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ログインした時刻は午前2時だ。
早いと言えば早い。
だが風霊の村にプレイヤーの姿は多かった。
リアルでは午後2時だからな。
プレイヤーもまだ多い時間帯だ。
フィーナさん達は?
いません。
その代わりにリックとレン=レン、それにハンネスがいる。
「ども」
「ああ、これはキースさん!お世話になっとります」
ハンネスさんが勢いよく挨拶してくるんですが。
勢いがありすぎてリックとレン=レンが引いてます。
「フィーナさん達は?」
「狩りに行ってます。戻るのは朝方になっちゃいますけど」
ありゃ。
そりゃあレベルアップしに行きますよね。
「結構な量の肉があるんですがいいですか?」
「ほう、どれ位?」
「前回、持ち込んだ量よりもちょっとだけ少ないんですが」
リックの顔が蒼くなった気がする。
まあ、そうだろうな。
今は人手が足りないだろうし。
「すみません。朝日が昇ってからでもいいですか?」
「分かりました。出直します」
そこで別の物を取り出した。
例の槍だ。
「これ、欲しい!」
レン=レンが声を上げる。
机の上を照らすフラッシュ・ライトの下で、彼女の顔が幽鬼のように見えたのは気のせいか?
つかレン=レンは槍使いだったのかね?
「これ、値段の付けるのが難しいな」
「いやでも欲しいって」
「そうじゃなくてだな」
何だ?
問題でもあるのか?
「槍持ちには垂涎の的でしょうね」
「今の所ですが、APがプラス21、破壊力が4の槍も報告がありますが、迷宮の戦利品なんです!」
「これ、色々と欲しがるのがいますよね?」
ハンネスも欲しがってるのは明らかだ。
つか話を聞いてみたら彼も槍持ちでした。
「柄の素材、見た事がないな」
「魔法発動にペナルティがないのは何気にいいわよ?」
「いや、それこそ攻略組相手にならプレミアものじゃないか?」
まあ話の流れは分かりました。
つまり奪い合いになりかねない、という事ですね?
「もう3本、似たような代物は作れると思いますが?」
「え?」
「はい?」
「本当に?」
「多分ですけど」
重装犀の角はあと3つある。
柄を3本削り出しても地獄の閂はまだ半分以上残る計算になる。
石突きに使う牙も草原獅子が1本、疾風虎が2本、余っているし。
「作りますか?」
「お願い出来ますか?数が多ければそれだけ騒ぎも小さくなりますし」
「ねえリック、それでもこれって騒ぎになるんじゃない?」
「キースさんの事ならもう別の一件で騒ぎになってるし」
「え?」
「え?」
「え?え?」
よく話を聞いてみたら、クラスチェンジをしている事が色々と話題になっているらしい。
まあ【識別】されてしまっては防ぐ術はない訳で。
その辺りは仕方がない。
フラッシュ・ライトは既に2つ、周囲を照らしていたが、オレも1つを追加する。
適当な場所を確保する。
そして文楽を召喚した。
作業を手伝わせよう。
夜ではあるが手元はちゃんと見えている。
木工作業をするには十分だ。
《これまでの行動経験で【木工】がレベルアップしました!》
《これまでの行動経験で【溶魔法】がレベルアップしました!》
槍を2本仕上げた所でレベルアップしちゃってました。
さらにもう1本、槍を仕上げていく。
さあ、出来はどうかな?
