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 ではポーション作成を続けようか。

 いや、マナポーションだな。

 ポーション用の空瓶はもう数えるほどしか残っていない。


 マナポーションも短縮再現で作り続ける。

 23個目で品質C-が出たが、それ以降は連続で品質Cを維持していた。

 フィジカルエンチャント・アクアが途切れたのに気がつかなかったのだ。

 全く面倒なことだ。

 いちいち、呪文を掛け直さないといけない。


 それだけにマナポーションの場合はポーション以上に気を使った。

 文楽に液を補充させているから、それだけ楽は出来ている筈なんだがな。

 続けてみるとそうでもない。

 ポーションの方が、楽だ。

 出来上がっていく成果が遅々として進まないからそう感じるのであろう。



 80本目。

 ここでマナポーション作成を一旦止めました。

 苦悶草が切れたのだ。

 マジックマッシュルームはまだあるのだが。


 作業場の机上から一旦離れる。

 向かったのは作業場の端にある釜。

 それに炉だ。

 石炭のような燃料も置いてあるのだが。



 ガラスの原料も、ある。

 珪砂、石灰石、トロナだ。

 だが加工する用具は見当たらない。

 レムトの工房で使っていた吹き竿や紙ごて、口切りばさみといった所なんだが。

 よく見ると竿を回転させる受け棒のある作業台もあった。

 木製の使い込まれたモールドもあるようだ、


 まあポーション用であれば吹きガラスでいける。

 型吹きの方は当面いらないんだよな。


 そうだ。

 メタルスキンがいる。

 あの召喚モンスターであればこの設備の使い方も知っている事だろう。




 メタルスキンは2階にいた。

 オレが昨日寝ていた部屋だ。

 何もやましい物は隠してませんから!


