1263
「キース、これって本当にいいのかい?」
「いいさ。剥いだアイテムを分けてもおかしくないだろ?」
「いや、夢中で防御してただけなんだけど」
「反撃もしてたでしょ?」
「いいのかなあ」
リック自身の直接的な戦果は確かにそう多くない。
でも間接的には十分にあったと思う。
何しろ前衛で攻撃を受けつつ、戦況をコントロールするのに貢献していたのは確かなのだ。
スラー酒にソーマ酒、魔結晶に魔水晶も相応に受け取ってもおかしくない。
「対戦はそんなに大変だったの?」
「勿論だよ。盾とかもう少しでロストする所だよ」
「受けに徹し過ぎたんじゃない?」
「いや、対戦を見てないからそう言えるんだって! 本当に死に戻る寸前だったんだよ?」
いや、死亡判定になってもリザレクションの呪文があった。
実はいつでも使えるよう、準備してあったのです。
リックの立場であれば、そのまま死に戻った方が楽であったかもだが。
それを許すようなオレじゃない。
そもそも、リスクは大きかったけど得た経験値も大きかった筈だ。
聞けば一気に3つ、種族レベルがアップしていたそうな。
いや、最後の対戦分に関して言えば経験値の持ち越しもあるだろう。
もう一戦、いっとくか?
用件があるから言わないし、やらないけどさ。
「しかし、凄い光景よねー」
「ここに名前持ちのドラゴンが居着くなんて!」
「リックもいい経験だったじゃない。一緒に戦えるなんて」
「いい、経験? それこそ心臓に悪いって」
リックはまるで食事が進んでいない。
ずっと会話しているからだ。
朝食のメニューは定番の和食、アジの干物にお味噌汁、出汁巻き玉子に南瓜の煮付けだ。
美味い事は間違いないのだが、量的にはかなり物足りない。
オレだけじゃなく、全員その傾向がある。
ミオか?
優香か?
一体、どっちの思惑でこうなった?
「今日のメインだよ!」
「おおっ?」
「新作メニュー?」
「イベントが終わったからねっ! 料理も手間暇を掛けられるようになったよ!」
ミオが大皿に掲げてテーブルの上に置いたのは?
白く巨大な半円球の何か。
一見するとケーキのようにも見えるがそうじゃない。
塩釜だな?
問題は中に何を入れて調理したのかだ!
「中身は何だ?」
「お目出度いから鯛!」
「安直よねー」
安直でも一向に構わない。
まだまだ、食い足りないぞ!
今日、ここに来ている生産職の面々は少ない。
サキさん、マルグリッドさん、ミオ、優香、リックだけだ。
他の面々はフィーナさんを覗き、ギルドから依頼を請けているという。
どうやら各所で修復工事の依頼が多発、人不足であるらしい。
リックも本来ならフィーナさんと共に物資の売り買いをしていた筈だ。
また、イベント前の日常に戻りそうな雰囲気がある。
例外はオレの拠点、召魔の森と海魔の島だけのような気がします。
「お待たせしました」
『用件は済んだかな?』
「えっと。少し寄って行きたい所があるんですが、いいですかね?」
『我ならば構わぬ。どこに行くのかな?』
「島に行きます」
オレのその言葉に鋭く反応するドラゴン達。
島と聞いて連想するのはきっと、海鮮素材であるのだろう。
ソワソワし始めたが、オレは海魔の島で長居する予定は無い。
ドラゴン達は本能的に反応しているに過ぎないのだろう。
おっと。
少し、急ぐとしよう。
今ならまだ、海魔の島に配備したポータルガードは全員揃っている。
見直しをしておきたい。
それは海中戦前提では無く、W15マップの浅瀬対応の布陣とする予定だ。
既に仮想ウィンドウを使い、交代メンバーの選定をしています。
これを終えたら金紅竜と共に行動する事になる訳だが。
その金紅竜は最初に出会った頃と同様、威厳に満ちた佇まいで存在感が凄い!
