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「やられちゃいましたねえ」


 ハンネスはそう言いますけどね。

 相手チームには同情しますよ。

 両手斧の一撃を胸に喰らったり。

 重棍の一撃を腹に喰らったり。

 どんな感覚なんだろうかね?

 想像するだけでもうね。


「キースさん、お互いに本選進出ですね」


「ええ」


「どこかで戦う事になるんですかねえ」


「お互いに勝ち上がっていけば、いずれは」


「そうありたいですねえ」


 与作との会話に他意はないんだが。

 意識せずにはいられない。

 どうする?

 どう、このチームと戦う?

 いや、もうね。

 個人戦と違って要素が満載、どうすべきかなんてすぐに思いつく筈もない。


 まあそれはそれとして。

 観戦だ、観戦。



 とは言っても予選はかなり前倒しで進んでいたようだ。

 観戦できたのも与作達の試合以降は4試合だけだった。

 無論、全ての試合には何かしらの見所がある。


「掲示板が凄い事になってるわね」


「予想スレも進行が思いっ切り速いねー」


「他の会場もそろそろ終わるみたいよ?」


 女性陣は掲示板もチェックしながら観戦していたらしい。

 書き込みもやっているんだろうな。

 まあオレはそうする気はまるでないのだが。



 新練兵場の全ての試合が終了したようだ。

 自然と拍手が沸き起こった。


「では」


「サモナー交流会は最終日ですよー!」


 そうだ。

 これもあるんだっけ。


「では」


「また明日、楽しみにしてますよ!」


 与作達と別れると移動する事に。

 あれ?

 マルグリッドさんは?


「私も同行するのよ」


 オレの視線にマルグリッドさんも気が付いたようだ。


「サモナー以外で参加、ですか」


「召喚モンスターを愛でるいい機会でしょ?」


 なるほど。

 確かにサモナー以外でも召喚モンスターをナデナデしたいプレイヤーは多いだろうな。


「最終日ともなると無礼講で!」


「アデルちゃん、今までもずっと無礼講だったと思うけど?」


 うん。

 まあいいんでしょうね。

 この分では他にも色んなプレイヤーが来ていてもおかしくないな。


「その前にリックの所に寄りましょう。精算して貰うから」


「「はい!」」


 ああそうか。

 アデルとイリーナも作って貰っていたんだっけ。

 露店と屋台が並ぶ一角へと向かいながらそんな事を思い出していた。




「じゃあこれ。渡しておくわ」


 リックとの挨拶もそこそこに、屋台裏の机を占拠する。

 腰を落ち着かせた所でマルグリッドさんから渡されたのは首輪だ。

 例の獄卒の鼻輪を加工した物らしいが。


「じゃあアデルちゃんとイリーナちゃんの分もこれね」


「はい!」


「これ、ですね?」


「まあ気持ち程度の効果しかないかもしれないけどね」


 うん。

 それ所じゃない効果があるんですけどね。

 ちょっと口にするのが怖いです。




【装飾アイテム:首飾り】呵責の首輪 品質C+ レア度3

 AP+1 重量0+ 耐久値180

 魔力付与品 属性なし

 獄卒の首輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。

 装備された者の頭部には亡者を呵責する力が宿ると言われている。



 うむ。

 ここまでは、普通だな。

 試しにオレの腕にある呵責の腕輪からアイオライトを外して首輪に嵌めてみる。



【装飾アイテム:首飾り】呵責の首輪+ 品質C+ レア度3

 AP+5 重量0+ 耐久値180

 魔力付与品 属性なし

 獄卒の首輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。

 装備された者の頭部には亡者を呵責する力が宿ると言われている。

 [カスタム]

 アイオライトを嵌め込んだ台座を連結して強化してある。



 やはり、な。

 宝石と組み合わせると攻撃力が向上するのも変わらないようだ。


「じゃあ精算しておくよ」


 リックに精算をして貰っている間にヴォルフの装備を変更しておこう。



【装飾アイテム:首飾り】白銀の首飾り+ 品質C+ レア度3

 M・AP+5 重量0+ 耐久値90

 銀の捻り鎖で作られた首飾り。軽量で丈夫。

 魔法発動用に強化されている。

 [カスタム]

