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受験嫌いで未知の世界へ  作者: 航作裕人
第三章 いろいろな真実
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2 すごすぎる世界

 担任との話が終わり、それに授業も終わっていた。

 本当に50分間話しっぱなしだったようだ。

 俺でもびっくりだ。

 俺は、教室へ戻る。そして、自分が学ぶ学問の教室へと行く準備をしていると、明石がやってきた。

「どうしたの? 授業に参加してなかったからびっくりしたよ」

「ちょっと担任と話していてな」

「それで何の話をしていたの?」

 明石は気になるという顔でこちらを見ている。

 さすがに言わないのはまずいので、すべてを話した。

 そうすると、明石は、


「それって本当の話だよな。凄いな。おれたち選ばれたということだろ。それに時空を超えてだと―――」

 

 その件に関しては、俺もびっくりだ。

 最初聞いたときは、さすがに理解できなかったが、今思うと、ものすごいことなのかもしれない。たぶん。

 だけど、それが吉と出るか凶と出るかは自分次第だろう。

 それこそが、試練。

 それに、選ばれたということは危険があるということ。ゲーム内でたとえると、あり得る光景。

 選ばれた奴ほど狙われるのが、普通の考え方。だから、俺らは警戒をしていなければいけない。

 この学園町が案勢とも言い切れないからだ。

 それにいつ、攻めてくるかどうかも分からない状態で、落ち着いてはいられない。

 その部署に配属になるのだから、何かしらやるべきことがあるはずだ。

 それが普通のことなのだから。だけど、その辺はよくわからない。

 だけど、そのような気がした。

 明石は、それを誇りに思ったみたいだ。

 だけど、俺は警告した。あまり明かすなと……。


 午前の授業が終わり、昼になった。

 この学校には学食とコンビニがある分、困ることはない。それに、ジュースでおなかがいっぱいになるものが存在する。

 それは、500ml入っているが、それをすべて飲むと脳が刺激されて、満腹と感じるらしい。だから、太らないというもの。それにすぐに補給できるということで、人気だ。

 俺はこれをとるために毎日頑張っている。

 この飲み物はすぐに完売してしまう。

 それだけ、この時代でも高性能だということだ。

 それに比べて、俺の時代はこの時代とは比べ物にならないくらい、技術が進んでいないように感じるが、それ時代があるからこそ、今がある。

 バカな俺でもわかること。それに、本当はバカじゃないのかもと思うときもあるが、それはこの時代で半年は過ごさないとわからないだろう。

 それで俺はこのジュースを買うことはなく、弁当を食べていると、なんか不思議な気分になった。

 

 弁当は普通は手作りなのだが、この時代になると冷凍食品を超えたものがある。

 それは普通の料理を弁当として持って行けることだ。

 それはどういう意味かと言うと、弁当箱にはタイマーが付いていて、食事の時間をセットしておくと、その時間に本場の料理を食べることができるということ。

 だが、専用の食品だが、普通に食べているようにおいしい。

 俺がここにきて、よかったと思った瞬間だった。



 昼休みが終わり、午後の授業がすべて終わって、終礼後の放課後。

 何か俺が見たことがないものがあった。

 それは空中に浮いている。

 何かと思うと、インターネットを開いていた。


 ――これがこの時代のパソコンなのか。凄すぎだろ。

 

 俺は驚きを隠せなかった。それに、どうやって作られているのかが気になった。

 だけど、それを聞く勇気は俺にはなかった。

 俺は、教室へ出て、玄関で靴に履きかえて、タイムカードを下駄箱にかざして、校門へと来た。ここからバスに乗って寮に帰るわけだが、さすがに何か女の友達を作りたいななんて思ってしまった。

 だけど、そんな簡単にできないと思った時だ。

 俺は見覚えがある女がいた。それは、どう見ても中学にいた七草由美香じゃないかと思ったが、ここは2050年ともあり、俺と同じ展開はないかと思って訪ねる。

「ねぇ、そこの君。君って七草由美香?」

 女は少しためらいながら、


「そうですけど、どちら様?」


「俺だよ、高崎とおる」

 由美香は頭をかしげた。

「誰でしたっけ。私は見覚えがないのですが……」

 俺はおかしいと思った。

 2050年に同じ名前でいるのかと。

 だけど、こんな話を聞いたことがある。

 

 世界には、同じ名前の人間ですべていっしょが3人はいるということらしいのだが、本当かどうかまではわからない。

 

 だから、この人物が俺の年代の人なのかはわからない。

 すると、後ろからなんかやってきた。

「高崎とおる君。ちょっと来てくれる」

「なんですか」

 俺はびっくりだった。見たことある人物が目の前に存在しているからだ。

 こいつも同じ中学だったのだが、俺よりも年上になっている。

 それに、美人だ。

 男なら惹かれてしまうだろう。

 俺はそんなことを思ってはダメだと正気に戻した。

「ちょっと来てほしいところがあるのだけど、大丈夫かしら」

「大丈夫ですよ」

 俺は即答した。

 そんなわけで、その七草はどうなのかはわからないが、いつか明らかになるだろう。

 と言うことで、俺はその美人についていくことにしたのだった。

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