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僕の知りたいダイチの秘密 その②



昨日までダイチさんの部屋で寝泊まりしてたけど、今夜から別の部屋を使う事になった。


いつまでもソファーで寝起きさせるのはダメだろうって事でダイチさんと同じフロアーの向かい側の部屋を貰った。


その部屋は放置されて長いらしくホコリだらけだったけど他の部屋よりはダイブ状態が良い。それも選んだ決め手だった。


そんな僕の部屋は壁紙が濃いグリーンとブルーグレーのストライプで巾木は他と同じく濃茶、床も同じ色で木目で天井は濃紺だ。壁紙の幅広気味のストライプ柄のお陰かダイチさんの部屋より少し明るく見える。


掃除は昨日1日頑張って終わらせたがベッドが壊れていた事に気付いたのが夕方で材料が無いと修理出来ないと分かりガッカリ。


しかし、今朝起きるとダイチさんが何処からか仕入れた材料で完璧に修理済。


布団などは許可を貰いまたリネン室から拝借する事に・・・スギさんは『使って無いから』と濃い青の布団カバーまでオマケしてくれた。


この部屋、お風呂は無いけどトイレと洗面台は完備されていて小さなクローゼットもある。子供の僕には充分過ぎるほどの設備だ。


窓から見えるのは砂漠と枯れ杜と鉄塔だけで眺めは良くない。


この部屋にした理由の2つ目それはドアだ。


ダイチさんの部屋と同じデザインで菱形のステンドグラス風のあれである。


ステンドグラスと言ってもガラスは厚みがあり表面が粗く凸凹して濁りもある、そのおかげで光は漏れるが中の様子は見えない様になっている。


そのステンドグラスぱっと見は分からないが、廊下側の表面は透明ガラスになっていて部屋の内側に色ガラスが入っており、その内側の色ガラスは菱形の下角の部分が指で簡単にスライドできる様になっている。


部屋の中からは廊下を確認でき廊下側からは色ガラスは動かせない為、覗かれない仕組みだ。


よくあるドアスコープと違って(おもむ)きがあるし、ギミック感があって楽しい。用も無いのについ覗いてしまう。(踏み台必須)


ダイチさんがこのギミックの説明をしてくれた時、誰か来たら必ずコレで確認してからドアを開ける様に言われた。(自分は使って無いうえ鍵さえしないのに・・・)



安定の過保護である。


何となくウザい、そしてこそばゆい様な変な感じがする。






************



夜になり夕食を終えた僕達は食器(気が付くと揃っていた)を洗い終えた後スギさんと食後のお茶を飲んでいた。


食後のお茶は僕達の新しく出来た日課になっている。



大抵はここにダイチさんも居るのだが今夜もダイチさんは出掛けるらしく、僕が洗い物をしている間に何やら自室に必要な物を取りに戻ったらしい。


僕はその隙をつきスギさんに探りを入れた。



「ダイチさんが眠ってるの僕が初めてココに来た日以来、見たこと無いんだけど・・・・身体、大丈夫なのかな?スギさんダイチさんの診察ってあの後してないよね?」



「ん〜?してないね何も言って来ないから大丈夫なんだろ?」



専門は違うとは言っても医者の端くれのハズだが流石ヤブ医者スギさんである。僕は少し呆れながら



「毎晩、遊びに行ってるわけじゃ無いよね?どちらにしても医者として止めたりはしないの?」


「子供じゃないんだ、それに止めても聞ききやしないさ必要な事だからやってるんだろうし?」


「そう・・・何をやってるの?」


「それは・・・・・・秘密?(笑)」


(チッッ引っかからなかったか)



そんなやり取りをしてるうちにダイチさんが戻って来た。

今夜は普通(?)にダラシない格好に龍の刺繍が入ったいつものジャンパーを羽織っている。



「ダイチさん、お茶は?」僕がたずねると


「欲しい!」と良い返事が返ってくる。


僕は直ぐにヤカンのお湯を温め直し、お茶を淹れる。


「はい、どうぞ。」


「サンキュ!」ふうふう冷ましつつお茶をすする。


僕はつい我慢できずに


「今夜も出掛けるの?遅くなる?危ないことしてるんじゃないよね?」思わず聞いてしまってた。



「・・・・トシキ、なんか嫁かオカンみたいだぞ?」


とダイチが一言、


「おぉ、俺もそう思った。」


とスギさんがそれに乗っかる。


「人が心配してるのに!!僕、もう寝る!」そう言うと僕はエレベーターへ向かう。


こんな調子で誤魔化され軽い言い合いになるのも、ここ最近のお決まりのパターンだ。





僕は一度エレベーターで5階まで上がりすぐに()()で2階まで戻って来て、そっと2人の様子を伺う




「少しは話してやれば?」


「そうは言っても、怖がるかも」


「過保護過ぎなんだよ、お前は。何も馬鹿正直に全部話さなくても良いんだし・・・」


「ちゃんと帰すって約束したからさ、出来るだけ俺の仕事には関わらせたくない」


「それで?外の街までの道筋は確保出来そうなんだろ?」


「・・・ああ」



残念ながら僕の所までこの時の2人のやり取りは聞こえなかった。




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