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《只今の戦闘で【平衡】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘で【ダッシュ】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『逢魔』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
ヴォルフ、逢魔、鞍馬を相手に2戦、調子が良かったのか連勝してしまった。
そこで待宵とキレートを追加です。
その甲斐があってか、順調に敗北してます。
順調?
いや、最初から負けるつもりは無かったんだけどさ。
簡単に勝てるとも思っていません。
苦戦しつつも勝機をどう見出すか?
それを自らに課していただけだ。
結果は負けているが光明は見い出せている。
手数が増える訳じゃ無いが、1対5の不利を1対3程度にする事で凌ぐ事は出来ていた。
内容としては満足です。
逢魔のステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
逢魔 闇鬼狼Lv71→Lv72(↑1)
器用値 51
敏捷値 106
知力値 68(↑1)
筋力値 51
生命力 50
精神力 51(↑1)
スキル
打撃 蹴り 回避 受け 投げ技 関節技
噛付き 疾駆 登攀 跳躍 軽業 裂帛
呪詛 反響定位 隠蔽 追跡 夜目 精密操作
気配遮断 魔力遮断 自己回復[大] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変身 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 雷属性 溶属性 暗闇 沈黙 耐暗闇
一番の難関はキレートだな。
姿は見えない。
気配を察するのも困難だが、組み合ったらとうにか出来るのも確かなのだ。
対戦の難易度が跳ね上がったのも納得、それでいて満足です。
問題は待宵だな。
今の対戦では逢魔の姿を写し取らせていたんだが。
キレートであったら、どうなる?
いや、オレの姿であったら、どうなる?
面白そうだ。
機会があったらやってみよう。
「キースさん、そろそろ集合時間ですよ?」
「お、そうか」
ゼータくんに言われて時間を見直す。
午前10時まで残り3分。
そろそろ対戦も切り上げて布陣を見直すべきだろう。
「あれ?」
「どうかしましたか?」
気のせいだろうか。
周囲にあった積乱雲は無い。
頭上にあるようなんだが。
そう言えば確認して無かった事がある。
ここ、エリアポータルでいいんだよな?
広域マップによればS1W14マップのエリアポータル名は放浪島、となっている。
放浪島?
名前から受ける印象が不穏だ。
「浮き島の高度が下がっていないか?」
「え?」
間違いない。
島は高度を下げていると思える。
ここにいるから分かり難いだけで、飛べばすぐに判明するだろう。
落下している訳では無いようだ。
そうであれば今頃は大変な目に遭っている事だろう。
釣鐘も拝殿も僅かに揺れているようだが、それだけだ。
「海面に落ちるんでしょうか?」
「出発したら最初に確認する事にしよう。今のうちに召喚を急ごうか」
「了解です。あ、ロック鳥は私が召喚しておきましょうか?」
「そうだな。私は探索メインで布陣を組もう」
「分かりました」
では、対戦してた面々は全員帰還です。
召喚したのは?
蒼月、スパッタ、イグニス、スコーチ、ラルゴだ。
ラルゴはエクストラ・サモニングで暴れさせていて、それなりにMPバーは消耗している。
まあ問題は無いだろう。
まだまだ余裕はある。
ここ、放浪島は狭い。
先に空中へ退避、ゼータくんの召喚を邪魔しないようにせねば!
恐らくここってエリアポータルの中でも極端に狭い。
これでは生産職の面々も手を入れる気にならないだろう。
ついでに放浪島の落下する様子を確認。
落下、しているよね?
この感じ、レビテーションかな?
ゆっくりと落下してはいるが、重力加速度は無視されています。
『召喚し終えました。紅蓮がログインしたらこっちも合流します』
『キース、島の様子はどう?』
「落下は確認、でも危険じゃなさそうです。一応、いつでも飛び立てるよう注意してて下さい」
『分かったわ』
ゼータくんとフィーナさんとで情報は共有、後は紅蓮くんを待つだけだ。
問題はラルゴかな?
旋回しているのはいいんだが、手抜きであるのは明白です。
お前、飛びながら寝ているだろ!
スパッタ、イグニス、スコーチも編隊を組んでいるから事故は無いと思うが。
全く、困った奴!
『全員、揃ったわ!』
『出発します!』
「了解。全方位クリア、このまま高度を一気に上げます!」
ラルゴはスコーチに軽く眉間を嘴で突かれて目覚めたようだ。
ゆっくりと上昇しつつある。
ところでゼータくんの布陣は?
ロック鳥、グレータードラゴンが2体、ヒッポグリフ、鸞か。
そしてロック鳥の背中にはフィーナさん達が揃っている。
「ルートは西ですね?」
『ええ、午前中までにS1W15マップに行けたらいいんだけど』
「了解、戦闘はさっさと切り上げる方向で挑みます」
少々、オレの中で納得しきれない何かが残っているのは確かだ。
でも時間を、そして移動距離を稼ぐ為であるのだ。
確固とした理由ならある。
まだ心理的には十分に妥協出来るだろう。
ここS1W14マップの相手は何であるのかはもう分かっている。
仏像シリーズだ。
格闘戦成分は十分に補充してある。
手っ取り早く移動優先で進めてしまいましょう。
《只今の戦闘勝利で【馬上槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【封印術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【光魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【火魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【塵魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【識別】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【掴み】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【馬術】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐暑】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔力遮断】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【全耐性】がレベルアップしました!》
《【全耐性】がレベル上限に達しました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『蒼月』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『キース!』
「大丈夫、リザレクションは間に合った!ゼータ、ロック鳥を上昇させてくれ!」
『了解!』
ガヴィは目を開け信じられない様子だが、大丈夫かな?
最後の最後で死に戻ったのはある意味で仕方ない。
相手が相手であったのだ!
S1W15マップに突入してセンス・マジックもコール・モンスターも使えるようになった。
だが判明したのは恐るべき事実。
魔人こそいないが、魔竜がいる。
天使も、悪魔も、堕天使までもがいる!
それが何を意味するのか?
だが今はそれ所じゃ無い!
蒼月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは精神力を指定しましょう。
蒼月 麒麟Lv72→Lv73(↑1)
器用値 52
敏捷値 106(↑1)
知力値 63
筋力値 52
生命力 52
精神力 52(↑1)
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 夜目 強襲 天啓 空中機動
神威 霊能 霊撃 追跡 騎乗者回復[中]
自己回復[微] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 木属性
聖獣変
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スパッタ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『ガヴィ、気分は?』
『何とか大丈夫よ、リディアちゃん』
会話が出来るなら大丈夫か?
リザレクションで生き返れたとしても呪文や武技の強化は無効化されている。
今、襲われたら危うい。
天候は曇り、高度を上げたら奇襲を喰らう可能性は低くなる。
だが、寒い。
こればかりはどうしようも無いのでした。
スパッタのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
スパッタ オーロラウィングLv71→Lv72(↑1)
器用値 47
敏捷値 124(↑1)
知力値 66
筋力値 46
生命力 47(↑1)
精神力 66
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破
追跡 強襲 危険察知 魔力察知 空中機動
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 光属性 風属性 土属性
雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
耐魅了 偏光
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『イグニス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
「シンクロセンスで広域を確認!コール・モンスターはこっちでもやる!」
『はい!』
ゼータくんに指示を出しつつステータス操作も行う。
この空域は危険だ。
それは素敵な事でもあるのだが、ちょっと困る。
午前中までにマップ中央に行けるかと思ってたんだが、予想外の展開だ!
予想は大幅に修正する事になりそうです。
イグニスのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
イグニス 朱雀Lv71→Lv72(↑1)
器用値 51(↑1)
敏捷値 106
知力値 71(↑1)
筋力値 58
生命力 58
精神力 50
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視
夜目 広域探査 強襲 天啓 空中機動
自己回復[極大] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 火属性 風属性 土属性
溶属性 耐即死 毒無効 加護 獄炎変
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『スコーチ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
コール・モンスターの結果は?
仮想ウィンドウに表示させてみるが、どうも反応が明確じゃない。
天気が曇りである事が影響していそうなんだが。
同時に脳裏で考えていた事がある。
【全耐性】がレベル上限に達してしまった。
次に上限を外すスキルが決まったみたいです。
その次は?