【武器アイテム:槍】重装犀の槍 品質C+ レア度5
AP+19 M・AP+0 破壊力4+ 重量3 耐久値220
魔力付与品 土属性
重装犀の角を穂先とした突く事に特化した槍。
刃がなく斬る事はできない。
柄が呵責の捕物棒であり、魔法発動にはほぼ寄与しない。
槍のサイズにしては比較的軽くて扱いやすい。
石突に草原獅子の牙を使用。土属性を備える。
クリティカル発生時のダメージは非常に高い。
【武器アイテム:槍】重装犀の槍 品質C+ レア度5
AP+19 M・AP+0 破壊力4+ 重量2+ 耐久値220
魔力付与品 風属性
重装犀の角を穂先とした突く事に特化した槍。
刃がなく斬る事はできない。
柄が呵責の捕物棒であり、魔法発動にはほぼ寄与しない。
槍のサイズにしては比較的軽くて扱いやすい。
石突に疾風虎の牙を使用。風属性を備え軽量化の効果がある。
土属性の槍は1本、風属性の槍は2本が新たに出来ました。
既に作成済みの1本と合わせて4本になるな。
つか属性が違うのに名前が変わってないけどいいのか?
「出来ました。これから狩に行きますから預かって貰ってもいいですか?」
「分かりました。精算は釜の分と合わせてフィーナさんから話があると思います」
「では日が昇ったら、ですね?」
「はい」
よし。
では狩りに行こうか。
文楽を帰還させる。
護鬼、無明、ナインテイル、ティグリス、クリープを召喚した。
時刻は午前3時半か。
まだ夜明けには早い。
夜も夜半を過ぎた時刻ではあるがプレイヤーは多く見える。
比較的、プレイヤーが少ない西方面に向かいながら、コール・モンスターでホーンテッドミストを呼ぶ。
今日の群れの規模は小さいのが多いな。
それで丁度いいかもしれない。
無論、呼んでもいないのにスケルトンラプターが寄ってくる。
フロートアイも襲ってきた。
だが問題はない。
呵責の捕物棒は便利だ。
間合いが長い分、懐に踏み込まれると厄介だが、オレには召喚モンスター達がいる。
十分にカバーできた。
《只今の戦闘勝利で【氷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【雷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『護鬼』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
そこそこ大きな規模のホーンテッドミストの群れを全滅させた所で来ましたよ?
護鬼がレベル8になった。
もう朝日が顔を出しそうになっている時刻だ。
間に合ったか。
ステータス値で既に上昇しているのは知力値だ。
もう1点のステータスアップは精神力を指定する。
護鬼 鬼Lv7→Lv8(↑1)
器用値 19
敏捷値 15
知力値 13(↑1)
筋力値 18
生命力 18
精神力 13(↑1)
スキル
弓 手斧 小盾 受け 回避 隠蔽
《召喚モンスター『護鬼』がクラスチェンジ条件をクリアしました!》
《クラスチェンジは別途、モンスターのステータス画面から行って下さい》
さあ、どうするか?
おっと。
魔物に邪魔されるのはご免だ。
お楽しみは風霊の村に戻ってからにするか。
村に戻ると活気が溢れていた。
あちこちで朝飯の用意が始まっている。
匂いが。
いい匂いが充満してきていやがる。
無明は帰還させて文楽を召喚する。
ついでにハンネスの所に顔を出すと、いつものように野菜類と小麦粉を持たされた。
まだ余ってたんですが。
つまり、グロウ・プラント忘れないでね、という事だな?
まあいい、文楽に全部渡して料理は任せよう。
優先すべきは、護鬼のクラスチェンジだ。
さて、何にクラスチェンジできるのかね?
クラスチェンジ候補
護法
羅刹
鬼っていうのもまあ和風な訳だが、クラスチェンジする候補もまた和風なのかね?
まあそれはいいとして、どうなるのか見てみるか。
護法から行こう。
護鬼 鬼Lv8→護法Lv1(New!)
器用値 20(↑1)
敏捷値 16(↑1)
知力値 13
筋力値 20(↑2)
生命力 20(↑2)
精神力 13
スキル
弓 手斧 [ ] 小盾 受け 回避 隠蔽 夜目(New!)
【護法】召喚モンスター 戦闘位置:地上
仏法に帰依した鬼。攻撃手段は武装による。
体格は人間並、前衛も後衛もこなす器用さがある。
人間が使う武器はどれも使いこなす事が可能。
空きスロットがあるな。
選択肢はどれも武器スキルになるようだ。
ほう。
より前衛向けになってきてるな。
で、もう一方の羅刹はどうだ?
