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彼女の奇麗な花には毒がある  作者: こるたな
2/12

第二華

最初でストーリーを固めたいため、連続投稿いたします。

 気づいたら朝の7時のアラームと窓からの少し冷たい風で目が覚めた。

昨日の病院から帰るときの記憶が曖昧だ。

特に酒を飲んでいたというわけでもないが、疲れていたのだろう。

晩御飯も食べた記憶がない。


とりあえずいつものように大学に行く支度をする。


そのまま洗面台に行く。

アラームを消し忘れたせいで自室からのアラーム音がうるさい。


歯ブラシに手を伸ばした際に手に何か書かれていること気が付いた。

寝起きでコンタクトレンズもつけていないせいで視界がぼやけてよく見えない。

昨日寝る前に何かメモでもしたかと思い、歯ブラシを取ってから手を近づける。


手のひらには『200』とデジタルのフォントで書かれている。

手を洗っても落ちない。

不思議で不気味に思いながらも先に大学に行く支度をすることにした。


歯を磨きながら昨日のことを思い返す。


(あいつ、超能力の話をしているとき、活き活きしていたな。

 本当にあるのだろうか。

 いや、現実的に考えてあるはずがない。

 何かを見ない限り考えても意味はないだろう。

 にしても、昨日の看護師さん初めて見る顔だったな。

 あとめちゃくちゃ前髪長かったな。

 衛生面上大丈夫なのか?)


「知りたいか?」


(そりゃ知りたいよ、超能力の話をしてたときに超能力使えそうな看護師が出てきたんだもん)


「なら教えてやろう。”選ばれしもの(プレイヤー)”よ」


(なかなか変な自問自答をするようになったな俺も。

 痛々しわ、プレ・・・)


「おい。後ろを向け」


そこで初めて今までの会話が自分の頭の中の自問自答ではないことに気が付いた。

恐る恐る後ろを向くと、大剣の刃を地面に向けて立て、その上にかがむように乗っている女性がいた。


服装は近未来的な白いテカリのある布で、頬には水色の正方形が重なったような模様がついている。

そしてあの長くて青い前髪・・・。


歯ブラシごと吹き出しそうになって慌てて口を押えた。

白い液体がっ女性に罹るのは絵面的にまずい。


「おい、貴様の施行はどうなっている」

ちょっと待ってとハンドサインを送り、うがいをする。

その時に女性は大剣から降りた。


「えっと、まず何から聞いたらいいんだ・・・じゃあ・・・」

私が話終わる前に目の前の人物は話し始めた。


「私の名はエルギス。貴様の思っている通り、昨日看護師になって現れた者だ。

 今日はその手の数字について話しに来た。

 趣味は休日に公園に椅子を置き、読書をすることだ」

聞いてない情報まで話す始末だ。


「あと、私の能力は【心読(しんどく)】だ。

 貴様がさっき痛いことを言っているのもすべて聞こえていたぞ」

目の前の人物ーーエルギスはわけのわからないことを言っている。


「・・・今能力って」


「言ったぞ。貴様が昨日知沙とかいう娘と話していた超能力のことだ」

額に冷や汗が垂れる。


「じゃあ、アパート5階なのに窓から入ってきたのも・・・」


「いや、そこは外壁をよじ登ってきた。

 途中で疲れて3階の小林さんにお茶をもらったぞ」


(小林のおばちゃん。見知らぬ人で尚且つ壁を上っている不審者なんか家に入れちゃだめだよ・・・)


「あそこの茶はよかったな。ルボイスティーといったか?」

ルイボスティーだ。

小林のおばちゃんが好きと言っていたため、私がどっかのお土産で大量にあげたものだ。

私は薬っぽい香りで苦手だ。


「む、そうか。ルイボスティーか。私は好きだったぞ」


「まあ好みは人それぞれだからね。俺は何も言わないよ・・・

 それはそれとして、そろそろ不法侵入で通報していい? 


「ああ、すまんすまん。それでは本題に入ろう」


(不法侵入・・・)


突然エルギスの目が鋭くなり、空気が重くなった。


「貴様の大事な彼女についてだ」

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