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EVOLVE〜エヴォルブ〜 Season10 ― 言わなかった後悔、言わなくてよかった光 ―  作者: 柊梟環
EVOLVE〜エヴォルブ〜 Season10 ― 言わなかった後悔、言わなくてよかった光 ―
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最終章 ― エピローグ ―


ぽかぽか邸の灯りは、今日もあたたかい



事件解決から数日後の夜。


ぽかぽか邸のリビングには、いつもの3人がいた。

テーブルには(しゅう)が作った夕食の残りと、(なぎ)が買ってきたデザート。

(たまき)はクッションを抱きながら、ほっと息をつく。


「……終わったんですね」


(たまき)が静かに言う。


「あぁ。でも(たまき)が無事で本当に良かった」


(しゅう)(たまき)の頭をそっとなでた。

その手つきが優しくて、事件中ずっと張りつめていた想いがにじむ。


(しゅう)、すっごくかっこよかったですよね。

 あの時……カフェテリアで助けてくれた時とか……」


(たまき)が照れながらそう言うと――


「おう。だろ?」


(しゅう)は自信満々に言い放つ。


その瞬間。


「はいはいはい〜〜!出ました〜(しゅう)先輩のドヤ顔〜〜!」


(なぎ)がソファから身を乗り出す。


(たまき)さんの前だとすぐ調子乗るんだから〜。

 てゆうか(しゅう)先輩、あの時めちゃくちゃ必死だったじゃないですか。

 走りながら“(たまき)!”って叫んでましたよね?」


「……うるさい。叫ばずにいられるわけないだろ」


(しゅう)は少し耳を赤くしながらそっぽを向く。


(たまき)も頬を赤らめながら言う。


「でもね……(しゅう)が来た時、安心したんです。

 震えていたの、止まったから……」


(たまき)……」


(しゅう)の声が柔らかくなる。


「ほらほらほら〜!

 イチャイチャが始まった〜!

 視界がぽかぽかで曇るんですけど〜!

 僕にもメガネ拭きください〜!!」


(なぎ)、ほんとに黙れ」


(しゅう)が苦笑しながらツッコむ。


しかし(なぎ)はまったく悪びれず、むしろ得意げ。


「でも(しゅう)先輩〜。

 今回いちばんすごかったの、実は(たまき)さんなんじゃないですか?

 情報あつめも、聞き込みも、冷静さも。

 僕、ちょっと尊敬しましたよ」


「えっ……」


(たまき)が目を丸くする。


「そうだな」


(しゅう)がゆっくりとうなずく。


「今回……俺たちが気づけなかったところを、(たまき)が見つけた。

 俺と(なぎ)だけじゃ、事件は解決しなかった。

 お前がいたから、光がさしたんだ」


(しゅう)……」


「はいはい〜また始まりました〜。

 でもさ、僕ほんとに思うんですよ。

 3人で動くと最強だなって」


(なぎ)がにっこり笑う。


「うん。3人でいると安心する」


(たまき)がぽつりと言う。


「俺もだ」


(しゅう)が即答する。


「僕も!ぽかぽかチーム最高!」


(なぎ)は両手を上げてバンザイする。


3人の笑い声がリビングに広がり、

夜のぽかぽか邸に温かい灯りがともった。


「これからも3人でがんばろうな」


(しゅう)の言葉に、


「はい!」

「もちろん!」


明るい声が重なる。


外は冷たい夜風が吹いているのに、

この家の中だけは、いつだってぽかぽか。


――今日も、3人の光はひとつに重なっている。

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