1061
「別行動?」
「ええ。彼等とですけど」
「えっと。どういう経緯なの?」
「そこは敢えて聞かないで頂けると有り難いのですが」
港町サリナスは迎撃に向けて殺気立っていた。
フィーナさんの周囲でも生産職の面々が忙しそうに行き来している。
オレの後方に控えているのはいつもの面々が揃っていた。
アデル、イリーナ、春菜、此花。
ヒョードルくん、ヘラクレイオスくん、ゼータくん。
彼等はまあ、いいんだ。
戦争中に睡蓮洞で楽しんでいた不届きな面々が直立不動で並んでいる。
駿河と野々村。
ご同類のサモナー系プレイヤーは17名。
サモナー系以外にも15名がいた。
その中には知り合いも含まれている。
二郎と譲二、それに宗雄です。
全員、少なくとも午前中まではオレと行動を共にし奮戦する事を誓っている。
間違えてはいけないが、強制的に誓わせてはいない。
彼等が自ら申し出た事なのだ。
更に3名、追加になっているプレイヤーもいる。
スズラン、久能、ミハイロフだ。
彼等は普段から二郎、譲二、宗雄とパーティを組んでいる事が多い。
15名で3つのパーティを組む事も出来るが、18名で組んだ方がいいからな。
悪いけどね、付き合って貰いますよ?
「港湾出入り口の防波堤の一番沖って、地続きじゃないわよ?」
「ええ、そうらしいですね」
「それに遊撃をお願いするつもりだったんだけど」
「まあその必要も無いかもしれませんよ?」
「何だか意味深ね」
そうですか?
特に意味はありません。
迫って来る戦力を時間差を付けて各個に撃破する策ならあるのだ。
無論、睡蓮洞でお楽しみだった連中には奮戦して貰おう。
否はありません。
「無茶する気じゃないでしょうね?」
「まさか。勝算があるから、やるのです」
自信ならある。
昨夜まで、陸上でやっていた事を海でやる。
それだけの差に過ぎない。
幸運にも協力してくれる面々は多い。
十分に勝算は成り立つだろう。
いや、成り立たせて見せましょう!
「任せるわ。支援物資を受け取って行ってね?」
「了解です」
さあ、迎撃だ。
迎撃という名の各個撃破だ。
オレ達以外にも迎撃戦力は豊富にいる。
多少、やり過ぎても大丈夫だよね?
「では、各自召喚!足場は用意するが、海中戦も可能な面々も加えるように!」
「「「「「イエス!サー!」」」」」
「何だか軍隊みたいになってない?」
「「「「「イエス!マム!」」」」」
いや、フィーナさん、それはオレのせいじゃないですよ?
彼等が自主的にやっている事なのです。
誤解しないで頂きたいものだ。
『キースさん、本当にこれでやるんですか?』
「ああ」
『私達はまだいいですけど、そっちはどうなんでしょう』
「いいのさ。私もこっちの方が性に合ってる」
オレの布陣は?
テイラー、ペプチド、プリプレグ、呼子、明石だ。
港の出入り口にはプリプレグが位置し、オレは堤防の上にいた。
テイラー、ペプチドも一緒です。
テイラーはまだMPバーが全快ではなかったが、スラー酒を与えてある。
そう、発光を使い移動速度の差を利用して分断、各個に撃破する予定だ。
予定は予定であって想定通りに進むとは思っていない。
だからオレは地上に残るのだ。
空中から支援をするのは7名分のパーティだけだ。
アデル、イリーナ、春菜、此花。
ヒョードルくん、ヘラクレイオスくん、ゼータくん。
彼等は各々、空中で戦況確認と指揮、何よりも支援を頼む事になる。
普段、やっている事だし大丈夫だろう。
オレと共に堤防で迎撃を行うのは?
駿河と野々村、その配下の召喚モンスター達。
彼等の布陣は?
スキュラクイーン、オーケアニス、サイレンクイーン、ホーライ、グレータードラゴンで共通だ。
これに17名分のサモナー系プレイヤーからなる戦力も加わる。
更に3つのパーティもいる。
大規模ユニオンと呼ぶには少々物足りないが、十分な戦力だ。
呼子、明石もいるし、そう簡単に潰されるような陣容ではない。
後方にも堤防は幾つかあり、その上には襲撃に備える別のユニオンが詰めている。
サモナー系、それにドラゴンナイトを軸とした別働隊のユニオンも幾つか展開している。
でも彼等の戦力に頼るつもりは無い。
討ち漏らす事もあるだろうけど、ここで大半を仕留めるつもりです。
『そっちの戦力は増やさなくてもいいので?』
「いいんだ。それよりも手順の再確認を頼む」
『了解!』
ヒョードルくんとゼータくんは精霊門が使えるようになった。
種族レベルが150に達した際に追加になったらしい。
これが今回、新たに加わっている切り札だ。
通常の【精霊召喚】もクーリングタイムが短くなっているそうだから益々利便性は高くなっている。
だが、今回の軸は【英霊召喚】で間違っていない。
ミハイロフも含め更に3名が使えるから対応の幅も拡がっている。
何が来るにしても太公釣魚は使う事になるかな?
戦況により竜殺剣士、天馬疾駆、海魔襲来だな。
魔竜が多い場合は太公釣魚よりも竜殺剣士を優先する事になる筈だ。
その指示はオレが出す事になっている。
「発光を開始する!」
『了解!』
「フィーナさんに連絡!後詰めを頼んでおけ!」
『はい!』
足場としている堤防はかなり大きい。
釣り場にいい場所に見えるが、今日は別の獲物が対象だ。
ある意味、五目釣りと言えるかもだが。
それにオレの両翼に並ぶ面々を見ると漁だよ!
駿河と野々村、二郎に譲二に宗雄と投網を装備しているからだ。
『海面に異変です!何かが跳ねてます!』
『アラバスター確認!ブルーマンタ、以津真天も多数!』
『魔人を確認、アレイオーンに騎乗してます!』
『接触まで2分!』
続々と戦況を耳にしつつ、オレも得物を確認。
オリハルコン球を使い多面結界、グングニルで投擲。
やるべき事は迎撃、最初は素早い連中が主力になるだろう。
それだけに広域攻撃呪文の詰め合わせは欠かせない。
壁呪文で迎撃出来れば効果も高い筈だ。
『警告!ボイドとユニバーサル、アストラルを確認!』
「竜殺剣士を優先!」
『了解!』
『ヒョードル、精霊門を!』
さあ、始まった!
オレの目でも海面を跳ねる魔物の姿が見えていた。
先頭を滑空するのはブルーマンタと以津真天だが、アラバスタードラゴンもいる。
まずは手頃な相手かな?
「神降魔闘法!」「金剛法!」「エンチャントブレーカー!」「リミッターカット!」
武技で強化を進める。
竜殺剣士を優先させたのは魔竜に対抗する為だ。
ユニオンの面々も呪文の強化は済んでいるが、まだ支援が要る。
太公釣魚の代わりとしてはかなり格落ちだが、使っておこうかね?
((((((六芒封印!))))))
((((((七星封印!))))))
((((((十王封印!))))))
(((((フォース・フィールド!)))))
(((((プリズムライト!))))))
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(ミラーリング!)
無論、これで終わらない。
駿河と野々村配下のホーライが水の精霊ケルピーへと変化している。
こっちは迎撃の立場だ。
防壁は築いておくべきだろう。
(((((ルミリンナ!)))))
(ミラーリング!)
防波堤が城と化す!
さらに有利な条件を加えさせて貰おうかな?
((((((ソーラー・ウィンド!))))))
((((((プロミネンス!))))))
((((((ミーティア・ストリーム!))))))
(((((エンブリットルメント・エリア!)))))
(((((アシッドミスト!)))))
(((((デッドリー・ポイズンミスト!)))))
(ミラーリング!)
ダメージは強いておくべきだな。
その効果はどうだろうね?
『ブルーマンタが続々と沈んでます!それでも数が圧倒的です!』
『精霊門!』
『竜殺剣士!』
頭上に大量の精霊達が出現、もうオレにはお馴染みの風景だ。
だが、二郎達には新鮮だったようで歓声が上がっている。
海面には水の精霊ウンディーネもいるようだ。
ケルピーと化したホーライ達と共に沖に向けて出撃している!
(((((((((スーパーローテーション!)))))))))
((((((((タイダルウェイブ!))))))))
((((((((タイフーン!))))))))
((((((((メイルシュトローム!))))))))
(ミラーリング!)
更に支援を続ける。
そして気になるのはオレの隣に出現した英霊様の存在だ!
竜殺剣士、か。
仮初めの修羅道で戦った事があるけど、稽古が出来る余裕はあるだろうか?
