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130

 ステータス画面を、開く。

 職業 サモナー(召喚術師)Lv15、となっている項目に目を凝らすと、クラスチェンジ候補が表示された。



 グランドサモナー(召喚魔法師)

 ネクロマンサー(死霊術師)

 セージ(賢者)

 その他



 ほう。

 4つもあるのか。

 つか4つ目のその他って何?


 先に『その他』を選択してみたら、様々な職業が表示されてくる。

 だが注目は一番上の文だ。


『これらの職業はサモナーの上位職ではありません。クラスチェンジ後は技能等にペナルティがあります』


 まあしませんけどね。

 リストだけを見ると、他の基本職になるようだ。


 ファイター

 アルケミスト

 ファーマシスト

 ウッドワーカー

 グラスワーカー

 ソーサラー


 うむ。

 スルー決定です。



 では本題へ行こう。

 上位職ってどうなっているんだ?

 3つもあるが。

 見てみるとしよう。



 種族 人間 男 種族Lv15

 職業 サモナーLv15→グランドサモナーLv1(New!)


 基礎ステータス

 器用値 17(↑1)

 敏捷値 17(↑1)

 知力値 24(↑2)

 筋力値 16

 生命力 16

 精神力 24(↑2)


【グランドサモナー】

 召喚魔法師。サモナー上位職。

 一定以上の評価を得たサモナーのみが就く事が出来る。



 何この説明。

 だがそれもどうでもいい。

 ステータス値の並びが崩れているけど気にならない。

 クラスチェンジしなきゃ損だよな?

 しかし待て。

 師匠はサモナーのままじゃなかったかな?

 謎だ。


 次に行こうか。



 種族 人間 男 種族Lv15

 職業 サモナーLv15→ネクロマンサーLv1(New!)


 基礎ステータス

 器用値 16

 敏捷値 16

 知力値 24(↑2)

 筋力値 17(↑1)

 生命力 17(↑1)

 精神力 24(↑2)


【ネクロマンサー】

 死霊術師。サモナー上位職。

 アンデッドを使役する事に長けたサモナーのみが就く事が出来る。



 では最後の奴を見てみるか。



 種族 人間 男 種族Lv15

 職業 サモナーLv15→セージLv1(New!)


 基礎ステータス

 器用値 16

 敏捷値 16

 知力値 25(↑3)

 筋力値 16

 生命力 16

 精神力 25(↑3)


【セージ】

 賢者。サモナー上位職。

 魔法技能に長けたサモナーのみが就く事が出来る。



 ふむ。

 とりあえず、全部のデータをハードコピーしておいて、と。

 選択するのはグランドサモナーにした。

 何故かって?

 サモナーだからさ!


 クラスチェンジしたからと言って、何かが変わってるような気がしない。

 まあそうそう簡単に強さが実感できる訳もなかろう。



 文楽の料理が出来上がっていた。

 うどん、である。

 上に乗っかっている肉も例の塩を使って焼いたものなのだろう。

 貪る様に食べ進めていった。


 あ、【鑑定】するのを忘れていたな。

 全く、少し緊張感がなくなっているのかね?



 食事を終えるとサキさんにメッセージを出しておく。

 戦鬼の姿をスクリーンショットに撮って貼り付けておくのも忘れてはいけないよね?

 謝罪の文面を沿えて送信っと。


 よし。

 後はクラスチェンジした戦力を確認しておかないと、な。

 そう、金剛力士を相手に試してみようか。




 文楽は帰還させて護鬼を召喚する。

 無論、狙いは明白だ。

 護鬼も次のレベルアップでクラスチェンジになるだろう。

 どうせ経験値稼ぎをするならば、明確な目的があった方が楽しいよね?


 相手は広間の前にいる金剛力士の像にした。

 阿形は火属性、吽形は土属性である事は分かりきっている。

 対抗策も当然、確立しつつあった。

 だが油断できない。

 金剛力士はそういう相手なのだ。



 金剛力士・阿形 Lv.2

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 火属性


 金剛力士・吽形 Lv.2

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 土属性



 今回はオレとジーンとで阿形を相手にする。

 ジェリコ、戦鬼、護鬼、そしてリグは吽形を相手にする訳だが。

 戦力は、落ちていない。

 同時召喚が5匹になっているのもある。



 戦っている最中にアレですが。

 クラスチェンジした印象は?

