて事をするんだこのバカ!


 最も恐るべき相手、サスカッチはいないようです。

 そして辿り着いてしまった。

 ビフレストガードとエインヘリャルファイターがいるあの場所だ。


 ここでジーンと戦鬼は交代である。

 ジェリコと剛亀を召喚する。

 水中対応の召喚モンスターの底上げも狙いのうちだ。

 奮戦を期待したい。



 挑む前に呪文の強化を忘れずに。

 では。

 挑むか。





 ビフレストガード Lv.2

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 光属性



 エインヘリャルファイター Lv.5

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上



 ジェリコ、レーヴェ、剛亀と前衛は揃っている。

 この場所は比較的狭い。

 だがそれがいい。

 ジェリコや剛亀のような機動性で劣る召喚モンスターでも戦うのに有利だ。

 ヘザーは勿論、ナイアスにしても戦いやすい布陣になるだろう。


 最も手強いビフレストガードの相手はジェリコに任せよう。

 2体いるエインヘリャルファイターは他の召喚モンスターにお任せだ。

 決着がついたら支援に回って良し。

 オレは単独でもう1体のエインヘリャルファイターの相手をしよう。

 その得物はメイスと小さな盾。

 こいつはオレの獲物だ。

 刀の使い勝手を確認するのも必要なのです。


 繰り返す、こいつはオレの獲物だ!



 攻撃呪文は控えて刀だけで相手をしてみましょう。

 当然、呪文で強化はしてある。

 防具の上から当てただけではダメージもそう大きくないのは当然だ。

 盾ともなるとダメージはない。

 まあ当たり前ではある。


 相手の攻撃は避けていられるし、このまま攻撃を当て続けたら勝てるのは承知だ。

 だがそれではオレの目的にそぐわない。

 体中を鎧兜でガードしてあるとは言っても均一ではない。

 弱い箇所を狙い撃ち出来るようでなければ!

 そういった意味でいい相手だった。

 いい感じでタフだし、防御も上手い。


 狙う場所は?

 例えば足だ。

 膝裏とか、最高。

 装甲を厚く出来ない箇所ですな。


 例えば腕だ。

 肘裏は当然、脇の下もいい。

 手首の裏は狙い易いし、武器を落としてくれる可能性だってある。


 そして頭部。

 首とかいいよね?

 でも大抵の鎧兜では急所ってキッチリとガードしているものだ。

 人間だと正中線に急所が集中する。

 当然、防御も回避も堅くなる訳だ。

 それだけに狙ってダメージを与えられるようであれば効果は高い。

 目とか最高。

 耳も狙い目だがやはり目だな。



 でもね。

 そう簡単にいく訳がない。

 斬る武器、というのは防御が容易い。

 防具から見たらですがね。

 本格的な鎧兜を相手にする場合、斬る、という選択肢は止めを刺す以外はあまり考慮していない筈だ。

 海上戦闘のように、海に落ちたら致命的な状況では金属鎧など装備出来ない。

 そうなると斬る武器は非常に有用になる。


 日本において剣術が重要となったのは、戦闘の機会が減り、重装備の必要性がなくなった江戸時代だ。

 鎌倉時代前後で流行した、武威を示すのに野太刀を使うような例もあるが。


 何が言いたいのか?

 刀でキッチリと装備している相手と戦うのは難しいって事だ。



 さて。

 戦い方を変えよう。

 八双の構え。

 いや、そこから更に高い位置で構える。

 蜻蛉の構え。


「キィヤァァァァァーーーーー!」


 猿声。

 そして前へ。

 全身を大きく使い、小さく纏めながら刀を撃ち込んでいく。

 細かい狙いなど、ない。

 腹の底に重しを掛けるイメージを保つ方がよっぽど大切なのであった。



 最初の一撃は盾をぶっ壊すだけに終わった。

 ままよ。

 そのまま刀を跳ね上げて逆蜻蛉の構えに。


「キィヤァァァァァーーーーー!」


 撃ちおろす。

 今度は相手の籠手に命中。

 あっさり両断した。

 手応えはそんなにない。

 斬れる時はこんなものだ。


「キィェヤェァァァァァーーーーー!」


 いかんな。

 整息が上手くいってないな。

 猿声がブレている。

 だが袈裟斬りはいい角度で撃ち込めたようだ。

 肩口から鎖骨の辺りに吸い込まれるように刃身が走る。

 残心。

 そして再び刃身を跳ね上げて。

 あら。

 もうHPバーが途切れていました。




「ガァァァ!」


 レーヴェの咆哮が耳に響く。

 まだエインヘリャルファイターは健在なのか?