不遜にもそんな事を考えてしまった。
「ハッ!」
グングニルをアラバスタードラゴンに投じつつ思う。
そろそろテイラーの発光を止めるべきだろうか?
いや、もうこのまま継続でいい。
そのテイラーもスキルの泡波を使っているようだ。
全身泡だらけになりつつも発光も使っている。
いいぞ、もっとやれ!
(レールガン!)
(ミラーリング!)
アラバスタードラゴンに追撃、沈んだか?
オレにとって最大のライバルが隣にいるこの英霊様なのだ。
アラバスタードラゴンは譲らずに済んだけど、これからが本番だよね?
『ボイドとユニバーサルに追加!低空で侵入して来ます!』
『第二陣の群れが別方向から来ます!ブルーマンタ、以津真天です!』
続々と朗報がオレの耳に届いている。
そう、これは全て朗報だ!
獲物は多い。
このユニオンだけで独占出来るとは思わないが、出来るだけここで仕留めよう。
相手戦力の全容が不明であってもそれが可能だ。
誰が何を言おうが、可能だ。
文句は言わせない。
オレの両翼で戦う面々は望んでここに同行しているのだから、問題無い筈だよね?
《只今の戦闘勝利で【投槍】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【登攀】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【武技強化】がレベルアップしました!》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『テイラー』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『第三波の全滅を確認!』
『後方、側方のユニオンもどうにか無事です!』
「敵影はあるか?」
『偵察部隊が赤えいと隷獣・アスピドケロンを確認してます!』
「ここに来るまで、時間的余裕は?」
『30分です!』
「了解、今のうちに全員小休止、ログアウトだ。インスタント・ポータルをは私が使おう」
『了解!』
『全員、降下します!』
時刻は?
午前9時30分だ。
オレだって鬼じゃない。
小休止を取るべきタイミングは弁えているのです。
3度に亘る襲来をどうにか耐えたのは上出来だろう。
被害は当然、あったりするけどフォローは出来ている。
宗雄とグレータードラゴンが死に戻ったけど、リザレクションが間に合っていたからな。
簡単に死に戻れると思うなよ?
何度でも蘇らせて戦いに参加です。
拒否権は皆無だ。
それに今の戦闘はもう全員がハイテンション、いい感じで高揚したままだった。
感覚も麻痺していたんだろうか?
それはある意味、好ましくもある。
小休止するのが残念な程だ!
テイラーのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1ポイント分のステータスアップは器用値を指定しましょう。
テイラー ジュエルキャンサーLv66→Lv67(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 70
知力値 16
筋力値 120
生命力 108(↑1)
精神力 16
スキル
鋏撃 体当たり 堅守 回避 掘削 泡波
泡撃 発光 隠蔽 擬態 夜目 気配遮断
自己回復[中] 物理抵抗[極大] 魔法抵抗[中]
水棲 光属性 闇属性 水属性 火耐性
風耐性 土耐性
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ペプチド』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
(インスタント・ポータル!)
堤防のある周囲はエリアポータルの範囲外だ。
アデル達の着陸を待ってインスタント・ポータルを展開、小休止にしよう。
さて、今からやるべき事は?
次は赤えいと隷獣・アスピドケロンが搭載している戦力が相手になる。
空中戦力は少なめになるだろうが、油断は出来ない。
魔人がいるのであれば秩序偽典で戦力の増加があるだろう。
オレとしてはそこに期待している。
何しろ波状攻撃も最初は確かに大苦戦であったが、第二波、第三波と苦戦に留まっている。
これではいけない。
もう少し楽しませて欲しい。
そう思ってます。
魔人を仕留めるにしても魔竜使いは見逃すべきかな?
