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「彼女と連絡が取れない?」
「ええ。それだけじゃないです。現時点でこのデッカーでログイン出来るのは3名です」
「半分に減ったか。理由は?」
「不明ですよ。またしても手掛かりはありません」
「今まで私に連絡しなかった、その理由は?」
「現実で色々と悪足掻きをしていたって所です」
「その甲斐はあったのか?」
「あると言えば、あります。芳しくはないですがね」
オレは磯で釣り糸を垂らしていた。
デッカーは一旦、ログアウトしてすぐに戻って来ている。
僅かだが、その所作に変化があった。
少しオドオドしてた様子だったのだが、今は極めて平静になっている。
どうやら中の人が交代になったみたいだな。
彼は羊皮紙らしき何かを手にしている。
束になっているうちの1枚を広げると、そこに白墨で何か書き出した。
筆談?
迂遠な事を、とも思うがそこに何か意味があるのだろう。
「大変だな」
「いえ。これも性分なので」
会話はそこまでだった。
他のプレイヤー達が続々と戻って来ているからだ。
オレとデッカーが交わした筆談の証拠はもうどこにも無い。
羊皮紙に記された文章はデッカーが適時消していたからだ。
その内容は頭に入っている。
鵜呑みにしていいかどうかは不明だ。
同じ内容はフィーナさんを始め、西へと一緒に探索した面々にも伝えてあるという。
俄には信じ難い。
だがフィーナさんは別ルートで裏を取る行動を始めてもいるそうだ。
運営の拠点は現実世界の経済特区とはまた別の場所にあるという。
そこに各国の軍隊が攻略を試みており、その全てが失敗に終わっているのだとか。
中には多国籍企業体が指揮する傭兵部隊までいたらしい。
信じられるか?
外部リンクを辿って情報を漁っても何も引っ掛からない。
まあ軍事情報が簡単に外部に漏れる方が問題だが。
漏れる時は簡単に漏れる。
特に各大国は情報収集に熱心だ。
例え同盟国が相手であっても手を抜かないのが常でもある。
対抗手段として、敢えてリークする事すらあるのだ。
自ら偽装情報を流す事だってあるだろう。
情報の収集と分析は机の上だけでは不足する。
現場に出向く事も必要なのだが。
デッカーの中の彼は、仲間がその現場へと行ってしまった可能性を考えているようだ。
確かにその可能性はあるんだろうけど、現実的とも思えない。
各国の軍隊が投入されるような状況であるならば、まともに調査する事すら覚束ないと思える。
「あれ? キースさん、釣りですか?」
「何かいましたか?」
「フグだらけだな。カワハギがいるみたいだけど苦戦中だよ」
釣ったカワハギは1匹だけでしかも小さく、肝も取れそうになかったので逃がしている。
こいつは手強い。
エサ取り名人だから挑むだけの価値がある!
だが、ここには釣りをしに来ている訳ではない。
探索行であるのでした!
「この規模でユニオンですか。ロック鳥は要るでしょうね」
「私も出そうか?」
「いえ、キースさんは最前衛で突撃役の方が良くないですか?」
「「「「それは言えてる!」」」」
アデル達に問いたい。
何故、そこでハモるのですか?
まあ、いいけど。
攻撃に専念出来る立場の方が好ましいのは確かであるのだ。
布陣は当然、見直そう。
ヴォルフとパティオは帰還だ。
蒼月とアイソトープを召喚しましょう。
黒曜、蒼月、スパッタ、イグニス、アイソトープのパーティ編成になる訳だ。
パティオを帰還させた事でアデルと春菜が微妙な表情を浮かべていたけど気にしない。
自前で配下のゴールドシープがいるよね?
それにしてもこのユニオン編成はいいな。
祝福が使える召喚モンスターが複数いるというのが実に心強い!
