怪物達の夜 ハロウィンイベント開幕
秋イベント、「怪異狂騒」が遂に始まった。いわゆるハロウィンイベントだ。
今回のイベント内容は、常に夜のフィールド中に出現する怪物を撃破しドロップするお菓子を集め、イベント終了時に所有しているお菓子がスコアとなる。
そして、怪物の強さによってドロップするお菓子の量は変化する。
もちろん天誅されれば、自分の所有するお菓子はその場にドロップする。
「ランカーでも苦戦するぐらいの怪物はいてほしいもんだな」
俺は物陰に隠れてながら呟く。
前回のイベントでは少し暴れ過ぎたし、二つ名持ちになって狙われやすくなったため、今回の前半は怪物を撃破しつつ、お菓子を大量に持っているプレイヤーを暗殺することにしよう。
今回のイベントは終盤が地獄になるだろうしな。
最後にお菓子を持っていなければ意味がないため、最初に暴れるのは意味があまり無いだろう。
集中力を無駄に使うし。
「ランカーには関係ないことだろうけど」
イベント開始から数分経過したが、すでにランカーが怪物と人を斬り刻んでいくのを目撃している。ランカーとの戦闘を避けつつ、お菓子を多く落とす怪物を撃破していくか。
俺は刀を抜き一匹の怪物に狙いを定める。見た目は二足歩行の狼。屈強な肉体で、大きさは2mほど。
「強い怪物は見た目がちゃんと強そうで助かるな」
今回のイベントでの初戦闘は、見た目から予想するに狼男。すでにプレイヤーを数人殺害していることから、そこそこ強い(スコアの美味しい)怪物だろう。
狼男がこちらに気づき吠える。それと同時に物陰から飛び出し、すぐさま首に一閃。
咆吼は鳴り止み、10個のお菓子がドロップする。
「ん〜時間経過に比例して強い怪物が出現するタイプか?」
避けるかと予想していたが、呆気なく撃破できた狼男。強くもなく、10個という微妙な数のお菓子をドロップしたため、一発逆転できるほどのお菓子をドロップする超強敵が終盤に出現するタイプだと予想。
幕末の運営は、普通に理不尽なレベルのボスをイベントで出す。今回もボスはいるはずだし、やっぱり盛り上がるのは終盤か?
お菓子に触れスコアにする。周りには1個のお菓子を落とすカボチャの頭だけの怪物が数匹いるが、これは無視。
理由は、串刺しにするだけで撃破できるからだ。
「・・・暗殺しに行くか」
意外とプレイヤーが来ないため、人気のあるフィールドの中心に隠れながら移動する。
イベントだし、やっぱり斬りたいよね。
フィールドの中心に近づきに連れて喧騒が大きくなってきた。
隠れながら移動したが、やはり気づかれ戦闘に何度かなった・・・まぁ、数十人斬っただけだ。
しかし、スコアはかなり高くなってしまった。ランキングを確認するとランキングの18位と少し狙われる順位だ。
ランキングの上位10人はいつものランカー達。12位は「祭囃子」サンラク。今回のイベントにも参加してるのか。
「さて、そろそろイベントも中盤か」
予想通り、時間経過によって強い怪物が出現し始めている。ボスも時間内に倒せるように中盤ぐらいで出現する可能性はある。
ボスは見たいし、戦いたい。出現するとしたら中心部だろうし、もっと中心部に移動するか。
そして、俺は中心部で今回のイベントのレイドボスを目撃する。
そのレイドボスは、黒いローブで顔の部分には不気味な表情のカボチャ。骨の手で握られた巨大な鎌。
今回のレイドボスは死神。そして、死神はすでにランカー二人の命を刈り取っていた。