そんな器用な事が出来るかどうか。
かなり自信がありません。
ペプチドのステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1ポイント分のステータスアップは器用値を指定しましょう。
ペプチド ホーリースコルピオンLv66→Lv67(↑1)
器用値 89(↑1)
敏捷値 89(↑1)
知力値 26
筋力値 75
生命力 75
精神力 26
スキル
鋏撃 針撃 堅守 回避 掘削 振動感知
気配遮断 魔力察知 隠蔽 登攀 奇襲
監視 自己回復[小] 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[中] 致死毒 麻痺 暗闇 時空属性
光属性 闇属性 火耐性 風耐性 土耐性
水耐性 毒耐性 ブレス耐性 覚醒
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『プリプレグ』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『テント設営急いで!』
「再度ログインしたら装備の修復もやっておけ!私も手伝う!」
『了解!』
『戦況をフィーナさんに連絡、終わりました!』
「了解だ!」
戦うべき時は思いっ切り戦う。
休憩すべき時はちゃんと休む。
これは基本だ。
次の戦いへの備えはこういうものであるのだ。
さて、まだオレ配下の召喚モンスター達のレベルアップがある。
さっさと済ませて布陣変更、装備の修復も済ませておこう。
次があるのだ。
プリプレグのステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。
プリプレグ アスピドケロンLv64→Lv65(↑1)
器用値 52
敏捷値 53(↑1)
知力値 52
筋力値 53
生命力 127(↑1)
精神力 52
スキル
噛付き 回避 堅守 体当たり 造林 水中機動
水棲 夜目 匂い感知 振動感知 自己回復[中]
物理抵抗[極大] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
騎乗者回復[小] 時空属性 光属性 闇属性
土属性 水属性 木属性 浮島 結界生成
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『呼子』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
『い、生きてるか?』
『ど、どうにか』
『はいはい!ユニオン解消するよー』
気息奄々の面々も多いようだな。
でも、まだまだ。
小休止が終わっても継続で付き合って貰うからな?
本命はまだ、残っているのだ。
堤防に押し寄せる魔物の死体は次々と消えている。
剥ぎ取り作業をしている余裕は完全に無かった。
色々と惜しい。
魔竜はどれもアイテムが得られる可能性があったんだが。
イベント、しかも戦争であるのだから仕方ないけどさ。
惜しいと思う気持ちが消える訳ではないのです。
呼子のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値でした。
もう1点のステータスアップは生命力を指定しましょう。
呼子 スクイッドキングLv61→Lv62(↑1)
器用値 90
敏捷値 90(↑1)
知力値 33
筋力値 33
生命力 90(↑1)
精神力 33
スキル
噛付き 巻付 打撃 回避 水中機動 水棲
回遊 拘束 変色 威嚇 墨煙幕 腕再生
遠視 夜目 監視 奇襲 隠蔽 魔力感知
魔力遮断 追跡 自己回復[大] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] 時空属性 光属性 闇属性
水属性 麻痺 暗闇 毒無効 耐暗闇
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『明石』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
さて、と。
午前中までにこのペース、同行している面々には厳しいだろうな。
アデル達は大丈夫だと思えるが、それでも考慮はしておくべきだ。
使える切り札の選択肢は限られている。
ヒョードルくんとゼータくんの分の精霊門はもう使えない。
各自が使える【英霊召喚】の手札も半分程度しか残っていません。
オレの場合は?
メタモルフォーゼ、ブーステッド・モンスターズがまだ残っている。
もう少し待てばエクストラ・サモニング、レインフォースメンツ・オブ・モンスターも使える。
果たしてこれで間に合うのかな?
少し自信が無い。
いや、自信の有無は問題ではない。
やる、と決めたのであるならばやるのだ。
信念を貫くとはそういう事になる。
何よりも後悔するような選択をしない事が重要だ。
明石のステータス値で既に上昇しているのは生命力でした。
もう1点のステータスアップは器用値を指定しましょう。
明石 デスクラーケンLv61→Lv62(↑1)
器用値 75(↑1)
敏捷値 47
知力値 33
筋力値 75
生命力 105(↑1)
精神力 33
スキル
噛付き 引裂 巻付 打撃 回避 堅守 水棲
匂い感知 回遊 軟体 密着 変色 墨煙幕
威嚇 毒耐性 遠視 夜目 共振波 匂い感知
怨声 自己回復[極大] 物理抵抗[大] 魔法抵抗[中]
MP回復増加[中] 膨張 光属性 闇属性 水属性
猛毒 即死 耐即死
さて、ここまで迎撃という形で防御戦を続けていたのだが。
次の相手は妖怪の赤えいも加わる。
隷獣・アスピドケロンに結界を突破され、港町サリナスに搭載した魔物を放たれても厄介だ。
出来るだけ沖で仕留めたいものだが。
そこは工夫次第だな。
強引だけど手はあるのだ。
《フレンド登録者からテレパスです!会話が可能となります》
誰からだ?
何となく予想はありますけどね。
仮想ウィンドウの表示だとフィーナさんです。
戦況報告を聞いている筈だと思うけど、何かあったのかな?
