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「はい、これで穴掘りは終了!」
「は、早ッ!」
シルビオさんの言う通り、井戸はあっという間に掘り終えた。
トンネルの呪文を下に向けて使う訳か。
実際に穴を掘ったのは師匠だけどな!
井戸はそこそこ大きいようだ。
覗き込んでみても底は見えない。
周囲の壁は既に岩で固められていた。
シルビオさんが呪符で何かした結果だと思うが、これって?
思い当たる呪文は無い。
「岩はどうやって?」
「ストーン・ウォールの応用でね。いずれ物質化して安定するから心配ないよ」
「深さは?」
「オレニューの家の地下と同程度には深い筈だよ。出来はどうかな?」
シルビオさんが翠玉竜と長老様を見上げて気軽に会話してる。
正直、気安い。
やはりこの人、大物だ。
オレではこんな態度で接する事は出来ない。
『地脈は確認した。安定している』
『土精霊の力の余波があるが、すぐに元に戻るじゃろ』
「じゃあ次は封印術式だ。底に降りるよ、オレニュー」
「人使いが荒いのう」
「こっちも結構、大変なんだけど」
「呪符で楽をしとる癖に」
師匠はシルビオさんの肩を掴む。
そのまま井戸の中へ、飛び込んだ!
「お、おぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ?」
シルビオさんの声が井戸の中で響く。
どうやら心の準備が出来ていなかったみたいだ。
師匠も意地悪だな。
出会った当初のオレの印象もそうだった。
いきなり格上の魔物と戦わせるとか、ありましたっけ。
「ここでの作業はすぐに終わるわ。地下にも同じく、封印術式を組むのよね?」
『その予定であった筈だが』
「地下洞窟にアンデッドが蔓延っている。そういう話だったのよね?」
『その通りだ』
「まだ掃討していない場所があるようなら私も手伝えると思うわ」
「えっと」
ジュナさんが?
強力なターン・アンデッドの呪文が使えるなら確かに手伝えるだろう。
但し、獲物は減る。
これ以上無いって程に、減る。
それだけは確かだ。
「じゃあこれで仕上げじゃな」
井戸の中から戻って来た師匠が手にしているのは邪結晶。
但し、その表面には呪符は貼り付かせてあるようだ。
【支援アイテム】ミラーリングの札 品質A+
レア度7 重量0+
ミラーリングを施された呪符。
【支援アイテム】魔素融合の札 品質A+
レア度7 重量0+
魔素融合を施された呪符。
《これまでの行動経験で【鑑定】がレベルアップしました!》
「これは?」
「核にするんじゃよ」
「魔素融合も呪符に出来るんですね」
「呪文より手間ではあるが、出来る。使い道が限られるから見る事は少ないじゃろうな」
「成程」
今度、試しに作ってみてもいいな。
オレ自身の力量を把握する事にもなる。
品質はどこまで迫れるだろうか?
自信喪失になるかもだが、意味はある筈だ。
師匠は無造作に邪結晶を井戸に放り込む。
えっと。
これで終了なのかな?
「まだやる事があるでしょ?」
シルビオさんが別の邪結晶を手にしている。
やはり井戸の中に放り込んだ。
そしてドラゴン達を見上げる。
「歪みは感じ取れますかね?」
『いや、儂には何も感じ取れぬな』
『我もだ』
長老様も翠玉竜も、その感知能力は高い。
その両者が太鼓判を押したからなのか、シルビオさんは満足そうな表情を浮かべていた。
『少し魔力で揺さぶってみよう。翠玉竜、探知を頼む』
『了解だ、黒曜竜』
黒曜竜の視線の先には塔があった。
8つの塔の上にはそれぞれ、エルダードラゴンかブラックドラゴンが鎮座している。
黒曜竜が何か合図をしたからなのか、ドラゴン達の威圧感がいきなり凄まじい事になった!
センス・マジックを使わなくとも分かる。
魔力を一時的に高めたのだろう。
『どうだ?』
『かなり頑丈な封印術式だな。変化は無い』
『これならば周囲からの力にも影響されまい』
『そして邪結晶が周囲に影響する事も無かろう』
どうやら確認作業があったみたいだ。
全く、驚かされる。
ちょっとだけシルビオさんの気持ちが分かる気がした。
「じゃあ、次は地下ね!」
「え、えっと」
地下洞窟も案内する事になるのか。
だがあの場所は広大だ。
それにこないだ、各種の岩が浮く広間を巡っている。
どうせ掃討するなら、他の場所の方がいいよね?