まあそれは今悩んでいい事じゃないな。
スコーチのステータス値で既に上昇しているのは精神力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
スコーチ ミネルヴァオウルLv71→Lv72(↑1)
器用値 50(↑1)
敏捷値 104
知力値 65
筋力値 65
生命力 66
精神力 50(↑1)
スキル
嘴撃 爪撃 無音飛翔 回避 遠視 広域探査
夜目 透視 反響定位 空中機動 監視 看破
強襲 隠蔽 追跡 気配遮断 気配察知 危険予知
天啓 睡眠 混乱 麻痺 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 耐混乱 耐即死
耐魅了 耐睡眠
では布陣は見直そう。
ラルゴを残して全員帰還だ。
召喚するのは?
アリョーシャ、ジャンダルム、ハルヴァ、アルケンとしようか。
ドラゴン組を一気に増やす事には大きな意味がある。
本気で掃討させて貰うぞ?
アリョーシャに騎乗時には例の手も使おう。
蛇王の戟で多面結界のオリハルコン球を打ってレールガン。
マイクロ・ブラックホールも使い勝手を悩んでいる余裕は無い。
クェーサーもそうだが、使える手は全て注ぎ込むぞ!
切り札は?
これも使う覚悟をしておかねばならないか。
ブーステッド・モンスターズ、それにレインフォースメンツ・オブ・モンスターがまだある。
まあ使わずに戦い抜けたらいいのだろうが、それも戦況次第だな。
「パーティを見直そう、先にいいか?」
『了解、こっちはキースさんの後で大丈夫です』
さて、ここからはより攻撃に注力しよう。
たった3つのパーティによるユニオンだ。
それだけにサモナー系10名のユニオンで連戦していた頃を遙かに超える大苦戦の連続です!
実にいい。
その一方で、連戦ともなると各プレイヤーにも召喚モンスターにも負担は大きい。
カヴィが死に戻ったのも油断でも何でもないのだ。
『かなり厳しいけど行ける?』
『どうにか、行けます!』
『こうなったらエリアポータルなりを確保するまで、退けませんよ!』
フィーナさんがメンバーの意思確認をしている。
そうせねばならない程、ここ数戦は厳しい所にまで追い込まれていた。
オレの感覚では歓迎ではあるんだが。
麻痺してくれませんかね?
そうであって欲しい所です。
《只今の戦闘勝利で【ポールウェポン】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【木魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【溶魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【灼魔法】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【看破】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【保護】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐寒】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【耐暑】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【精密操作】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【呪文融合】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ラルゴ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に2ポイントを加算して下さい》
『広域マップ確認!中央に来てます!』
『雲を突っ切って降下しますか?』
「勿論、やろう。先行はこっちでやる!」
『キース!奇襲があるかもよ?』
「了解!」
時刻は午前11時40分だ。
S1W15マップの中央にはどうにか到達出来ている。
かなり戦闘では頑張ったからな!
その戦い方が荒々しかった事は自覚出来ている。
でも反省はしません。
それに時間的には小休止、昼食を摂るようなタイミングなのだ。
インスタント・ポータルを使うにしても雲を突っ切って降下せねばならない。
危険は承知だ。
フィーナさん達を乗せたロック鳥を中心にしてドラゴン組を配置しよう。
念の為だ。
実際、雲の中に何が潜んでいるのか、知れたものではない!
ラルゴのステータス値で既に上昇しているのは器用値でした。
もう2点のステータスアップは敏捷値と生命力を指定しましょう。
ラルゴ グレータードラゴンLv28→Lv29(↑1)
器用値 67(↑1)
敏捷値 67(↑1)
知力値 45
筋力値 66
生命力 67(↑1)
精神力 45
スキル
噛付き 引裂き 体当たり 飛翔 回避 跳躍
疾駆 夜目 水棲 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
捕食吸収 ブレス 光属性 闇属性 火属性
風属性 土属性 水属性 氷属性 灼属性
毒耐性 耐即死 耐魅了
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『アリョーシャ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
オレが先行して雲海の中へと沈んで行く。
続けてロック鳥と鸞、その周囲にはオレ配下のドラゴン組が固めている。
ゼータくんは最後尾、両脇をグレータードラゴンが位置していた。
いつ襲われるか分からない、そんな緊張感がある。
オレとしてもこのタイミングで襲われるのは願い下げだな。
休憩は適度にしておくべきなのだ。
それにフィーナさん達は一旦、ログアウトしたい事だろう。
エリアポータルの有無の確認も大事だが、先に小休止をしておくべき時間なのだ。
アリョーシャのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは知力値を指定しましょう。
アリョーシャ グリフォンロードLv72→Lv73(↑1)
器用値 43
敏捷値 97(↑1)
知力値 43(↑1)
筋力値 75
生命力 75
精神力 43
スキル
嘴撃 爪撃 体当たり 飛翔 回避 追跡
掘削 空中機動 遠視 広域探査 夜目
威嚇 強襲 捕食吸収 隠蔽 危険察知
気配遮断 騎乗者回復[小] 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 風属性 毒耐性 耐麻痺 耐気絶
耐即死
「雲海を抜けた!周囲に敵影なし!」
『了解!下の様子はどう?』
「海岸線です!」
そう。
海岸線だ!