「キースです。何でしょう?」
『そこに増援を送るだけの予備選力があるわ。パーティ数で5つだけど場所は大丈夫?』
「大丈夫です。助かりますよ」
『私も行くわ。後方支援ばかりじゃ体が鈍るわ!』
「了解です」
ふむ。
フィーナさんが来るのか。
ある意味で指揮官としての役割を全部、やって貰えるかな?
どうしても全員が無事に戦い抜けるよう、配慮しているから戦闘に集中し切れていません。
竜殺剣士の英霊様にいい所を奪われているのもそのせいだ!
さて、布陣はどうしよう?
それは装備の修復をしつつ、悩もう。
時間的に余裕があるようですぐに無くなるぞ?
それにしても30分という時間は中途半端だ。
ジリジリと待たされるのは趣味じゃないのだが。
仕方ない。
これも戦争の一局面。
受け入れるしかないだろう。
「来たわよ!」
「ユニオン申請出します!」
フィーナさん達が来た。
援軍の面々は全員が生産職。
知り合いが多数含まれているように見えるのは幻覚じゃないよね?
与作や東雲がいる時点で攻略組と遜色ない戦力になっている。
そう言えば二郎と譲二、宗雄も生産職でしたっけ。
生産職の定義もかなり怪しいな!
『この堤防で引き続き迎撃、よね?』
「ええ、基本はそうです」
『基本、なの?』
「一手間、加えるだけです」
一時的にログアウトしていた面々は全員が戻ってきていた。
変更点は、ある。
駿河と野々村は完全に海中戦向けの布陣となっている。
フィーナさん達が援軍で来ると聞き、急遽そうする事にしたのだ。
本当はオレも海中戦をしたいと思っていたんだが断念してます。
面白そうな戦い方がここで出来そうだったからな。
オレの布陣は?
アプネア、アウターリーフ、ロジット、魂振、セノーテです。
騎乗馬のハイアムスを入れたらいつでも海中戦も出来るけどね。
ロジットはオレと組んで暴れて貰おう。
他は基本的に海中戦で、駿河と野々村に同行させたい。
目視で隷獣・アスピドケロンは見えている。
赤えいは平ぺったいだけに確認し難いが、海の色が違って見える。
しかもかなり広範囲だ!
その上で戦う事は十分に出来る。
そこが狙い目でもあったりします。
『私達は上空から支援でいいんですね?』
「ああ」
『何を加えるんですか?』
「アイス・フィールドを使う。一時的に流氷の海にするぞ」
『『『えっ?』』』
「赤えい、隷獣・アスピドケロンはサリナスに出来るだけ近付けたくないからな」
『でも氷上を魔物が移動して来ますよ?』
「ああ。だから、いいんだ。追撃をする手ならある」
その手については駿河と野々村に伝えてある。
彼等が各々、その布陣にアスピドケロンを加えているのはその為だ。
迫り来る戦力の脚を止め、更に分断する。
オレの狙いはそこにあった。
「全員、寒くなるぞ!レジスト・アイスを追加!」
『りょ、了解!』
『上空監視、支援を始めます!』
『海中担当も行くぞ!』
さあ、どうなるかな?
オレの目論見通り、完璧な展開になるとは思えないが自信はある。
さあ、来るがいい。
出来れば秩序偽典持ちにいて欲しいのだが。
オレ個人に限って言えば、肝心なのはそこだったりします。
((((((((((((アイス・フィールド!))))))))))))
(ミラーリング!)
加減が分からないからアイス・フィールド12連装ミラーリング付で様子見だ。
海だからなのか、氷結したのはいいけどいきなり轟音が!
あちこちで氷が割れているようです。
かなり、危ないな。
もう少し強化して使うべきだろう。
((((((((((((((((((アイス・フィールド!))))))))))))))))))
(ミラーリング!)
アイス・フィールド18連装ミラーリング付にしてみた。
今度はやり過ぎかな?
15連装で調整すべきだろう。
『流氷に隷獣・アスピドケロンが接触!』
「動きは止まりそうか?」
『止まってません!ですが遅くなってます!』
『魔物が氷上を移動して来ます!多分、拳帝シャコです!』
『名称未確認ですがウニとオマール、カニがいます!』
名称未確認?
思い当たる存在ならいる。
撃針海栗、ジュエルオマール、セイクレッドクラブかな?