行くなら最下層だな。
難易度が最も高いけど、気兼ねなく暴れていい。
広間で再戦出来たら嬉しいな!
それぞれ面倒な環境であったりするけど、それだけに挑む価値がある。
最初は手間取ったが、再戦であればもっと上手く戦える筈だ。
《フレンド登録者からメッセージがあります》
メッセージは誰からだ?
ヘラクレイオスくんからだった。
オレが出したメッセージへのお礼であったようです。
別件で依頼を請けているから、今日は召魔の森に来る事が出来ないらしい。
残念そうだけど、オレとしては少し安堵していた。
ジュナさんもネクロマンサー系だけど、その実力の端緒だけでも自信喪失しかねない。
それだけの実力差があるのだ。
「キースちゃん? 何かあった?」
「いえ、何でもないです」
縦穴の底に来ています。
エルダードラゴンの指揮の下、新たな空間を掘り進めている工事現場でもある。
その手伝いにNPCドラゴン達もいるのだが、その数が増えていませんかね?
いや、どうも様子がおかしい。
黄色のマーカーのグレータードラゴンが2編隊分、いるぞ!
その外見はオレも良く知るグレータードラゴンであるのだが、各々が微妙に造形が異なる。
天然装甲となる表皮の鱗も色相が違っていた。
中には次のクラスチェンジ先が想像出来てしまうような個体もいるぞ?
白っぽい奴はフロストドラゴンになりそうな雰囲気がある。
青っぽい上に頭部にヒレ状の突起がある奴はもうブルードラゴンに近い外見だ。
赤味が強い奴などはフレイムドラゴンだろうな。
今は絶賛工事中だが、巨躯のドラゴン達が突貫で掘った広間であるだけに仕上げが出来ていない。
だが、一部ではその仕上げ作業が進行していた。
土精霊の皆さんだ!
それにしても広い。
複数のドラゴンが巣を構え、駐留するのだから規模が大きくなるのは当然だ!
洞窟にも広間にも支柱があるのだが、ここには無い。
それだけに強度が不安になってしまう。
『邪結晶をどこに封じるかね?』
「工事が進んでいる途中だと場所を選定するにも不便だなあ。完成してからじゃないと」
『地脈の流れが変動するからのう』
『だが、ここは絶えず拡張が進んでいるような有様じゃぞ?』
「うわ。どうしようか」
『我等が巣を構える際、幼き眷族を護る小部屋には仕掛けを施す。それを利用出来んかな?』
『ふむ。アレか』
『既に幾つか、小部屋は完成させてあります。小休止の為の場所としてですが』
『賢者よ、先ずは見てみるといい』
「そうさせて貰います。場所はどこです?」
『こっちだ』
縦穴の底に駐留しているエルダードラゴンはかなり若い個体であるらしい。
それでも相応に年齢を重ねているのだろう。
物静かで堂々とした風格を備えている。
実に頼もしい印象があった。
そんなエルダードラゴンが指し示す先にはやはり洞窟だ。
『あの奥に3つある』
「仕掛けってどんな感じなのかな?」
『地脈、魔力、精霊力の影響を利用し回復を早める仕掛けを組んである。安全性は高い筈だ』
「ドラゴンが組んだ封印術式って所か。興味深いね!」
「これこれ、知識欲を満たすのは後回しにせんかいっ!」
地下洞窟への同行者に召魔の森に配備したポータルガードは連れて来ていない。
留守番の人形組を残して、狩りに出てしまっていたからだ。
だが、心配は無用かな?
師匠達がいる。
連れている召喚モンスターは?
パイロキメラ、フラッシュキメラ、ダークキメラ、ラーヴァキメラ、エルダーキメラ。
どんだけキメラ系が好きなんだ?
各々、複数を配下にしている事も間違いない。
ジュナさんが連れている召喚モンスターは?
スペクターロードは2体、それだけだ。
残り3つの枠は女王陛下の為に使っているんだろうか?
遠隔地でも召喚モンスターを運用出来る仕組みはポータルガード以外にオレは知らない。
ま、ゲルタ婆様のレプリカントにジュナさんの姿を写し取らせてしまえば護衛役として十分だ。
それにイベントも終了しているし、金紅竜も守護している。
心配はしなくていいのだろう。
オレのパーティは?