何よりも目立つ。
黄晶竜も派手で目立つドラゴンだが、体躯が小さいからどうしてもその存在が霞んでしまう。
同系統の色合いなのも影響しているだろう。
だが、騙されてはいけない。
ピンと立った尻尾の先が僅かに揺れている。
海に行くと聞いただけでこれだ。
本能には逆らえない。
それは人間もドラゴンも同様であるみたいだ。
『蒼玉竜よ、随分と楽しそうに見えるが』
『金紅竜よ、我は紫晶竜殿の命を受けここにいるのだ。勘繰られては迷惑だぞ?』
『ぐぬぬっ!』
金紅竜と蒼玉竜が睨み合っている。
やや剣呑な雰囲気に思えるが、心配はしなくていいだろう。
要するに、金紅竜は蒼玉竜を羨ましがっているだけなのだ。
ドラゴンの長としての威厳はどこに?
「ここにいてくれてもいいですよ?」
『うむむ?』
『これこれ、今回は控えんといかんじゃろ!』
転生煙晶竜もここに残りたがっているようだ。
オレとしてはそれでも良かったんだけど、長老様がそれを許してくれそうにない。
海魔の島に配備するポータルガードの見直しはしてある。
外したのはアプネア、アウターリーフ、プリプレグ、魂振、セノーテ、呼子。
それにヴェルツァスカ、プリトヴィッチェだ。
交代で配備したのはテイラー、ペプチド、バンドル、船岡、出水、エルニド。
そしてクォーク、アモルファスだ。
浅瀬対応の編成になる。
『『ッ?』』
『ムムッ?』
『おっと、いかんいかん』
金紅竜と蒼玉竜、それに転生煙晶竜と長老様の動きが急に止まる。
その視線の先にはクォークの頭上で仁王立ちしているナイアスがいた。
まだ戦闘が始まるような場面じゃないのに、武装した姿だ。
当然、天沼矛を手にしている。
表情は遠くてやや分り難いけど、きっといつもの笑顔であるのだろう。
いかんな。
ナイアスは海魔の島に固定化されている。
そうでもしないと、駐留するドラゴン達が何をするか分かったものではない。
促成栽培でオーケアニスを追加したとしても、ナイアスと同様の抑止力になるだろうか?
確信は持てない。
ロジットもアチザリットでも、ナイアスの代役は出来ないのだ。
当面はこのままだな。
海魔の島も状況が落ち着いてくれたら、駐留するNPCドラゴン達も減ってくれるだろう。
そこに期待したい。
いや、紫晶竜に提案すべき?
それ、無理!
出来もしない事を出来るかのように考えるのは傲慢に過ぎない。
いい傾向じゃありませんよ?
『紫晶竜殿、お連れしましたぞ!』
『免礼。今、賢者達と話をしていた所だ。汝も参画せよ』
『ハハッ!』
『煙晶竜様も、それに長老様も同席して頂けますよう』
『ま、仕方ないのう』
『儂等も当事者であるからな。無関係ではいられぬ』
当事者ね。
オレもその当事者になる訳だ。
神殺し。
この称号を得てから、色んな事が身の回りで起き始めた。
冷静に考えたら久住に言われるまでもなく、尋常じゃない言葉だ。
それにここは一体?
広域マップによればN1E12マップになっている。
ここにエリアポータルは無い。
無くなった直接的な理由は師匠が浮き島を落とすという荒技を使ったからだ!
まあ、元々は魔人や魔神が使おうとしていた手段でもあった訳だが。
最近でも黒い球体を封印するイベントの中で使われている。
目の前に拡がるのは湖。
その縁の形状から見て、浮き島を落として出来たクレーターの中に水を満たしたようだ。
その湖畔の一部で工事が進んでいるようです。
湖の中にも小さな島みたいに見えるのは何かの土台かな?
湖である筈なのに湖面に幾つもの船が浮かんでいて、何か作業をしているのが分かる。
オレの目の前には紫晶竜、その両脇に金紅竜と黒曜竜が並ぶ。
その後方には幾つの編隊が控えているのか?
まるでドラゴンで組み上がった臨時要塞だ!
