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嫁になんていかないからねっ。  作者: しゅーまつ
未成年編

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口喧嘩

「ひっ姫様酷いです。ムグムグ あんなものを無理矢理 ムグムグ 口にいれるなんて ムグ厶グ」


ちゃんと味わってんじゃねーか。


「おい、タコを唐揚げにするなんて聞いたことないぞ」


「お前が無知なだけだ」


バレンシアにはビシャッと言っておく。どうせタコとイカで気持ち悪がらせようと企んだに違いない。


「おい、いちご姫」


「なに?」


「な、何でもない・・・」


俺の口から飛び出たタコの足を見て引くデルソル。


イカゲソはニンニクバター炒めにしよ。


ジュージュー炒めるとめっちゃいい匂い。醤油欲しいな。


それを食べてるとクインシーにつまみ食いされて皿ごとひょいと奪われた。暴君だ。


仕方がないのでアヒージョを食べる。ベーコンジャガも正義だ。


バゲットを浸して食べ、アスパラ、ブロッコリー、そして何か分からないキノコ。どれも旨いね。


「リーリャ、ワイン飲まないの?」


ふと見ると一口飲んだままワインを飲まないリーリャ。


「このワイン私には少し渋くて」


「じゃ、オレンジジュースで割ってあげるよ」


と、ジュースとワインを割る。


「あっ、美味しい」


「甘くなるからね。アルコール度数も下がるから飲みやすいし」


学生の頃は安いワインでしたけどこのワイン高かったよな。


「ワインをオレンジジュースで割るだと?」


「飲みたかったら自分でやってね」


俺はアヒージョを食わねばならんのだ。


「おっ、飲みやすい。これ、女受けする酒だな」


「だから柑橘類は使い勝手がいいといったろ?爽やかさが欲しければそこにレモンを絞れ」


と、味変させると尚好みらしい。


「シャルロッテ、メロン、メロンは何か無いのかっ」


「クインシー様にウイスキーもらって掛けて食べたら?」


と、試させると旨いらしい。レムのお料理教室バンザイだな。俺は試したことない。


「マンゴーはないのか?」


「だからマンゴーはあまり食べた事ないから知らないんだよ。後でデザートでそのまま食べるから」


そういうと拗ねて怒るデルソル。


「そんな事を言わずにちょっとは考えろっ」


(ねぇ、メロンにお酒って美味しいの?)


「知らんっ」


ビクッ


あ、デルソルと女神に同時に話しかけられて怒鳴ってしまった。


涙目になるデルソル。


あーっもうっ


えーっと、何かないか?あっ、これにしよ。


コックに手伝ってもらう。メロンを半分にカットしてそこにくり抜きメロン、角切りマンゴー、皮を向いたオレンジ、そして発泡ワイン。


「はい、これで喧嘩にならんでしょ。全部混ぜておいた。アヒージョがもういらないならデザートとして食え」


(ねぇ、ねぇ、それ美味しい?)


もう、こいつうるさい。


「俺はまだゆっくり食いたいのっ」


不機嫌にそういうと王子たちはあまり話し掛けて来なくなった。君らに言った訳ではないのだが。


酒飲み達は強めの酒に移行し、他の護衛達も飲んでいるようだ。少し食べるペースが落ちたので食材があまりそうだ。


「アンデス、メイドさんは来てないの?」


「いますよ」


「呼んで来てよ。食材あまりそうだし」


他の人達にもメイドさんを呼んできてもらう。メイドハーレムチャンスだ。


「お、お呼びでしょうか」


「さ、さ、座って」


おー、よりどりみどりだ。


メイドを侍らかすなんて夢のようだ。しかも国が違うから制服も違う。いいね、いいね。まだ対応が堅いことのでワインをオレンジジュースで割って飲みやすくして飲ませていく。


少し酔うと他国メイドもくだけてきた。


「これ食べる?」


と、発泡ワインのフルーツを食べさせる。他国のフルーツを食べる機会はないので喜んで食べた。これも酔うのだよ君たち。


ちょっと仲良くなってきたのでお触りしようと思ったら、隣にドンとリーリャが座って来た。


ヤキモチか?ういやつよのう。で、太ももを触ろうとしたら手を叩かれた。


「貴様は何をやっておるのだ?地方領主のような事をするな」


クインシーにはバレていた。そうか、地方領主ってこんなことが出来るのか。


「クインシー様。地方領を下さい」


「ほぅ、メロンに骨を埋める気があるのだな?それならば誰か追放するからそこを運営しろ」


「いえ、メイドハーレムだけで結構です」


「そんな領があるかっ」


なければ作ればいいじゃないか。



「アームス」


「なんだ?」


「みんなメイドさんに興味ないの?」


「は?メイドになぜ興味を持たねばならん?」


「みんなこんなに可愛いんだよ?侍らかしたいとか思わないの?」


「思うかっ」


「デルソルは?」


「メイドはメイドだ」


「バレンシアは?」


「王族がそのような事をするかっ」


「もったいないね。私ならこうしちゃう」


と、他国のメイドに抱きついてグリグリする。


「キャーっ」


と、言いながら嫌がってないメイドさんたち。子供がふざけて来ていると思っているのだろう。たまらん遊びだ。


「やめろと行っておるだろう」


と、ひょいとクインシーに持ち上げられ膝の上に乗せられた。


「お前酔ってるのか?」

 

酔ってないけど女神に責任をなすり付けよう。


(ウイスキーメロンとか白ワインフルーツが美味しいかどうか女神がうるさいんだよ)

(また神託があったのか?)