護鬼 鬼Lv8→羅刹Lv1(New!)
器用値 19
敏捷値 15
知力値 15(↑2)
筋力値 18
生命力 18
精神力 15(↑2)
スキル
弓 手斧 [ ] 小盾 受け 回避 隠蔽 [ ]
【羅刹】召喚モンスター 戦闘位置:地上
悪しき鬼神。攻撃手段は武装による。
体格は人間並、前衛も後衛もこなす器用さがある。
人間が使う武器はどれも使いこなす事が可能。
こっちは空きスロットが2つある。
前の方は武器スキル、後ろの方は属性が選択できるようであるのだが。
選択肢が偏ってるって。
武器スキルは剣か刀しか入らない。
属性の方は光か闇しか入らない。
さあ、どっちにするかね?
でもね。
イメージを壊したくないのですよ。
鬼の延長線上って事で、羅刹にしましょう。
ああ、そうだ。
装備は一旦、外して置いた方がいいかな。
体格が変わるだろうし。
護鬼 鬼Lv8→羅刹Lv1(New!)
器用値 19
敏捷値 15
知力値 15(↑2)
筋力値 18
生命力 18
精神力 15(↑2)
スキル
弓 手斧 剣(New!)小盾 受け 回避 隠蔽 闇属性(New!)
思った通りだ。
やや小柄だった護鬼なんだが、オレと変わらない体格に成長してしまっている。
防具は大丈夫か?
どうにか調整して装備させてみる。
ギリギリだが装備できた。
だがこれはどうなんだろう。
この先もクラスチェンジがあるとしたら?
師匠の召喚モンスターで夜叉がいたよな?
今の護鬼よりもやや大きかったように思うのだが。
それに護鬼の外見だが、体格は人間に近くなった一方で凄味が増したようである。
髪の毛はザンバラ、牙も長く伸び、目付きもより睨みが利くように見えるが。
防具を装備させても隠しようがない。
簡単に言えばより極悪になってるって事なんですけどね。
これで戦鬼と組ませたら悪役にしか見えないな。
いや、今までも悪役にしか見えてなかったけどさ。
更に踏み込んだ悪役に見えますけど。
それに考慮しなきゃいけない事もある。
剣、どうするか?
暫くは手斧だけでいいだろうが、体格を見たら少しでも間合いのある剣の方がいいような気もする。
フィーナさんの所で見繕うかね?
やや早めの時間だが朝食を済ませてフィーナさんの所に向かう。
いつものメンバーが揃っていた。
普段ならばこの時間、料理をしているミオまでいるし。
不動の隣には見慣れないドワーフがいるのは気になった。
「おはようございます、皆さん」
「いらしゃい!ここ、どうぞ」
各々と挨拶を済ませるとレイナさんに席を勧められた。
オレの背後に召喚モンスター達が控える。
護鬼、ティグリス、クリープが揃うと威圧感あるんじゃないかな?
因みにナインテイルは文楽の所で留守番だ。
つまみ食いは勿論禁止で。
「キース、こっちのドワーフはツツミ、うちのギルド所属の鍛冶師よ」
「ども。ツツミです」
「あ、こちらこそ、キースです」
互いに一礼。
そして話し合いが始まった。
議題はそう、地獄の釜である。
「結論から言えば鍛冶職に使えるって事でいいんですかね?」
「そうね」
そうなのであった。
色々と実験してみたら、この謎素材で出来た鍋は鍛冶作業で使えるようなのだ。
現状、セラミックワーカーとストーンカッターが炉周辺設備をいくつか組んでいる。
無論、高炉や転炉のような設備ではない。
原始的なものなのだ。
その設備の一部にこの地獄の釜を転用できたそうである。
強引だな。
で、適当に実験したつもりが品質高めの製鉄が可能になったそうなのだ。
鉄が溶融するような温度なのに、地獄の釜は全く問題なかったのだと言うが。
謎だ。
「えっと、つまりもっと欲しいって事ですかね?」
「そこまで無茶は言わないわ。設備を置くにも限界はあるし」
「問題は報酬です。鍛冶師関連だけで出し合うにしても限界があるのです」
フィーナさんと不動はそう言う。
つまり貨幣で支払いはできるが、手元不如意になってしまうそうである。
そこで示されたのは、魔晶石だ。
それも6個も。
これには槍4本の報酬も入っている。
破格?