赤星、ノワール、湊川、石津、関戸だ。
戦力の底上げは継続してあります。
他にもここには転生煙晶竜、長老様、黄晶竜もいる。
黒曜竜もいるし、連れて来ていたエルダードラゴン4頭とブラックドラゴン4頭までいる!
これだけの数がこの空間に収まるというのも恐ろしい話だ。
『賢者よ、楽しそうじゃの』
「そう見える?」
『アンデッドがいると聞いて、興味があるようだが』
「そりゃそうだわ! 私はこれでもデスカーディナル、アンデッドを操る存在の頂点なのよ!」
頂点、か。
それは何を意味するのか?
デスカーディナルのままレベルアップを続けてもクラスチェンジの機会は無いと考えるべきだ。
それはオレにとって無関係では無い。
サモンメンター、それにサモンルーラーもまた、デスカーディナルと同様である可能性は高い。
そうでなければ不公平だろう。
「シルビオちゃん、さっさと終わらせて来なさい!」
「はいはい、微力を尽くして来ますから」
「全力でおやりなさいっ!」
「いや、全力でやれな上手く出来る物じゃないんですが」
シルビオさんの立場には同情を禁じ得ない。
本来ならそうだ。
なのに同情出来ないのは、態度が軽薄だからだろう。
オレにしても師匠達と一緒に狩りをするというのは興味がある。
一体、どんな展開になるのか?
その一方で大きな不安もあった。
オレに獲物は残るのかな?
問題は大きい。
深刻な程に、大きくなりそうな気がします。
《只今の戦闘勝利で【棍棒】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【重棍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【小刀】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【刀】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【雷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【溶魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【軽業】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【追跡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【隠蔽】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力遮断】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐睡眠】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐麻痺】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【全耐性】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【限界突破】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『赤星』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
水晶の洞窟を巡り、水晶の広間でも戦闘になっている訳だが。
この辺りは掃討していないからか、確かにアンデッドが多い。
そしてアンデッドの群れと遭遇する場合、獲物は少ない。
レベルが低めのアンデッドはほぼ、ターン・アンデッドの呪文で一掃されてしまうからだ。
だが、広間で出現するアンデッドはかなり強力だった。
剣の魔王、弓の魔王、刀の魔王、盾の魔王、それぞれがスペクター化していた。
剣の魔竜、弓の魔竜、刀の魔竜、盾の魔竜、こいつらもスペクター化していた。
こいつらはジュナさんのターン・アンデッドを耐えてくれてす!
追従戦力は堕天使達に悪魔のマスティマ、こいつらはアンデッドじゃない。
災難だったのは他の魔竜達だろう。
魔竜達の大半はスケルトン、又はゾンビ化していて、スペクター化したいたのは少数に留まる。
こいつらはジュナさんのターン・アンデッドで半数以上、一気に無力化されていた。
頭数ではあるかもだが、半分以上がたった1つの呪文で崩れ去るのだ!
オレは心の中で慟哭していたと思う。
確かに、ターン・アンデッドを耐えてくれた連中は手強かった。
大苦戦を楽しめたのは確かだ。
でもね、その大苦戦にも余裕がある。
分かってしまう。
何しろオレは切り札を使っていない。
しかも武技のリミッターカットも使っていない。
ソーマ酒を惜しいから使っていないのではありません。
そうする必要など、無かったのです!
いや、それも違うな。
そうでもしないと、戦闘が楽しめません!
赤星のステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
赤星 スペクターロードLv92→Lv93(↑1)
器用値 66
敏捷値 66
知力値 67(↑1)
筋力値 66
生命力 66
精神力 67(↑1)
スキル
剣 両手剣 棍棒 重棍 槍 小盾 重盾
重鎧 受け 回避 夜目 連携 雲散霧消
気配遮断 魔力遮断 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[極大] MP吸収[大] 自己修復[極大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 溶属性 氷属性 邪気
共鳴 耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ノワール』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
今のオレにとって、明確なライバルがいる。
ジュナさん配下のスペクターロード達。
影の中に潜んでいたバンパイアデュークとバンパイアダッチェス、それにファントム。
確かにパーティに加える召喚モンスターを全てアンデッドで埋めるボーナスもあるのだろう。
だが、それを考慮せずとも強い!