オレの背後には転生煙晶竜、長老様、黄晶竜もいる。
正直、落ち着かない。
包囲され孤立無援になった気分だ!
「どうじゃな、キース。あれがいずれベルジック家の新たな王城となるのだ」
「以前あった白壁城の再現にはならないけどね! 誰のせいかしら?」
「師匠、他人事にせんで下さい!」
師匠、それにジュナさんだ。
共に相変わらず壮健な様子で何より。
何故かシルビオさんもいる。
工事が行われているなら、ゲルタ婆様に酷使されていておかしくないのだが。
顔色はいいし、健康状態は良さそうだ。
「サビーネ女王の警護はいいので?」
「してるわよ? 私も、それにゲルタちゃんもね!」
「ああ、成程」
女王陛下の影の中にバンパイアデュークやバンパイアダッチェスを潜ませている訳か。
ゲルタ婆様も複数のレプリカントを召喚出来る。
ジュナさんの姿を写し取らせたら、剣呑過ぎる護衛役が出来上がるだろう。
『賢者達よ、話の続きを進めていいかな?』
「あら、失礼」
「師匠、何を話していたので?」
「歪み、それに邪結晶の封印の件じゃな。どうじゃ、シルビオ?」「あの家の地下だけで封印するのも本来、好ましくないしねえ。共同管理したくても狭いし」
「では、キースの拠点にも封印を組むのが妥当か。出来るか?」
「出来る。但し現地を見てみないと封印を組むにしても時間が掛かり過ぎるよ!」
『我等の眷族にも封印に長けたドラゴンがいる。助けになるであろう』
「そうであって欲しいですね」
どうやら邪結晶の封印はシルビオさんが主導して組む事になっているらしい。
そのシルビオさんだが、難しい顔付きだ。
「師匠とオレニューも手伝ってくれるとして、姉弟子の手は借りられませんか?」
「無理ね。ゲルタちゃんもあれで結構、忙しいのよ!」
「ではルグランは?」
「冒険者ギルドの長なんだし、今は激務の筈だけど」
「そこは少々、疑わしいですね。身代わりを残して逃亡してませんかね?」
冒険者ギルドの長のルグランさんか。
エイリアスの呪文を駆使して逃亡ですか?
でもオレの予想は違う。
ギルドの職員さんに監視されつつ仕事をしている方に賭けるぞ?
「アンデッドの跳梁跋扈は見過ごせんのう。キースよ、邪結晶はどの程度あるのじゃ?」
「結構沢山ありますが」
「沢山?」
『賢者よ、言葉よりも実際に見た方が良い。驚く他ないであろう』
紫晶竜はオレから記憶を読み取っている。
その紫晶竜をして、言葉で説明するのを回避していた。
口下手とは思えないのだが。
「これ、キースよ」
「キースちゃん、ちょっといいかしら?」
「大量の邪結晶、か。実際に見た方が早いみたいだね」
ああ、やっぱりそうなるか。
仕方ない。
全部、ここで出してしまいましょう。
『金紅竜、黒曜竜! 追加で封印を重ねよ!』
『ハッ!』
『皆の者、我と同調せよ!』
『『『『『『『『『『ハハッ!』』』』』』』』』』
一気に全部、邪結晶を出したらいきなり大騒ぎになってます!
山となって積まれた邪結晶の周囲に魔法円と魔方陣が重なって展開されていた。
センス・マジックに切り換えて見てみると、凄まじい魔力が篭められているのが分かる。
だが、異様に見えるのは邪結晶の方だろう。
真っ黒だ。
完全に真っ黒です!
『煙晶竜、儂等も!』
『応ッ! 儂は地脈の流れを遮断する! 探知は任せる!』
『歪みが集まり始めておるぞ! 全員、下がれ!』
「オレニューちゃん、私が空間を切り離すわ!」
「承知! ルグラン、お主は師匠に加勢せよ!」
「ちょ、ちょっと待ってくれって!」
師匠達も忙しく動いている。
オレは?
何が起きているのか、分からない。
分かっていない。
だから何をすべきであるのか、行動を起こせないでいた。
(サモン・モンスター!)