 いや、もう詰んでました。

 ジェリコに動きを抑えられたビフレストガードに攻撃を集中させている所でした。

 地味に剛亀が酷い。

 足に噛み付いて、引き摺ってますが。

 千切りそうな勢いになってますよ?

 レーヴェはレーヴェでもう一方の足に噛み付いて離さない構えだ。

 身動きの取れない相手にナイアスの槍が突き入れられていく。

 これはもう処刑と表現する方がいいな。


 挑戦1回目は圧倒的勝利になった。

 で、アイテムは何か拾えたのかな?

 これです。



【回復アイテム】モーズグズの涙  MP+12%回復 品質C レア度5 重量1

 精神力上昇[小] 効果時間は約10分程度

 マナポーションの上位回復薬。

 飲むとかなり甘く舌に残る。精神判定にもプラスの効力を及ぼす。

 ※連続使用不可。クーリングタイムは概ね1時間。



 おお!

 なんか凄いのが拾えたのか?

 これは連戦で拾いに行くしかない!





 罠だ。

 またしても運営の罠か?

 ちゃんと【解体】はセットしてあるんだが。

 最初の戦闘以来、何も拾えないとは、どういう事なのか?

 最初の1回だけ限定、じゃないよね?

 でも悪い事ばかりではない。

 数える事を放棄した辺りでインフォが来てました。



《只今の戦闘勝利で【刀】がレベルアップしました!》



 そのインフォで我に返った。

 目的は飽くまでも新しい武器の確認である。

 そして経験値稼ぎなのだ。

 本来の目的の第一義を忘れてしまっているようではマズいぞ?


 次を試そう。

 今度はメイスだ。




 ビフレストガード Lv.5

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 光属性



 エインヘリャルソルジャー Lv.1

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火耐性



 明らかに強くなったのが相手になっちゃいましたが。

 ちょっとこれは相手を変更すべき?

 ビフレストガードはオレの獲物としよう。

 ジェリコ達でエインヘリャルソルジャー2体を相手にして貰おう。

 戦術そのものは変更なしだ。


 では。

 メイスの威力がどんなものか、試させて貰おうか。


「練気法!」


 だが保険は掛けておこう。

 念の為だ。




 練気法の効果なのか、片手でメイスを振り回すのにパワー不足は感じなくなった。

 メイスの最初の一撃は適当に片手でフルスイング。

 それだけです。

 でもその一撃でビフレストガードの盾が吹き飛びましたよ?

 何これ、怖い。

 次の攻撃は?

 完全に回避されちゃいましたけどね。

 その次も避けられた。


 おい。

 当たらんではないか!

 それに刀なら確実に2振りしてる間に1回攻撃が出来るかどうかである。

 手数が減りすぎじゃないかな?

 両手で持ち直して攻撃して見たが、勢いのある攻撃にならない。

 これだと柄が短いのだろう。

 片手でこそ活きる武器だ。



 おい。

 こんな武器を作った奴は誰だ!

 オレだよコンチクショウ!


 こうなったら何も考えずに振り回すのみ。

 とは言え攻撃に手数も欲しい所だ。

 ならばこうしよう。

 メイスを左手に持ち替える。

 右手で刀を抜いた。

 変則二刀流。

 しかも重量バランスは完全に無視である。


 利点?

 そんな事を考えていたらメイスなんて振れません。



 だが意外な事に上手く戦えるようです。

 僅かな経験則ではあるが、メイスを振り回す勢いを殺さなければ刀も活きる。

 手数に拘ると却って良くないようだ。


 そうだ。

 武器に聞け、とは誰の言葉であったか。

 使っているうちに理解は深まる。

 欠点を埋めようと思うな。

 利点を活かせ。

 思い出してきたぞ?