良く分かりませんけどね。
オレにも欲しいアイテムがあったので相談しました。
そう、護鬼に使わせる剣だ。
「もう好きなの持っていっていいんじゃない?」
フィーナさんがそう言うのだが、いいのですかね?
不動に任せていくつか持ってきて貰い、選んだ一振りがこれである。
【武器アイテム:剣】鋼の直剣 品質B- レア度3
AP+16 破壊力2+ 重量3 耐久値170
鍛冶師が鍛えた業物。一般的なサイズの片手剣。
バランスは良く非常に丈夫。
鞘も当然貰って護鬼に渡す。
使えそう?
素振りしている感じでは十分に見える。
あとは実戦で見るしかないな。
「じゃあ、これも渡しておくわ」
マルグリッドさんからは呵責の腕輪を頂きました。
これも精算済みだったらしい。
そして呵責の足輪も2つ頂きました。
【装飾アイテム:足輪】呵責の足輪 品質C+ レア度3
AP+1 重量0+ 耐久値150
魔力付与品 属性なし
獄卒の足輪。何かの金属。特性は銅や銀に似ているようだ。
装備された足には亡者を呵責する力が宿ると言われている。
腕輪と一緒か。
つかオレってば呵責シリーズの武装で埋まりつつあるんだが。
やはり獄卒か。
これで残っている依頼はアイオライト2つに戦鬼の防具だな。
それにしても魔石の上位アイテムの魔晶石が増えすぎ。
何かマジックアイテムでも作れないのかね?
「私からも追加で買い取って欲しいのがあるんですが」
「肉、よね?」
肉を次々と取り出していく。
机の上は肉で埋まって行った。
リックから話は聞いていたのであろう、メンバー全員が肉の選別を手伝ってくれていた。
無論、サーロインは独占である。
他にも旨そうな部位は確保済みだ。
「これ、魔石と貨幣って事にしていい?」
「大丈夫です」
もはや魔石が貨幣の代わりになりつつあるな。
まあ面倒も無くていいし。
「精算はミーティング後になるわ」
「了解です」
一旦、引き上げる事にした。
そろそろ文楽も料理を作り上げている事だろう。
で、ナインテイルはつまみ食いをしたのか?
してないようである。
食材に熱視線を注いではいたが。
まあ仕方が無いか。
蟻人の蜜を少し舐めさせてやろう。
食事を摂り終えると陣容を変更していく。
移動用の布陣だ。
残月、ヘリックス、黒曜、リグ、ナインテイルだ。
今日は南の洞窟を狩場としたい。
クラスチェンジ後の護鬼がどう変わっているのか、確かめておきたいからな。
ミーティング後、フィーナさんからは魔石を10個以上と結構な量の貨幣を受け取った。
いや、本当にどうしようもなく使い道が無いんだよな。
どうするかね?
また南の洞窟で狩りを進めてみようか?
だが本日の出発は遅れてしまう。
若木にグロウ・プラントを掛けて出発をしようとした所でオレを呼び止める声がした。
「キースさんですね?すみません。相談があるのですが」
その声には聞き覚えがある。
あの美人さんのパーティメンバーだ。
用件は簡単であった。
あのリディアという名の女性プレイヤーと一度対戦して欲しい、という事らしい。
「本気で、スッキリと負かしてやって下さい」
「えっと。いいのかな?」
「ええ。彼女も一度、キッチリと負ける事を覚えるべきですし」
厳しいな。
おっと。
ガヴィ Lv.11
トレジャーハンター 待機中
彼女を【識別】してみるとこんな感じだ。
うん。
それらしい装備に身を固めているな。
小さめの剣はダガーか?