フォレストアイ、アークエンジェル、ホーライ、ゴールドシープといった所だ。
激戦になっても継続戦闘能力に不足は感じない。
つまり、より強烈な敵が出現しても問題無い訳だ。
『時間がありません、主目的は黒い球体の移動速度の確認。紅蓮、九重、任せていい?』
『『了解!』』
『反時計回りで上空を周回します。戦闘になる事を前提に! では、各自準備出来次第出発!』
『先導します!』
先頭を駆けるのはヒョードルくん、そのすぐ後ろをゼータくん配下のロック鳥が続く。
その背中の上にはフィーナさん達のパーティもいる筈だ。
周囲をドラゴンナイト達の編隊が固めている。
同乗者はいない。
支援面では手薄になるが、全員が攻撃役に徹する事が出来る。
それは強行偵察がまだ続いている事を意味していた。
オレは最後尾に位置しているから、このユニオンの全容を把握出来る位置になる。
壮観だ!
そしてこれだけの規模のユニオンを満たせるだけの戦力を、敵が繰り出して来るのか?
そこが問題だ。
生半可な質と量じゃないと、満足出来そうにありません!
主にオレが、ですけど。
『コール・モンスターに現時点で反応ありません!』
『了解、そのまま継続でお願い!』
最も高度を取っているのはイリーナと此花、この両名が早期警戒の要だ。
戦闘に突入したら実質的に指揮官役を担う事になる。
まあこれも定番化しているし、任せていい。
オレが知る範囲で指揮が遅滞した事は無いのだ。
オレが選択した得物は虚無竜の投槍だ。
いきなりの戦闘で試す事になるが、心配はしていない。
感覚を掴むのにそう時間が掛かるとは思わない。
実戦で使わずとも、手にしただけである程度は分かってしまうものだ。
投槍としては長柄じゃない分、バランスが良く使い勝手はいいだろう。
デスサイズに変形した場合が問題だな。
虚無竜のデスサイズに比べると、かなり小振りになるのだ。
感覚的に少し調整しておく必要があるだろう。
突撃には使えるか?
多分、柄の長さからすると使える。
だが重さが全く違っていて軽い。
そこを考慮したら本格的な突撃に使うのは避けるべきだろう。
そもそも馬上槍扱いじゃないから武技が使えないのだ。
戦わずにして、分かる。
汎用性に優れた武器である筈だ。
投槍としての使い勝手で言えばグングニルが優秀だけど、あの武器はいつ壊れるか分からない。
そもそも投げれば命中する所は優秀に過ぎてオレの好みに合わないのだ。
だがこの虚無竜の投槍は修復が可能になる。
命中するかどうかはオレの腕次第、命中させたかったら武技のスナイプスローを使えばいい。
どちらかと言えば、より苦戦してしまう選択だろう。
でもね。
それがいいのだ。
悪くない。
フィーナさん達には聞かせられない話だが、オレが望むのは大苦戦なのだ!
で、肝心の敵戦力は出現するかな?
期待していいと思えるが果たしてどうか。
天候は一変して快晴、いい条件だ。
きっと午後もいい事が起きそう。
そんな予感がしてますよ?
《只今の戦闘勝利で【投槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【召喚魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【時空魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【氷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【塵魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【灼魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐沈黙】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で職業レベルがアップしました!》
《只今の戦闘勝利で種族レベルがアップしました!任意のステータス値2つに1ポイントを加算して下さい》
『各自、回復を最優先!』
『キースさん、ありがとうございました!』
「礼なら後回しだ、ここは後退!」
結果はどうか?
大苦戦の方だった!
主力はテュポーンの写身だが、これは想定内です。
数が多いのは問題ではあったが、相手は巨躯であるだけに空中戦であれば遅れを取る事は無い。
問題は追従戦力の方だ!
大量のハルピュイア、そしてキメラ系の魔物達。
ボレアスの写身に化身。
ネメシスの写身に化身。
そしてエリニュスの写身に化身だ!
こっちが空中戦で優位?
テュポーンの写身だけならそうだが、これでは優位とは言い難い!