 調子が出てきた、かな?

 ビフレストガードの動きを見ながら次の動作を自然に繋げられるようになってきた。

 さっきまでメイスの攻撃は外れる事の方が多かったんだが。

 今は逆転した。

 既に相手のHPバーは半分を割った。


 お、体勢を崩したな?

 好機。

 刀で足の甲を斬り払って、メイスで横殴りに頭を撃つ。

 その一発でビフレストガードは沈んだ。

 決まると凄いな!

 爽快感がある。

 確かに頭を空っぽにして振り回すのが似合う武器だ。

 悪い意味で言っているのではない。

 破壊力を最大に活かすには考えて当てに行ってはいけないって事だ。

 うん。

 理解はした。

 だが個人的には納得できる戦いぶりではない。

 もっと効率良く捌けないものかね?



 エインヘリャルソルジャーも片付いてました。

 特記すべき点はない。

 クラスチェンジしていると思われるし、それだけ強くなっているのだろうけどね。

 本当に、ない。

 装備がより強固になってるように見えるだけだ。


 そして消えていく死体。

 何も残してくれないのが悲しい。

 だがそれも許そう。

 次だ。

 呪文の効果時間はまだまだ余っているぞ!




 途中、ポーションでHPバーを回復させながら連戦する。

 しつこい。

 何としつこい奴らだ。

 まだ、アイテムを寄越さないとは!



《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【二刀流】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【解体】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【身体強化】がレベルアップしました!》



 レベル3のビフレストガードを仕留めたら色々と上がってました。

 おい。

 【解体】はそんなに仕事してないぞ?

 そうツッコミを入れようかと思ったらちゃんと残っていた。

 モーズグズの涙だ。

 これでやっと2個目かよ!

 長いって。



 時刻は?

 まだ午後3時を過ぎたばかりだ。

 新しい武器の刀とメイスの使い勝手は?

 概ね、把握した。

 では、次だ。

 他の武器との相性も確認しておこう。


 左手に呵責のトンファー。

 右手に太刀魚の刀。

 まあトンファーはある意味で盾の代わりと言えなくもないのだが。

 それにしても、メイスから持ち替えると凄く体が軽く感じる。

 この差は大きいな。






 時刻は午後6時になろうとしている。

 次のインフォで区切って小休止をしよう、と思ってたらもう夕飯時だよ!

 こうなったらとことん付き合いますよ?



《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ジェリコ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ようやくインフォが来たか。

 これで夕飯にしとこうかね?

 まあそれはいい。

 ジェリコのステータスを表示する仮想ウィンドウに意識を集中しよう。


 ステータス値で既に上昇しているのは筋力値だ。

 もう1点のステータスアップは知力値を指定する。



 ジェリコ マッドゴーレムLv3→Lv4(↑1)

 器用値  6

 敏捷値  6

 知力値  6(↑1)

 筋力値 37(↑1)

 生命力 36

 精神力  6


 スキル

 打撃 蹴り 魔法抵抗[小] 自己修復[微] 受け 液状化



 うむ。

 ちょっと数字は残念だが仕方ないな。

 このままじゃ揃わないのだし。

 だがインフォには続きがあった。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『レーヴェ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 うむ。

 クラスチェンジまでもう一息ですな。

 だがこれを機会に他の召喚モンスターと交代にしようかね?


