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04.目覚めの日 2

さっき入ってきたメイドさんはメアリーさんといって、この身体の持ち主の身の回りの世話をする侍女さんらしい。


どうやら、この身体の持ち主は人の多いところに行って気を失い、そのまま3日間寝込み続けていたんだって。

なんでそうなったのかは今のところ不明だけど、家族の人たちは何か知ってるかもしれないから後で聞いてみることにしよう。


そして、私はというと、公爵家の次男になってしまったっぽい。


終わった....。

マナーとか何も知らんぞ。勉強かな〜...でも私、勉強そんな得意じゃないんだよな〜...がんばろ。


それに、この身体の持ち主が ”もともと私の記憶を失っていただけで私" なのか、 ”この子が亡くなってしまって私が入った" のか。そこもよくわかんないんだよね〜。

個人的には、前者であることを願いたいね。


まぁ、この身体の主になってしまった以上、悩んでいても仕方ない!

となれば、目一杯、異世界生活を楽しませて頂きます!!!


* * * * *


メアリーさんは終始心配そうだったけど、仕事に戻ってもらった。

侍女さんって忙しそうだし、お世話以外にもやることがたくさんあるみたいだったしね。

夕方頃にお医者さんと一緒にまた来るらしい。


というか、今はお昼だったのか。

部屋の中はカーテンで閉めっぱだったから気づかなかったや。


...にしてもこのカーテン、昼なのに光を一筋も漏らさないって...どんだけ重厚なんだ?

感心を通り越して呆れるわ。


カーテン閉めっぱじゃ絶対体に悪いでしょ。

一つずつ開けるかぁ。


...1枚。

...2枚。

...3枚。

...4枚。


「なんでまだあるの!?」


このカーテン1つにつき何重になってんの?もう4枚めくったんだけど...。

やばくね?この世界のカーテンって何枚も重ねるもんなの?

ここまでくると何枚あるのか気になるんですけど?!


数えるか。

5、6、7、8……8枚?!?!?!?!?!?!


多すぎだろ?!

やべぇよ、この世界。いや、この世界がおかしいのかそれともこの家がおかしいのか....。

う〜ん...わからん。

にしても、こんなにあっても体悪くするだけだし、布の無駄使いじゃね?


とりあえず、8枚重ねのカーテンが...4セットもあるのね。うん、広すぎ。

一部屋何畳分ナノカナ?


「もういいや!全部開けてやる!ついでに換気も!」


* * * * *


はぁ...やっと終わった。

カーテン開けるだけの作業で20分くらいかかった気がする。


でも、カーテンを開けて換気をしているからか、さっきよりもこの部屋にいるのが苦ではなくなったな。

さっきはとても息苦しかったもの。

そう考えると、換気をして日に当たると言うのはとても大事なことなんだね。

あのおかしな8重カーテンを20分かけてやった甲斐があったよぉ〜。


カーテンをかけていたから外はどんな感じなのかと思っていたんだけど、とっっても綺麗な場所だったんだね。


お庭かなぁ?

真ん中に噴水があって、草花でできた迷路みたいな壁がきれいに手入れされている。

薔薇やカーネーション、他の花たちが咲き乱れて、とても幻想的。

ふわふわと光ってるものが飛んでいるけど、あれは何なのかな?

わかんないけど、それらがより一層、絵本の世界みたいな風景にしている。


いいなぁ....ずっと見ていられる。

上から眺めるのもいいけど、実際に行ったらもっと綺麗なんだろうな。


でもメアリーさんの様子を見る限り、今はあんまり動かないほうが良さそうなんだよね。

お医者さんの許可を待ってから出てみようっと。


……なんか異様に疲れたから、もう一回寝よ〜。

寝て起きたら次何するか考えよ〜。

4話目を読んでいただきありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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