写身達は未見のようで未見じゃない。
だがその実力は本物だ!
個々の脅威を比較したら間違いなくテュポーンの写身が上だが、空中戦だと話はかなり違う。
フィーナさん、それにイリーナと此花の存在がいなかったら?
かなりの数のプレイヤー、それに召喚モンスターも死に戻っていただろう。
基礎ステータス
器用値 86(↑1)(-43)
敏捷値 86(↑1)(-43)
知力値 130(-65)
筋力値 85(-43)
生命力 85(-43)
精神力 130(-65)
《ボーナスポイントに2ポイント加算されます。合計で32ポイントになりました》
実際問題、死亡判定は何名も出ていた。
召喚モンスター達の数も加えたら少なくとも10回、リザレクションの呪文を使っている。
死に戻りが出なかったのは戦況を把握し続けたイリーナと此花がいたからだ。
オレだって最前線で戦い続けていたら戦況の把握は厳しいからな。
間に合って良かったね!
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『黒曜』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
黒い球体から新たに戦力が出て来る様子は無い。
そして繰り出されるこの戦力を見て思う。
西と同様、奇妙な事が起きるとしてだ。
摩天楼がいきなり出現、近代兵器が相手になる事は無いようだな。
オレとしてはそこはどうでもいい。
出来るだけ戦い甲斐のある連中を相手に出現して欲しい、それだけだ。
定期的に出現してくれるようなら尚いい!
でもこれって何かのイベントだよな?
しかも例の面倒な件が絡んでいるかもしれない。
並行世界、又は異世界か。
どうも魔神も関連しているように思えるのだが。
やはり、逢いたい。
あの筋肉バカの魔神だ!
そして話を聞き出したい。
出来れば、説得で。
いや、拳でかな?
無条件で聞き出せるとは思わない。
聞き出すならば、拳で屈服させてからの方が好みだ。
但し出来るかどうかは別問題だ!
黒曜のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
黒曜 フォレストアイLv83→Lv84(↑1)
器用値 51(↑1)
敏捷値 108(↑1)
知力値 82
筋力値 50
生命力 50
精神力 82
スキル
嘴撃 爪撃 無音飛翔 回避 遠視 広域探査
夜目 反響定位 奇襲 危険察知 気配遮断
魔力察知 魔力遮断 空中機動 天耳 自己回復[小]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 呪眼 即死 祝福
耐暗闇 耐即死
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『時間がありません! 強行偵察を中止、撤退しますか?』
『ええ、ここで退きましょう。紅蓮、九重、移動速度の概算は?』
『出来てます!』
『今のペースなら少なくとも3日は掛かります!』
3日もかよ!
それではダメだ。
もっとペースアップしろって!
そんなにオレを待たせないで欲しい。
そう思いつつも視線はステータス画面に向く。
このペース、多分だけどオレも含めてレベルアップはパーフェクトかな?
そんな訳は無いんだけどね。
アイソトープがいる。
間違いなくレベルアップはしていないだろう。
蒼月のステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
蒼月 麒麟Lv83→Lv84(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 111
知力値 66
筋力値 55
生命力 56(↑1)
精神力 55
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 夜目 強襲 天啓 空中機動
神威 霊能 霊撃 追跡 騎乗者回復[中]
自己回復[微] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 木属性
聖獣変
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スパッタ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
それでも大いに経験値を稼げているだろう。
その確信はあった。
何しろ敵戦力の7割以上をオレと配下の召喚モンスター達で仕留めているだろう。
より正確に言えば、オレだけで半分近くを屠っていておかしくない。
これが全て手にしている虚無竜の投槍による戦果なら申し分ないんですがね。
ほぼ攻撃呪文による戦果だ。
まあそれは仕方ない。
そうでもしていなかったらこの規模のユニオンでも全滅しかねない。
もし、オレ単独のパーティだったら?
切り札を投入していた可能性は高い。
それ程の規模の敵戦力が投入されていた訳だ。
ある意味、経験値を逃さず消化したと思えばいいかな?
スパッタのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
スパッタ オーロラウィングLv83→Lv84(↑1)
器用値 49
敏捷値 131
知力値 71(↑1)
筋力値 49
生命力 49
精神力 71(↑1)
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破
追跡 強襲 危険察知 魔力察知 空中機動
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 光属性 風属性 土属性
雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
耐魅了 偏光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『イグニス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
だが、問題はここだ。
オレならまだ時間が取れる。
もう少し強行偵察を続けたっていい。
敵戦力がまだ残っているなら削っておくべきだろう。
もし無限に用意されているとしたら?
ご褒美です。
それ、完全にご褒美ですよ!
イグニスのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
イグニス 朱雀Lv83→Lv84(↑1)
器用値 52
敏捷値 111
知力値 75
筋力値 64(↑1)
生命力 64(↑1)
精神力 52
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視
夜目 広域探査 強襲 天啓 空中機動
自己回復[極大] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 火属性 風属性 土属性
溶属性 耐即死 毒無効 加護 獄炎変
(フライ!)
(アクロバティック・フライト!)
(十二神将封印!)
(ミラーリング!)
蒼月の鞍上から落ちつつ、自前で飛び始める。
それでは布陣変更を進めようか。
まずはアイソトープは残して全員帰還だ。
(リターン・モンスター!)
『キースさん?』
『まさか!』
「少し様子見で残ってみます」
『いや、さすがに無理がありませんか?』
確かに。
だが敵の半分以上を屠っている以上、無理ではあるまい。
序盤だ。
序盤の判断さえ間違えなければ、いける。
いけるって!
(サモン・モンスター!)
ヘザー、言祝、折威、アリョーシャを召喚する。
祝福持ちがいなくなるけど大丈夫。
ソーマ酒はまだまだありますよ?
アリョーシャの鞍上に腰を据えて少しだけ落ち着けた。
そしてソーマ酒を服用、ステータス異常は解消しておこうか。
MPバーは?
大丈夫、これも戦闘中にエナジードレインで調達してしまえばいい。
『無理が過ぎるわよ! NPCドラゴンに引き継げばいいんだし!』
「ええ、それまでは監視はしておいた方がいいですよね?」
各所から溜息が聞こえているけど気にしちゃダメだ。
まだあの黒い球体から戦力が繰り出されて来る可能性はある。
放置出来ない。
全部、屠るべきだ!
オレに不満があるとしたら総大将格がいない事だけです。
『いいわ、でも判断を間違えないでね?』
『フィーナ姉! 放っておくの?』
『NPCドラゴン達をここに急行させた方がまだいいわ』
マズい。
それはマズい!
NPCドラゴン達の戦力は半端ないのだ。
それはオレにとって、獲物の減少を意味する。
フィーナさん、もう少しここでゆっくりしてってもいいですよ?
「まあ、程々にしておきますよ」
『どうかしら。撤退すべき時は撤退すべきだと思うわよ?』
『誰か残ります?』
『時間が時間だし無茶よ。ここは任せた方がいいんじゃない?』
マルグリッドさんの意見に反論は無かった。
任されましょう。
ここからは強行偵察ではなく掃討戦って事でいいですね?
『無理、しないでね!』
『乙ですー』
「ではまた明日にでも!」
オレはユニオンから離脱すると、一気に高度を上げ始める。
投槍で戦う時の基本だ。
上空から急降下、その上で投擲される槍の威力は強烈ですよ?
しかも得物はグングニルではない。
虚無竜の投槍なのです。
命中するかどうかはオレの腕次第だ!
もう少し使い込んで感覚を確かめておきたい。
それには敵が要る。
そう、どうしても敵が要るのです!
さあ、来い。
いや、急いでくれ!
無駄と知りつつ海上をゆっくり移動する黒い球体に攻撃してしまいそうになる。
それに失礼だぞ?
人を待たせるなんて!