 ステータス値で既に上昇しているのは筋力値だ。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定する。



 レーヴェ ライオンLv6→Lv7(↑1)

 器用値 11

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 11

 筋力値 21(↑1)

 生命力 22

 精神力 13


 スキル

 噛付き 威嚇 危険察知 夜目 隠蔽



 よし。

 インフォに続きは無いようだ。

 では、夕飯にしよう。



 インスタント・ポータルを展開。

 レーヴェは帰還させて文楽を召喚しよう。

 文楽が料理をする間にオレはポーション作成、それにマナポーションの作成だ。

 今日はそこそこ、消費が激しい。

 メイスを作るのに結構MPバーを減らしたし、その補填でマナポーションを消費しているし。

 だがMPバーの枯渇を心配しなくていい、というのは有難い。

 精神的に健全な状態というのは貴重だ。


 続けて毒消しも作っておこう。

 ルーディバットから得た奇陳石も奇陳散にしておこう。

 錬金術のメイキング技能の破砕を使って次々と作成していく。


 だがここでもまたインフォである。

 だがちょっと今までと異なるようです。



《これまでの行動経験で【薬師】がレベルアップしました!》

《これまでの行動経験で【錬金術】がレベルアップしました!》

《技能リンクが確立しました!【錬金術】のメイキング技能に融合識別が追加されます》

《【召喚魔法】呪文のフューズ・モンスターズを取得しました!》



 生産系のメイキング技能は固定で増えないんじゃなかったっけ?

 運営め、騙したな!




 それは少し置いておこう。

 融合識別って、何?


 それは【錬金術】のメイキング技能の一番下に追加されてました。

 簡単な説明はあるようですが。


 召喚モンスター等の融合可能な組み合わせを見極める、としか書いてないよ?

 つまり使ってみて確認しろ、と運営は言いたいのか?

 そうかそうか。

 そうなのか。

 相変わらず冷たい事だ。

 それに「等」ってどういう事なの?

 本当によく分からないな。


 そしてフューズ・モンスターズの呪文か。

 配下の召喚モンスターを融合し、新たな召喚モンスターとする呪文らしいぞ?

 ほう。

 では、試してみましょうか。



 現在、召喚しているのは?

 ジェリコ、文楽、ヘザー、ナイアス、剛亀だ。

 融合識別を効かせる為には、対象との接触が必要らしい。

 その上でメイキング技能を選択して実行、か。

 順に試してみよう。





《融合対象となる召喚モンスターではありません》



 結果は芳しいものではなかった。

 現在、召喚している5匹であるが、いずれも融合対象にならないようです。

 残念。


 まあそれもいずれ分かる事だろう。

 文楽の料理は早々に摂るとすぐに片付けを済ませる。

 陣容は?

 文楽は帰還させ、クリープを召喚する。

 前衛はオレを含めて既に3枚ある。

 搦め手でクリープにも活躍して欲しいものだ。

 そうそう。

 クリープも融合識別しておこうかね。



《融合対象となる召喚モンスターではありません。クラスチェンジが必要です》



 おい。

 お前が対象か!





 相変わらず他のパーティは来ない。

 紅蓮くん達も昼にログアウトしていたし、来るかどうかも分からない。

 まあここは遠慮なく連戦をしていこう。

 新たな野望が出来た。

 クリープのクラスチェンジである。

 融合でどんなモンスターへの変化があるのかね?

 それに融合、という事は他に対象がいるって事になる筈だ。

 ちょっとした楽しみが出来ましたね。


 クリープには1点だけ心配な事がある。

 寒さだ。

 この場所はオレも防寒着なしで大丈夫な程度には寒くない。

 だがクリープは爬虫類だ。

 何もしていないうちから頭上の緑のマーカーに小さなマーカーが重なっている。



 クリープ バイパーLv6

 器用値 12

 敏捷値 17(-2)

 知力値 12

 筋力値 12

 生命力 17

 精神力 12


 スキル

 噛付き 巻付 匂い感知 熱感知 気配遮断 毒



 やっぱり。

 でもクラスチェンジ候補なのだし、ここで経験値稼ぎをしておきたいのだが。

 レジスト・アイスはどうだ?

 効果は、あった。

 ペナルティは解消しているようです。

 多少の負担には当然なるが、MPバーにはまだ余裕がある。

 問題ないだろう。





 では再戦といこう。

 レーヴェがクリープに変わってどうなるか?