今や邪結晶の姿は黒い闇の渦に呑み込まれていた。
これは、何だ?
黒曜竜が使うゲートと見た目は似ているが、受ける印象は全く異なる。
既に結界が展開されていても尚、地面が振動して空気が震えていた。
何か巨大な質量を保つ何かが、来る!
一体、何が?
ジャイアント・オブ・スペクター ???
??? ??? ???
??? ???
ジャイアント・オブ・ゾンビ ???
??? ??? ???
??? ???
ジャイアント・オブ・スケルトン ???
??? ??? ???
??? ???
エンシェントドラゴン・オブ・スペクター ???
??? ??? ???
??? ???
エンシェントドラゴン・オブ・ゾンビ ???
??? ??? ???
??? ???
エンシェントドラゴン・オブ・スケルトン ???
??? ??? ???
??? ???
『太古のドラゴン、それに巨人か!』
『いかん、質量が大き過ぎる! 封印が破られるぞ!』
「空間は切り離したわ! 周囲に被害は出ない筈よ! シルビオ?」
「重ねて空間を遮断しました!」
「神降魔闘法!」「金剛法!」「エンチャントブレーカー!」
「リミッターカット!」「ゴッズブレス!」
召喚したのは?
ナインテイル、アイソトープ、メジアン、パンタナール、命婦だ。
相手が何になってもいいよう、急遽召喚したんだが。
どうやら空中戦で対応すべき連中に見える。
全く、オレって慌て過ぎだぞ!
それにしてもエンシェントドラゴンだって?
その名は最近、目にしていた。
長老様がどうであった筈だ。
エンシェントドラゴンの名前の後ろに付く名称が違うだけに過ぎない。
その数、少なくとも10頭。
ジャイアント達の数はその数倍になるだろうか?
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルブースト・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルブースト・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルブースト・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(フィジカルブースト・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルブースト・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(メンタルブースト・ダーク!)
(クロスドミナンス!)
(アクロバティック・フライト!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ファイア・ヒール!)
(エンチャンテッド・アイス!)
(レジスト・ファイア!)
(十二神将封印!)
(ミラーリング!)
召喚モンスター達を強化しつつ、状況を確認。
ジュナさんの手の辺りから強烈な魔力が発しているのが見えた。
同様にシルビオさんもだ。
結界を形成している魔法円と魔方陣が歪んで見えるのは気のせいじゃないだろう。
巨躯のアンデッド達が
「ダメじゃ! 後続もおる!」
『これでは結界が物理的に保てん! 戦うしかあるまい!』
「オレニューちゃん、結界強化はそこまで! 召喚モンスターを!」
「承知!」
「シルビオちゃん、私の支援に回りなさい!」
「は、はい!」
「キース、結界が破れたら攻撃せよ! 足止めせねばならぬ!」
「了解!」
師匠はオレにそう言うと手にした杖を掲げる。
ジュナさんは両手を組んで、一瞬だけ目を閉じた。
爆発するかのような魔力が感じ取れる
「「サモン・モンスター!」」
師匠とジュナさんの声が重なる。
相手はどうやら、尋常じゃない戦力だ。
師匠達の本気を見る事になるのかな?
オレはと言えば《アイテム・ボックス》からオリハルコン球を取り出していた。
得物は?
レーヴァテインにしておこう。
問題は相手が巨躯のアンデッド、格闘戦が出来そうな気がしない事だ。
魔鉱腐竜 ???
召喚モンスター 待機中
??? ???
魔瘴死竜 ???
召喚モンスター 待機中
??? ???
ジュナさんの姿を覆い隠すようにド2体ラゴンと、しかも両方共アンデッド?
片方は既に見ている個体だと思うが、もう片方は初見だ。
魔鉱腐竜が装甲を纏ったゾンビであるなら、魔瘴死竜はまるでスペクターみたいだぞ?
ネクロマンサー系だから驚きは無いけど、アンデッド同士だとお互いに相性は良くない。
いや、足止めになるからそれはそれでいいのか?