一面の海かと思ったが違った。
陸地もあるとなれば、これまでとまた違った展開があるだろう。
どの魔竜にも共通だが、剥ぎ取りは一切やっていません。
アイテム面では不満が蓄積されていた事になる。
オレの中で燻っているのはこれなのか?
違うような気がする。
今の戦闘ではデーモンロード・デュークにダッチェスもいたんだが、その死体は見えない。
魔竜の死体もだ。
それに雲はそう分厚いように思えないんだが、周囲はやけに暗かった。
夜と比べたら随分と明るいんだけど、それでも暗い。
雰囲気は最悪だ。
雨が降って来るのかもしれません。
『もしかして、町?』
『多分そうですよ!しかも大きい!』
「港町みたいですね、突堤も見えます」
『エリアポータル、ですよね?』
『そう願いたいわ』
さて、問題はここからだ。
エリアポータル解放戦は果たしてあるのか?
あって欲しいとも思う。
同時にこのマップで出現する相手を思うと頭が痛い。
何が相手になるんだ?
そこが悩ましい所です。
(インスタント・ポータル!)
エリアポータル名は広域マップでも未確認でした。
そんな訳でインスタント・ポータルを使い小休止です。
当然だが昼食は携帯食で済ませる事になったのだが。
オレの視界の右下にはスクリーンショットをスライドショーで表示させてある。
この町の各所を撮影したものだ。
人魂がありそうな怪しい場所は幾つもある!
2つある灯台の基幹部。
町の中心部の広場にある教会のような建物。
最も防御が手厚い場所にある王宮みたいな建物。
そして巨大な倉庫が並ぶ一角。
どれも怪しい。
実は人魂を見逃してないか、確認もしてたりするんだが。
無いな。
天候の影響で昼間としてはかなり暗くなっている。
人魂があれば見逃す事は無いだろう。
屋内か。
それはそれで厄介だ。
一番厄介なのは探す事がですけどね。
「集合時間は?」
「午後0時30分でどう?」
「大丈夫だと思います」
「了解、ちょっと急ぎます」
インスタント・ポータルを展開したのは港町の外、砂浜でだった。
即ち相撲をするには好都合だが。
先にスライドショーを見ておこう。
引っ掛かっているのはこの港町の様子だ。
荒れているように見えない。
船も係留されているが、どれも今すぐに使えそうに見えた。
大きな違和感は当然だろう。
住民がいきなり消えたかのようだ!
まさか。
まさか、この町の住人もまた魔神を生み出す為の生贄になったのか?
まさか、ね。
そう思いつつも頭の中では盛大にサイレンが鳴り響いていた!
ここは危険だ。
だからこそ、挑む価値がある。
問題は?
町が広いって事だろう。
だからこそ探索は重要そうな場所を手分けして探すしかない。
小休止の時間を使って目星を付けておこう。
何、携帯食を摂りながらでも出来るし問題は無い。
それに今のうちに布陣は変更しておこう。
昼食を終え、皆の小休止が終わったら町の中を探索する事になる。
それに相応しい編成があるのだ。
全員、帰還させよう。
召喚するのは?
ヴォルフ、ナインテイル、ティグリス、シリウス、ジンバルにしました。
全員モフモフなのは偶然だ。
偶然だぞ!
探索と戦闘の両方を考慮した結果に過ぎない。
「キュッ?」
ナインテイルが短く鳴く。
居場所は見付けたか?
今回は町中の探索では空中を駆けて貰わないと困るんだが。
どうやら今はオレの両肩に鎮座するつもりであるらしい。
ヴォルフが軽く睨んでいるけど、まるで気にする様子も無い。
大丈夫かな?