 この英霊達ですが、毒は効かないようです。

 そこは残念ではあるが、クリープの武器は噛み付きとその毒だけではない。

 相手を戦力として無力化させる所に期待しているのですよ。

 足に絡んで転がす。

 腕に絡んで攻撃を封じる。

 無論、全くダメージなしで済む訳などないが、トータルで見たら収支は間違いなくプラスだ。

 実に頼もしい。

 転がった相手に剛亀がゆっくりと噛み付きにいく。

 ナイアスも攻撃を加えていく。

 エインヘリャルファイターも実に簡単に詰んでしまう。

 支援効果は絶大だ。




 戦闘は続く。

 概ね、相手の強さはビフレストガードのレベルで判別できる。

 レベル1からレベル5まで。

 だがオレの目の前にレベル6のビフレストガードがいる。

 確かに、手強い。

 さすがにこいつ相手には攻撃呪文も交えての戦闘になりました。

 その甲斐はあった、かな?



《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ナイアス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ここの所、ナイアスの出番は多い。

 贔屓?

 贔屓です。


 おっと。

 ナイアスのステータス値で既に上昇しているのは知力値だ。

 もう1ポイント分のステータスアップは筋力値を指定しておく。



 ナイアス マーメイドLv5→Lv6(↑1)

 器用値 15

 敏捷値 15

 知力値 20(↑1)

 筋力値  7(↑1)

 生命力  7

 精神力 17


 スキル

 両手槍 水棲 変化 夜目 呪歌 水属性



 そして贔屓ですからそのまま戦闘継続で。

 いや、そういう訳にもいかないか。

 底上げしておきたい面子は沢山いるんですよね。

 うん。


 変更なしで行こう。

 いい感じで戦闘を重ねているし、このままでいいか。

 時刻はまだ午後8時50分。

 MPバーもまだ半分近くある。

 もう少し、粘ろう。






《只今の戦闘勝利で【刀】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【杖】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘザー』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ヘザーも後方から支援を続けてきている。

 MPバーも半分を大きく割り込んでいた。

 交代させるいい機会だな。


 ステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1点は生命力にしよう。



 ヘザー シルキーLv1→Lv2(↑1)

 器用値  9

 敏捷値 23(↑1)

 知力値 23

 筋力値  5

 生命力  6(↑1)

 精神力 24


 スキル

 飛翔 浮揚 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 風属性

 土属性 雷属性



 だがこれで終わらない。

 インフォは更に続いている。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『クリープ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 交代してそう時間経過はしてないがレベルアップしてきている。

 これまで地味に経験値を積み重ねてあったのだろう。


 ステータス値で既に上昇しているのは生命力だ。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定する。



 クリープ バイパーLv6→Lv7(↑1)

 器用値 12

 敏捷値 18(↑1)

 知力値 12

 筋力値 12

 生命力 18(↑1)

 精神力 12


 スキル

 噛付き 巻付 匂い感知 熱感知 気配遮断 毒



 うん。

 クリープのステータス値は実に美しいな。

 それにヘザー。

 残念だがもう交代なんだ。

 MPバーも少なくなっているし。

 ヘザーの頭をポンポンと軽く叩いてから撫でてやる。

 するとナイアスもオレの真似をした。

 ヘザーの頭を優しく撫でる。

 気のせいでなく、ヘザーも何やら嬉しそうなのだ。


 待て。

 何か少し大きくなってないか?

 まあいい、気のせいだろう。

 仲がいいのは悪い事ではない。

 馴れ合いにならなければいいさ。



 ヘザーはここで交代だ。

 瑞雲を加える。

 おお、そうだ。

 融合識別をしておこうか。



《融合対象となる召喚モンスターではありません。クラスチェンジが必要です》



 おい。

 お前もか!




 まあ落ち着け。

 瑞雲だって今すぐにクラスチェンジ出来る訳じゃない。

 それにヘザーから瑞雲に変わったのを機会にオレも戦闘スタイルを変えてみよう。

 呵責のトンファーは背中に戻して、と。

 左手に太刀魚の刀。

 右手に独鈷杵。

 独鈷杵は灼魔法でセットする。

 より攻撃を意識した変則二刀流になるな。

 本質を言えば二刀流は守りに優れた構えなんだが。

 まあこの場合は鎧兜で重装備したビフレストガードが相手だ。

 呪文の強化もあるし、スピードで上回る事が出来るのなら攻撃に重心を置くのもアリだろう。

 正直に言えば今のうちに色々と試してみたいのである。





 もうすぐ時刻は午後11時か。

 オレのMPバーも残り3割を切ってきた。

 そろそろ潮時?