キングトロール ???
召喚モンスター ???
??? ???
キングトロール ???
召喚モンスター ???
??? ???
パイロキメラ ???
召喚モンスター ???
??? ???
フラッシュキメラ ???
召喚モンスター ???
??? ???
ロック鳥 ???
召喚モンスター ???
??? ???
(フィジカルエンチャント・ファイア!)
(フィジカルブースト・ファイア!)
(フィジカルエンチャント・アース!)
(フィジカルブースト・アース!)
(フィジカルエンチャント・ウィンド!)
(フィジカルブースト・ウィンド!)
(フィジカルエンチャント・アクア!)
(フィジカルブースト・アクア!)
(メンタルエンチャント・ライト!)
(メンタルブースト・ライト!)
(メンタルエンチャント・ダーク!)
(メンタルブースト・ダーク!)
(クロスドミナンス!)
(アクロバティック・フライト!)
(グラビティ・メイル!)
(サイコ・ポッド!)
(アクティベイション!)
(リジェネレート!)
(ボイド・スフィア!)
(ダーク・シールド!)
(ファイア・ヒール!)
(エンチャンテッド・アイス!)
(レジスト・ファイア!)
(十二神将封印!)
(ミラーリング!)
師匠達の召喚モンスターの出現と同時に呪文で強化しておこう。
いや、師匠達もドラゴン達も対象だ!
序盤こそ大事です。
オレには結界の中で蠢くアンデッド達の戦力がどれ程であるのか、分からない。
出来るだけ支援はしておく事だ。
「いい支援よ、キースちゃん!」
「ども」
いや、褒めるのは戦後でいいですから!
それにオレもいちいち、返事してる余裕なんてありませんから!
((((((レビテーション!))))))
((((((((((テレキネシス!))))))))))
((((((((((マグネティック・フォース!))))))))))
(十二神将封印!)
(ミラーリング!)
オリハルコン球による多面結界を敷く。
蠢く巨躯のアンデッド達だが、どうやらより小さな影も数多く存在しているようだ。
フライの呪文を使って空中戦をするつもりだったが止めよう。
どうやら地上戦を楽しめそうだぞ?
『結界が破れたぞ!』
「ターン・アンデッド!」
「「「「サンシティフィ・アンデッド!」」」」
「「「「サンシャイン!」」」」
「「「「ホーリー・ライト!」」」」
「「「「プリズムライト!」」」」
「「「「六芒封印!」」」」
「「「「七星封印!」」」」
「「「「十王封印!」」」」
「「「オーバーカレント!」」」
「「「ソーラー・ウィンド!」」」
「「「クェーサー!」」」
「十二神将封印!」
「ミラーリング!」
「「「「ソーラー・ファーニィス!」」」」
「「「「ダークマター!」」」」
「「「「プロミネンス!」」」」
「「「「デトネーション!」」」」
「「「「アースフォルト!」」」」
「「「「インスタント・テクトニクス!」」」」
「「「「リィクアファクション!」」」」
「「「「グリーンハウス・エフェクト!」」」」
「「「ブレビー!」」」
「「「アシッドミスト!」」」
「十二神将封印!」
「ミラーリング!」
(カタストロフィ!)
ジュナさんが、師匠が呪文を放つ。
遅れてオレもカタストロフィの呪文を使った訳だが。
この呪文は軽い気持ちで使うなって釘を刺されていたような?
まあ、いいか。
お叱りは後で受けるとしよう。
今は目の前にいるアンデッドを屠る、そこに集中すべきだ!
でも悲報があります。
アンデッド達の数が、妙に減っている。
明らかに減っている!
ジュナさんのターン・アンデッドの効果だ!
それでも獲物がまだまだ、大勢いる。
頭数だけならこっちの数倍になるだろう。
だが、油断出来ないぞ?
今回は競争相手が大勢いる。
黄晶竜は例外であるかもだが、それ以外の面々はオレよりも格上だよな?
では、どうする?
その答えはもう決まっている。
ただ、奮戦あるのみ。
それ以外に何があるというのだ?




