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宣誓!人類の味方となるダンジョンにする事を誓います! 〜チュートリアルを装った攻略させないダンジョン作り〜  作者: 天沢与一


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107話 魔感

 スキルをポイントで購入する。


 いつものように使い方が頭の中に入って来た。


 スキル1個じゃ謎の文字はやっぱり読み取れないな。


 思考を加速するとか、見たものを忘れないスキルみたいなのがあれば、1個の取得スキル時でも向こうの文字を見れたりするんだろうか?まぁ、そんなスキルがあってもどうせめっちゃポイントがかかるんだろうけど。


 とにかく目的であった魔感(まかん)スキルは取れた。使い方としてはシンプルにスキル名を唱えるだけ。魔力の消費はかなり少ない。



「“魔感”」



 これでスキルは使えた筈だけど……


 自分の身体の中心に、何か暖かいものがある。いつも瞑想をしている時に感じているものと同じような感覚だ。これが魔力で間違いない。


 あとは……いつも使っているマジックバッグに魔力を感じるような気がする。


 そりゃダンジョン産アイテムなんだから魔力はあるんだろうけど、こう……見えない湯気に包まれている感じだ。


 集中して自分の部屋を探ってみると、ナイフのような魔力の籠ってなさそうなやつでも、ダンジョン産だったら魔力がありそうな雰囲気を感じた。


 しかしどれもなんとなくの、たぶんこれかな?という曖昧な感じ方しかできない。感じられる範囲も自分から半径2mほどとそこまで大きくないようだった。


 もう少し使いこなせれば話は別だが、今のままだとダンジョンではあまり使えないスキルだな。魔力らしきものを感じるのに集中しないといけないし。あとナイフでさえ魔力があるんだから、ダンジョンの壁や床自体にも魔力がありそう。


 どれだけ感じ取ろうとしても、ナイフとマジックバッグ、ついでに自分の中の魔力も全然違いがわからない。


 所詮20万ポイント程度のスキルだなぁという感想だ。


 魔力を感じ取れることには間違いなさそうなので、魔力を動かす練習はできそう。


 試しに、魔感スキルを発動したまま魔法スキルを使ってみよう。


 風呂場に行って、初級水魔法スキルを撃ってみる。



「“水球(すいきゅう)”」



 手のひら近くで発生した10cmくらいの水の玉は鏡にあたって弾けて消えた。


 一瞬すぎて魔力とか全然よくわからなかったな。


 もっと長い間発動し続けるスキルにすればいいんだろうけど、魔法系スキルって基本的に攻撃スキルばかりで一瞬で大体発動し終わっちゃうんだよな。じゃないと威力でないから。


 土魔法スキルは成形までに時間がかかるやつあるけどできれば水魔法スキルを使いたい。

 成形するものを考えながら魔力を感じようとするのは今は難しそうだからな。


 ちなみに水魔法がいいのは火魔法は部屋が火事になったら困るし、風魔法は壁を傷つける自信があるからだ。


 ただ、俺は魔法系スキルの初級から上級までとりあえず全部取ったから使える魔法が多くなりすぎて、普段あまり使わないやつはろくに覚えてないんだよな。


 なんかあった気がするけど……スキル欄で確認するより聞いた方が早いか。



「水魔法スキルの初級、中級、上級の中から発動時間が1番長い魔法ってなに?」


『回答。水鞭(みずむち)です』



 あー、それがあったか。水でできた鞭を実際に手に持って動かせるやつだ。中級で使えるようになる。別に振り回さなきゃ周囲に危害を加えないしちょうどいいか?


 とりあえずやってみよう。



「“水鞭”」



 手元に水の鞭が現れる。


 魔感の方の感覚に集中すると、水鞭全体から魔力が感じられた。


 でも、これじゃ意味ないな。魔法を発動した後に探ってるからか、得られる情報としては他のダンジョン産アイテムと変わらない。もっと体内の魔力の動きを知りたいのに。


 魔力を知りたいからと魔法系スキルを選択したのは失敗だったか。


 よく考えてみれば、魔力を消費し続けるスキルの方がわかりそうだよな。


 となると……



「“隠遁者”」



 別に身体強化でもよかったけどこっちの方が使い慣れてるからこっちで。


 スキルの効果で俺の姿は消え、鏡にも映らなくなった。


 魔力の感覚を探ると、身体の中心だけではなく頭から足先まで魔力に覆われている感覚になった。


 隠遁者スキルの効果を切ると、全身にあった魔力の感覚もパッと消え、いつもの身体の中心部分のところのみ感覚が残る。


 なるほど?


 念の為身体強化もしてみた。


 結果としては得られた感覚は隠遁者の方と全く同じ。その後も、いろんな物の魔力を感じてみて、いろんなスキルを使ってみた。


 スキルの特性上魔力を同じようにしか感じられないっていうのはあるんだろうけど、何回試してみても、瞑想時に感じられた暖かいものと魔感で感じられた暖かいものの違いがわからなかった。


 もしかして、すでに熱の存在が身体に馴染んだ状態だったりする?

 そして、この暖かいものを魔力って認識してよかったりする?


 だとすると、次はこれを身体の中で動かしてみる段階に来てるんじゃないだろうか。


 そういえば奈那さんは魔法系スキルは想像力と思い込みで多少の自由は効くって言ってたな。魔法の発動位置とか、若干形を変えたりだとか。


 魔法系スキルだけじゃない。本来ならダンジョンの外でもスキルを使えるのに、それを知らない間は隠遁者スキルは外に出たら勝手に切れてた。それくらい思い込みはスキル、というか魔力に影響する。


 暖かいものは魔力で、本当はもっと自由に動かせるって思い込んでみよう。


 ……何も考えないようにしている瞑想時にこれを思い込むって難しいな。


 いや、暖かいものを感じるには瞑想が必要っていうのも思い込みなのか?


 魔感を使えば瞑想なんてしなくても自分の魔力を感じられたわけだし、瞑想してもしなくても、魔力がそこにあることは変わらない。


 何をしていても、いつだって身体の中心に魔力はある。



「あれ」



 気づけば暖かいものの存在を感じていた。

 魔感スキルはすでに切ってるし、瞑想なんてしてないのに。


 いつもだったらちょっと集中を切らしただけでもその感覚は消えてたけど、今はずっと暖かいままだ。


 やっぱりこれが魔力でよかったんだ。


 隠遁者スキルとか身体強化スキルを使った時の感覚と同じようになることを目指して、魔力を全身に広げようとしてみる。


 すると、あっさり出来てしまった。


 なんで成功したのか自分でもよくわからない。先に全身に魔力がある感覚を魔感で感じていたからか?


 まぁ出来たんだから理由はいいか。


 次はこの魔力を血液みたいに巡らせる、だったな。


 ……動かせるけど、ぎこちないと言うか動きがゆっくりすぎると言うか、なんか違う気がする。


 あ、そうだ。血液の流れを調べてみよう。生物の授業で習ったとはいえ、細かいところまでは覚えてないし。探せばヒトの血液の流れを解説している動画なんていくらでもある。


 思ってたより“思い込み”と“想像力”は大切みたいだから効果はあるだろ。……と信じ込もう。

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