それに肩から斜めに掛けられているベルトには投げナイフっぽいのがズラリと差し込んである。
後衛から投げナイフの戦闘スタイルっぽい。
「時間は明日の朝、場所はここで。私も当然立ち会います。宜しいでしょうか?」
ここでしばし考える。
いいのかねえ?
まあ今までも流れに逆らってこなかった訳で。
「受けましょう」
「ありがとうございます。ではまた明日」
そう言うと彼女は立ち去っていく。
その先に彼女の仲間が、いた。
例の美人さんも、いるな。
こっちに視線を向けようとしてないから横顔しか見えないが、間違いない。
彼女達も村の外へ向かうようだ。
こっちも出発しようかね。
南の洞窟に到着した。
ここに来る途中でいくつかのパーティを追い越して来ている。
彼らがここに来る前に出来るだけ牛頭と馬頭を狩っておきたい所だ。
牛頭と馬頭は復活するのに時間がかかるようだしな。
では本日のメニューです。
クラスチェンジした護鬼の闘いを見ておく事。
リグもレベル7なのでクラスチェンジに向け経験値稼ぎをする事。
それにティグリスにクリープもレベルアップを図る事だ。
とは言っても前衛の核に戦鬼かジェリコは外せない。
ジェリコは液状化が使えなくなるまで先行、その後は戦鬼に交代で行こう。
探索と警戒にはジーンに任せる事にして、と。
結果、陣容は定まった。
ジェリコ、ジーン、護鬼、リグ、ティグリスで行く。
リグはティグリスの背中に登ると葛饅頭のように丸まって貼り付いた。
さて。
では洞窟の中に行こうか。
本日のメイン洞窟担当はコボルトでした。
難なく排除しながら、一番簡単に分かる牛頭と馬頭の居場所を目指す。
洞窟から支道に入るとすぐ広間になる所だ。
無論【解体】は控えスキルに回しておく。
広間をジーンに覗いて貰うと、いるようだ。
2体の妖怪。
妖怪なのに物体として捉えられているのも謎なんだけどね。
それはいいとして、呪文で全員を強化しておく。
オレは実験を兼ねて確認しておきたい。
呵責の腕輪と呵責の足輪の効果だ。
接近戦もエンチャンテッド・ウェポンなしで対応できるのか、実験だ。
牛頭 Lv.6
妖怪 討伐対象 パッシブ
戦闘位置:地上 火属性
馬頭 Lv.6
妖怪 討伐対象 パッシブ
戦闘位置:地上 火属性
本当は呪文の支援なしで戦うのは避けたいレベルになってきている。
だが飽くまでも実験だ。
実験台なのだ。
そういう事にしておこう。
いつものようにオレは馬頭を相手にする。
牛頭は召喚モンスター達に任せておこうか。
おっと。
護鬼は剣で戦わせてみないとな。
現在、馬頭を脇固めに極めて護鬼の様子を観察してます。
最初に、呵責の腕輪と呵責の足輪の効果ですが、やはりこれも使える。
エンチャンテッド・ウェポンなしでダメージが入ってます。
頭突きは効果がなかったので間違いないだろう。
いいな、これ。
戦い方にやや制限ができるが、呪文の使用を節約できるのは地味に大きいんじゃね?
馬頭の頭を軽く小突きながらそう思いました。
で、護鬼ですけど。
確かに剣で戦うように仕向けた筈です。
右手に剣を持って戦うのは、まあいい。
何故、左手に響音の鉈を持っているんだ?
異なる武器で二刀流とか。
かっこいいじゃないか。
気に入った。
でもスキルに無い事もできちゃうんだ。
器用値が高めなのも影響してるのかも?