 だがもう少し粘っておきたい。


 本日の最後にふさわしい相手はどんな奴か?

 勿論、強敵であって欲しい。

 MPバーも継続戦闘が無理と判断出来る程、減ってしまえば諦めても惜しくない。

 それにビフレストガードだが、徐々にレベルの高い相手が出現し易くなっている。




 ビフレストガード Lv.7

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 光属性



 エインヘリャルソルジャー Lv.3

 英霊 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火耐性



 最後とするのに相応しい相手と認識した。

 ビフレストガードは元々、隙のない堅実な戦い方をしてくる相手だ。

 どう隙を作るのか。

 工夫は必要だろう。



 さすがだ。

 このビフレストガードは、油断ならん。

 明らかにカウンター狙いで剣を振るい、盾を振り回してくる。

 守りの為の守りではない。

 攻撃に繋げる為に、まずは守る。

 そういう戦い方をしていた。

 特別に強いとは思わない。

 だが付け入る隙が見えない。

 元々、そういった傾向のある相手だが、こいつは厳しいぞ?


 一旦、独鈷杵の刃身を収納し、腰ベルトに戻す。

 刀を両手で持つ。

 そう。

 我を通せ。

 芯を通せ。

 そして魂魄を通せ。

 さすれば、通じる。

 誰の言葉だったろうか?

 うちの爺様だって誰かからの引用であったと思うのだが。



 なんにせよ、そのビフレストガードは不運だったと思う。

 ただただ鋭く振り下ろされるだけの斬撃にさらされた訳だが。

 何撃目かは知らないが、いつの間にかHPバーが消えてなくなってました。

 優雅とは程遠い勝利だ。

 本当は狙って有効打を当てていくのが望ましい。

 これでも勝ちは勝ちかね? 



 そしてどうにかこの戦闘に間に合ったようである。

 インフォが来ていた。



《只今の戦闘勝利で【剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『瑞雲』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 ギリギリで間に合いました。

 本当にギリギリだよ!

 対戦モードを楽しむ暇もありません。


 ステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だった。

 おお?

 なんか珍しい?

 もう1点は器用値を指定する。



 瑞雲 ミストLv6→Lv7(↑1)

 器用値  4(↑1)

 敏捷値  4(↑1)

 知力値 20

 筋力値  1

 生命力  6

 精神力 19


 スキル

 飛翔 形状変化 物理攻撃透過 MP吸収[微] 闇属性 火属性



 だがまだ終わらない。

 インフォは続いていた。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『剛亀』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 剛亀はジェリコと同様に壁としての役目を引き受けている。

 それだけに攻撃を喰らう機会は多い。

 つか攻撃を喰らいまくりである。

 時として頭と手足を殻の中に引っ込めて攻撃を凌ぐ場面すらあったようだし。

 意外に成長が早い?

 攻撃を受ける機会が多いのが影響している?

 ここまで相手を仕留める場面は少ないのですよ。


 おっと、いけね。

 剛亀のステータス値で既に上昇しているのは生命力だ。

 もう1ポイント分のステータスアップは敏捷値を指定しておく。



 剛亀 大亀Lv5→Lv6(↑1)

 器用値  3

 敏捷値  8(↑1)

 知力値 18

 筋力値 15

 生命力 25(↑1)

 精神力 21


 スキル

 噛付き 堅守 魔法抵抗[微] MP回復増加[微] 土属性 水属性



 インフォは終わった?

