僕と野菜と食いしん坊 その③
刃物で一刀両断!
は、諦め・・・・文明の利器(電子レンジ)に頼る事にした。
普通そのままレンジには入れないとは思う。
でもまあ緊急措置って事で・・・丸ごとやるにしても本来は中のワタとか取り出してからなんだけど理由は・・・何だっけ?まぁ多分大丈夫!
一度そのままレンジにツッコんでみる。ギリギリ入るのを確認しラップで包む、ぐるっと一周巻いてみた隙間があくので角度を変えてもう一周、まだちょっぴり隙間はあるけどコレくらいなら大丈夫そうだ。
このレンジは600ワットみたいなので取りあえず5分。後は様子見しながらレンジをかける事にした。
その間にナスを洗ってヘタを取り縦に半分に切り厚みのある所に縦に切り込みを入れる。2人がどれくらい食べるか分からないので少し多めの5本分作る事にした。
ビニール袋に切ったナスを入れたが多すぎた、1袋では足りず仕方無いので2袋に分けて入れておく。
そうしてるうちにレンジが止まったので中を確認するがカボチャは全く温まった様子が無く一応プラスチックフォークで刺して確かめてみるが全く刺さらない。
カボチャが大きすぎなのか汚れか何かでレンジが上手く機能して無いのかは分からないけどかなり長くレンジにかけないとダメっぽい。
仕方無いので更にタイマーを10分にして再スタートさせた。
その間にダイチさんの部屋に置きっぱなしだったリュックを取りに行き、その中からMIXナッツの小袋を取り出す。コレにはレーズンも入っていて酒のツマミに最高なんだって・・誰か?が言ってたような?誰だっけ・・・?
少し物思いにふけりそうになった時、
『パアン!・・ポポポン!パパン!』
給湯室から何かの破裂音が聞こえた。
(レンジ!!!)
僕は急いで給湯室に向かう。
すぐに何が起きたか理解した僕はタイマーの取り消しボタンを押した、レンジは止まったがまだ軽い破裂音は聞こえている。
(まただ、また失敗した最悪だぁ・・・)
もう泣きそうである。しかし泣いてる場合では無い。
破裂音はカボチャの【種】だ。
そうだった外殻の硬い種は特にレンジで温まると破裂しやすくこうなるとある程度まで冷えるのを待つしか無い。
今回はウッカリしてたが電子レンジに入れたら危ない物は意外と多い。卵やアルミホイルは有名だけど金箔や銀箔の付いた皿なんかも火花が出て危ないらしい。
今回のコレは原理としてはポップコーンや銀杏と同じ現象で火花は出ない。とにかくある程度冷えたら大丈夫!そう自分に言い聞かせた。
カボチャは取り出さないまま冷まるのを待つことにして、他の作業にかかる。
さっき持ってきたMIXナッツを紙皿に出してレーズンだけを取り出し。ナッツはビニール袋に入れ包丁を寝かせ上から潰すようにして粗く砕いておく。
ピーマンは一度縦に切り種とヘタを取る。ちょっとサイズが大きい上に肉厚なので縦に細切りにするかと考えていると
「たっっっだいまぁーっっ!!」
ダイチさんが帰ってきた、やけにテンションが高い。
「あ、お帰りなさい・・・って、荷物多くないですか?!」
買い物袋の他に何やら大きな袋と箱を担いで帰ってきた。その中身は米と炊飯器だった。『主食になるもの』とは言ったけどもパックご飯とかのつもりでしたよ?
それに何合炊きですか?ってか、何合食べる気ですか?!
鼻歌交じりに炊飯器を取り出すダイチさんその炊飯器にはデカデカと【1升炊き】のシールが貼られていた。
「俺がやりたい!炊いてみたい!!」
「えっと、炊いた事は?」
「無い!!」
はい、僕が教える事になりますよね、はい、分かります。ちょっと面倒くさいとか思ったけどちゃんと教えましたよ・・・。
給湯室は狭いし炊飯器の置き場所は無かったので研いで目盛まで水を入れてから休憩室のテーブルで炊く事にした。ダイチさんは何が嬉しいのかニコニコと終始ご機嫌でそれに張り付いている。
僕はその間に料理の続きをすることにした。
コメを研いだりしてるうちに丁度良い温度になったカボチャを取り出してナスの入った袋に合わせ調味料(水、砂糖、醤油、にんにくチューブ、七味)を入れて袋の口を軽く絞るようにしてからその口を上に向けレンジで5分ほど加熱。様子見して更に1分ほど加熱しごま油を少し垂らして馴染ませ放置しておく。
カボチャは4等分に切り分け種とワタを取り、その4分の1をビニール袋に入れ皮ごと粗く潰し、そこに砂糖、塩コショウ、マヨネーズ、牛乳少しを加え固さと味を調節しレーズンを入れ軽く混ぜる。それを紙皿に絞り出して上に砕いたナッツをトッピングした。
カボチャの残りは袋に入れて冷蔵庫に入れておく。
後はピーマンの千切りと豚肉を切ったものを中華鍋でマヨネーズ炒めにし、溶き卵を加え塩コショウして出来上がり。
後は馴染ませておいたナスも皿に盛り付ければ完成だ。
丁度ご飯も炊きあがりドンブリ椀を3人分ちゃっかり用意していたダイチさんがあまりにも準備万端な為、早目の夕食となった。(スギさんもいつの間にか起きてた)
ちなみに1升炊いたはずの白ご飯は殆ど残りませんでした。