だが一旦召喚したのを戻すのは癪だ。
このまま付き合って貰おう。
何、ナインテイルだって古株なのだ。
この中であればヴォルフに次ぐ。
探索面でも役立ってくれるであろう事は確信している。
出来れば古株の威厳も示して欲しい所だが。
その点については期待はしていません。
おっと。
スライドショーを見て、確認しよう。
おかしい。
一通り見たんだが、まだ何かが引っ掛かっていた。
それは一体何だ?
「随分と熱心ね」
「デッカーか」
ログアウトした面々のうち、真っ先にログインして来たのはデッカーだった。
その口調で中の人が女性なのだと分かる。
相変わらずだが違和感が大きい。
ヴォルフ達は警戒を解いていないのだが、ナインテイルは例外であるらしい。
撫でられて気持ち良さそうにしてやがる!
そしてデッカーもだ。
今のデッカーの中の人もまたモフモフ好きであるのは承知だ。
その笑みは恐ろしく気色悪い!
「例の件で何か分かった事は?」
「今の所は無し、お互いに直接会って意見を交換している所よ」
「調査はしているんだな?」
「勿論。幾つか範囲を絞って深く掘り下げている段階」
もう少し進捗状況を聞きたい気持ちもあったが、会話はそこで終わりにした。
リディア、続けて九重がログインして来ている。
集合時間までまだ余裕はある。
スライドショーの続きを見よう。
引っ掛かっているのは何であるのか、ハッキリさせておきたい。
「これか!」
『キース?』
『どうしました?』
町の中を全員で探索する前に、町の中央の広場に来たのだが。
どうやらオレが引っ掛かっていたのは広場にあった巨大な立像であったようだ。
知的に見える若い男の姿。
柔和であり落ち着いた雰囲気で、右手には剣を、左手には分厚い本を持っている。
王族であるのか、頭には冠があった。
聖者のような雰囲気すらある。
恐らく、この町を支配していた王家の一族、そうでなければ聖職者って所か?
だが。
この顔をオレは知っているぞ?
あのルーズリーフの魔神。
軽薄な印象がある奴だが、間違いない!
しかも手にしている本は秩序偽典と同じ装丁にも思える。
彫像だから断言出来ないが、そう思えてしまう!
そしてこの町に住民がいない理由も何となく、想像出来る。
魔神となる代償で生贄となったのではないか?
そうなったのだとしても、時間がそう経過したような形跡が無い。
昨日までここに人が住み、日々の営みがあったかのようだ。
まるで時間が止まっているかのようにすら感じる。
謎だ。
そしてここでエリアポータル解放戦ってあるのか?
この広場に人魂が無いのは分かっていたが、つい探してしまう。
「いや、何でもないです。手分けして人魂を探しましょう」
『ちょっと待って、分散せずに探索を進めましょう?』
『え?』
『手間ですよ?そりゃまたどうして?』
『勘。今はそうとしか言えないわ』
勘、か。
オレの勘は当てにならないが、フィーナさんの場合はどうか。
信じてみた方が無難だろう。
ゼータくんを見る。
今、彼の布陣は大神、メデューサ、青竜、アラクネクイーン、フォレストアイだ。
やはり探索と戦闘の両面を意識しているのが分かる。
「了解です。一緒に行動しましょう」
『キースさん?』
「ゼータ、最後尾を頼む。青竜は必ず護衛に付けておいてくれ」
『先導は私がやるよ』
「了解だ。背後は任せておいてくれ」
『ああ、任せた』
先導役を買って出た九重だが、その様子は少し硬い。
笑みも見せているが明らかに緊張の色が濃いようだ。
何かを感じ取っているのかもしれません。
『建物の上からも周囲を監視させます』
「任せるよ」
ゼータくんの指示でメデューサとアラクネクイーンは早速、近くの建物の上へと移動する。
速い!
そしてフォレストアイも頭上を旋回させるようだ。
『どこから確認します?』
『まずはそこにある教会ね。次は王宮みたいな所があったでしょ?そこにしましょう』
『『賛成!』』
『町の隅々まで探索は出来ませんからねえ』
さて、と。
鬼が出るか、蛇が出るか?
オレとしてはそれ以上の何かを希望したい。
この町で何かが起きる。
そこに大きな期待をしてもいいと思えます。
『おかしい!』
「九重、どうした?」
『この道だ。つい先刻、通った筈だ!』
「何?」
『マグネティック・コンパスを見て!いつの間にか方向が逆になってるわ!』
ガヴィの声に反応したのか、皆が一斉に表示を確認する。
オレもだ。
確かに、狂っている?