 宜しい。

 インスタント・ポータルを使おう。

 時刻はもう午後11時40分か。

 ログアウトしましょう。


主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv20

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv6(↑1)

ボーナスポイント残 3


セットスキル

剣Lv7(↑1)両手槍Lv5 棍棒Lv2(↑1)刀Lv3(↑2)捕縄術Lv5

杖Lv16(↑1)打撃Lv13 蹴りLv13 関節技Lv13 投げ技Lv13

回避Lv13 受けLv13

召喚魔法Lv20 時空魔法Lv11

光魔法Lv12 風魔法Lv12 土魔法Lv12 水魔法Lv12

火魔法Lv12 闇魔法Lv12 氷魔法Lv9 雷魔法Lv9

木魔法Lv9 塵魔法Lv9 溶魔法Lv10 灼魔法Lv9

錬金術Lv10(↑1)薬師Lv8(↑1)ガラス工Lv6 木工Lv8

連携Lv14 鑑定Lv14 識別Lv14 看破Lv4 耐寒Lv8

掴みLv12 馬術Lv10 精密操作Lv14(↑1)ロープワークLv6

跳躍Lv7 軽業Lv6 耐暑Lv8 登攀Lv8 平衡Lv6

二刀流Lv13(↑1)解体Lv11(↑1)水泳Lv5 潜水Lv5

身体強化Lv11(↑1)精神強化Lv11 高速詠唱Lv13

魔法効果拡大Lv11(↑1)魔法範囲拡大Lv11(↑1)


装備

独鈷杵×2 呵責の杖×2 呵責のトンファー×2

呵責の捕物棒×1 ダツ顎の槍+×1 旗魚の槍+×1

太刀魚の刀×1 雪獣のメイス×1

怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+×1

斑雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×1

雪豹のバグナグ×2

草原獅子のバグナグ×1 闘牛の革鎧+ほか

呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 獄卒の黒縄×1

暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2


所持アイテム

剥ぎ取りナイフ 木工道具一式


称号 

老召喚術師の高弟 森守の紋章 中庸を知る者

海魔討伐者 瑠璃光の守護者 呪文辞書 格闘師範


召喚モンスター

ジェリコ マッドゴーレムLv3→Lv4(↑1)

 器用値  6

 敏捷値  6

 知力値  6(↑1)

 筋力値 37(↑1)

 生命力 36

 精神力  6

 スキル

 打撃 蹴り 魔法抵抗[小] 自己修復[微] 受け

 液状化


ヘザー シルキーLv1→Lv2(↑1)

 器用値  9

 敏捷値 23(↑1)

 知力値 23

 筋力値  5

 生命力  6(↑1)

 精神力 24

 スキル

 飛翔 浮揚 魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 風属性

 土属性 雷属性


クリープ バイパーLv6→Lv7(↑1)

 器用値 12

 敏捷値 18(↑1)

 知力値 12

 筋力値 12

 生命力 18(↑1)

 精神力 12

 スキル

 噛付き 巻付 匂い感知 熱感知 気配遮断 毒


瑞雲 ミストLv6→Lv7(↑1)

 器用値  4(↑1)

 敏捷値  4(↑1)

 知力値 20

 筋力値  1

 生命力  6

 精神力 19

 スキル

 飛翔 形状変化 物理攻撃透過 MP吸収[微] 闇属性

 火属性


レーヴェ ライオンLv6→Lv7(↑1)

 器用値 11

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 11

 筋力値 21(↑1)

 生命力 22

 精神力 13

 スキル

 噛付き 威嚇 危険察知 夜目 隠蔽


ナイアス マーメイドLv5→Lv6(↑1)

 器用値 15

 敏捷値 15

 知力値 20(↑1)

 筋力値  7(↑1)

 生命力  7

 精神力 17

 スキル

 両手槍 水棲 変化 夜目 呪歌 水属性


剛亀 大亀Lv5→Lv6(↑1)

 器用値  3

 敏捷値  8(↑1)

 知力値 18

 筋力値 15

 生命力 25(↑1)

 精神力 21

 スキル

 噛付き 堅守 魔法抵抗[微] MP回復増加[微]

 土属性 水属性

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
融合モンスター来ましたね レベル上げ回と新しい召喚獣が 増えていきますね 楽しみです
武器に対する理解が異常に速いサモナーさん そして片手で持てる軽い刀で相手を真っ二つ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