邪気眼使いがお送りします
たまには学園モノ以外も書きたいと思いまして
息抜きみたいな感じです(作者的な意味で
まあ、どうか長い目で読んでやって下さい
只今の時刻、深夜の3時くらい
とある民家の一室に2人の男子がおりましたとさ
「クソ・・・ヤツがここまで浸食してくるとは・・・・・!
迂闊だった・・・」
「・・・・・」
こんばんは読者の皆様
この家の長男の者です
そして今、俺の目の前でイタイ事を呟いているのが俺の4つ違いの弟
先程からこのようにヤツがどうのこうのとか、
このままでは世界がうんたらだの言いながら左目を抑えています
「兄貴っ!
俺はどうやらここまでのようだ・・・・・すまない」
「分かった、おやすみなさい」
「バカヤロウ!
父さんと母さんを連れて逃げるんだよ!早く!!」
この調子である
俺が気持ちよく寝ていたところを急に起こされたと思えば
『ヤツが・・・ヤツが目覚めちまった!』だのほざきやがる
いい迷惑だコンチクショウ
さて、ここでお分かりの方もいるだろうが
弟は最近、俗に言う『中2病』というものにかかっている
さらに分類を分けるとすれば『邪気眼使い』とかいうのもの
弟曰く、弟の体には地球を滅亡させられるほどの力を持った魔の生命体がおり、
それが自分の体を徐々に浸食し、乗っ取ろうとしているらしい
実にファンタジックで微笑ましいのだが、
いい加減中3にもなるというのだから、もう少しマトモに生活して欲しい所である
「兄貴・・・今ならまだ間に合う・・・・・
俺を・・・俺を殺してくれ!」
「うん死ね。」
さっきまで逃げろだのなんだの言ってたじゃねーか
俺を巻き込むなうっとうしい
「俺が死ねばヤツの『宿』はなくなる・・・・・
そしてヤツが俺の体から抜け出した時が・・・・・チャンスだ!!」
「いや何のだよ」
お兄ちゃんはエクソシストになった覚えはないよ?
だが弟は俺にかまわず続ける
もうヌイグルミにでも話しかけてりゃいいのに
「兄貴、これを・・・」
「うん?」
弟が大袈裟にゼイゼイ言いながら紙切れを渡す
丁度、アニメや漫画でもよく見るお札くらいの大きさの紙だ
よく見ると、よく分からないが無駄に凝ったマークが描かれている
筆記用具は間違いなくシャープペン
「ヤツが体から出た瞬間に・・・使え
『悪しき者よ、今こそここに封印せん エターナルフォースブリザード!相手は死ぬ』
これで・・・全てが終わる」
「いや、終わってるのはお前だよ
つかお前、2ch見ただろ」
しかも『相手は死ぬ』て
それ呪文じゃなくて効果だから
「そうさ・・・確かに俺は終わる・・・・・
でもそれでいいんだ・・・・・
いつもの平和な○○町・・・全てが元通り・・・それが俺の望む日常なんだ」
「お前の脳ミソも早く元通りになってくれるといいんだがな」
つか、規模が激減してるぞ
地球が滅びるんじゃなかったのか
「さあ早く! 早くしないとヤツが―――――
ック・・・ぁ・・・兄貴ぃ!!!!」
ボグゥッ
俺の右ストレートが見事、弟の左ほほにきまる
わざとなのか本気なのかは分からないが、弟がその場に勢いよく倒れた
「付きあってられん
俺は寝る」
俺はいそいそとベットにもぐり、目をつむった
弟がまだ「そうそれでいいんだ・・・」だの「ありがとよ・・・」だの言っていた気がしたが、
それも気にしない事にした
ちなみに渡された本人力作の札はあえなくゴミ箱行きとなった
数ヵ月後
弟の体にいた『ヤツ』は
しばらくしてめっきり出てこなくなった
ニヤニヤしながら
「魔の生命体はどうしたんだ?」
と聞くと
その後クッションに顔をうずめて手足をバタバタさせながらのたうち回っていた
今日も世界は平和である
漢字多いなあ・・・(そりゃそうだ
読みにくかったらスミマセン
思いのほか楽しかったですwww
ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました