受け継がれる孤高の秘剣
いつか、灰狼(主人公)の設定を書きます。
ユニークシナリオ「受け継がれる孤高の秘剣」の内容は至ってシンプル。
老人と戦闘をし、老人を倒すこと。リスポーン地点は設定できるため死んでもここからリスポーンできる。
「強すぎんだろ」
老人の実力は無駄のない洗練された剣術に圧倒的な奥義。
奥義の発動まで行ったのが8回の挑戦で2回。奥義の内容は刀を一回振ると同時にどこから来るか分からない2つの斬撃が現れ、自身の攻撃と同タイミングで命中する。超高速で放たれる奥義だ。
一回振っただけなのに三方向から斬られる、防御方法が3つ以上ある場合か斬撃に耐えれる場合以外は、防御不可能な技だ。もっとも、この奥義の威力は竜をも斬り裂く程の威力だが。回避するのもあの刀「物干し竿」の刀身の長さ故に後ろへは回避できない。
「せいぜい真似できて、二回目の斬撃までだろう・・・同タイミングではできないが。なんで3方向から斬れるんだよ」
「幕末」で真似する場合、三回刀を瞬時に返して斬る・・・真似できないぞ。
「なぁ、爺さん。そんな強いのになんでここに居んだ?」
「・・・儂の知人に晴天流と言う流派を使う奴がいてな、奴に関連する場所だからここに居るまでよ」
「晴天流?聞いたことないが・・・」
実際にある流派ではないだろう。シャンフロ内にあるのか?
隠居ねぇ、充分今の実力でも最上位格じゃないか、120レベルって何だよ。
隠しエリアでレベル上げしたりして、76レベルまで上げたってのに、レベル差ありすぎだろ。
まだ一度も攻撃当てれてないんだけど
「爺さん、そろそろクリアさせてもらうぜ」
「・・・いざ、尋常に勝負」
戦闘が開始したが、老人は刀を構えてはいない。老人は無形の構え、という構えず相手の攻撃に合して水のように形を変えて対応してくる形を取る。剣術の極意まで到達してるって事だろう。
スキルを使い間合いを詰める。老人もそれに応じて刀を振るう・・・狙いは首だ。スキルを使い避ける。
何度も戦って分かったが、老人は基本首を狙った攻撃をしてくる。高速で斬ってくるため、僅かな動きを見逃さないようにして、予測で避ければいい。
こちらの攻撃はいなした後にすぐさま斬ってくるため、奥義の発動までこちらから攻撃はしない。
・・・もっとも攻撃する隙など無いのだが。
そのため、このまま避け続けなければいけない。
「やっと・・・奥義発動まで・・・来たぜ」
長い回避の末ようやく辿り着いた。俺は愛刀「八重桜」を右手に持ち、空いた左手に小太刀「蜂姫」を持つことで、二刀流にする。このために二刀流を一から鍛えたんだ、通用してくれよ?
「友を追いかけ、編み出した我が秘剣は、龍をも落とす・・・【飛龍落し】。」
「さぁ、終わらせようか!!」
老人が刀を振ると同時に2つの斬撃がどこからか現れる。
この回避不能の奥義を攻略するために編み出した方法は、
現れた斬撃を二刀流で超高速の2つの斬撃をパリィし、
残った1つの斬撃をスキル「フェイタルゲイン」によりHP1で耐える。
そして・・・「フェイタルゲイン」のもう1つの効果「次に自身が繰り出す攻撃にダメージ補正が入る」
「八重桜」で老人を斬る。
「・・・!?」
遂に届くと思われた老人への攻撃は老人の体をすり抜けた。
「・・・爺さん、亡霊だったのか」
「然り」
違和感はあった。老人が現れた時だ。大河を渡る最中も老人に気づくまで老人の立っていた場所に足場などなかったはず、まるで突然そこに現れたようだった。
「よくぞ、儂の奥義を破った。貴方ならば我が奥義を使いこなせるだろう」
「・・・」
「友に見せることの叶わぬ秘剣を受け継がれれば、儂に悔いはない」
「老人は消え去った」
「ユニークシナリオ「受け継がれる孤高の秘剣」をクリアしました」
「称号「秘剣の継承者」を獲得しました」
「スキル「秘剣 飛龍落し」を習得しました」
「ユニークシナリオもクリアしたし、「幕末」に戻るかな」
灰狼は来週に開催される「極限月下」に備えるため「幕末」に戻ることにした。
謎の老人
その正体は過去に存在した剣豪の亡霊。受け継がれることのない自身の奥義を受け継ぐに相応しい者の前にのみ現れる。
晴天流の使い手と実力はほぼ互角。
あるユニークモンスターの生前と関わりのある人物。