それに報告だけ聞いていると美味しそうだよ!
まだ昼食には早い時間だけど腹が減るじゃないの!
「氷上に出る!続けっ!」
『応ッ!』
『了解ッ!』
((((((スケーティング!))))))
(ミラーリング!)
左右に展開する面々を次々と強化しつつ、氷上を駆ける。
そんなオレの支援役はロジットだ。
そのロジットが不気味な歌声が響かせていた。
どうやらそうせねばならない程の相手がいるようだね?
オレにも見えるぞ。
元始蜃帝がいる!
((((((六芒封印!))))))
((((((七星封印!))))))
((((((十王封印!))))))
(((((フォース・フィールド!)))))
(((((プリズムライト!))))))
(((((ミーティア・ストリーム!)))))
(ミラーリング!)
支援をしつつ、次の手順を確認。
距離を詰め、更にアイス・フィールドの範囲を拡げよう。
赤えいの動きを止めさえすれば、その上は戦場に出来る。
その前に凄まじい数で迫る拳帝シャコの始末が先かな?
((((((((((((メルト・アイス!))))))))))))
(ミラーリング!)
流氷の一部がいきなり消えると大穴が空く。
そこだけは海面。
拳帝シャコの群れの先頭集団が次々と海の中へと沈んで行く!
海底であれば拳帝シャコにも地の利がある。
だが海中では無力に近い。
文字通り、海中で展開しているアプネアやアウターリーフのいいエサになるだろう。
『爆撃、開始します!』
『アデルちゃん、左翼側に!数が多いわ!』
「他に迫っている戦力もいる筈だ!監視も頼む!」
『ヤァ!』
さて、と。
まずは赤えいと隷獣・アスピドケロンを氷漬けにしようか。
そうなればじっくりと仕留めに行ける。
オレの得物はオリハルコンメイス。
だが周囲に浮かぶオリハルコン球も使いますよ?
(レールガン!)
(ミラーリング!)
魔物の戦列を斬り裂いて、元始蜃帝に命中する!
だがこいつはレールガン1発で沈むような奴じゃない。
地獄の潮干狩りで散々体験済みなのだ。
他のプレイヤーにはそうじゃない所が懸念材料だが、すぐに慣れるだろう。
何しろ既に目視で4体もいる!
十分な数だね!
『東雲は後詰めを!与作は先行してキースの右の位置を確保!』
『了解!』
『ミオと優香も先行なさい!レイナは【精霊召喚】を!』
『『はい!』』
『ラジャー!』
オレの後方でフィーナさんが指揮してくれている。
これなら戦闘そのものに集中出来る。
大いに暴れていられるだろう。
確かに敵の数は多い。
だが、こっちの戦力とその連携も中々ですよ?
簡単に勝てるとは思わないが、少なくとも負ける気がしない。
だからお願いだ。
負けるかもしれないと思えるような追加戦力を頼む!
頼むよ!
『ボイドが出現しました!いきなりです!』
「了解だ!任せろ!」
これは朗報だ!
どうやら秩序偽典を所持する魔人がいるらしいな!
難敵も加わりまさにオレの目論見通りの展開になっている!
さあ、ここからだ。
暴れさせて貰いますよ?
