100話
「もちろん、凄く怒られてね...
その時に母から
“だから、子供なんて
欲しくなかったの!
子供を産めば、いくら
政略結婚でも私は幸せになれると
思っていたのに
今では、夫に振り向いても
もらえない...
子供にも見放される
可哀想な奥様に
なってるじゃない!!
あんたも私を裏切るのね?
わざわざ産んであげたのに
この際だから
いい事を教えてあげるわ。
私は、あんたも、あんたの父親も
愛した事なんて1度もない!
あんたら親子は
私が、王妃になるための
アクセサリーでしかないのよ!
全く、アクセサリーの分際で
私を裏切るなんて......”
その後も母は僕に
暴言を吐き、暴行を加え続け
お手伝いさんがそれに気づき
止めてくれたんだ。
それから、僕は愛をもらえない
寂しさを紛らわすために
もっと、ロアン達親子の元へ
通うようになった。
そして、ロアンが5歳の時
ロアンの母は、帰らぬ人となった。
医者は、余命を過ぎても
頑張って生きていたんだろうって
言ってたみたいだが
小さなロアンに、
そんなこと通用する訳もなく
ひたすら泣き続け
その後、母親が亡くなって
ロアンから笑顔が消えたんだ。
僕は、その時に誓ったんだ!
ロアンを守って、
ロアンの笑顔を取り戻すんだって!
その後、僕はこれまでの
母の行動も言動すべて、
父に報告したんだ。
そして、
“もう、あの人は母親じゃない。”
そう言って、父に訴えた。
父は、そんな事を子供のお前に
言わしてすまなかったって
泣いて、謝ってたよ。
その話を聞いた父は
母とは離婚し、これまでの
僕への暴行や言動を
お手伝いさん達が証言してくれて
警備隊に捕まり
牢へ送り込まれたんだ。
それから、僕と父は
ロアンに笑顔が戻るように
努力をしたが
ロアンが大きくなればなるほど
周りの大人達は、軽蔑し
ある事無いことを、噂し
指をさしだしたんだ。
でもロアンは、優しいから
僕や父にはそれを話さなかった。
僕や父まで気づつくと
思ったんだろうね...
そして、16歳の時
ロアンは王族を抜けると言い
破門にしてほしいと言ってきた。
僕も父も止めたんだけどね
“外の世界をもっと知りたいんだ!
王族ってだけで、行動は制限され
学ぶ事もやる事も、決まった毎日
本当は、僕の事を良く思っていない
貴族の偉そうな人達にも
あいさつをして歩かなきゃ
いけない毎日なんてもう嫌なんだ!
それに、もう守ってくれなくていい!
僕は、自分で自分を
守れるようになるから!”
そう言って、ロアンは城から
出ていったんだ。
それから、城中の兵を使って
探し続けたのに、ロアンが
見つかる事は無かった。
それから、数日後マフィアのボスの
アルトゥールさんが、城に訪ねてきた。
“ロアン王子は、ウチにいますよ!
なので、ひとまず安心してください。
ただ、彼は、城には帰らないの
一点張りでして、
ここで自分を強くしてくれって
言い続けています。”
そう聞かされ、僕と父は
安心したと同時に
迷惑をかける前に、直ぐさま
ロアンを迎えようと思ったんだ。
“ここからは、私の独り言だと
思ってください。
彼は、マフィアに来た理由は
強くなるためだと言っていました。
そして、どうしてそこまでして
強さにこだわるんですか?と
私が尋ねると
父や兄にたくさん守ってもらって
自分は、大きくなった。
だから、今度は自分が
2人の盾になりたい!
王族の後継者は、兄1人で十分だ!
この国を収める王がいるなら
国を裏から支える人間だって
必要になる!だから、僕は
裏から支える人間になるんだ!
と彼は言いました。
私は、王族を抜けると
言っていた彼の本心は
大好きな、父や兄を守るための
彼なりの決断だったんだと思います。
だから、ここは1つ
本当に、王族から剥奪するのではなく
あくまで、形だけにして
マフィアに彼を預けてみるのも、
私はありだと思ってますけど
あくまでこれは、独り言ですからね
王様と、王子様に
私はロアン王子が無事な事を
伝えに来ただけですから!”
アルトゥールさんのその独り言に
僕も、父も涙が止まらなかったのを
今でも覚えているよ!
そして、2人で頭を下げて
お願いしたんだ。
“ロアンをよろしくお願いします”って
これが、ロアンの過去で事実なんだ。
ただ、今だにあることないことを
勝手に噂している貴族は
少なからずまだ居てね。
本当に、ロアンが王子としての権利を
剥奪されたと思っている輩も
まだまだ、居たとはいえ
まさか、今回のように
それをダシに脅してくるなんてね...。
事実を知らないくせに
悪い事をしようとした彼女達は
さすがに罰が必要だね!」
アラン王子は、すべて話してくれた。
「まったく、みんななんて顔してるの?
姫華ちゃんもそんなに泣いてくれて
ロアンには、こんなにも
涙を流してくれる友達や仲間が
沢山居て僕は本当に嬉しいよ!」
アラン王子の話に皆
涙が自然と出てきた。