「作業場の溶鉱炉でガラス瓶を作りたいんだけど出来るかな?」


 試しに言葉にして頼んでみました。

 すると先導するかのように先に下へと降りていく。

 身振りでオレを誘導する。

 行き先は作業場ではなかった。



 作業場の更に1階層下の倉庫です。

 以前に入った事がある倉庫とは別の場所だった。

 中に入ると一種独特の雰囲気がある。


 そこは様々な原料を保管する倉庫であった。

 メタルスキンは先に原料の在り処を教えてくれたのだ。


 珪砂。

 石灰石。

 トロナもあった。

 場所は離れていたが、覚えておけば問題はあるまい。

 文楽も一緒に場所を確認するかのようであった。


 他にも様々な物がある。

 石炭や油。

 硫黄。

 銅鉱らしきものもある。

 この部屋は火気厳禁だな。

 呪文1発で建物が吹き飛んでしまいそうな気もする。



 さて。

 作業場に戻ると道具の在り処を教えて貰う。

 机に備えてある引き出しに全部ありました。

 それに木型もあったりします。

 ポーションとマナポーションの瓶の蓋に使えそうなモールドもある。


 最初にメタルスキンが溶鉱炉の操作を見せてくれた。

 無論、火は入れていない。

 どうしても火を起こすのは人の手でやるべきなのだろう。

 ドラフトチャンバーらしき装置は見当たらないのに排気されている空気の音が聞こえていた。

 謎だ。


 溶鉱炉に燃料を入れてパイロキネシスで火を起こす。

 最初だしフィジカルエンチャント・アクアで器用度も上乗せする。

 レジスト・ファイアで熱対策。

 手元には冷却用に水を溜めた桶も用意した。


 ガラス種を、作る。

 以前、レムトでフェイと御剣相手に雑談した中で聞いた配合になる。

 さて、溶融まで時間はかかりそうであるが。

 なんとか我慢して攪拌を行う。


 炉の温度も下げる訳にいかない。

 ふいごは文楽に任せていた。

 まあ文楽が作業している場所は熱くはないから大丈夫だろう。

 文楽はウッドパペットだ。

 そう、ウッドパペットなのだ。

 燃えたら洒落にならない。




 最初に出来上がった空瓶はいきなり品質C-であった。

 無論、失敗である。

 だがまあ使えなくはない。

 次からは息の吹き込みにエアカレント・コントロールも加えて作り上げていく。

 品質C+を連発である。

 だがまだまだ。

 オレの狙いはこの作業工程も短縮再現で行う事にある。

 出来れば品質B-の工程を記録してから短縮再現をしたい。


 だが。

 オレは目的を忘れた。

 作業そのものが楽しいのである。

 品質B-は出来上がっていたのだが、いい調子なのでそのまま継続する。


 ポーション用の瓶を50本ほど作成したら、今度はサイズを変えてみた。

 マナポーション用である。

 液の入る容量はポーションのものよりも少ないのに瓶の重さは一緒だ。

 つまり、肉厚になる。

 それだけにこいつが品質C+になるまで、30本以上を要してしまった。

 品質B-は?

 100本近く作業をしてようやく1本である。

 これは難敵だ。


 意地でも安定して品質B-を出せるようにならないと。

 ついに目的が変更となってしまっていた。



《これまでの行動経験で【ガラス工】がレベルアップしました!》

《これまでの行動経験で【耐暑】がレベルアップしました!》



 熱中して作っていたらレベルアップしてます。

 まあ当然といえば当然なんだが。

 それに暑さを耐えて作業を続行してましたからね。

 水の補給も欠かせない。

 塩も合間で舐めてました。

 変性岩塩(聖)じゃないですけどね!




 更にマナポーション用の瓶を作成し続ける。

 品質B-と品質C+を行き来しながら瓶の作成を続ける。

 9割ほどが品質B-になった頃、師匠達が戻ってきた。


「キースよ、お主はガラス瓶を作っておったのか?」


「ええ。ギルドの依頼を受けてレムトで作った事がありましたので」 


「奇特な事よのう」


 何故でしょう?

 そうなっちゃったんですって!


 ジュナさんは瓶の出来栄えを見ているようです。

 目が真剣だ。


「オレニューちゃんはマナポーションだけじゃなく、ポーションの作成も請けてるんでしょ?」


「まあそうですが。マナポーションが優先ではありますがの」


「前倒しで全部、作っちゃったら?」


「で、その目的は何ですかの?」


「闘技大会、オレニューちゃんと一緒に観戦ができるじゃないの!」


 師匠が突っ伏した。

 一体、何が?


「瓶が不足しとる、と先刻まで話をして断ったというのに」


「ナイスよ!キースちゃん!」


 オレも師匠も『ちゃん』ですか?

 そんな事をなんとなく考えてました。

 現実逃避とも言いますね。



 オレはガラス瓶を作る。

 師匠はポーションを作る。

 ジュナさんはマナポーションを作る。

 そういう分業体制が出来上がってました。


 採取したばかりの傷塞草が凄い勢いで減っていく。

 苦悶草とマジックマッシュルームも徐々に減っていく。

 空瓶の作成も手作業では間に合わない。

 短縮再現で量産を始めた。

 炉は火を止めておく。


 これがまた、MPバーを見ながらの作業だ。

 無限にある訳ではない。


「遠慮なく使え」


 師匠がそう言うとマナポーションを差し出した。

 品質C以外の出来の奴だ。

 確かに。

 MP回復になりますね。

 なんかこれって反則技っぽいんですけど。

 つまみ食いみたいだし。




 メタルスキンが夕食を運び込んで来た。

 時刻は既に午後7時だ。

 もうそんな時間になっていたのか。


 作業場の机の上はポーションとマナポーションで埋まっている。

 オレが《アイテム・ボックス》から机を出して、そこで食事を摂る事になった。


「キースはこの後、手作業でマナポーション作成じゃな」


「はい」


「数はもう十分じゃしな。明日はマナポーションを納品に行くが、お主も来るかな?」


「大会に向けて鍛錬したい所ですが」


 そう。

 移動するだけで半日近く潰す事になる。

 闘技大会の開催日は3日後からだ。

 明日、明後日の2日しかない。

 例えば、金剛力士に挑むとすると、明日の朝一番にここを出たとしても風霊の村に到着するのは昼前だ。

 微妙に時間を食う。

 そして大会に間に合わせるには、明後日にも移動が必要だ。

 実質、昼間の時間を1日分、移動で消費してしまう。


 大会だけのためにレベルアップを図るにしても得心が行かないってのが本音だ。

 今更、ジタバタしてみた所でレベルアップできるのか、確信もないのだし。

 それならば納品に同行してもいいような気もする。


「お主も頭が固いのう」


「もっといい方法あるのにー」


「師匠、バラして貰っては困りますぞ?」


「ちぇー」


 え?

 何だろう。

 オレは何かを見落としているのか?




 食事を終えるとマナポーション作成を手作業で行っていった。

 今度は3個分である。

 3回目で3個とも品質C+を作ることが出来た。

 短縮再現でも品質Cで収まっている。

 概ね狙い通りだ。


「納品する予定の物以外はお主が持っていけ」


 師匠に言われ、《アイテム・ボックス》に入れる時点で気がついた。

 何気に凄い数になってしまっている。

 マナポーションが23本、ありますが?


 まあ報酬の代わりとして見たら十分だろう。



「まあ今日の所はこんなもんじゃろうな。明日はお主の好きにするが良い」


「オレニューちゃん、厳しいー」


「自ら気付いて学び取らねば血肉にはならんのですよ」


「私の教え方とも違うわよねえ?」


「今にして思えば師匠の教え方は優しいものであったのですな」


「泣いてたわよ?」


「それ、言わんで下され」


 むう。

 何だろう。

 見落としているのは何だろう。

 頭の中でそんな考えがグルグルと駆け巡っていった。

 答えは、出なかった。



 師匠の家を出て中庭に出た。

 今日はずっと外にいた黒曜も肩に飛び移ってくる。

 そうだな。

 夜の狩りの布陣にしようか。

 ヴォルフ、黒曜、クリープを残し、リグと文楽は帰還させる。

 無明と瑞雲を召喚した。


 おっと。

 闘技大会に向け、試合会場の大きさの確認でもしておこうか。

 対戦モードの設定と共通だった筈だ。

 感覚は掴んでおきたいよね?



 対戦相手はいなくとも対戦モードは展開できた。

 できちゃうものなんだな。

 試合会場は対戦モードのデフォルトのままだ。

 50m四方の正方形。

 黒曜に飛び回って貰うが、こりゃ狭いな。


 あれ?

 対戦相手の選択肢があるんだが。



 ヴォルフ

 黒曜

 無明

 クリープ

 瑞雲



 あれ?





 つまり、アレだ。

 パーティメンバー同士でも試合形式で戦闘が出来るって事か?

 対戦、というよりトレーニングにも使えるって事?

 便利じゃないの。


 対戦方式の指定まで出来るようだ。

 3対3は無論出来る。

 1対1も、出来る。

 それどころか、1対1を3組、といった事も出来るようですが。


 知らなかった。

 つかずっと気付きませんでした。


 

 戦闘範囲は正方形、1つの辺は50m。

 HP勝敗判定は90%で。

 MP使用範囲は90%まで。

 試合時間は10分。

 判定あり、HPバー残存率で行う。

 感覚設定は全て100%。

 武器使用は制限なし。

 呪文使用は制限なし。

 武技使用は制限なし。

 回復アイテムは使用不可。

 対戦形式は1対1。



 同様に詳細設定も使えるみたいだ。

 試しにやらせてみるか?




 無明vs瑞雲の試合は膠着していた。

 互いに、決め手に欠けるのであるから当然ではあるんだが。

 最初、火炎をぶつけた所までは瑞雲に利があったろう。

 だがそこから先がいけない。


 瑞雲は無明に貼り付いてMPを吸い取ろうとする。

 だが無明からMPはそうそう吸い取れない。


 無明は何度も攻撃を瑞雲に加えているが、呪文で強化していないから透過するだけだ。

 全く、効果がない。

 そのうちに瑞雲から受けたダメージも回復してしまう。


 まあこうなるのは予想してはいましたが。

 でも目の当たりにする事の意味は大きい。

 各々の特性、それに相性も確認できるからな。

 長所も、短所も良く見えるっていい事ですよね?