 ブルースピネルを嵌め込んだ台座を連結して強化してある。

 ※状態異常抵抗の判定が微上昇



 うむ。

 少し勿体無い気もするが、ヴォルフには魔法に類する特殊能力は無い。

 白銀の首飾りからブルースピネルを外し、呵責の首輪に組み込んでおく。



【装飾アイテム:首飾り】呵責の首輪+ 品質C+ レア度3

 AP+5 重量0+ 耐久値180

 魔力付与品 属性なし

 獄卒の首輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。

 装備された者の頭部には亡者を呵責する力が宿ると言われている。

 [カスタム]

 ブルースピネルを嵌め込んだ台座を連結して強化してある。



 ブルースピネルの効果はアイオライトとそう変わらないのか。

 まあ、いいさ。

 噛み付き攻撃が強化されるのであれば、それで十分だ。

 白銀の首飾りは予備として保管しておこうかね。


 リックに提示された金額はそこそこであったが問題ない。

 所持金に余裕があるし。


 ヴォルフを帰還させて、ティグリスを召喚。

 同様に装備を変更しておこう。



【装飾アイテム:首飾り】呵責の首輪+ 品質C+ レア度3

 AP+5 重量0+ 耐久値180

 魔力付与品 属性なし

 獄卒の首輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。

 装備された者の頭部には亡者を呵責する力が宿ると言われている。

 [カスタム]

 プレーナイトを嵌め込んだ台座を連結して強化してある。



 これもいい感じに強化できたな。

 睡眠耐性はちょっと惜しいけどね。


「マルグリッドさん、台座込みの宝石はありますか?」


「え?ある事はあるけど」


「1つ、欲しいんですが」


「台座込みだと1つしかないわね」


「では、それで」


 そう。

 レーヴェの分の宝石が無かったからな。

 こうなるんだったら原石も残しておくんでした。


「これになるけど。確認してね?」


「はい」



【素材アイテム】モルガナイト 品質C+ レア度2 重量0+

 ピンク色のベリル。別名ピンクベリル。

 透明度が高く粒の大きなものは魔法発動用によく使用されている。

 [カスタム]

 台座に呪符紋様『砂紋』が刻まれている。



 おお。

 モルガナイトなら十分ですよ!

 早速、レーヴェ用の首輪に嵌め込んでみる。



【装飾アイテム:首飾り】呵責の首輪+ 品質C+ レア度3

 AP+5 重量0+ 耐久値180

 魔力付与品 属性なし

 獄卒の首輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。

 装備された者の頭部には亡者を呵責する力が宿ると言われている。

 [カスタム]