アンデッドはアンデッドに対して相性が悪いのに、それがまるで気にならない。
特にスペクターロードが酷い。
得物を切り換え、消耗を気にせず蹂躙しに行く姿は敵に回せば恐怖そのものだろう。
オレの両翼に位置する赤星や湊川との連携も良かった。
MPバーを回収出来る数少ない悪魔への仕打ちは死体に鞭打つような代物だった。
だが、スペクターロード達に感情の起伏は感じ取れない。
当然だけど赤星もだ。
そしてマスティマ相手に惨劇を繰り広げていたりします。
ノワールのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
ノワール レッドシールドカーバンクルLv92→Lv93(↑1)
器用値 46
敏捷値 106
知力値 95(↑1)
筋力値 46
生命力 46
精神力 95(↑1)
スキル
噛付き 飛翔 浮揚 堅守 掘削 広域探査
夜目 看破 鑑定 振動感知 危険察知
精密操作 地脈操作 水脈操作 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[極大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 雷属性 溶属性
塵属性 灼属性 木属性 耐麻痺 耐混乱
耐即死
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『湊川』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
「むー」
「師匠、何をお考えで?」
「オレニューちゃんなら何をアンデッド化するのがいいと思う?」
「えっと。何の話ですかな?」
「剣の魔王、弓の魔王、刀の魔王、盾の魔王。最初からアンデッドなのが惜しいわー」
「まさか、ジュナ様!」
「剣の魔竜、弓の魔竜、刀の魔竜、盾の魔竜もいいわよねー」
「クリエイト・アンデッドの条件を忘れた訳ではありますまい!」
「勿論よ!」
えっと。
会話の意味を察するのに少し時間を必要としてしまった。
何しろオレにとって、クリエイト・アンデッドの呪文は縁遠い。
条件か。
その条件って何でしたっけ?
単身で対象の魔物を倒す。
そう、単身でだ。
召喚モンスターの手助けがあってはならない。
無論、プレイヤーの手助けもだ。
えっと。
アレと単身で戦うって?
1対1で手助けを受けずに戦うのであればまだ分かる。
だが、ここでは群れで襲って来るのだ。
無理?
無茶?
無謀?
いや、それ以上の何かに思えてなりません!
湊川のステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
湊川 スカルロードLv92→Lv93(↑1)
器用値 68(↑1)
敏捷値 68(↑1)
知力値 36
筋力値 109
生命力 109
精神力 36
スキル
剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 ポールウェポン
小盾 重盾 重鎧 受け 回避 平衡 夜目
監視 魔力感知 魔力遮断 掴み 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[大] 自己修復[極大] MP回復増加[小]
MP吸収[小] 闇属性 火属性 土属性 溶属性
耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『石津』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『賢者よ。魔竜であってもドラゴンには違いないのじゃ。控えてくれんかの』
「あら失礼。じゃあ魔王達のどれかがいいかしらね」
「師匠、まさか単身で戦うおつもりですか!」
「その、まさかよ! キースちゃん、ここは気に入ったわ! 長居着したくなっちゃう!」
「はあ」
ジュナさんが生き生きとしている様子は普通に見ている分には愛らしくすらある。
だが、喜んでいる理由が理由だ。
落差も激しい。
本当に大丈夫なんですかね?
石津のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは知力値を指定しましょう。
石津 スカルアサシンLv92→Lv93(↑1)
器用値 107
敏捷値 107(↑1)
知力値 53(↑1)
筋力値 53
生命力 53
精神力 53
スキル
弓 剣 手斧 両手槍 小盾 投擲 受け 回避
登攀 平衡 跳躍 ダッシュ 隠蔽 夜目 監視
呪詛 魔力感知 魔力遮断 強襲 連携 精密操作
跳躍 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] 自己修復[中]
MP回復増加[中] MP吸収[中] 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 木属性 耐光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『関戸』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
「他にもアンデッド化の素材にオススメってある?」
「どうでしょう。ここは洞窟の最下層でどの魔物もオススメ出来ますが」
「そこなのよねー」
「何か問題でも?」
「出来れば厳選したい所なのよ。クリエイト・アンデッドで配下に加えても使わない事になるし」
「ああ、成程」
その気持ちは分かります。
配下が増えたら増える程、各々が活躍する機会は減る。
オレの場合、ポータルガードの呪文があるからそこだけは助かっているのだが。
ジュナさんはポータルガードの呪文は使えないのかな?