 結果は当然のものとなった。

 時間切れ、引き分けです。 



 では次だ。

 今度はその無明とオレとで戦ってみよう。

 但し、呵責シリーズの装備は全て外した。

 その上、素手でやってみよう。

 フィジカルエンチャント系は全て使っておくあたり、保険は掛けておくけどね!



 思い出す。

 最初にスケルトンと戦った時のあの感覚だ。

 しかも無明はカニの甲羅をベースにした防具を身に付けている。

 素手で戦うのはハンデのつもりだったのだが。

 とんでもない!

 ダメージが入らない!

 投げだけだ。

 関節技は、入ってみた所で意味がない。

 すぐに自己回復して元通りなのである。

 まさかの大苦戦です。


 これは。

 本気でやらなければダメだな。

 特に攻撃を回避する意味で。



 かと言って回避するだけでは勝負はつかない。

 打撃と蹴りを駆使して投げを多用するしか、手がないのだ。

 いかんな。

 拮抗しちゃってるよな?

 攻撃呪文は意図的に使わないんですが、使いたくなってウズウズしてしまう。


 結局、時間切れ寸前に放った投げのダメージが効いて、オレの判定勝ちになりました。

 条件的に縛りを入れたとはいえ、ここまで苦戦したのは想定外です。


 やっぱあれだな。

 尖った能力を何か1つ持っているのっていいよね。



《只今の戦闘で召喚モンスター『無明』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 無明は戦闘に勝利はしていない。

 でもレベルアップはしているみたいです。

 インフォも微妙に違うし。

 アリなのかね?

 まあそれはそれとして、だ。


 無明のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 もう1点は筋力値を指定した。


 無明 スケルトンLv6→Lv7(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 12

 筋力値 13(↑1)

 生命力 13

 精神力 12


 スキル

 槌 小盾 受け 物理抵抗[微] 自己修復[中] 闇属性



 いや、本当にいいんでしょうか?

 なんかズルをしているような気持ちになるんですが。



 さて。

 無明を帰還させよう。

 そして召喚するのは?

 護鬼だ。

 体格もちょうどいい。

 装備もいい。

 だが得物だけはさすがに木剣にして貰おうかね。


 対戦するのは当然、オレって事になる。

 さあ。

 やりますか?



 いやはや。

 戦闘スタイルが噛み合っているな。

 楽しい。

 なんでこれに早く気が付かなかったかね?

 想定、前衛の片手剣と盾持ちの戦士って事にもなるし。


 護鬼の場合、尖った能力は持っていない。

 だが穴も少ない。

 器用貧乏、とも言うかもしれないが。


 素手で時間一杯まで相手をしてみたが、互いにHPバーの減りは3割ほどで終了した。

 体中、痛みが残るが気にならない。

 いい試合だった。

 HP残存率で護鬼の勝利である。



 オレと護鬼のHPバーを回復呪文で全快にしてから続きをしよう。

 これ、実に面白い!



 次も素手で、回避を念頭において対戦してみた。

 攻撃はカウンター狙いである。

 護鬼の得物は木剣であるが、オレの鎧でも衝撃を吸収しきれていない。

 ダメージは僅かで済むが。

 それでも突きには警戒が必要だ。

 まともに食らえば無視できないダメージがある。


 オレの攻撃はどうか。

 相当、上手く当たらないと打撃も蹴りもダメージが通らない。

 だからこそ意味がある。

 工夫が、要る。

 ただ漫然と何も考えずに戦うよりも遥かに建設的だな。


 やはり、如何に投げ技や関節技に繋げるかが鍵だ。

 踏み込むタイミングも難しい。

 特に盾持ちの相手となると、隙が見えない。

 背後を取るのも一苦労だ。


 だからこそ、試す事が出来る。

 どうせこれは対戦なのだ。

 色々と仕掛けるべきだな。


 盾の縁を掴んで跳躍、護鬼の背後に回る、とか。

 護鬼の肩に手をかけて跳躍、護鬼の背後に回る、とか。

 【跳躍】と【軽業】が効いているようで、何度か失敗はするものの、感覚は掴んだと思う。


 時間切れになった。

 またしてもHP残存率で護鬼の勝利である。

 オレが遊び過ぎたからなあ。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『護鬼』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 試合に勝利した場合のインフォはいつものと一緒らしい。

 そういえばオレって経験値的に美味しい相手なんだろうか?