 モルガナイトを嵌め込んだ台座を連結して強化してある。



 うむ。

 性能はそう変わらないが、そこは気にしなくていいか。

 ティグリスと入れ替わりでレーヴェを召喚して装備させる。

 これでオレの猛獣部隊は呵責シリーズで強化された事になった。

 獄卒と言い換えても不思議ではないな。


 リックに精算して貰い、その場を辞去した。

 さあ、次は狂乱の宴だな。




 レムトの町の外で少しだけ召喚モンスターの陣容を組み替える。

 ヴォルフ、残月、ヘリックス、黒曜、ナインテイルの陣容であるのだが。

 何故だろう、ナインテイルはマルグリッドさんに捕獲されています。

 まあ、いいか。

 まーちゃんに騎乗するアデルの後ろに同乗するようだ。


「明日からゲルタ師匠の所でお手伝いかー」


「まあ、それは仕方ないわよ」


「長時間のログインも久々だったし。堪能した!」


「そうそう」


 アデルの嘆き。

 イリーナの慰め。

 でも楽しめたようで何より。

 そうか。

 敗退して大会が終わったら、あのゲルタ婆様の所で手伝いをする事になるんだっけか。

 だがそれだけで済むとも思えないが。

 今、ゲルタ婆様の所にはあのジュナさんがいるのだ。

 うむ。

 関わるまい。




 もはや見慣れた川原には既にサモナー達が集まって歓談中でした。

 この周辺は魔物も出るんですけどね。

 上空には猛禽類が。

 地上も猛獣が控えている。

 どちらも群れとなっているのだ。

 襲ってくる魔物には勇者の称号を進呈しよう。


「来たぞー!」


「おつかれー!」


 既に何名かのプレイヤーが宴の準備を進めていたようだ。

 春菜と此花だな。

 この2人もゲルタ婆様の所に世話になっている、と聞いたが。

 不憫な。

 ジュナさんの相手はゲルタ婆様以上に難物だと思います。



「じゃあインスタント・ポータルは使った方がいいかな?」


「お願いします」


「通知はこっちでやっておくよー!」


 もうこの辺の手筈も慣れきってしまっているな。

 恐るべし。

 インスタント・ポータル内にプレイヤーが次々と入ってくる。

 なんだろう。

 昨日よりも微妙に多い、よね?



「では予選終了って事で!」


「おつかれー!」


 号令と共に歓談があちこちで始まった。

 つか召喚モンスターを愛で始めた。

 しかしまあ、なんだ。

 飽きないのかね?

 まあ仲が良くて結構な事なんだが。


 無論、適宜ログアウトしているプレイヤーも多い。

 それだけに人の入れ替わりについていけません。


 マルグリッドさんはナインテイルを膝に乗せて撫で続けている。

 完全に、寝てます。

 まあ放っておいていいか。

 つかレイナに続いてマルグリッドさんまで篭絡したのか?

 ナインテイルめ。

 その場所、代わって?



 雑談の内容は何か?

 当然、予選の話が多くなってくる。

 まあ中にはマーメイドを愛でたり、ヒョードルくんを愛でたりするプレイヤーもいたりするが。


 どうやら予選を突破したサモナーってオレの所だけのようだった。


「ゲーム開始組ですもの。順当と言えば順当なんでしょうけどね」


 そう評するのはマルグリッドさんな訳だが。

 各所で予選の動画を仮想ウィンドウで共有して観戦してたりする。

 オレはマルグリッドさんと一緒の画面を共有していた。


 視聴していたのは第五回戦。

 あの漁師チームのものだった。

 相変わらず、戦い難そうなスタイルだな!


「注目チームは大変よね」 


「え?」


「この漁師のチームもそう。与作達もね。注目されてるチームは当然チェックされてるでしょ?」


「ですよね」


「貴方も、なんだけど」


 いやいやいやいや。

 研究された所でやれる事はそう変わらないと思います。

 工夫の余地はまだありそうな気はしますけどね。



 動画で試合の様子を視聴しては雑談。

 途中で夕食を摂りながらそれは続いた。

 夕食後は参加者全員で同じ試合の様子を視聴してました。


「じゃあサモナー戦も行くよー!」


 此花の号令で試合の動画が流れていく。

 最初はアデルとイリーナの三回戦だ。

 つかオレが動画に保存した奴だな。


 さすがにサモナーとその召喚モンスターの試合だ。

 あちこちで歓声も上がっている。


 オレの対戦もあった。

 つか第一回戦から第五回戦まで一気に動画を流すとか。

 4試合で20分もないから短いけどさ。


 無論、他の試合もやるようだ。

 敗戦もいくつか視聴する。

 確かに敗戦からも教訓を得られることだろう。



 そして雑談が始まる。

 彼等もまたサモナーなのだ。

 今後、どういった布陣を目指すべきか?

 そんな話がお題になってきたようである。


 オレのは参考になるんでしょうか?