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv201
職業 サモンメンターLv90(召喚魔法導師)
ボーナスポイント残 44
セットスキル
小剣Lv158 剣Lv159 両手剣Lv154 両手槍Lv159
馬上槍Lv165 棍棒Lv159 重棍Lv157 小刀Lv158
刀Lv161 大刀Lv161 手斧Lv158 両手斧Lv154
刺突剣Lv157 捕縄術Lv160 投槍Lv164(↑1)
ポールウェポンLv167
杖Lv180 打撃Lv187 蹴りLv187 関節技Lv187
投げ技Lv187 回避Lv197 受けLv197
召喚魔法Lv201 時空魔法Lv185 封印術Lv185
光魔法Lv184 風魔法Lv184 土魔法Lv184
水魔法Lv184 火魔法Lv184 闇魔法Lv184
氷魔法Lv184 雷魔法Lv184 木魔法Lv184
塵魔法Lv184 溶魔法Lv184 灼魔法Lv184
英霊召喚Lv6 禁呪Lv185
錬金術Lv164 薬師Lv43 ガラス工Lv45
木工Lv81 連携Lv172 鑑定Lv140 識別Lv169
看破Lv144 保護Lv23 耐寒Lv161
掴みLv174 馬術Lv173 精密操作Lv173
ロープワークLv100e 跳躍Lv174 軽業Lv175
耐暑Lv80e 登攀Lv88(↑1)平衡Lv174
二刀流Lv171 解体Lv140 水泳Lv137
潜水Lv137 投擲Lv175
ダッシュLv172 耐久走Lv173 追跡Lv171
隠蔽Lv160 気配察知Lv172 気配遮断Lv171
魔力察知Lv172 魔力遮断Lv171 暗殺術Lv172
身体強化Lv170 精神強化Lv170 高速詠唱Lv50e
無音詠唱Lv60e 詠唱破棄Lv60e 武技強化Lv174(↑1)
魔法効果拡大Lv169 魔法範囲拡大Lv169
呪文融合Lv169
耐石化Lv80e 耐睡眠Lv80e 耐麻痺Lv80e 耐混乱Lv80e
耐暗闇Lv80e 耐気絶Lv80e 耐魅了Lv80e 耐毒Lv80e
耐沈黙Lv80e 耐即死Lv80e 全耐性Lv111
限界突破Lv59 獣魔化Lv86
召喚モンスター
テイラー ジュエルキャンサーLv66→Lv67(↑1)
器用値 56(↑1)
敏捷値 70
知力値 16
筋力値 120
生命力 108(↑1)
精神力 16
スキル
鋏撃 体当たり 堅守 回避 掘削 泡波
泡撃 発光 隠蔽 擬態 夜目 気配遮断
自己回復[中] 物理抵抗[極大] 魔法抵抗[中]
水棲 光属性 闇属性 水属性 火耐性
風耐性 土耐性
ペプチド ホーリースコルピオンLv66→Lv67(↑1)
器用値 89(↑1)
敏捷値 89(↑1)
知力値 26
筋力値 75
生命力 75
精神力 26
スキル
鋏撃 針撃 堅守 回避 掘削 振動感知
気配遮断 魔力察知 隠蔽 登攀 奇襲
監視 自己回復[小] 物理抵抗[極大]
魔法抵抗[中] 致死毒 麻痺 暗闇 時空属性
光属性 闇属性 火耐性 風耐性 土耐性
水耐性 毒耐性 ブレス耐性 覚醒
プリプレグ アスピドケロンLv64→Lv65(↑1)
器用値 52
敏捷値 53(↑1)
知力値 52
筋力値 53
生命力 127(↑1)
精神力 52
スキル
噛付き 回避 堅守 体当たり 造林 水中機動
水棲 夜目 匂い感知 振動感知 自己回復[中]
物理抵抗[極大] 魔法抵抗[中] MP回復増加[小]
騎乗者回復[小] 時空属性 光属性 闇属性
土属性 水属性 木属性 浮島 結界生成
呼子 スクイッドキングLv61→Lv62(↑1)
器用値 90
敏捷値 90(↑1)
知力値 33
筋力値 33
生命力 90(↑1)
精神力 33
スキル
噛付き 巻付 打撃 回避 水中機動 水棲
回遊 拘束 変色 威嚇 墨煙幕 腕再生
遠視 夜目 監視 奇襲 隠蔽 魔力感知
魔力遮断 追跡 自己回復[大] 物理抵抗[中]
魔法抵抗[中] 時空属性 光属性 闇属性
水属性 麻痺 暗闇 毒無効 耐暗闇
明石 デスクラーケンLv61→Lv62(↑1)
器用値 75(↑1)
敏捷値 47
知力値 33
筋力値 75
生命力 105(↑1)
精神力 33
スキル
噛付き 引裂 巻付 打撃 回避 堅守
水棲 匂い感知 回遊 軟体 密着 変色
墨煙幕 威嚇 毒耐性 遠視 夜目 共振波
匂い感知 怨声 自己回復[極大] 物理抵抗[大]
魔法抵抗[中] MP回復増加[中] 膨張
光属性 闇属性 水属性 猛毒 即死
耐即死
召魔の森 ポータルガード
ジェリコ、リグ、クーチュリエ、極夜、雷文、守屋、スーラジ
久重、テフラ、岩鉄、虎斑、蝶丸、網代、スパーク、クラック
オーロ、プラータ、タペタム、風花、ムレータ、酒船、コールサック
シュカブラ、シルフラ、葛切、スコヴィル、デミタス、白磁
マラカイト、パティオ