 変わらない。

 いや、格闘戦をしている分にはまるで変わっていません。

 呪文の威力は少しだけ上がっている、気がする。

 呪文の使用によるMPバーの減りが少ない、気がする。


 正直、良く分からないです。

 多分、変わっているとしても気持ちちょっとだけ、だと思うのだが。

 感覚的には、いずれこの状態が普通になるのだろう。

 そうなったらもう違いなど分かる筈もない。

 日常の感覚の中へ埋没するだけだ。



 吽形は予想通り、オレが阿形を倒しきる前に屠られてしまっていた。

 うん、

 そうでしょうとも。


 オレはオレで阿形の右足をヒール・ホ-ルドで壊した所だ。

 既に右腕は破壊済み、独鈷杵も持っていない。

 崩れた体勢しか作れない阿形を投げ続ける。

 これほどの優勢でありながらも、阿形の攻撃が掠るだけでHPバーが減らされてしまう。

 パワーは健在だ。


 そう、パワーを発揮させない事が重要だ。

 もう片方の足にスパイラル・ガードで取り付く。

 足を少し浮かせたタイミングでヒール・ホールド。

 そのまま捻り上げて股関節と膝を壊しにかかる。

 さすがにパワーのある相手だ、すぐには破壊しきれなかった。

 それでも、何度か力を入れ直して、壊した。

 もうまともな攻撃はないだろう。


 最後は?

 召喚モンスター達も参加してストンピング祭りでした。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『リグ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 そしてリグもレベルアップである。

 ずっと戦鬼の盾として、であるのだが、地味に活躍していたのだろう。

 レベル8へリーチか。

 こいつはどうなるんだろうかね?


 ステータス値で既に上昇しているのは器用値だった。

 もう1点は精神力を指定する。



 リグ スライムLv6→Lv7(↑1)

 器用値 14(↑1)

 敏捷値  7

 知力値  7

 筋力値  7

 生命力  9

 精神力  7(↑1)


 スキル

 溶解 形状変化 粘度変化 表面張力偏移 物理攻撃無効



 いや本当、どんな奴にクラスチェンジするのかね?

 楽しみです。



 周囲を見渡すとある事に気がついた。

 10名を超えるプレイヤーに戦闘を見られていたようだ。

 あらやだ、恥ずかしい。


 おっと違うか。

 金剛力士像に戦闘を挑みたいのかもしれないな。

 順番は守るべきだろう。

 幸運にも変性岩塩(聖)も手に入っている。

 広間の方へ逃げるように移動した。



 さて、オレには一つ、不満な点がある。

 ジェリコの戦いぶりをまともに見ていない事だ。

 マッドゴーレムになってどうなったのか?


 ではどうする?

 戦う所を観戦してみよう。

 そう。

 オレが前衛から引けばいい。



 戦う相手はもう1対の金剛力士像にした。

 こっちは風属性と水属性になる。

 戦鬼とリグ、それに護鬼は風属性になる阿形の相手だ。

 ジェリコとジーンは吽形の相手をさせよう。

 情勢によって、オレが支援をする格好だな。

 今まであまりやってない形になるが、なんとかなるだろう。


 あれ?

 これって本来のサモナーの戦い方?


 うん。

 気にしないでおこうかね。




 金剛力士・阿形 Lv.1

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 風属性


 金剛力士・吽形 Lv.1

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 で、予定通りの相手である。

 レベル1とやや弱いか?

 実に都合がいいな!

 さあ、どう戦うのか、任せてみよう。



 結論を先に述べよう。

 マッドゴーレムがエグいです。


 確かにダメージは喰らってます。

 オレの掛ける回復呪文の効きも依然として良くないし。 

 だが液状化恐るべし。

 接近戦でこれほどの効果があるとは思いませんでした。


 液状化できる時間はそう長くはない。

 液状化している間はMPバーがジリジリと減っていくのである。

 貴重な特殊能力って事になるな。

 その使い所は?

 吽形が突いてくる独鈷杵を液状化して受ける。

 無論、ダメージも多少は喰らうが、独鈷杵を腕ごと通過させると、そこで液状化を解除する。

 いつの間にか捕まえてしまっているという構図。


 なにそれ。

 格闘技涙目。


 簡単に表現するならば、ゴーレムが一時的にスライムみたいな動きをするのだ。

 もうね。

 まあ面白いからいいんですけどね。


 ジーンは援護、というよりも、動けなくなった吽形を攻撃する事に専念できるようである。

 ジリジリとではあるが確実に吽形は追い詰められていった。

 オレの出番?