サモンメンターを極めてからネクロマンサー系に転職していてもおかしくない。
いや、他の魔法使い系にも転職していても不思議ではあるまい。
それは師匠だって同様だ。
師匠達は朝にあった戦闘で耳慣れない呪文を使っていたような?
覚えてはいないけど、気のせいではないと思う。
関戸のステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1ポイント分のステータスアップは知力値を指定しましょう。
関戸 スカルウィザードLv92→Lv93(↑1)
器用値 57
敏捷値 57
知力値 126(↑1)
筋力値 38
生命力 38
精神力 110(↑1)
スキル
杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 怨声 魔力感知
魔力遮断 物理抵抗[中] 魔法抵抗[極大] 自己修復[中]
MP回復増加[極大] MP吸収[中] 時空属性 光属性
闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 氷属性
塵属性 灼属性 死霊結界 耐光
「おっかない話ですけど、そろそろ昼食にしませんか?」
「あら、そうね。地下だと時間が分からなくて困るわ」
「じゃあ、結界は私が」
「料理は儂の方でどうにかしようかの」
(浄土曼荼羅!)
(十二神将封印!)
(ミラーリング!)
時刻は午前11時40分か。
以前、ポータルガードと共に時間を掛けて挑んだこの洞窟なのだが。
サクサクと進み過ぎ!
それだけ師匠達の力量が並みじゃない。
オレは前衛で戦っているから分り難いけど、シルビオさんもまた壮絶な攻撃呪文を使っている。
同行する転生煙晶竜と長老様も当然、とんでもない戦力だ。
ここまで本気をまるで出していないが、洞窟の中であっても気にならない。
悠々と戦っていた。
黄晶竜ですらどこか余裕があるようだ。
何だか少し、自信を失ってしまいそうなオレがいる。
いや、本当に。
こうなったら気晴らしに対戦にするしかない!
昼食は師匠が召喚したデウス・エクス・マキナが担当するようだし、時間は余る。
パーティの面々は全員、帰還させよう。
鞍馬を召喚しました。
まずは格闘戦で体を慣らしておくとしようか。
オレの体がより厳しい大苦戦を望むようであれば、ヴォルフなり十六夜なりを加えてしまおう。
だが、まずは鞍馬と1対1だ。
無論、格闘戦でありお互いに呪文や武技での強化はしません!
「何じゃ、対戦をするのか?」
「ええ。時間があればやるようにしてますので」
「そうか、それも普段通りという事じゃな?」
「はい」
しかし奇妙な感覚だな。
これって何だ?
師匠達に家庭訪問を受けているような?
地下洞窟で連戦、ジュナさんのターン・アンデッドは確かに強力だ。
でも狩りの相手はアンデッドだけじゃない。
どれも温くない魔物の筈。
でも踏破速度は凄まじい事になってます!
他の広間では英霊様も出現していた筈。
しかもアンデッドとなってだ。
果たして、そんな様子を見てジュナさんはどう感じるのだろう?
何となく、予想出来るけどね。
怖い展開にならない事を祈るとしましょう。
《只今の戦闘で【身体強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘で【精神強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『十六夜』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
「うぬぬっ?」
「師匠、どうしました?」
「わざわざ不利な状況で鍛錬するのはいい心掛けじゃ。だが儂ではアドバイスする事が無いのう」
師匠が傍らにいるシルビオさんを見る。
シルビオさんは肩を竦めて応えるだけだ。
対戦相手は案の定、鞍馬だけじゃなくなっている。
ヴォルフと十六夜が加わってます。
負けているのもまあ納得ではある。
「観戦して楽しいけどね。技術的にどうなっているのか、分かりゃしないね」
「そうじゃろうな」
師匠は続けてジュナさんを見る。
そのジュナさんの様子が何かおかしい。
いい笑顔だ。
だが、危険な兆候が見て取れた。
悪い予感がする。
しかもこれ、多分だけど外れないと思う。
十六夜のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは筋力値を指定しましょう。
十六夜 銀月狼Lv92→Lv93(↑1)
器用値 50
敏捷値 86(↑1)
知力値 106
筋力値 50(↑1)
生命力 50
精神力 76
スキル
小剣 捕縛術 杖 打撃 蹴り 投げ技
関節技 回避 受け 噛付き 疾駆 登攀
威嚇 反響定位 追跡 瞑想 夜目 連携
匂い感知 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変身
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 雷属性 氷属性 溶属性
木属性 耐暗闇 耐沈黙
「確かに私も格闘戦はするけどね。アドバイスが出来る程、実力がある訳じゃないし」
嘘だっ!