 我ながら良く分かりません。



 人も少しづつだが増えて来ていた。

 まだ、来るのか。

 インスタント・ポータルの範囲的にはまだ余裕はあるけどな。


「あの、相談いいですか?」


 ピョコンと一礼してオレの前に現れたのはエルフだ。

 線が細く小さい。

 うん。

 ヒョードルくんですね。

 後ろに控えるお姉様達が怖いけど、雑談なら歓迎するよ!


 お姉様達の敵意に晒されながらヒョードルくんとの雑談も楽しみましたとも。

 全く、女性に関しては徹底的に潤いがないな。

 ま、そういうゲームじゃないんだし、いいんですけど。

 魔法技能を多数取得したがってたようだったらしく、いくつか経験談と軽くアドバイスをしておいたのですが。

 オレの目の前で立ち上がったヒョードルくんがすぐに拉致られていきましたよ?


 凄い。

 なんという連携。

 無駄が一切無い。

 ヒョードルくんは両手に花な状態で完全に捕獲され、後ろからも裸絞めにされてました。

 いや、あれは抱きついてるだけか。


「ありがとうございましたあああああ!」


 連れ去られながらも律儀に礼を述べるあたり素晴らしいです。

 まあ、なんだ。

 お姉様達なんですが、花は花でも食虫植物の類に見える。

 恐るべし。

 ヒョードルくんの無事を祈っておこう。



 今日は予選が終わった事もあるのだろうが、サモナー以外のプレイヤーもちょくちょく見掛ける。

 なんらかの形でサモナーと繋がりのあるプレイヤーと思われるが。

 共通しているのは召喚モンスターを見つめる熱視線だ。

 ヤバい。

 ヴォルフとか撫でられ過ぎ。

 レーヴェはいち早く危険を察知したのか、マルグリッドさんの足元で伏せの姿勢のまま寝ている。

 いや、寝たフリをしているな。

 ナインテイルは相変わらずマルグリッドさんの膝の上。

 ヘザーはあちこちを飛び回っている。

 ジーンはオレの肩に止まったままだ。


 まあ好きにさせるさ。


 だが召喚モンスターを愛でるだけでないプレイヤーもいたようだ。



「こんばんは。マルグリッドさんも参加していたんですか」


 そのプレイヤーは明らかにソーサラーだろう。

 ローブを纏った軽装。

 その杖は螺旋状に綺麗な捩れ模様で、先端はやや太くなっている。

 そしてやや大きめの宝石が嵌め込まれていた。

 なかなかの代物のようだな。


「あら。貴方も来ていたの?」


「ええ」


「杖の調子はどう?」


「いい感じでした。闘技大会に間に合わせて貰って助かりました」


「善戦は出来たみたいね。第五回戦は見てたわよ?」


「負けちゃいましたけどね」


 ほう。

 どうやらマルグリッドさんの客だったようだな。


「キースさん、ですね?初めまして。紅蓮って者です」


「座ったままで失礼。キースです」


「第五回戦は完敗でした。お見事です」


「え?」


「すみません。キースさんのチームと戦ったのって私等でして」


「え?」


「そう、貴方の召喚モンスターに殴られて気絶してたわよ?」


「そうだったんですか?」


 なんと。

 さっきの対戦相手だったんかい!




