神ゲーの世界
幕末には1〜2話後ぐらいに戻る予定です。
「キャラメイクか、自由度高いな」
さすがは神ゲー、キャラメイクの自由度は凄まじい。性別や体格、人種も変えることができる。
後で調整するとして、とりあえずは、刀が似合う少し髭の生えた黒髪の男性にしとくか。自分と一緒ってのは嫌だし。声は・・・まぁ、違和感はないだろう。
次に選ぶのは
「やっぱり、職業は大事だろう。・・・多くない?騎士(〇〇使い)って、凄いな神ゲー」
職業は想像してた倍以上に多かった。・・・初期から刀はないか。
刀使うのに便利な剣術スキルが覚えられる、剣士(片手剣使い)にするか
「出身か・・・おっ」
剣客?刀を装備した時に好感度補正、クエスト受注時に特殊裁定がある?・・・これにしよう。
「出身にピッタリのがあってよかったぜ・・・これで完成かな」
完成したのは、上半身裸の後ろで髪を束ねた長身男性・・・装備品売ったらお金になるんだもん、売るよね。流石に売ったのは頭と胴体部分の装備品だけだが。回避メインのプレイスタイルに余分な装備品は要らないだろう。
「名前は灰狼でいいか」
別に名前を統一しているわけではないが、「幕末」も同時にやってるし、名前は同じものにした。
さぁ、神ゲーの世界に行こうじゃないか。
「遥かな太」
スキップ・・・考察の為なら後で読めるしここは問答無用でプロローグスキップ。
そして、フルダイブした感覚が襲う。始まったぽいな。
情報把握のためスポーン位置から道に出る。最初の街「ファステイア」・・・なんだろう、この絶妙な田舎感。まさに最初の街だな。まぁ、準備が整ったら出発するか。
「それにしても良く動くなぁ。ほぼリアルだ」
そう呟きながら鍛冶屋に向かった。
「おっちゃーん、刀ない?」
「刀?この「太刀」ならあるぜ」
「これ買わせて、二振りね」
灰狼は耐久値のことも考え、二振り振りの刀を購入し、鍛冶屋を後にした。まぁ、良い刀が手に入るまでこの刀で行こう。次はサブジョブを決めに行こうかな。
「さて、サブジョブは・・・」
まぁ、後で変えることも可能らしいし、無難に戦士でいいか。
服も戦国時代の農民のような服を買った。・・・いつか、剣道着のような服にしよう。
その後も必要最低限のアイテムを入手し・・・
さて、準備も終わったし、街の外に行くかな。
なんか街の中央で「ティーアスちゃんを着せ替えるんだ!」など騒いでいたが関わらないでおこう。
近くの森の中まで来てみたが・・・居た。最初の敵はゴブリンか。まぁ、王道だな、多分急所とかは作り込まれてるだろうし、急所狙うか。
「グギャギャッ!!」
素直に突っ込んできたゴブリンを躱し、こちらに背後を向けているゴブリンの首を斬る。一撃で死んだゴブリンは首から赤いポリゴンを出していた。そのまま体もポリゴンになり消滅。ドロップアイテムはその場に落ちるタイプね。落ちたドロップアイテムを拾うと、インベントリへ収納される。
「さて、ドロップアイテムは「ゴブリンの手斧」と・・・ま、投擲用だな」
どうせ装備重量もあるだろうし、売ってもあまりお金にならなそうなゴブリンの手斧は投げるのが一番良い活用法だろう。レベルアップもしたし、少し、森の中を歩いてレベル上げやスキル習得を目指すか。一大イベントのためにも早めに新大陸行きたいし、スタートダッシュは速くしたい。
「一振り目の刀が壊れかけだし、一旦次の街を目指そうかな」
三時間ほど森を探索し、レベルは18レベルまで上がった。ポイント振りはTEC(技量)とDEX(器用)に多めに振った。VIT(耐久力)やMP(魔力)は必要ないので最低値、LUC(幸運)は・・・まぁ、余ったら振ろうかな。
技量のおかげか、スキルもいくつか覚えられた。多分このゲーム、プレイヤーの動きでスキル習得ができる。
「居合Lv.3」なんてスキルを手に入れたのは、俺が居合で敵倒してたからだろう。
他にも「一艘飛び」や「二足三紊」などを手に入れた。
そろそろセカンディルへ行こうかなと思い、地図で見えた吊り橋まできたが
「あの蛇、倒さなきゃいけないのかな」
吊り橋の前には、門番のように立ち塞がる一匹の大蛇、推奨レベル10か、まぁいけるだろう、最初のボスというと今までは強すぎるボスしかいなかったが、こいつは違いそうだからな。さて、エリアボス「貪食の大蛇」に一対一を挑もうか。
「案外楽だったな」
第二形態ぐらいあるかと身構えていたが、特に苦戦せずに倒すことができた。
まぁ、毒吐いてくるのは性格悪いが、それぐらい、死にゲーマーは日常茶飯事だ。毒沼走りまわんだぞ?毒への警戒は常にしてるさ。
レベルアップで新たに手に入れたポイントを振り終えると、セカンディルヘ向かった。
時期設定・・・「幕末」の「極限月下」イベントの少し前