 良く分かりませんけど。


 ステータス値で既に上昇しているのは器用値だ。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定する。



 護鬼 羅刹Lv1→Lv2(↑1)

 器用値 20(↑1)

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 15

 筋力値 18

 生命力 18

 精神力 15


 スキル

 弓 手斧 剣 小盾 受け 回避 隠蔽 闇属性



 その後、護鬼ともう一戦した。

 今度はオレの判定勝ち。

 護鬼はレベルアップした事で強くなった、というより上手くなってきていた。

 盾を持っている利を活かして距離を詰めて来るようになった。

 いや、前からやってはいたが、上手くいってなかったんだけどな。

 危うい所で回避はしているものの、攻撃でもより気が抜けなくなった。


 うん。


 大体は感じが掴めた、かな?

 時刻はまだ午後9時にもなっていない。

 別の召喚モンスター相手に試合を続けてみよう。

 出来れば、苦戦するような相手がいい。




 護鬼を帰還させて召喚したのはジェリコである。

 苦戦するのは承知だ。

 呪文なしでどうにかできるとは思っていない。

 素手ではあるが、フィジカルエンチャント系で強化しまくって戦う事にした。

 それでも苦戦必至だろうけどね。

 試合をする意味は、ある。

 苦戦するから、いいのだ。


 ジェリコの動きは、鈍い。

 その鈍さは瑞雲に次ぐだろう。

 だが対戦してみて分かる事がある。

 プレッシャーが半端ないのだ。


 最初の対戦は10分間、オレが逃げ回るかのような展開になった。

 ジェリコの攻撃はオレに掠りはするものの、直撃はない。

 そう、逃げ回っている相手を追撃する速さがジェリコにはないのだ。

 これはプレイヤーとの対戦でも同様となるだろう。


 ジェリコが1度だけ、オレが背後から攻撃を仕掛けた時に液状化を見せた。

 これがジェリコにとっての奥の手と言えるだろう。

 無論、オレは最初からこの能力を承知している。

 が、そのつもりになっていただけだと思い知らされた。


 液状になったジェリコから一気に離れて距離を置こうとしたのだが。

 追いつかれた。

 そう、液状化している間、ジェリコの敏捷性は向上しているようである。

 これ、あれだ。

 スライム?

 まあヴォルフのような敏捷性はないが、ジェリコのような存在が一時的にも敏捷性が上がるのは大きい。

 虚を突く事もできるだろう。


 ジェリコの問題はその液状化の使用回数にあるのも承知済みだ。

 だからこそ、期待もある。

 試合を続けた。



 7試合目。

 ここまで全て判定で3勝3敗。

 オレもジェリコも戦い方は変えずに近接戦闘が続く。

 ダメージは互いに積み重なるものの、軽微なものだ。

 そして試合時間は終了。

 7試合目はジェリコの判定勝ちとなった所で狙っていたインフォが、来た。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ジェリコ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 狙い通りではあるんだが。

 やはり互いのHPバーが派手に削れるような戦い方の方が経験値も高い、とかあるのかね?

 試して見たくもあるが、反面怖くもある。

 ジェリコの場合、もう1歩踏み込むと洒落にならないダメージが待っているのだ。


 おっと。

 ジェリコのステータス値で既に上昇しているのは生命力だった。

 もう1ポイントは精神力にしておく。



 ジェリコ マッドゴーレムLv1→Lv2(↑1)

 器用値  5

 敏捷値  6

 知力値  5

 筋力値 35

 生命力 36(↑1)

 精神力  6(↑1)


 スキル

 打撃 蹴り 魔法抵抗[小] 自己修復[微] 受け 液状化



 ここは敢えて数字が揃う事に拘らなかった。

 ちょっと悔しいけどね。

 次のレベルアップで筋力値が上昇する事に期待しておこう。



 試合をやってみて良かった。

 想像する事は、出来る。

 だが実際に感覚を掴んでおく意味は大きかった。


 オレを含めて、何もかも完璧ではない。

 長所もあれば短所もある。

 闘技大会はどうする?