 回復呪文だけで済みました。



 阿形はどうか。

 こっちはもう真っ向勝負である。

 でもね。

 リグがいる時点で不公平なのであった。

 最初の攻防で独鈷杵を持つ腕を潰しに行ったのも良い選択だったけどな。

 単純な殴り合いは手数で言えば戦鬼の方が少なかった。

 その攻撃はリグがほぼ受け止めてしまっている。

 数少ない直撃もあったが、戦闘中にジリジリと回復しているのだから、不公平としか言いようがない。

 その上、護鬼が後方から矢を射掛けるのだ。

 こっちも時間の経過を待つだけで済みそうである。

 オレの出番?

 支援としてディフェンス・フォールは使いましたが、それ以外は特に何もなしで。


 戦闘終了後、変性岩塩(聖)も拾って戦果も上々ですな。







 つまらん。

 つまらんぞ!

 これでいいのか?

 まるで、達成感が、ない!


 だから、戦いを挑んだ。

 おかわり!



 金剛力士・阿形 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 風属性


 金剛力士・吽形 Lv.3

 天将 討伐対象 アクティブ

 戦闘位置:地上 水属性



 いいか、皆の衆。

 吽形は、任せた。

 阿形は、オレの獲物だから!





 そして戦闘を満喫した。

 満喫しましたとも。

 途中からギャラリーと化した召喚モンスター達にも手出しさせなかった。


 それに阿形がまたいい相手なのだ。

 こいつは金剛力士の中で最もスピードがある。

 パワーは一番ないのだろうが、オレに比べたら遥かに上だ。

 動きが単調なのが残念。

 打撃戦をして良し。

 投げを打って良し。

 関節技を仕掛けて良し。


 オレに良し。


 最後はトンファーを使っての打撃戦になりました。

 いや、実に濃密な時間でした。



《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【二刀流】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【解体】がレベルアップしました!》



 宜しい。


 だが宜しくない事態が。

 召喚モンスター達が観戦しているのは、いい。

 いつの間にかプレイヤーがギャラリーに加わってますが?

 緑のマーカーが少なくとも10以上は見えてます。


 あらやだ、恥ずかしい。

 今度は中継ポータルに逃げ込む事になった。




 ここも人が多くなってきたな。

 好き勝手に狩りを進めるのはもう無理と考えるべきか。

 今も中継ポータルから坑道奥へと向かうパーティがいる。


 そうだな。

 さすがに金剛力士像に戦いを挑むにしても、MPバーの残量から言えばもう2戦といった所か。

 獅子と狛犬ペア相手にしてみようかね?



「どうも。先程はお見事でした」


「?」


 誰?

 そう思ったらメッセージが来ていた。



《フレンド登録者からメッセージがあります》



 うん?

 開けてみるまでもなかった。

 表題が『目の前にいます』となっている。

 差出人はラムダくんでした。

 別の変装なのか。


 周囲を確認すると、一瞬だけ『ラムダ』になった。

 本物らしい。


 念のため、ウィスパーで会話を続ける事にしようかね?



『別人にしか見えなかったな』


『そうでないと困ります』


『ここにいるのはあれか。PK職がいるのかな?』


『昨夜に2つほど狩りました。風霊の村にはもう1人いる筈ですが、そっちは情報収集中でして』


『ここにもいるかな?』


『さて。一応ここではレベル上げメインで来てます。ついでにプレイヤーの動向調査をやっている所でして』


 ラムダくんの視線の先には5人のプレイヤーがいる。

 オレの【看破】は効いている筈だが、怪し気に見えるプレイヤーはいない。

 ファイター3人、ハンター1人、ソーサラー1人にしか見えない。

 ラムダくんだってトレジャーハンターにしか見えない。



 デルタ Lv.10

 トレジャーハンター 待機中



 うむ。

 見事に偽装されてるな、オレ。


『まあキースさんを狙うとも思えませんが、お気をつけて。MPバーが少ないプレイヤーは狙われ易いですから』


『ほう』


『それにしても凄い戦いでした。あそこまで僕には出来そうもないです』


 いやいや、ラムダくんなら力押しでいけそうな気もするけど。

 正直、ガチスパーだとオレの方が緊張すると思うよ?


