1 inside
6 June 2011 (Mon.)
一人称は素で、俺でいいだろう。文章の美しさとか全く気にしないで書こう。
今まで、学校の宿題以外で日記を書いた事はなかったのだが、今日からそれらしいものを書いてみよう、と思って現在こうしてこれを書いている。
本当はすぐ書きたかったのだが、相当興奮してしまったので正気に戻るまでは他の事をしていたのだ。興奮状態で出来る事なんてのはまあ限られているので察して……いや、俺は結構変人なので無理か。
いやまあ正直、正気に戻ったとは言い難い状態ではある。日付変更する前に書きたかっただけだ。
前置きが長い。本題まで、もう少し待って頂きたい。
高品質の双眼鏡を買ったので、適当にベランダから外を眺めていた。別に覗き目的ではない。好奇心で買っただけだ、と言い訳しておこうか。これからの出来事を予期して買った訳ではない。決して。
ウチよりも高級そうなマンションの……位置的には「お向かいさん」になるのだろうか……その部屋で、視線が止まった。大した理由はない。動きがあったからそれが止まるまで見よう、くらいの気持ちだったと思う。上がっていくブラインドを眺めていた。
愚かな事に、ブラインドが上がりきるまで部屋の中は見ていなかった。
少し部屋の中を見て仕事に戻ろう。そう思って視線を少し下げたら、もう目が離せなくなった。
思い出しただけで心拍数が上がる。とはいえ、先程よりはかなりマシなので、続きを書くとしよう。
その部屋にはベランダが無く、ガラス張りの壁だった。したがって部屋の中が良く見える。
一人の少女が、椅子に腰掛けて此方を向いていた。
椅子は上品かつ高級そうな物で、その少女に合っていた──というのは、今思った事で、リアルタイムで彼女を見ていた時はそんなものを注視する余裕はなかった。
少女の外見の話をしよう。心拍数と体温が危険な上がり方をしているが、無視してキーボードを叩く。
顔立ちは可愛い六割綺麗四割くらい。顔のパーツの全部が綺麗なんだけれど、それ以上に輪郭と配置が最適。肌は白く、目と髪は黒。髪質は双眼鏡から見た限り、所謂日本美人のそれ。セミショートの直毛で、切り揃えられている。まあ平安時代に連れて行ったら結婚とか苦労しそう──なんて戯言は、今思い付いた。
暫く、少女の顔に見惚れていたので、どんな服を着ているか、どんな体型なのかはそこまで見てなかった。
まったく見ていなかった訳ではないので書いておこう。髪は軽めのゴシックアンドロリータ……多分。体型はスレンダーな方だろう。身長は座ってるから良く分からないが、まあ平均的な女子高生のそれだと思う。
その少女が此方を見ている──いや、見ている訳ではない。只、此方を向いているだけだ。
暫くすると、ブラインドが下りた。
今日の見世物は御仕舞。
──確か、双眼鏡で景色を見出したのは二十一時半くらいか。
そんな感じで、双眼鏡の用途が限定された。
暫く更新止まります。
この段階で「主人公変態でちょっと……」という感じの人はここから先きついと思います。