他にも色々と注文を付けたい。
オレの期待を超えるような、強敵を頼む。
大苦戦は何度やってもいいのだ!
《只今の戦闘勝利で【投槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【封印術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【闇魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【雷魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【禁呪】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐暑】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【解体】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力察知】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力遮断】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐沈黙】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘で召喚モンスター『ヘザー』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『無事か? 小さき友よ!』
『我等に任せるがいい。汝はここで退け!』
「あー、はい」
もうね。
フィーナさんの手際の良さがこの場合は裏目に出たと言うべきだろう。
延々と楽しめるかと思った戦闘は突如として終結してしまったようだ。
嫌な予感はしていた。
天空に黒い渦が見えたその瞬間、悟ってしまった。
黒曜竜がドラゴン達を送り込んで来る!
急いで掃討せねばならない!
すぐさま使っていなかったマイクロ・ブラックホールを使ったんだが。
手遅れだったみたいです。
かなりの敵をNPCドラゴン達に喰い散らかされてしまったぞ?
リスクを出来るだけ避けて戦闘を進めたのがいけなかったか?
いや、恐らくは虚無竜の投槍の感覚を掴むのに夢中だったのがいけなかった。
そういう事にしておこう。
ヘザーのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
ヘザー オーディンガードLv83→Lv84(↑1)
器用値 53(↑1)
敏捷値 84
知力値 84
筋力値 53(↑1)
生命力 52
精神力 84
スキル
剣 馬上槍 弓 小盾 重盾 重鎧 受け
飛翔 心眼 降神 霊能 浮揚 空中機動
突撃 分身 自己回復[中] 物理抵抗[大]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 時空属性
光属性 闇属性 風属性 土属性 水属性
雷属性 氷属性 耐麻痺 耐混乱
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『言祝』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
オレの右隣に水晶竜。
左隣にはクラウドドラゴン、これは水晶竜と共に行動している個体だ。
お馴染みの相手であるだけに文句も言えない。
いや、お馴染みの相手でなくても果たして文句が言えるかどうか。
かなり微妙だろう。
既に黒い球体の周辺にはNPCドラゴン達の編隊が展開していた。
ザッと見ただけで編隊数にして10を数える。
1つの編隊が3体のドラゴンであるから、これだけで30体の規模になる!
オレの獲物があっという間に討ち減らされたのも当然だろう。
しかも黒曜竜、白金竜まで来てるし。
もうここはダメだ。
掃討戦を続けてみた所でオレの獲物はどう考えても少なくなってしまう!
そもそも、大苦戦にならない。
苦戦にも届かないだろうな。
凡戦だ!
それはオレにとっては苦痛に等しい。
ここはもう撤退すべきであるのだろう。
言祝のステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
言祝 アークデーモンLv83→Lv84(↑1)
器用値 47
敏捷値 91
知力値 91(↑1)
筋力値 47
生命力 47
精神力 92(↑1)
スキル
刺突剣 槌 弓 小盾 爪撃 飛翔 浮揚 回避
呪詛 堕天 反響定位 空中機動 気配遮断
魔力遮断 宮中儀礼 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[極大] MP回復増加[大] 変化 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
塵属性 氷属性 雷属性 呪眼 耐即死 耐魅了
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『折威』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『小さき友よ、無茶が過ぎる!』
『気持ちが逸るのは分かるがな。我等の相手にはまあまあであったし。だが数が足りんな』
水晶竜さん、水晶竜さん。
あれだけ暴れておいて不足ですか?
クラウドドラゴンが苦笑しているのが分かるぞ?