(そんないいものじゃない。おねだりだよ。こうしてると話し掛けて来ないんだ)


「おい、こいつの頭を冷やして来る」


と、抱き上げられて連れ出された。



「どういうことだ?」


少し離れた所で事情聴取される。


「教会に行って女神像を買ってそこに供えろってうるさいんだよ。コックさんに毎日メロンケーキとかシャーベットを供えるように言っておいて。つきまとわれてうっとおしい」


「神をうっとおしいとか・・・」


「加護もくれない、おねだりを無視したらバチ当てるとか言いやがるし、神は神でも疫病神だよ」


その時にバチっと近くに電撃が落ちた。


「やりやがったなこのヤロー」


(誰が疫病神よっ)


「お前だよ、お前っ!」


(キーーーーっ)


「シャルロッテ、な、何をしているのだ?」


「あいつが雷落として来たんだ。おいっ、お供えに唐辛子埋め込んでおくからな。いつ辛いのにぶち当たるか楽しみして食えっ」


(なんでそんな事をすんのよっ)


「お前がバチ当てようとするからだろうがっ。次にやったら女神像にヒゲ描いてやるからな。そして女神じゃなくておっさんだと言い回ってやるっ」


(やめなさいよっ)


「神は辛いものを求めていると言いふらす。すべてのお供えを辛くしてやるからなっ」


(やめてよっ)


「明日楽しみにしとけ。女神像を買ってきて、生ゴミとか供えてやるからなっ」


(なんでそんな事をすんのよっ)


「お前がバチ当てようとするからだろっ」


女神とシャルロッテの口喧嘩は止まらない。


「もうやめておけ」


どうどうと、クインシーの胸に埋められて落ち着いていく。シャルロッテボディはスイッチが入るとボルテージが上がって行くのだ。


「今から教会に行くぞ」


「え?」


「その方が落ち着いて食えるだろうが」


と、外に連れ出されてしまったそしてメロンの騎士がいるところに行って馬を借り走った。


速い、速いっ


のんびり乗っている馬と違って走ると衝撃が凄い。


「クインシー様っ」


「喋るな。舌を噛むぞっ」


教会に着くとまだ身体が上下しているみたいな感じがする。


ドンドンっ


「開けろっ」


もう日が暮れているので扉は閉まっている。通用口みたいな所の扉を叩くクインシー。


「な、何用でしょうか?」


わ、シスターだ。めっちゃ可愛い。


「女神像を2つもらいたい」 


「は、はい」


この娘が教会にいるならここに来てもいいかもしれない。


げっ、女神像高ぇ。ボッタクリじゃねーか?


一つ銀貨30枚だって。


クインシーは金貨を1枚渡し、残りは寄付だと言った。俺が模擬店で稼いだ金より遥かに多いではないか。


帰りは少しスピードを落として貰う。暗いから馬も危ない。


そしてユーバリーの部屋に戻るとメイドハーレムは消えていた。


くそっ。


「どちらへ?」

 

と、ジルベスターに聞かれる。


「あぁ、ちょっと夜風にね」


「シャルロッテ、何持ってるの?」


「これ?ボッタクリ疫病神像」


ビリっ


「痛って」


女神像から電流流しやがった。


「どうしたの?」


「何でもない」


そっちがその気なら見てろよ。


アヒージョをもう少し食べて焦らす。


(は、早く供えなさいよっ)


メロンの器のフルーツワインが一つ新品でおいてあった。


それを持って女神像の前に。


「神様、フルーツワインでございます」


(は、早くそこにおいてっ)


「大変美味しいでございますわぁ」


と、目の前で全部食ってやった。


(あーーーーっ!なんで先に食べるのよっ)


「はい、お供えです」


と、メロンの皮だけ供えてやる。


(なんにもないじゃないっ!)


「オーホッホッホ。ざまぁ見やがれでこざいまふわっ・・・」


あれ?


ポテっ


「ったく、シャルロッテめ。ワインに浸かったフルーツで酔っ払って倒れたおった」


「いちご姫は何をしていのだ?」


「気にするな」


クインシーはシャルロッテを抱き上げて部屋に連れていったのであった。




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