ティグリスは苦戦していた。
その割りにダメージは少ない。
リグがいい感じで防御を受け持っている。
ジーンが油断したのか、かなり喰らっているのが意外です。
そして、ジェリコ。
牛頭を相手にパワーでやや押している。
呪文で強化してあるのだから、そうじゃないと困るんだけどね。
液状化なしでも地味にダメージを積み重ねてきているようで上々だろう。
「グラァ!」
ジェリコの隣で護鬼も牛頭に襲い掛かっている。
こっちはこっちでテクニカルな動きが目立つ。
さすがにタフな牛頭も徐々に劣勢の場面が多くなってきていた。
そして、終局へ。
止めを刺したのは護鬼が腹に叩き込んだ鉈の一撃であった。
響音の鉈。
いい音が広間に響いていました。
クリティカルが入ったらしい。
おっと。
オレも仕留めにいかないとな。
脇固めにしていた馬頭の右腕の肘を折ると、そのまま首を極めに行く。
オレの左手には草原獅子のバグナグが握りこまれている。
首を絞めに行きながら首元に突き立てて引っ掻いていく。
ジワジワと、それでいて確実に仕留めるのにこれはなかなか良いのであった。
《只今の戦闘勝利で【風魔法】がレベルアップしました!》
宜しい。
牛頭と馬頭を仕留めた後には何も残らなかった。
次はレベル7になるな。
そしてその次は牛頭鬼と馬頭鬼になる筈だ。
ティグリスが戦闘に付いてこれるまで、粘ってみよう。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv15
職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv1
ボーナスポイント残 24
セットスキル
杖Lv12 打撃Lv9 蹴りLv9 関節技Lv9 投げ技Lv9
回避Lv9 受けLv9 召喚魔法Lv15 時空魔法Lv7
光魔法Lv8 風魔法Lv9(↑1)土魔法Lv8 水魔法Lv8
火魔法Lv8 闇魔法Lv8 氷魔法Lv7(↑1)雷魔法Lv7(↑1)
木魔法Lv7 塵魔法Lv6 溶魔法Lv7(↑1)灼魔法Lv6
錬金術Lv6 薬師Lv5 ガラス工Lv3 木工Lv6(↑1)
連携Lv11 鑑定Lv11 識別Lv11 看破Lv3 耐寒Lv5
掴みLv9 馬術Lv9 精密操作Lv11 跳躍Lv5
耐暑Lv5 登攀Lv5 二刀流Lv9
身体強化Lv7 精神強化Lv8 高速詠唱Lv9
魔法効果拡大Lv6 魔法範囲拡大Lv6
控えスキル
解体Lv7
装備 呵責の杖×1 呵責のトンファー×2
呵責の捕物棒×1 怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+
雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×2 雪豹のバグナグ×1
草原獅子のバグナグ×1 闘牛の革鎧+ほか
呵責の腕輪×2(↑1)呵責の足輪×2(New!)
暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2
所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 木工道具一式
称号 老召喚術師の弟子、森守の紋章 中庸を知る者
呪文辞書 格闘師範
召喚モンスター
ヴォルフ グレイウルフLv3
残月 ホワイトホースLv2
ヘリックス ファイティングファルコンLv2
黒曜 ミスティックアイLv2
ジーン ブラックバットLv1
ジェリコ マッドゴーレムLv1
護鬼 鬼Lv8→羅刹Lv1(New!)
器用値 19
敏捷値 15
知力値 15(↑2)
筋力値 18
生命力 18
精神力 15(↑2)
スキル
弓 手斧 剣(New!)小盾 受け 回避 隠蔽 闇属性(New!)
戦鬼 レッサーオーガLv1
リグ スライムLv7
文楽 ウッドパペットLv5
無明 スケルトンLv6
ナインテイル 赤狐Lv5
ヘザー フェアリーLv5
ティグリス タイガーLv3
クリープ バイパーLv3




