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神殺しと呼ばれた男  作者: 鳴神
『《リヴァ》騒乱編』
23/29

処理

バルが城壁からそこに駆けつけ時ブラウエルはウリエルに肉薄しながら手には魔法で具現化させた一振りの燃え盛る剣を持っていた。


そのまま剣としても、振るえばその属性の力を放つこともできる魔剣創造と言われる高等スキルである。


それを一線すると極大の火炎がウリエルに向けて放たれる。


上空と地上からの火炎地獄が衝突する寸前、バルがその場に現れるが時すでに遅く彼の怒号と爆発音が重なる。


「ウリエル様ぁ!!」


爆炎の中からブラウエルが姿を現わす。


「ブラウエル様…」


「バルか…

久しいな」


バルは立ち尽くすしかなかった。


眼前には姿を消したブラウエル。


かつては仕える相手であったがこちらへ歩いてくる彼は今や裏切者。


立ち向かう?


たった一人で自分ごときがかなう相手でないことは理解している。


彼の体は動けなかった。


思考を巡らせれば巡らすだけ、バルは動けなかった。


「ブラウエル」


声がしたほうにバルが首を巡らすとそこにはアグザエルがいつのまにか立っていた。


「首尾は?」


それに首肯するアグザエル。


「ブ、ブラウエル様」


か細い声を紡ぎ出したバル。


それを一瞥すると二人は中央塔に目を向け、一礼する。


【跳躍】


と、ブラウエルが呟くと空間が歪み二人は忽然と姿を消した。


「…こ、これは」


呆然するバルと未だに燃え続ける炎だけがあたりを照らしていた。


















——————————————————

「消火活動急げ!

ウリエル様の安否確認もだ!」


正気を取り戻したバルは散っていた兵と援軍で駆けつけた軍を二つに分けた。


現在、正面門は破壊されている早急に対応する必要があるのでそちらに軍の殆どを使い仮の門を建造中だ。


恐らく襲撃はブラウエル単独だが念には念を入れて周囲の偵察を行っているが怪しい動きは今のところ見られない。


バルら警護兵と残りの軍人の水魔法に長けている者達を中心に消火活動を行なっている。


「ウリエル様はまだ見つからんのか!?」


「バル様、あれを!」


水魔法で業火の勢いが収まりつつあった。


すると中心部から人影が見えた。


「ご苦労」


「「ウリエル様」」


バル以下その場にいた者達が膝をつき頭を垂れた。


「ご無事で何よりでございます。

大事ございませんか?」


ウリエルは首肯すると


「大事ない。

それよりも、これ以上の襲撃はないとは思うが念には念をいれる。

これよりキャッスルノート全域に大規模魔法障壁をかける。

魔法障壁に長けたものを集め、その後土属性系に特化した者たちで城壁の修理を行う。

明日の朝までには終わらせるぞ!」


「はっ!」


大規模魔法障壁とはその名の通り、魔法や精霊魔法の防御障壁をはることだがキャッスルノートの城壁は特殊製法により対魔法防御の石壁なのでそれと組み合わせると魔法関係のみに対してかなりの防御効果を発揮する。


これの上位互換として石壁に対魔法防御を付与させ、さらに魔法障壁を発動させると魔法系に関しては鉄壁だ。


いずれも、戦時の特例措置で前者も後者も都市や中心部をすべて覆うので複数か多人数で行うのが普通だ。


「それと、一時的に戦時厳戒態勢とする。

散れ!!」


ウリエルの令にその場にいた者たちが迅速に動き出した。









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