北に向かっていたと思うのだが、南になっているようだ。
『戻りましょう。北へ進んで、どこかで南に反転している所がある筈よ』
『フィーナさん、この手のトラップに心当たりが?』
『このゲームでは無いけど、他のゲームであったわね』
教会らしき建物の中は何も無かった。
そして次の目標は王宮らしき場所だったんだが。
目指すべき建物はいつの間にか後方に見えていた。
気付かなかったな!
道路の両側の建物はどれも複層階で相応に高い。
視界から消える事も珍しくないのだが、気付かなかったとはオレも間が抜けている!
集中しろ!
『ねえ、何だか暗くなってない?』
『確かに』
上空を見上げると黒い雲。
どうも雨になりそうな予感がする。
いい傾向じゃ無いな。
(ホワイト・ナイツ!)
(ミラーリング!)
これで多少は明るくなるかな?
だが思わしくないな。
曇っているとはいえ、昼間だから効果は無いようです。
『ホーリー・ライト、使います?』
『奇襲を受ける可能性が高まるかもよ?』
「この際だ、使っておいた方がいいかと」
オレとしては奇襲があった方がいい。
心配すべきなのは戦うべき相手がいない事の方なのだ。
どうも奇妙な仕掛けがあるようでオレ好みじゃない。
さっさと戦闘になってくれた方がマシである!
『使いましょう。それからマグネティック・コンパスの確認は私と紅蓮でやるわ』
『了解。周囲の警戒はお任せを』
さて、この奇妙な現象は本当に罠であるのか?
それすらも分からない。
何よりも運営の意図が分からない。
まあ、いいさ。
付き合ってみるとしましょう。
罠に引っ掛かった時の対処法はもう決めてある。
そのまま喰い破る。
今までと何も変わらない。
それはいいんだが、強敵はいるのか?
そこが肝心だぞ?
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv214
職業 サモンメンターLv103(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 7
セットスキル
小剣Lv167 剣Lv167 両手剣Lv167 両手槍Lv168
馬上槍Lv178(↑1)棍棒Lv169 重棍Lv169 小刀Lv166
刀Lv170 大刀Lv170 手斧Lv167 両手斧Lv164
刺突剣Lv168 捕縄術Lv171 投槍Lv177
ポールウェポンLv178(↑1)
杖Lv191 打撃Lv199 蹴りLv199 関節技Lv198
投げ技Lv198 回避Lv209 受けLv209
召喚魔法Lv214 時空魔法Lv198 封印術Lv198(↑1)
光魔法Lv198(↑1)風魔法Lv198 土魔法Lv198(↑1)
水魔法Lv198 火魔法Lv198(↑1)闇魔法Lv198
氷魔法Lv198 雷魔法Lv198 木魔法Lv198(↑1)
塵魔法Lv198(↑1)溶魔法Lv198(↑1)灼魔法Lv198(↑1)
英霊召喚Lv6 禁呪Lv198
錬金術Lv172 薬師Lv45 ガラス工Lv45
木工Lv81 連携Lv182 鑑定Lv144 識別Lv183(↑1)
看破Lv164(↑1)保護Lv38(↑1)耐寒Lv184(↑1)
掴みLv184(↑1)馬術Lv184(↑1)精密操作Lv185(↑1)
ロープワークLv112 跳躍Lv187 軽業Lv188
耐暑Lv161(↑3)登攀Lv113 平衡Lv184(↑1)
二刀流Lv181 解体Lv144 水泳Lv150
潜水Lv150 投擲Lv185
ダッシュLv185(↑1)耐久走Lv185 追跡Lv184
隠蔽Lv176 気配察知Lv182 気配遮断Lv182
魔力察知Lv182 魔力遮断Lv182(↑1)暗殺術Lv182
身体強化Lv182 精神強化Lv182 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv185
魔法効果拡大Lv181 魔法範囲拡大Lv181
呪文融合Lv182(↑1)
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv120e(↑1)
限界突破Lv69 獣魔化Lv95
召喚モンスター
逢魔 闇鬼狼Lv71→Lv72(↑1)
器用値 51
敏捷値 106
知力値 68(↑1)
筋力値 51
生命力 50
精神力 51(↑1)