『それにクラスチェンジですか?驚きました』


『つい先刻だったんだけどね』


『凄いじゃないですか!』



 そして雑談へ。

 ラムダくんはPKK職だけで組んだパーティで風霊の村を拠点にして活動しているようだ。

 つまり、それだけPK職もこの周辺に出没していたって事だ。

 なんと。

 オレは気がつかなかったな。



『もう数日経過したら時間がとれると思います。また稽古をつけていただければ』 


『そう?』


『ええ。西方面は相当片付くと思います』


 自信がありそうだな。

 実に頼もしい。


『済みません、もうすぐ出発ですので』


『ああ、頑張ってな』


『はい』


 一礼を残してラムダくんとその仲間は坑道へと向かう。

 頑張っているみたいだ。

 こっちも負けていられんな。




 広間では戦闘が繰り広げられている。

 戦っているのは獅子と狛犬のペアだ。

 戦っているパーティは2つ、つまりユニオンを組んで挑戦しているのか。

 まあ場所は広いから出来る事だな。

 なんとか壁際を通って戦闘を避けながら広間を出た。


 そして出たら出たで戦闘中である。

 無論、相手は金剛力士像だ。

 邪魔をしないようにその場を去る。

 しょうがないな。

 牛頭と馬頭でも狩ろうかね。



 午後の残りの時間は他の支道を回り尽くす事になった。

 そのうち牛頭と馬頭が残っていたのは5対。

 今まで踏破できていなかった支道も回ったが、断罪の塔へのルートに先客がいなかったのは助かった。

 存在を把握している地点で遭遇できなかったのは3箇所ある。

 坑道を除けば10箇所か。

 多いんだか、少ないんだか。


 で、断罪の塔への支道を進んで5対目の牛頭と馬頭と戦ってます。 



 牛頭 Lv.5

 妖怪 討伐対象 パッシブ

 戦闘位置:地上 火属性


 馬頭 Lv.5

 妖怪 討伐対象 パッシブ

 戦闘位置:地上 火属性



 レベル1では物足りないが、レベル5ともなると完全に警戒すべき相手に変貌している。

 戦鬼とジェリコならば互角に渡り合えるレベルがどの辺なのか?

 牛頭と馬頭で言えばレベル4辺りだろう。

 そう、レベル5の牛頭と馬頭が相手では呪文による強化がないと苦しい。


 リグがいるから戦鬼はいいのだが、ジェリコが苦しい。

 牛頭相手では問題はない。

 馬頭相手でもMPバーが全快であれば問題はないだろう。

 液状化でカウンターを仕掛けられると有利は動かないからだ。

 でもジェリコのMPバーが1割ほどまで減ると、液状化は使えなくなってしまっている。

 現状では4回が限度、らしい。

 MPの回復を図るか交代を考えないとダメだな。

 成長プランも少し配慮すべきか?



 大体、感じが分かってきた所でオレも参戦する。

 牛頭と馬頭を倒した後に何もアイテムは残さなかった。

 よろしい。

 次はレベル6になるだろう。



 支道の抜けて断罪の塔に到着した。

 だが時刻は午後7時を過ぎてしまっている。

 夕飯の時間だ。


 断罪の塔に入る前に気になった事がある。

 オレ達と入れ替わるかのように6人組のパーティが西に向かっているのが見えた。

 さっきまでいた洞窟といい、あちこちで攻略組が進んできているようだ。


 気をつけないと、な。

 トレイン行為もやり難くなってきている。

 あれ、効率がいいんだけどな。


 そうだ。

 トレインを利用して狩るのもプレイヤーが少ないうちがいい。

 アントマンの巣は?

 もうプレイヤーを多く見掛るようになってきている。

 そうなるともう1つの候補になってしまう。

 闘牛だ。

 レベルアップもしているし、オレ達だけでもトレインを利用して狩りを進められそうな気がする。


 懸念材料は当然ある。

 以前、大量に狩った時はアデルとイリーナがいた。

 それだけアイテムを持ち運べる容量があった訳だが。


 えっと。

 あの狩りの時、オレの種族レベルは12だったっけ。

 暴れ馬のベルトがあるから《アイテム・ボックス》の収納単位は13の2乗で169単位になる。

 それが2つあるから338単位あった訳か。


 現時点でオレの種族レベルは15だ。

 暴れ馬のベルトがあるから《アイテム・ボックス》の収納単位は16の2乗で256単位になる。

 それが2つあるから512単位になるのか。



 あれ?

