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宣誓!人類の味方となるダンジョンにする事を誓います! 〜チュートリアルを装った攻略させないダンジョン作り〜  作者: 天沢与一


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35話 身代わりアイテム

 2人で撮った動画はそれぞれ自分でチャンネルを作って、0時ピッタリに投稿した。


 いくら自分で名乗り出ると決めたとはいえ、やっぱり突如襲撃されたら、みたいな不安がある。


 ということで、もしもの時に備えることにした。



「不意打ち攻撃をされても無傷でいられるアイテムある?」


『回答:身代わりの石、身代わりの人形、呪いの人形、巫女の涙石(るいせき)などが該当します』


「今のってAIに聞いたんだよね?なんて答えたの?」


「回答って言って、その後に該当アイテムの名前を淡々と言ってく感じかな」


「へぇ、シロンちゃんとは全然違うんだね」


「逆にシロンちゃんだったらなんて答えてくれるんだ?」


「ちょっと待ってね。シロンちゃん!不意打ち攻撃を防ぐアイテムを教えて!」



 頷きながら聞いている。

 少なくともシンプルな回答では無さそう。



「えっとね、防ぐのが1回だけでいいなら身代わりの石が1番低いポイントで購入できるからおすすめだけど、些細な攻撃でも1回分使っちゃうから注意が必要だってさ。

 それからずっと攻撃を防ぎたいなら呪いの人形がコスパいいけど、これは代わりに攻撃を受ける人を用意する必要があるみたい。

 身代わりの人形はダメージが溜まっていって人形が壊れるまで使えるけどポイント的に身代わりの石をいっぱい購入した方がお得だからおすすめしないって」



 ものすごく詳しく教えてくれてるじゃん。うちのとは大違いだ。



「巫女の涙石については?」


「シロンちゃん、巫女の涙石について教えて!」



 瑛士に聞いてもらいつつ、自分でもショップで探してアイテムを見る。


 あー、5000万ポイント必要な時点で俺には手が出せないな。


 説明文は……巫女の思いが込められたティアドロップ型の石。僅かに濡れており、石が体に触れている間はダメージが即座に回復する。たとえ即死攻撃を受けても蘇生される。巫女の想いが尽きるまで使用可能。


 結果的に回復するから不意打ち攻撃をされても無傷ではいられるけど、攻撃を防ぐ訳ではないのか。でも即死攻撃を受けても蘇生されるとか壊れアイテムすぎるだろ。

 ポイントが5000万も必要なだけあるな。



「巫女の涙石は持っていれば死ななくはなるけど、攻撃が防げるアイテムってわけじゃないから説明しなかったんだって。5000万ポイント必要で、今俺が持ってるポイントじゃ買えないから意味ないって言われちゃった」


「なるほど」



 瑛士が"不意打ち攻撃をされても無傷でいられるアイテム"を聞いたら巫女の涙石のことも言ってたのかな。

 イプシロンタイプは詳しい説明があるってだけで、提案するアイテム内容は代わりなさそう。


 でも詳しい説明あるのいいな。やっぱりデルタタイプ選んだの失敗だったか?今じゃ2万ポイントなんて1日で余裕で稼げるし。度々デルタタイプ選んだこと後悔してる気がするな。


 とりあえず自分用に身代わりの石を買おう。


 ショップ画面で身代わりの石の画像をドラッグして画面外で離してみる。“ポイントを消費しますか?”と表示されたので、<はい>を押した。


 すると何もない空間から3cmくらいの丸くて透明な石がコロンと出てきた。すごく不思議な現象だ。


 この方法でアイテムが出せると聞いてはいたものの、実際にやるのは初めてでなんか慣れない。


 瑛士は俺の手元でアイテムが出てくるのを見てから、身代わりの石をポンポン出していた。


 いや1個10万ポイントで買えるとはいえ出し過ぎでは?



「そんなに出してどうするんだよ」


「みんなに配ろうと思って!」


「あー、なら遊太と光介の分は俺が出すよ」


「ありがとう!」



 己がダンジョンマスターだと世間に公開したことで周りに被害がいくかもしれないからだろうな。


 瑛士は動画で家族とか友達に手を出したら絶対に許さないって言ってたけど、それ聞いても手を出す人はやるだろうし。


 たった1回しか効果ないけど、渡さないよりマシではある。もっとポイントに余裕が出てきたら身代わりの人形をあげよう。

 ポイントは……あ、80万ポイントもするんだ。AIが非効率というだけある。1回で使えなくなるよりは良いけど……うん。渡すのはだいぶ先になるだろうな。


 その後どうやって石を持ち帰ろうとか言い出した瑛士に、俺のエコバッグを貸した。



 ・



 ・



 ・



 動画を公開してから5日が経った。


 今のところ、防衛省の特殊建造物対策局の人は来ていないし、瑛士にも接触がないらしいので、動画の効果はあったんじゃないだろうか。


 ダンジョンマスターを名乗る動画を出したから何か変わるかと思えば、特に生活は変わらなかった。動画を出した翌日に友人2人から連絡が来たけど、それだけだ。


 俺の場合は顔も名前も出してないからな。


 瑛士のところにはマスコミとダンジョンは悪だとして完全消滅すべきという主張をしているダンジョン反対派の団体の人間が来たらしい。笑顔で追い払ったと言っていた。


 マスコミといえば、小嵜麻夢の時と違って俺らの動画はTVには取り上げられていない。政府による圧力とか2回目で話題性がどうのこうのっていうよりは、魔核を使って電気を発生させることに成功したニュースに話題を取られたからだと思ってる。


 昔から問題になってた、日本の3大エネルギー問題がいよいよ解決するのが難しくなってきて、最近は電気料金がエグいほど高騰していた。だから魔核の代用でこのエネルギー問題が解決できるのでは、と期待されて朝から晩までずっと取り上げられている。


 政府は魔核などダンジョン産の資源を研究する機関には補助金を出していて、特にこの魔核発電の開発・普及には力を入れているとニュースで言っていた。


 魔核が人類にとって重要になればなるほど、魔核が出るダンジョンは完全攻略され辛くなるから、企業にはもっと魔核を研究して魔核を使った電気を普及させて欲しい。


 近況はこの辺にして、今日は配信をしようと思う。


 さっさと政府にダンジョンマスターの存在を認めてもらいたいからな。

 もし国がダンジョンマスターを認めないっていう方針になっても、それはそれでいい。その時は諦めてダンジョンで引きこもり生活を送る覚悟を決めている。


 ただ、いつまでも陰でコソコソ動かれるのは困るのだ。

 国の方向性をさっさと決めてもらいたい。


 あとはさっき小笠原ダンジョンのマスターだと名乗る人が動画出してたから、今がちょうど良いかなと思って。


 配信に使うための安いカメラと安いノートパソコンは昨日買っておいた。それを部屋にセットし、動作確認も済んでいる。


 配信タイトルをつけて、適当に作ったサムネを設定して、あとは配信開始ボタンを押すだけだ。


 さて、始めるか。



「みなさんこんにちは。今回は動画に来ていたコメントの返信をしていきたいと思います」


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