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EVOLVE〜エヴォルブ〜 Season10 ― 言わなかった後悔、言わなくてよかった光 ―  作者: 柊梟環
EVOLVE〜エヴォルブ〜 Season10 ― 言わなかった後悔、言わなくてよかった光 ―
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最終章 ― エピローグ ―


ぽかぽか邸の灯りは、今日もあたたかい


◇◇◇


事件解決から数日後の夜。

ぽかぽか邸のリビングには、いつもの3人がいた。

テーブルにはしゅうが作った夕食の残りと、なぎが買ってきたデザート。

たまきはクッションを抱きながら、ほっと息をつく。


「……終わったんですね」

環が静かに言う。


「あぁ。でも環が無事で本当に良かった」

柊は環の頭をそっとなでた。

その手つきが優しくて、事件中ずっと張りつめていた想いがにじむ。


「柊、すっごくかっこよかったですよね。

 あの時……カフェテリアで助けてくれた時とか……」


環が照れながらそう言うと――


「おう。だろ?」

柊は自信満々に言い放つ。


その瞬間。


「はいはいはい〜〜!出ました〜柊先輩のドヤ顔〜〜!」

凪がソファから身を乗り出す。


「環さんの前だとすぐ調子乗るんだから〜。

 てゆうか柊先輩、あの時めちゃくちゃ必死だったじゃないですか。

 走りながら“環!”って叫んでましたよね?」


「……うるさい。叫ばずにいられるわけないだろ」

柊は少し耳を赤くしながらそっぽを向く。


環も頬を赤らめながら言う。


「でもね……柊が来た時、安心したんです。

 震えていたの、止まったから……」


「環……」

柊の声が柔らかくなる。


「ほらほらほら〜!

 イチャイチャが始まった〜!

 視界がぽかぽかで曇るんですけど〜!

 僕にもメガネ拭きください〜!!」


「凪、ほんとに黙れ」

柊が苦笑しながらツッコむ。


しかし凪はまったく悪びれず、むしろ得意げ。


「でも柊先輩〜。

 今回いちばんすごかったの、実は環さんなんじゃないですか?

 情報あつめも、聞き込みも、冷静さも。

 僕、ちょっと尊敬しましたよ」


「えっ……」

環が目を丸くする。


「そうだな」

柊がゆっくりとうなずく。


「今回……俺たちが気づけなかったところを、環が見つけた。

 俺と凪だけじゃ、事件は解決しなかった。

 お前がいたから、光がさしたんだ」


「柊……」


「はいはい〜また始まりました〜。

 でもさ、僕ほんとに思うんですよ。

 3人で動くと最強だなって」


凪がにっこり笑う。


「うん。3人でいると安心する」

環がぽつりと言う。


「俺もだ」

柊が即答する。


「僕も!ぽかぽかチーム最高!」

凪は両手を上げてバンザイする。


3人の笑い声がリビングに広がり、

夜のぽかぽか邸に温かい灯りがともった。


「これからも3人でがんばろうな」

柊の言葉に、

「はい!」

「もちろん!」

明るい声が重なる。


外は冷たい夜風が吹いているのに、

この家の中だけは、いつだってぽかぽか。


――今日も、3人の光はひとつに重なっている。

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