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他国の姫ゲット

第二夫人とグース、ラズがやって来た。一応頭を下げてから知らん顔をしておく。向こうもこちらと絡みたいわけではないだろう。


暇だなと椅子に座って足をプラプラさせる。暇つぶしにゼルをくすぐってやろうかと思ったけど鎧着やがったからな。


「ゼル、その鎧って重い?」


「これは軽鎧ですのでそれほどでも」


「鎧に種類あんの?」


「戦いのときはもっと分厚く丈夫なものですので重いです」


「軽鎧ならもっと胸を強調したようなデザインとかならいいのに」


ゲームに出てくる女騎士とかの鎧は上乳見えてるけど、この鎧は全く色気がない。


「なぜ胸を強調するのです?」


「お決まりだから」


女騎士は上乳出して、下はスカート。ゲームの中ではそんなスタイルだ。中には腹丸出しのデザインもある。確かに身体を守るための鎧なのにあんなの現実だと無意味だよな。



しばらく待ってると迎賓館の中から両家の王とベリーベリー、アームス。そしてメロン国の人達が一緒に会場入りした。


向こうは王と王妃が一人、アームス王子、後もう一人男の子と女の子だ。他にもいるかもしれんが、第一夫人とその子供だけを連れて来たのかもしれん。


そしてゼルに促されてテーブルの末席へ。



「改めて、ようこそ我がストロベリー王国へ」


「アマ王、お招き頂きありがとう存じる」


俺の父親、名前はアマというのか。


そして紹介が始まる。一応皆知っているようだけけど、慣例のようだ。


・メロン王国 

マスク王

クインシー王妃

アームス王子(15歳)

アンデス王子(13歳)

ユーバリー姫(11歳)



さすが今のフルーツ連合代表国だけあって威厳があるな。メロン王妃は可愛い系美人だな。スタイルもいい。その娘、ユーバリー姫も気が強そうだけど猫系の顔だちで可愛いい。ケモミミあったら似合うのに。


メロン王国の人達はグリーン系統の服、こちらは赤系統か。ベリーベリーは濃い赤で上乳バインだ。金髪縦ロールによく似合ってる。今日のラズはツインテールに黒基調に赤が入ったドレス。小悪魔的でこれもよく似合ってるな。先っちょがハート型のしっぽとか付けたくなる。


で、ワイルドは黒系の赤い王子服。ふむ、今日は仏頂面でなくちゃんと笑顔で挨拶してて王子らしく見える。初めて見た時は意地悪そうな顔だと思ったが、男子三日会わざれば刮目して見よってやつか?それに比べてグースはピンクが入った赤の服。グース(ガチョウ)なのに豚みたいだ。こいつは飛べない豚だな。誰か服のセンス教えてやれよ。


そんな事を思ってると、ゼルに背中をトントンされた。


「何?」


「姫様の番ですよ」


あ、自己紹介か。飛べないただの豚の事を考えてて他の人の挨拶を聞いてなかったわ。


「シャルロッテです」


以上。


(姫様、端的過ぎます)

(いらない子なんだからこれでいいだろ?)

(いらない子なんて言わないでくださいっ)


「フォッフォッフォ、申し訳ございません。シャルロッテは人見知りでございましてな。人前で話すのが苦手なのです」


「そうでしたか。いや、実に可愛らしい姫だ。まるで貴国を象徴するイチゴから産まれたイチゴ姫といった所でございますな」


マスク王がそうフォローしてくれたので、微笑んでおいた。シャルロッテを産んでくれたイチゴは殺されたけどなとは言わないでおいてやる。


テーブルで自己紹介が終わってカンパイし、それぞれが歓談するらしいのでそっと隅に移動しようとするとベリーベリーに呼び止められた。


「マスク王、先程お褒め頂いた私の妹のシャルロッテはとっても可愛いんですの」


と、俺と仲良しを装うとしているのか、ギュッと抱き寄せるスカートの下は足をギュムギュ厶されている。目立つなって事だろう。


「はい、ベリーベリーお姉様はとっても優しくて、私の憧れなんです。お姉様っ」


そう言って丸出しの上乳に顔を埋めてグリグリしてやった。足の痛さより顔の嬉しさのほうが強い。意地悪姉とはいえ、良いものをお持ちのベリーベリー。これは至福至福。ムホホホホッ。



「もう、シャルロッテは甘えたなんだから」


ムギュゥゥゥ


めちゃくちゃ強く踏んでくるベリーベリー。なにすんだてめぇって感じだな。


レロンっ


女の子に痛い仕返しは出来ないので舐めてやった。妹が姉の谷間を舐めても問題ではない。


レロンとされたベリーベリーはビクッとして足を踏むのをやめた。まだ踏むようならもっとレロレロしてやろうと思ったのに。


「いやぁ、本当に仲が宜しくて羨ましいですな。ユーバリーは男兄妹で育ったのでお転婆でございましてな。息子たちと毎日喧嘩ばかりしております」


「お父様、余計な事を言わないでくださいまし」


そう言ってツンとするユーバリー。


「ユーバリー姫様は私の一つ上の学年でいらっしゃるんですね」


「私はあなたを見たことがあるわよ」


「そうですの?」


「あなた自国の象徴のイチゴが嫌いなのかしら?」


「ユーバリー、どういうことだ?」


「この娘、食堂でイチゴ抜きしか食べないの」


「シャルロッテ姫、貴国の象徴であるイチゴを食べないとは何か理由があるのですかな?」


「そ、それは・・・」


これ、もしかして怒られる案件なのか?