『それに夜になっては汝では監視も厳しいであろう。ここは任せるがいい』
「ええ、お任せします」
その通りです。
夜になっても捕捉する手はあるけど、オレに向かないのも確かなのだ。
時刻は午後4時ちょうどだ。
そろそろ撤退しておくべきだろう。
折威のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
折威 アークデーモンLv83→Lv84(↑1)
器用値 39(↑1)
敏捷値 99(↑1)
知力値 98
筋力値 38
生命力 38
精神力 98
スキル
杖 弓 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛 堕天
反響定位 空中機動 気配遮断 魔力遮断
宮中儀礼 物理抵抗[小] 魔法抵抗[極大]
自己回復[中] MP回復増加[極大] 変化 夜目
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 雷属性 木属性
溶属性 灼属性 暗闇 魅了 耐魅了
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『アリョーシャ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『ここにもアレが現れるとはな』
『どう見る?』
『ま、ここにいる戦力であればどうという事もあるまいよ。問題は行き先じゃな』
『人間の町があるそうだな?』
『然りだ。だが人命が失われる事もあるまい。何しろ人がおらぬ故』
『消えたと聞き及ぶが。何が起きたのであろうな?』
『何かがこれから起きようとしておる。それを知る為にも先々代の知恵を借りたいのだがな』
黒曜竜と白金竜の会話を聞きつつ思う。
言いたい。
言いたいけど、告げ口みたいで嫌だ!
それにあの転生煙晶竜も全てを知っているようでもないらしい。
眷族のドラゴン達が面倒だから逃げ回っている、というのも額面通りとは思えなくなっている。
どうしたものか?
沈黙は金なりと言う。
今は格言に従っておこう。
アリョーシャのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
アリョーシャ グリフォンロードLv83→Lv84(↑1)
器用値 47(↑1)
敏捷値 102
知力値 46
筋力値 78
生命力 78
精神力 47(↑1)
スキル
嘴撃 爪撃 体当たり 飛翔 回避 追跡
掘削 空中機動 遠視 広域探査 夜目
威嚇 強襲 捕食吸収 隠蔽 危険察知
気配遮断 騎乗者回復[小] 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 風属性 毒耐性 耐麻痺 耐気絶
耐即死
「では、私はここで撤退しますので」
『うむ。ところで汝の拠点の森だが、最近何かあったか?』
「どうかしましたか?」
『魔物が少々、強くなっておるようでな。まあ我等にしてみたら好都合なのだが』
『出来れば同行したいものだ!』
『水晶竜よ、今は優先すべき事があるのを忘れるなよ?』
水晶竜は少々、正直に物を言い過ぎるのかな?
黒曜竜に釘を刺されている。
まあ、分かるんだけどね。
召魔の森に出現する魔物も強くなっているか。
最近、周囲の森で狩りをしていない。
闘技場の方が難易度が高いし連戦が効くからだが。
それにプレイヤーも森に挑戦していると言うし、今はNPCドラゴン達の狩り場にもなっている。
地下洞窟の踏破が進んだ事が影響しているのだろう。
オレの成果では無い。
土精霊さん達の成果だ!
お礼をすべきなんだろうか?
プレゼントするにしても、何を喜ぶのか皆目見当が付かない。
土結晶とかどうなんだろう?
今度逢ったら試してみていいかな?
こう言っては語弊があるけど、結構余っているしな!
召魔の森に戻って来ました。
早速、シンクロセンスでナイアスの目を借りて状況の確認をしてみたのだが。
海魔の島ではポータルガード達が全員、漁をしている。
いや、この場合は潮干狩りだ。
転生煙晶竜が実に楽しそうな様子なので大丈夫なのだろう。
あのアストラルドラゴンが翼を引き千切られている所でした。
魔竜もああなっては災難だな!
そしてポータルガード達もまた奮戦著しいようです。
余りに楽しそうなのでオレも参加したくなってしまうが、先に済ませたい事がある。
格闘戦成分の補充です。
先刻の戦闘では途中でドラゴン達の援軍という名の邪魔が入ってしまい、不完全燃焼だ。
体が遂に、我慢出来なくなったようです。
禁断症状の兆候が出始めていた。
ああ、早く暴れたい。
それも体で実感出来る形で!