スキル
打撃 蹴り 回避 受け 投げ技 関節技
噛付き 疾駆 登攀 跳躍 軽業 裂帛
呪詛 反響定位 隠蔽 追跡 夜目 精密操作
気配遮断 魔力遮断 自己回復[大] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[大] 変身 時空属性
光属性 闇属性 火属性 風属性 土属性
水属性 雷属性 溶属性 暗闇 沈黙 耐暗闇
蒼月 麒麟Lv72→Lv73(↑1)
器用値 52
敏捷値 106(↑1)
知力値 63
筋力値 52
生命力 52
精神力 52(↑1)
スキル
噛付き 頭突き 踏み付け 体当たり 疾駆
耐久走 奔馬 蹂躙 飛翔 蹴り上げ 遠視
広域探査 夜目 強襲 天啓 空中機動
神威 霊能 霊撃 追跡 騎乗者回復[中]
自己回復[微] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 時空属性 光属性 闇属性
風属性 土属性 水属性 雷属性 木属性
聖獣変
スパッタ オーロラウィングLv71→Lv72(↑1)
器用値 47
敏捷値 124(↑1)
知力値 66
筋力値 46
生命力 47(↑1)
精神力 66
スキル
嘴撃 飛翔 回避 遠視 広域探査 看破
追跡 強襲 危険察知 魔力察知 空中機動
自己回復[中] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[大] 光属性 風属性 土属性
雷属性 電離 分解 分身 耐即死 耐混乱
耐魅了 偏光
イグニス 朱雀Lv71→Lv72(↑1)
器用値 51(↑1)
敏捷値 106
知力値 71(↑1)
筋力値 58
生命力 58
精神力 50
スキル
嘴撃 蹴り 飛翔 回避 霊能 霊撃 遠視
夜目 広域探査 強襲 天啓 空中機動
自己回復[極大] 物理抵抗[中] 魔法抵抗[大]
MP回復増加[中] 火属性 風属性 土属性
溶属性 耐即死 毒無効 加護 獄炎変
スコーチ ミネルヴァオウルLv71→Lv72(↑1)
器用値 50(↑1)
敏捷値 104
知力値 65
筋力値 65
生命力 66
精神力 50(↑1)
スキル
嘴撃 爪撃 無音飛翔 回避 遠視 広域探査
夜目 透視 反響定位 空中機動 監視 看破
強襲 隠蔽 追跡 気配遮断 気配察知 危険予知
天啓 睡眠 混乱 麻痺 自己回復[中] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[大] MP回復増加[中] 耐混乱 耐即死
耐魅了 耐睡眠
ラルゴ グレータードラゴンLv28→Lv29(↑1)
器用値 67(↑1)
敏捷値 67(↑1)
知力値 45
筋力値 66
生命力 67(↑1)
精神力 45
スキル
噛付き 引裂き 体当たり 飛翔 回避 跳躍
疾駆 夜目 水棲 水中機動 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
捕食吸収 ブレス 光属性 闇属性 火属性
風属性 土属性 水属性 氷属性 灼属性
毒耐性 耐即死 耐魅了
アリョーシャ グリフォンロードLv72→Lv73(↑1)
器用値 43
敏捷値 97(↑1)
知力値 43(↑1)
筋力値 75
生命力 75
精神力 43
スキル
嘴撃 爪撃 体当たり 飛翔 回避 追跡
掘削 空中機動 遠視 広域探査 夜目
威嚇 強襲 捕食吸収 隠蔽 危険察知
気配遮断 騎乗者回復[小] 自己回復[中]
物理抵抗[中] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
ブレス 時空属性 光属性 闇属性 火属性
土属性 風属性 毒耐性 耐麻痺 耐気絶
耐即死
召魔の森 ポータルガード
黒曜、ジェリコ、リグ、クーチュリエ、モジュラス
清姫、船岡、守屋、スーラジ、久重、テフラ、岩鉄
虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック、オーロ
プラータ、イソシアネート、ムレータ、酒船、コールサック
シュカブラ、シルフラ、葛切、スコヴィル、デミタス
白磁、マラカイト
睡蓮洞 ポータルガード
ストランド、エルニド、ロッソ、雪白、濡羽
獣魔の森 ポータルガード
タペタム、風花、火輪、パティオ
 