そう叫びたかったけど、ここは我慢だ。
オレはシルビオさんみたいに地雷を踏み抜くつもりは無い。
無いったら無い。
「ま、対戦をしてみたら分かる事もあるかもよ?」
あ、やっぱり。
悪い予感は的中してしまった!
「えっと。私と、ジュナさんが?」
「ええ。勿論、格闘戦よ?」
「以前も似たような事があったの、覚えてます?」
「覚えているわ。キースちゃんったら真面目にやらなかったわよねー」
ジュナさんの笑顔は変化していない。
だが、雰囲気だけが剣呑な代物になりつつある。
「今度は真面目に、ね?」
「いや、あの。そうじゃなくてですね」
「本気だから。いいえ、本気じゃないと酷い事になるわよ?」
ジュナさんが僅かに腰を落としつつ、歩み寄る。
オレの目の前にいた鞍馬は後退、場所を譲りやがった!
おい。
何て事をするんだ!
「し、師匠!」
「な、何じゃ?」
「ど、どうにかなりませんか?」
「む、無理じゃ!」
ああ、もう!
既にジュナさんは蹴りの間合いに入っている。
いや、もう組み打ちが可能だ!
これは窮地か?
間違いなく、窮地だ。
だが、脅威が迫っている。
しかも避けられそうにありません!
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv270
職業 サモンメンターLv159(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 71
セットスキル
小剣Lv214 剣Lv216 両手剣Lv216 両手槍Lv218
馬上槍Lv219 棍棒LvLv218(↑5)重棍Lv215(↑1)
小刀Lv215(↑1)刀Lv217(↑5)大刀Lv217 手斧Lv213
両手斧Lv213 刺突剣Lv213 捕縄術Lv222
投槍Lv218 ポールウェポンLv218
杖Lv246 打撃Lv254 蹴りLv254 関節技Lv254
投げ技Lv254 回避Lv265 受けLv265
召喚魔法Lv270 時空魔法Lv267 封印術Lv265
光魔法Lv261 風魔法Lv261 土魔法Lv261(↑1)
水魔法Lv261 火魔法Lv261 闇魔法Lv261
氷魔法Lv261 雷魔法Lv262(↑1)木魔法Lv261
塵魔法Lv261 溶魔法Lv261(↑1)灼魔法Lv261
英霊召喚Lv7 禁呪Lv265
錬金術Lv221 薬師Lv60 ガラス工Lv55
木工Lv113 連携Lv224 鑑定Lv173(↑1)識別Lv241
看破Lv223 保護Lv94 耐寒Lv233
掴みLv232 馬術Lv232 精密操作Lv233
ロープワークLv221 跳躍Lv238 軽業Lv243(↑1)
耐暑Lv224 登攀Lv224 平衡Lv232
二刀流Lv224 解体Lv168 水泳Lv221
潜水Lv221 投擲Lv232
ダッシュLv231 耐久走Lv231 追跡Lv231(↑1)
隠蔽Lv229(↑1)気配察知Lv232 気配遮断Lv232
魔力察知Lv232(↑1)魔力遮断Lv232(↑1)暗殺術Lv232
身体強化Lv233(↑1)精神強化Lv233(↑1)高速詠唱Lv250
無音詠唱Lv250 詠唱破棄Lv253 武技強化Lv243
魔法効果拡大Lv233 魔法範囲拡大Lv233
呪文融合Lv233
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv176(↑5)耐麻痺Lv191(↑1)
耐混乱Lv80e 耐暗闇Lv236 耐気絶Lv233
耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e 耐沈黙Lv229
耐即死Lv141 全耐性Lv173(↑1)
限界突破Lv133(↑1)獣魔化Lv138
召喚モンスター
赤星 スペクターロードLv92→Lv93(↑1)
器用値 66
敏捷値 66
知力値 67(↑1)
筋力値 66
生命力 66
精神力 67(↑1)
スキル
剣 両手剣 棍棒 重棍 槍 小盾 重盾
重鎧 受け 回避 夜目 連携 雲散霧消
気配遮断 魔力遮断 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[極大] MP吸収[大] 自己修復[極大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 溶属性 氷属性 邪気
共鳴 耐光
ノワール レッドシールドカーバンクルLv92→Lv93(↑1)
器用値 46
敏捷値 106