「ユーバリー姫様、シャルロッテ様は先日、母君をご病気で亡くされ、その母君がイチゴが大好きだったもので・・・」


ナイスフォローだゼル。


「あら・・・、そうでしたの・・・。ご、ごめんなさい」


マウントを取りに来たユーバリーはとてもまずい事を言ってしまったと暗い顔になっていた。今日は友好を深める私的な晩餐会なのだ。


「お気になさらないで下さいまし。母が亡くなった事は外部には知らされせておりませんし・・・」


シャルロッテの出自の事は知っているだろう。正妻が亡くなったら親交がある国には知らせが行く。が、妾は死んでも知らせる事はないだろうからな。 


ユーバリーはシャルロッテより一つ年上で、格下の国の姫にマウントを取りに来るような勝ち気な性格のようだ。


「ごめんなさい、少し休ませてもらいますね」


と、ショックを受けたフリをしてその場をそそくさと逃げ出した。これで腫れ物になって誰も近寄って来ないだろう。



「シド、甘くなさそうなのを何でもいいから取ってきて」


「かしこまりました」


ふー、やれやれだ。


「姫様、ユーバリー姫が先程の件で憂いでいるようですが」


「別にいいんじゃない。しょーもないマウントを取りにくるからだよ。それよりゼルはナイスフォローだったな」


「はい、姫様の心情は分かっておりますので」


ん?こいつ本気でそう思ってたのか?


「イチゴ姫様、こちらでよろしいでしょうか」


「ありがとう。シドも一緒に食べる?」


(そんな事が出来るわけないだろっ)

(それもそうだね。あ、シドは夏休み中ずっとバイト?)

(そうだよ)

(私は明後日宿舎に戻るから)

(どうしてだ?)

(ここにいるとイジメられるから)


元のシャルロッテならいざしらず、今の俺は別に兄姉からイジメられても問題はないんだけどね。ベリーベリーのイジメなんてどんと来いだ。今度はレロレロしてやるからな。グースはコマンドの餌食だし。


(お、俺が守ってやるよ)


おー、シドは男気あるねぇ。12歳で庶民なのに姫を守ると言えるとはなかなかたいしたものだ。


(ありがとうね、シド)


と、お礼にニッコリと微笑んでおいた。こんなウブな少年の心を弄んで良いのだろうか?


うわっ、シドが赤くなってめっちゃキュンキュンしてるぞ。悪いことしちゃったかこれ。


少年の心を弄んだのをごまかすのにゼルの鎧の下に手を突っ込んでコショコショしておいた。震えて耐えるゼルが面白い。


シドが持ってきてくれた甘くない飯にも量は少ないがイチゴは入っている。その部分を取ってゼルにアーンする。


「ひ、姫様。ここには陛下やメロン王国の方々が」


「別にいいじゃん」


「で、では・・・・」


シャルロッテにアーンされて、ゼルは幸せそうだった。


そんな事をしているとユーバリーがやって来た。


眼の前でモジモジしながら、スカートをギュッと掴み、


「先程はごめんなさい」


と言ってきた。


「気にされなくて宜しいですわ。学園では正妻の子供ではないことを皆も知ってますし、私も気にしてませんので。ね、シド」


「は、ハイ。イチゴ姫様」


「イチゴ姫?イチゴ姫ってあなたのことだったの?てっきり、ベリーベリー様の事かと思ってましたわ」


「そうですわね。ベリーベリーお姉様の方がイチゴ姫の名前にふさわしいと私も思いますわ。でもイチゴ姫の名前はどうしてご存知ですの?」


「クラスの庶民達がイチゴ姫に勉強を教えて貰って成績が上がったと言ってましたの。てっきり上級生のベリーベリー様のことだとばかり。シャルロッテ様は上級生の勉強までおわかりですの?」


「私は部屋から出してもらえませんので、お勉強しかすることがなかったので・・・」


さらにユーバリーに追い打ちを掛けて二度とマウントを取ろうと思わせないようにしておこう。学園で会うかもしれないからな。お友達なら喜んでなるけど。


「部屋から出してもらえないって・・・」


「ほら、私はいらない娘ですから」


そう言うとガバっとユーバリーが抱き締めてきた。


「わ、私が守ってあげるっ」


シャルロッテは保護欲を誘う容姿だからな。それに末っ子のユーバリーは下の弟か妹が欲しかったのかもしれない。しかし、これは役得だ。ふむふむ、ユーバリーはまだまだ成長を始めた所でそんなに柔らかくないが、あの王妃を見ると将来が楽しみだ。


「ありがとう存じます。ユーバリー姫様様はお友達になって下さるの?」


「もちろんですわっ」


これは裁縫得意なコトカに猫耳カチューシャを作ってもらわねば。


「夏休みが明けたら宿舎のお部屋に遊びに来てくださいます?」


「ええ、もちろんですわっ」


よし、しっぽも作ってもらおう。


「ユーバリー姫様」


「何?」


「スイカってご存知かしら?」


「もちろんよ」


「スイカはメロンと姉妹のようなものですのよ」


「そうなの?」


「はい。ですので、このドレス。イチゴに見えて、実はスイカですの。私とユーバリー様は姉妹に見えますかしら」

 

「あー、本当だっ!スイカにも見える」


お、ユーバリーの素はこんな感じか。


「はい。ゼルがメロン王国との友好にふさわしいと選んでくれましたの」


「ゼル?」


「はい、こちらの私の護衛です。こう見えても女性ですのよ。男物のパンツを履いていますけど」


「姫様っ。な、何をっ」


「まぁ、女性でしたの。綺麗な男性かと思っておりましたわ」


「私の同級生に人気がありますのよ。もう腹筋とかバッキバキで」


「姫様っ」


「お部屋に遊びに来てくださったら、そのバッキバキの腹筋に触っても宜しくてよ」


「姫様っ」


シャルロッテは腹筋にじゃれつく猫耳娘を想像して早く夏休みが終わらないかなと楽しみが増えたのであった。





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