 出るからには楽しめるようにしたいものだ。


 長所を、活かす。

 短所を、塞ぐ。

 鍵は相互にどう連携できるか、だな。

 無論、その中心にいるのはオレだ。



 時刻は午後10時を過ぎていた。

 もう数戦、できるだろうがここまでにしておこう。

 MPバーにも余裕はないしな。


 明日の予定はどうなるかは分からない。

 ポーションやマナポーションを作成するのもいいだろう。

 瓶の作成もアリだな。

 木工をしたっていいのだ。

 移動で時間を潰さず、召喚モンスター達と試合をしながら遊ぶのも悪くないな。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv16

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv2

ボーナスポイント残 25


セットスキル

杖Lv13 打撃Lv10 蹴りLv10 関節技Lv10 投げ技Lv10

回避Lv10 受けLv10 召喚魔法Lv16 時空魔法Lv8

光魔法Lv9 風魔法Lv9 土魔法Lv9 水魔法Lv9

火魔法Lv9 闇魔法Lv9 氷魔法Lv7 雷魔法Lv7

木魔法Lv7 塵魔法Lv7 溶魔法Lv7 灼魔法Lv7

錬金術Lv7 薬師Lv6 ガラス工Lv4(↑1)木工Lv6

連携Lv12 鑑定Lv12 識別Lv12 看破Lv4 耐寒Lv6

掴みLv9 馬術Lv9 精密操作Lv12 ロープワークLv1

跳躍Lv5 軽業Lv2 耐暑Lv7(↑1)登攀Lv6

二刀流Lv9 解体Lv7

身体強化Lv7 精神強化Lv8 高速詠唱Lv10

魔法効果拡大Lv7 魔法範囲拡大Lv7


装備 呵責の杖×1 呵責のトンファー×2

   呵責の捕物棒×1 怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+

   雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×2 雪豹のバグナグ×1

   草原獅子のバグナグ×1 闘牛の革鎧+ほか

   呵責の腕輪+×2 呵責の足輪×2

   暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2


所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 木工道具一式


称号 老召喚術師の高弟 森守の紋章 中庸を知る者

   呪文辞書 格闘師範


召喚モンスター

ヴォルフ グレイウルフLv4

残月 ホワイトホースLv2

ヘリックス ファイティングファルコンLv3

黒曜 ミスティックアイLv3

ジーン ブラックバットLv2

ジェリコ マッドゴーレムLv1→Lv2(↑1)

 器用値  5

 敏捷値  6

 知力値  5

 筋力値 35

 生命力 36(↑1)

 精神力  6(↑1)

 スキル

 打撃 蹴り 魔法抵抗[小] 自己修復[微] 受け

 液状化

護鬼 羅刹Lv1→Lv2(↑1)

 器用値 20(↑1)

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 15

 筋力値 18

 生命力 18

 精神力 15

 スキル

 弓 手斧 剣 小盾 受け 回避 隠蔽 闇属性

戦鬼 レッサーオーガLv2

リグ イエロープディングLv1

文楽 ウッドパペットLv5

無明 スケルトンLv6→Lv7(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 16(↑1)

 知力値 12

 筋力値 13(↑1)

 生命力 13

 精神力 12

 スキル

 槌 小盾 受け 物理抵抗[微] 自己修復[中] 闇属性

ナインテイル 赤狐Lv6

ヘザー フェアリーLv6

ティグリス タイガーLv5

クリープ バイパーLv4

瑞雲 ミストLv2

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― 新着の感想 ―
自家製栽培の始まりですねw
気がついたか…(◯ARUTO風
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