 随分と増えたな。

 いや、良く考えてみるとそれでもまだ不利じゃないか?

 種族レベル10のプレイヤー6人のパーティの場合、600単位を持ち運べる訳で。


 まあそれはそれとして。

 サーロイン狙いで闘牛を狩るのもいいじゃないか。

 目的が定まったら気分も楽になった。

 よし。

 そうしよう。



 文楽の作ったパスタをゆっくりと食べ進める。

 明日に向けての計画も頭の中を駆け巡っていた。


 明日は朝から残月とヘリックスは確定だ。

 残月の速度に追従できるのは?

 空中を移動する黒曜、ジーンはいける。

 だが日中にジーンは相性が良くない。

 あとはヴォルフだな。

 ティグリスでは追いつけないからダメか。

 便乗できるのはナインテイルとヘザー、それにリグ、クリープあたりか。

 ヘザーとナインテイルは支援ができる。

 リグとクリープは闘牛相手には相性が良くないように思える。

 

 そうなると意外に選択肢が決まってくる。


 ヴォルフ、残月、ヘリックス、黒曜、これにヘザーかナインテイル。

 これでいいか。


 そうなると他の召喚モンスター達にも活躍の場を与えておきたくなる。

 夜の狩りで暴れさせてあげよう。

 そうなると、このS1W2マップでは少し負担が大きいよな?


 風霊の村に戻ってホーンテッドミスト狙いで狩りをしようか。

 まだオレのMPバーも半分近く残っているし。


 編成はどうする?

 護鬼は残そう。

 もうすぐクラスチェンジするかもしれないしな。

 ジーンも残しておく。

 明日は夜まで出番がないだろうし。


 戦鬼、文楽、リグは帰還させる。

 無明、ティグリス、クリープを召喚しておく。

 これで、いい。

 いや、これが、いいだろう。 


「リターン・ホーム!」


 さあ、夜の狩りとしようか。




 風霊の村の周囲はこれまでになくプレイヤーの姿が多いようである。

 ここにも影響が出てきているのか。


 コール・モンスターの呪文を利用してホーンテッドミストの多そうな方向を目指す。

 西だ。

 西へと向かおう。




 群れを呼び寄せては、殲滅する。

 その繰り返しは単調だし、オレには物足りない所もあった。

 でも召喚モンスター5匹が暴れまわる様子は見ていて楽しい。

 連携、ちゃんと出来てますか?


「ゲゲ?」


 絡みついてくるクリープに護鬼が不思議そうに声を上げる。

 無論、返事はしない。

 だってヘビだし。


 そう、連携の点で見るとクリープが面白い。

 イリーナのトグロもそうだったが、他の召喚モンスターを良くフォローしてくれている。

 貼り付いてMPを吸おうとしてくるホーンテッドミストを次々と片付けていた。

 護鬼などは無音のまま這い寄ってくるとビックリしてるようだが。

 オレも気がつかないうちに後ろから這い寄ってきていたホーンテッドミストを屠って貰ってます。

 サンキュー!



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『無明』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 護鬼よりも先に無明がレベルアップしてますが?

 まあいい。

 召喚モンスターの経験値稼ぎに来ているのだから望む所だ。


 無明のステータス値で既に上昇しているのは生命力だ。

 もう1点は精神力を指定した。


 無明 スケルトンLv5→Lv6(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 15

 知力値 12

 筋力値 12

 生命力 13(↑1)

 精神力 12(↑1)


 スキル

 槌 小盾 受け 物理抵抗[微] 自己修復[中] 闇属性



 惜しいな。

 敏捷値が上がってくれていたら美しかった。




 4つ目の群れを殲滅した時点でホーリーレイスにも遭遇する。

 オレは呵責の捕物棒を使っていたから助かった。

 間合いが長い分、安心ですから。


 それに不思議な事があった。

 特殊攻撃がキャンセルされているようなのだ。

 いや、攻撃を連続で叩き込んでないと結局特殊攻撃を喰らっちゃうのですが。

 連続で突きを叩き込んでいる間、特殊攻撃は飛んでこない。

 火炎も、雷撃も、氷雪もだ。


 呵責シリーズの武器って他に何かあるのかね?

