表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神殺しと呼ばれた男  作者: 鳴神
『《リヴァ》騒乱編』
28/29

魔銃と魔砲

今の時代(・・・・)の銃はかなり高価だ。


銃弾もさることながら手入れや弾詰まりのことも考えるとほぼ、怯むということがないヴァンパイアや《ロスト》相手に主武装とするにはいささか心許ない。


銃弾程度で討伐できる程、《ロスト》もやわでわない。


宿主の黒銃で炸裂するあれも着弾の瞬間に発動させているマナ統制の賜物だ。


弾丸の速度に合わせるのもかなりの技術が必要なので現状、それに集中しないと発動が出来ない弱点も抱えている。


だが、最近それらを改善できる弾丸と砲弾がシャインとグレッシェルが共同開発し完成した。


魔銃と魔砲である。


射程に応じたマナを銃や砲塔に注ぎ込み専用の弾丸が発射される。


銃口と引き金だけで他には一切の機構はない。


砲塔に関しては元々ない引き金があるが基本的には銃と一緒であるが火薬を必要とせず発射するので既存のものより薄く作られており重量も軽く、取り回しがかなり向上している。


さて、魔銃と魔砲の構造について説明するときまず最初に説明しなければならないのが魔法付与というスキルだ。


これは武具などに任意の効果を乗せられるが効果によってはスキル持ちでも高い技術が必要である。


それを城壁にも使用されるグアベルト鉱石から生成された特殊製鉄で作られた魔銃と魔砲に付与する。


グアベルト鉱石で作られた魔銃と魔砲は射手がマナを注ぐとマナを貯め、引き金を引くと弾丸を射出するという付与が掛けられている。


レイド大陸一帯ではグヴェン山脈からしか採れないのだがグラベルト鉱石による恩恵は計り知れない。


また、弾丸もグラベルト鉱石から作られ、弾丸が着弾あるいは体内で炸裂すると弾丸に付与されている魔法効果が発動される仕組みだ。


この弾丸の付与は凡庸性が高く基本は属性付与だがその気になれば爆砕や状態異常、物理効果など様々なことが可能となっている。


火薬を必要としないので雷管もなく、弾丸のみのため弾づまりや砲身熱、手入れなどから脱却された火器といえる。


剣や槍といった近距離武器や弓、魔法と違い銃火器は長年の訓練時間が大幅に短縮されるので戦闘力が低いものでも兵力になりうる可能性を秘めている。


そのため、幸か不幸かグレッシェルより人口が少ないシャインでも軍隊の規模が見劣りしなくなってきている。






その魔銃と魔砲が今、《ロスト》に向けて放たれようとしていた。


《ロスト》が現れて約2日。


ようやく、奴らが動きだそうとしていた。


なぜ、今まで沈黙を保ってきたのかわからない。


総数が十万に達したのが昨日のこと。


その間、こちらはほぼ万全の防衛態勢を整えあともう少しでシャインからの援軍も到着予定である。


それを待っていたかのようだ。


《ロスト》が動きだそうとした時、兵達が色めきたった。


《ロスト》の軍勢の後方からいくつものの火球が天高く登ったからだ。


それは西側に向けて凄まじい速度で西側に

飛んでいき、遅れて大爆発を起こした。


あの方角には海の玄関口、港だ。


「ウリエル様」


「……港の住民たちはすでに船で退避している!

落ちたのが海上までいかず、港だと思え。

今は、目の前に集中しろ!」


ウリエルが動揺に走る兵達を宥める。


どのくらいの効果があったかは疑問だが騒ついた兵達をよそについに《ロスト》の軍勢が動きだした。


「戦闘準備!!」


ウリエルら指揮官たちの大音声が響いた。


















ほんの少しでも楽しんで頂ければ下の評価、ブックマーク登録よろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