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牢獄

作者: 火の粉

  とある建物から突き出した小さな空間で、巣ができた。

  巣の中に腹減った幼鳥たちはちゅちゅ、ちゅちゅと騒いでいて、母さんが朝食持って帰るのを待っている。

  その声も幼鳥のお腹空いたと共に、次第大きくなってきた。

  それなのに、部屋の中で寝ているエヌ氏は、何も感じていないように、熟睡している。

  ここはとある牢獄の107階です。

  エヌ氏が住んでいるのは、この107階の第43室です。

  四角い部屋の中に、エヌ氏が寝ているベッド以外、何も見えない。

  部屋の東側に、巨大な時計が映っていて、まるでスライドのように、しかしプロジェクターらしい機械が見当たらない。

  分針が十二を指し、時針ときれいな一直線になり、朝の六時を示す。

  もう起きる時間です。

  すると、部屋の上から声が聞こえた。


  「六時です、お起きになる時間です。六時です、お起きになる時間です・・・」


  性別つくことができず、抑揚のない声の主ー合成電子音が、飽きることなく繰り返している。

  それが十回ぐらい続き、やっとエヌ氏はそれに耐えず、眠気いっぱいの顔つきで、目を擦りながらベッドから降りた。

  その瞬間、ベッドは素早いスピードで下げ、間もなく床の下に潜り込み、消えていた。

  エヌ氏を促すかのように、再び声がした。


  「食事の時間です。食事の時間です・・・」


  すると部屋の西側の壁の一部分が静かに退り、四角い穴ができた。

  一秒も待たず、穴の向こうから皿を出してきた。

  それは、エヌ氏の今日の朝食です。

  エヌ氏はそれを持ち上げ、すると床の下から机と椅子が上がった。

  皿を机の上に置き、椅子に座って、食事の準備ができた。

  食事とは言え、皿の上にはひとつのカプセルしか置いてない。

  未来医学開発局が開発されたこのカプセルには、精巧な計算をした、ちょうど犯人一日分の栄養が入れられていて、どこの牢獄にも使用されてる薬品です。 

  エヌ氏は慣れた手付きでそれを呑みました。食事の終わりを告げるかのように、また声がした。


  「お済みになったら、次の作業へ移動します。」


  机が下がり、再び上がった。皿が消え、代わりに数枚の紙と一本の万年筆が置いておいた。


  「反省の時間です。反省の時間です・・・」


  エヌ氏が眉間にしわを寄せ、仕方なく万年筆を拾い、書き始めた。今日はいつもの通り、


  「反省タイム」とは、反省の気持ちをこめて、謝罪の文書を書くことによって、自分のしたことを反省する時間。大体は朝七時五分から午後十二時まで。

  些細なことで時間を費やすのは、勿体ないと思って、今どこの牢獄も機械化し、犯人たちを労働させず、環境の整理は全部ロボットにさせた。

  反省することに集中する、それは彼ら唯一できることです。 


  再び分針が十二を指し、時針と重ねあい、今日の反省タイムの終わりを告げた。椅子と机が下げ、ベッドが上がった。


  「寝る時間です。寝る時間です・・・」


  聞きなれた声にそう催促され、エヌ氏は仕方なくベッドの上に横たわって、就寝の意思を表し、やっと声が止まった。

  天井をぼんやり見つめながら、エヌ氏はこうつぶやいた。


  「生きているのに、生きている感覚がまったくしない。こんなところで半生も無駄にした。こんないつも通りの生活はいつ終わるのだろう・・・」


  やがて、カプセルに入れた強制睡眠剤の効果が効き、エヌ氏の意識を飛ばさせ、眠りにつかせた。

   

  「お起きになりましたか?」


  耳元に声が聞こえた、感情があり、抑揚があり、男の声です。

  目を開こうとしたが、強力な光のせいで、目を細めなければならない。

  しばらくそれに慣れ、ベッドの隣に立った白衣の男性に気づいた。

  どうやらさっき話したのはこの男のようだ。


  「これは・・・一体・・・?」

 

  ぼんやりとそのセリフを口にし、エヌ氏は身を起こそうとする。だがそれができなかった。


  「あー連動装置はまだ解除されていないので、動かないでください。」


  男の話を聞き、エヌ氏はやっと自分の頭に変な装置が付いてることに気づいた。

  装置から電線らしきものがいっぱい付いていて、部屋の中にある、大きな機械に繋がっている。

  状況を理解できず、疑惑がエヌ氏の頭を支配している。


  「どうやら君は何も知らないようですね、それも仕方ありませんが・・・」


  男は机の上に置いた書類を、エヌ氏に渡した。

  それを受け、エヌ氏はその書類のタイトルを、ゆっくり読み上げた。


  「精神意識・・・牢獄許可適用法・・・?」

  「そう、略して『精神牢獄法 』です。」

  

  男は部屋を歩き回りながら、話を続けた。


  「ご存知の通り、科学と医学の進歩により、少子化の問題が生み出した。それが原因で、現在使える労働力は非常に不足です、その上平均年齢が高まり、とんでもない事態になってしまったのです。政府は仕方なく、こういう法案を提出した:『死刑の犯人を除き、有期禁錮と無期禁錮の犯人は、精神的に自分が牢獄にいなければならない刑期を満たすと、釈放することができる。』とな。囚人の手も借りたいほどってことです。昨日この法案が通過しました、君は最初の適用者です。」


  機械の前で止まり、軽く叩いた。


  「そして、僕はこの法案の執行主任担当です。この機械によると、君の三十年の禁錮は、現実時間でただ三分で終わりますが、君は精神的に三十年も経ちました。法案により、君の禁錮はもう終了です。」

  「じゃ・・・僕は・・・?」

  「もう帰ってもいいですよ。今後はこの社会の一員として、頑張ってください。」

  


友達に「星新一」という作家を勧められ、ショートショートというジャンルが好きになった。ふっとひらめいた発想を書き、この作品の完成ということです。台湾人なので、もしおかしい部分があるなら、お構いなく、どんどん指摘してください。

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