 そう思えてきました。



 スケルトンラプターもフロートアイも当然襲ってくる。

 どれも問題なく撃退しているのですが。


 フロートアイでも試しました。

 やはり、何かあるな。

 目を閉じた所を突くとフロートアイは目を強く閉じてすぐに開けるのだが、攻撃は来ない。

 何度も繰り返したが間違いないだろう。


 改めて呵責の杖を【鑑定】してみても結果は変わらない。

 何があるんだ?



 ホーンテッドミストの群れを更に追加で呼び寄せて狩りを続けた。

 期待しているのは護鬼のレベルアップだ。

 午前様になりかけた時、ついにインフォが来た!



《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『クリープ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 違ったか。

 だが続いて護鬼もレベルアップあるかも?

 まあそれはいいとしてクリープのステータス画面に集中せねば。


 ステータス値で既に上昇しているのは筋力値だ。

 もう1点のステータスアップは器用値を指定する。



 クリープ バイパーLv2→Lv3(↑1)

 器用値 11(↑1)

 敏捷値 15

 知力値 12

 筋力値 12(↑1)

 生命力 16

 精神力 10


 スキル

 噛付き 巻付 匂い感知 熱感知 気配遮断 毒



 インフォに続きはなかった。

 残念。


 未練がましいと言わば言え。

 もう1回、ホーンテッドミストを呼びました。

 そして殲滅させる。

 どうだ?



《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》



 終了。






 魔石はちゃんと稼げているんだし、いいか。

 今宵はここまでにしませう。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv15

職業 サモナー(召喚術師)Lv15→グランドサモナー(召喚魔法師)Lv1(New!)

ボーナスポイント残 19


セットスキル

杖Lv12 打撃Lv9 蹴りLv9 関節技Lv9 投げ技Lv9

回避Lv9 受けLv9 召喚魔法Lv15 時空魔法Lv7

光魔法Lv8 風魔法Lv8 土魔法Lv8 水魔法Lv8

火魔法Lv8 闇魔法Lv8 氷魔法Lv6 雷魔法Lv6

木魔法Lv6 塵魔法Lv6 溶魔法Lv6 灼魔法Lv6

錬金術Lv6 薬師Lv5 ガラス工Lv3 木工Lv5

連携Lv11 鑑定Lv10 識別Lv11(↑1)看破Lv3 耐寒Lv5

掴みLv9(↑1)馬術Lv8 精密操作Lv11(↑1)跳躍Lv5

耐暑Lv5 登攀Lv5 二刀流Lv9(↑1)解体Lv7(↑1)

身体強化Lv7 精神強化Lv7 高速詠唱Lv9

魔法効果拡大Lv6 魔法範囲拡大Lv6


装備 呵責の杖×1 呵責のトンファー×2

   呵責の捕物棒×1 怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+

   雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×2 雪豹のバグナグ×1

   闘牛の革鎧+ほか

   暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2


所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 木工道具一式


称号 老召喚術師の弟子、森守の紋章 中庸を知る者

   呪文辞書 格闘師範


ステータス

 器用値 17(↑1)

 敏捷値 17(↑1)

 知力値 24(↑2)

 筋力値 16

 生命力 16

 精神力 24(↑2)


召喚モンスター

ヴォルフ グレイウルフLv3

残月 ホワイトホースLv1

ヘリックス ファイティングファルコンLv1

黒曜 ミスティックアイLv2

ジーン ブラックバットLv1

ジェリコ マッドゴーレムLv1

護鬼 鬼Lv7

戦鬼 レッサーオーガLv1

リグ スライムLv6→Lv7(↑1)

 器用値 14(↑1)

 敏捷値  7

 知力値  7

 筋力値  7

 生命力  9

 精神力  7(↑1)

 スキル

 溶解 形状変化 粘度変化 表面張力偏移 物理攻撃無効

文楽 ウッドパペットLv5

無明 スケルトンLv5→Lv6(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 15

 知力値 12

 筋力値 12

 生命力 13(↑1)

 精神力 12(↑1)

 スキル

 槌 小盾 受け 物理抵抗[微] 自己修復[中] 闇属性

ナインテイル 赤狐Lv5

ヘザー フェアリーLv5

ティグリス タイガーLv3

クリープ バイパーLv2→Lv3(↑1)

 器用値 11(↑1)

 敏捷値 15

 知力値 12

 筋力値 12(↑1)

 生命力 16

 精神力 10

 スキル

 噛付き 巻付 匂い感知 熱感知 気配遮断 毒

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