 後方に5名、紅蓮のパーティメンバーが並んでいる。

 おお。

 確かに。

 こうして見ると確かに対戦したチームである事が分かる。

 むしろ兜とか装備してくれていた方が分かりやすいな。


 この紅蓮ってソーサラー、マルグリッドさん曰く「有名人」らしい。

 つか以前にオレも見た事がある報告書を書いた人でした。

 掲示板に張り付いてたり、解析をやってたり。

 そっちに力が入り過ぎて攻略が進んでいない、とはマルグリッドさんの評価だ。


 紅蓮は二の句が出てこない。

 彼のパーティメンバーは含み笑い。

 まあ、今更なようですな。


「それで、お願いがありまして」


「何でしょう?」


「色々と分析している手前、調べたい事がありまして。質問させて下さい!」


 その勢いは凄かったです。

 熱意、と言いますか。

 それに反応したのか、レーヴェが起き上がって紅蓮達を睨んでます。

 ナインテイルも起き上がった。

 すかさずマルグリッドさんに喉をくすぐられると寝てしまったが。



 まあ雑談程度なら、という条件で色々と話をしたんですが。

 まあ、なんだ。

 戦闘ログから色々とバレてたみたいだ。

 格闘師範の称号も。

 高速詠唱の補助スキルも。

 そりゃバレるよね。


「【高速詠唱】のレベル毎の効果も調べてるんですが」


「ほう」


「差し支えなければ大会でのキースさんの【高速詠唱】のレベルがどうだったのか、教えて欲しいのですが」


 むう。

 この紅蓮というプレイヤーなんだが、飽くまでも探究心から知りたがっているな。

 研究者の目をしている。


 知りたい。

 ただ、それだけ。

 それ故に他意はないのだろう。


 マルグリッドさんに視線を送るがニヤニヤと笑い返されるだけだ。

 むう。


 まあ、いいや。

 色々と答えておこうかね。




 紅蓮との雑談は遅くまで続いた。

 しかしこのプレーヤー、情報通である。

 つかどこまで情報を掴んでいるんだか。


 彼に指摘されるまで気が付かなかった事もある。

 たとえば、インスタント・ポータル。


「明らかにこの状況は、変です」


「え?」


「掲示板に最初に書き込まれた条件ならこうはなってませんから」


 そう。

 掲示板にオレ自身が書き込んだ条件を提示される。



 HPとMPの回復効率が通常のエリアポータルよりも低い事。

 術者が所属するパーティでしか使えない事。

 何度も出入りするような連続使用が出来ない事。

 リターン・ホームの対象にはならない事。

 アクティブな魔物に狙われている状態では使えない事。

 クーリングタイムが5時間とかなり長い事。



 うむ。

 確かに、おかしい。


 呪文リストを見直したら、おかしな事になってるな。


 HPとMPの回復効率が通常のエリアポータルよりも低い事。

 術者及びインスタント・ポータル内のプレーヤーが招待したパーティでしか使えない事。

 何度も出入りするような連続使用が出来ない事。

 リターン・ホームの対象にはならない事。

 アクティブな魔物に狙われている状態では使えない事。

 クーリングタイムが3時間とかなり長い事。



 招待?

 文章が違っている、な。

 クーリングタイムも短くなっているし。

 それにインスタント・ポータルの範囲も、最初に使った時と比較して大きくなっている気がする。


 思い当たるのは【魔法効果拡大】だ。

 そうでなければ【時空魔法】のレベルアップで強化された、とか?



「【魔法効果拡大】に【魔法範囲拡大】?」


「たぶん、だけどね」


「いや、そもそもどうやって入手したんですか!」


 食いつきも凄いな。



「インスタント・ポータルで呪文の効果が変わっているなら、他の呪文も変わっているのでは?」


「可能性はあるな」


 調べてみたらリターン・ホームが変わってました。

 ユニオンを組んだ状態で3パーティまで、転移出来るようになってます。

 それにチェンジ・モンスターもだ。

 戦闘中に2体まで、召喚しているモンスターを交代させる呪文になってる。

 クーリングタイムも40分に短縮されている


 これまで全然気が付きませんでした。


 インフォには何もなかったよな?

 全く、このゲームってばマスクデータが多すぎる、とは紅蓮の愚痴であったが。

 同感です。



 色々と他にも聞き込まれました。

 そのお礼という訳でもないだろうが、彼が纏めている情報を報告書の形で貰いました。

 彼曰く、まだまだ暫定部分が多くて未完成らしいが。


 ふむ。

 これは時間があったら読んでみたいです。



 最終日の宴は続く。

 明日はもう本選だ。

 この祭りも明日で終わるのかと思うと少し寂しくなって来たなあ。



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― 新着の感想 ―
フラグ回収乙w
紅蓮君の熱意はすごいなぁ… 報告書作成なんてまともにやった事がないw
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