殴る蹴るだけでは済まされない。
投げも関節を極めるのも、それだけでは不足だ。
敵を仕留めた時のあの感覚が欲しい。
投槍ではどうしても不足してしまうのです!
召魔の森のポータルガードは?
全員が揃ってます。
ならば否は無い。
いや、拒否権は無い。
早速だけど、闘技場で対戦をしよう。
勿論、連戦でね!
パーティの方はどうするか?
アイソトープを継続で暴れさせてもいいけど、ここは戦力の底上げを優先だ。
赤星、ヘイフリック、湊川、石津、関戸にしよう。
まだ明るい時間だけど問題無い。
闘技場の設定を夜にしたらいいだけの話であるのだ!
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv240(↑1)
職業 サモンメンターLv129(召喚魔法導師)(↑1)
ボーナスポイント残 32
セットスキル
小剣Lv196 剣Lv194 両手剣Lv192 両手槍Lv200
馬上槍Lv196 棍棒Lv198 重棍Lv194 小刀Lv198
刀Lv198 大刀Lv194 手斧Lv191 両手斧Lv192
刺突剣Lv198 捕縄術Lv196 投槍Lv199(↑2)
ポールウェポンLv200(↑2)
杖Lv214 打撃Lv223 蹴りLv222 関節技Lv222
投げ技Lv222 回避Lv235 受けLv235
召喚魔法Lv240(↑1)時空魔法Lv228(↑1)封印術Lv228(↑1)
光魔法Lv227 風魔法Lv227 土魔法Lv227
水魔法Lv227 火魔法Lv227 闇魔法Lv228(↑1)
氷魔法Lv227(↑1)雷魔法Lv228(↑1)木魔法Lv227(↑1)
塵魔法Lv227(↑1)溶魔法Lv227 灼魔法Lv227(↑1)
英霊召喚Lv7 禁呪Lv228(↑1)
錬金術Lv195 薬師Lv52 ガラス工Lv50
木工Lv92 連携Lv207(↑1)鑑定Lv158 識別Lv212(↑1)
看破Lv206 保護Lv71 耐寒Lv209
掴みLv206 馬術Lv207(↑1)精密操作Lv206
ロープワークLv190 跳躍Lv207 軽業Lv209
耐暑Lv205(↑1)登攀Lv182 平衡Lv207
二刀流Lv208 解体Lv157 水泳Lv202
潜水Lv202 投擲Lv209(↑1)
ダッシュLv206 耐久走Lv206 追跡Lv205
隠蔽Lv201 気配察知Lv203 気配遮断Lv203
魔力察知Lv203(↑1)魔力遮断Lv203(↑1)暗殺術Lv203
身体強化Lv203 精神強化Lv203 高速詠唱Lv211
無音詠唱Lv212 詠唱破棄Lv214 武技強化Lv211
魔法効果拡大Lv206(↑1)魔法範囲拡大Lv206(↑1)
呪文融合Lv206
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv211 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv176(↑7)耐即死Lv80e 全耐性Lv144
限界突破Lv98 獣魔化Lv114
基礎ステータス
器用値 86(↑1)
敏捷値 86(↑1)
知力値 130
筋力値 85
生命力 85
精神力 130
召喚モンスター
黒曜 フォレストアイLv83→Lv84(↑1)
器用値 51(↑1)
敏捷値 108(↑1)
知力値 82
筋力値 50
生命力 50
精神力 82
スキル
嘴撃 爪撃 無音飛翔 回避 遠視 広域探査
夜目 反響定位 奇襲 危険察知 気配遮断
魔力察知 魔力遮断 空中機動 天耳 自己回復[小]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[大] MP回復増加[大]
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 呪眼 即死 祝福
耐暗闇 耐即死
ヘザー オーディンガードLv83→Lv84(↑1)
器用値 53(↑1)
敏捷値 84
知力値 84
筋力値 53(↑1)
生命力 52
精神力 84
スキル
剣 馬上槍 弓 小盾 重盾 重鎧 受け
飛翔 心眼 降神 霊能 浮揚 空中機動
突撃 分身 自己回復[中] 物理抵抗[大]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 時空属性
光属性 闇属性 風属性 土属性 水属性
雷属性 氷属性 耐麻痺 耐混乱
言祝 アークデーモンLv83→Lv84(↑1)
器用値 47
敏捷値 91
知力値 91(↑1)
筋力値 47
生命力 47
精神力 92(↑1)
スキル