知力値 95(↑1)
筋力値 46
生命力 46
精神力 95(↑1)
スキル
噛付き 飛翔 浮揚 堅守 掘削 広域探査
夜目 看破 鑑定 振動感知 危険察知
精密操作 地脈操作 水脈操作 自己回復[中]
物理抵抗[小] 魔法抵抗[極大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 雷属性 溶属性
塵属性 灼属性 木属性 耐麻痺 耐混乱
耐即死
湊川 スカルロードLv92→Lv93(↑1)
器用値 68(↑1)
敏捷値 68(↑1)
知力値 36
筋力値 109
生命力 109
精神力 36
スキル
剣 両手剣 槌 重槌 両手槍 ポールウェポン
小盾 重盾 重鎧 受け 回避 平衡 夜目
監視 魔力感知 魔力遮断 掴み 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[大] 自己修復[極大] MP回復増加[小]
MP吸収[小] 闇属性 火属性 土属性 溶属性
耐光
石津 スカルアサシンLv92→Lv93(↑1)
器用値 107
敏捷値 107(↑1)
知力値 53(↑1)
筋力値 53
生命力 53
精神力 53
スキル
弓 剣 手斧 両手槍 小盾 投擲 受け 回避
登攀 平衡 跳躍 ダッシュ 隠蔽 夜目 監視
呪詛 魔力感知 魔力遮断 強襲 連携 精密操作
跳躍 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] 自己修復[中]
MP回復増加[中] MP吸収[中] 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 木属性 耐光
関戸 スカルウィザードLv92→Lv93(↑1)
器用値 57
敏捷値 57
知力値 126(↑1)
筋力値 38
生命力 38
精神力 110(↑1)
スキル
杖 小刀 小盾 受け 回避 夜目 怨声 魔力感知
魔力遮断 物理抵抗[中] 魔法抵抗[極大] 自己修復[中]
MP回復増加[極大] MP吸収[中] 時空属性 光属性
闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性 氷属性
塵属性 灼属性 死霊結界 耐光
十六夜 銀月狼Lv92→Lv93(↑1)
器用値 50
敏捷値 86(↑1)
知力値 106
筋力値 50(↑1)
生命力 50
精神力 76
スキル
小剣 捕縛術 杖 打撃 蹴り 投げ技
関節技 回避 受け 噛付き 疾駆 登攀
威嚇 反響定位 追跡 瞑想 夜目 連携
匂い感知 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変身
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 雷属性 氷属性 溶属性
木属性 耐暗闇 耐沈黙
ビーコン エルダードラゴンLv8
器用値 64
敏捷値 64
知力値 81
筋力値 64
生命力 64
精神力 81
スキル
噛付き 引裂き 体当たり 飛翔 受け 回避
跳躍 疾駆 夜目 水棲 水中機動 連携
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]
MP回復増加[中] 捕食吸収 ブレス 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 氷属性 溶属性 毒耐性 耐即死
耐魅了 加護
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、リグ、ティグリス、クーチュリエ、獅子吼
逢魔、極夜、雷文、守屋、シリウス、スーラジ、久重
テフラ、岩鉄、ジンバル、虎斑、蝶丸、網代、スパーク
クラック、オーロ、プラータ、火輪、酒船、コールサック
シュカブラ、シルフラ、葛切、スコヴィル、デミタス
白磁、マラカイト、パイリン、エジリオ
海魔の島 ポータルガード
ナイアス、テイラー、ストランド、ペプチド、バンドル
ロジット、船岡、出水、エルニド、ロッソ、雪白、濡羽
アチザリット、クォーク、アモルファス、オリアナ
召魔の森に駐留
翠玉竜、エルダードラゴン、他ドラゴン2編隊分
エルダードラゴン×4、ブラックドラゴン×4
地下洞窟に駐留
エルダードラゴン、他ドラゴン2編隊分、黒曜竜
海魔の島に駐留
蒼玉竜、エルダードラゴン、他ドラゴン4編隊分
同行者
ビーコン(転生煙晶竜)、長老様、黄晶竜
オレニュー、ジュナ、シルビオ