刺突剣 槌 弓 小盾 爪撃 飛翔 浮揚 回避
呪詛 堕天 反響定位 空中機動 気配遮断
魔力遮断 宮中儀礼 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[極大] MP回復増加[大] 変化 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性 水属性
塵属性 氷属性 雷属性 呪眼 耐即死 耐魅了
蒼月 麒麟Lv83→Lv84(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 111
知力値 66
筋力値 55
生命力 56(↑1)
精神力 55
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 夜目 強襲 天啓 空中機動
神威 霊能 霊撃 追跡 騎乗者回復[中]
自己回復[微] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 木属性
聖獣変
スパッタ オーロラウィングLv83→Lv84(↑1)
器用値 49
敏捷値 131
知力値 71(↑1)
筋力値 49
生命力 49
精神力 71(↑1)
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破
追跡 強襲 危険察知 魔力察知 空中機動
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 光属性 風属性 土属性
雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
耐魅了 偏光
折威 アークデーモンLv83→Lv84(↑1)
器用値 39(↑1)
敏捷値 99(↑1)
知力値 98
筋力値 38
生命力 38
精神力 98
スキル
杖 弓 爪撃 飛翔 浮揚 回避 呪詛 堕天
反響定位 空中機動 気配遮断 魔力遮断
宮中儀礼 物理抵抗[小] 魔法抵抗[極大]
自己回復[中] MP回復増加[極大] 変化 夜目
時空属性 光属性 闇属性 火属性 風属性
土属性 水属性 氷属性 雷属性 木属性
溶属性 灼属性 暗闇 魅了 耐魅了
イグニス 朱雀Lv83→Lv84(↑1)
器用値 52
敏捷値 111
知力値 75
筋力値 64(↑1)
生命力 64(↑1)
精神力 52
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視
夜目 広域探査 強襲 天啓 空中機動
自己回復[極大] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 火属性 風属性 土属性
溶属性 耐即死 毒無効 加護 獄炎変
アリョーシャ グリフォンロードLv83→Lv84(↑1)
器用値 47(↑1)
敏捷値 102
知力値 46
筋力値 78
生命力 78
精神力 47(↑1)
スキル
嘴撃 爪撃 体当たり 飛翔 回避 追跡
掘削 空中機動 遠視 広域探査 夜目
威嚇 強襲 捕食吸収 隠蔽 危険察知
気配遮断 騎乗者回復[小] 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 風属性 毒耐性 耐麻痺 耐気絶
耐即死
ビーコン エルダードラゴンLv3
器用値 62
敏捷値 61
知力値 78
筋力値 62
生命力 62
精神力 78
スキル
噛付き 引裂き 体当たり 飛翔 受け 回避
跳躍 疾駆 夜目 水棲 水中機動 連携
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[中]
MP回復増加[中] 捕食吸収 ブレス 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 氷属性 溶属性 毒耐性 耐即死
耐魅了 加護
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、リグ、クーチュリエ、スコーチ、守屋
スーラジ、久重、テフラ、岩鉄、ルベル、キュアノス
虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ
プラータ、イソシアネート、ムレータ、酒船
コールサック、シュカブラ、シルフラ、葛切、
スコヴィル、デミタス、白磁、マラカイト、エジリオ
海魔の島 ポータルガード
ナイアス、テイラー、ペプチド、ロジット
船岡、メジアン、パンタナール、ラルゴ
ジャンダルム、ハルヴァ、アルケン、トラフ
アチザリット、クォーク




