表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/28

美少女とモテ男くん

 最近よく学年一のモテ男くんは、理央ちゃ

 んのもとへ話しかけに行っているようだ。

 

「良夜ー。理央ちゃん最近よくモテ男といん

 じゃん。やじゃねーの?」

「あー、まあな」

「なんだよ良夜、余裕があるなー」

「ねぇけどさ、しょうがないんだよ。」

 ?なんでだよ?

 みたいな顔をする友達。

 だってオレたち付き合ってるフリだから。

 なんて言えるわけもない…。

 理央ちゃんがモテ男くんと付き合いたいな

 ら、それは仕方ない。

 

 最近は、モテ男くんがよく理央ちゃんの周

 りにいるから邪魔しないようにしている。

 学校では、あんまり話さないけど家ではよ

 く話をする。

 理央ちゃんは、女友達とたまに遊びに行く

 ようにもなった。

 その度に洋服選びをお願いされる。

 着替える時は、外に出てるよって申し出た

 けど、そんなのわざわざ面倒でしょって理

 央ちゃんは、微笑み小悪魔発動してやっぱ

 り密室でお着替えをする。

 

 そんな理央ちゃん…

 最近ため息が増えた気がする。

 まさか恋の病ってやつか⁈

 学年一のモテ男くんを好きになったのか⁉︎

 モテ男くん…

 あとひと推しだな…。

 

 とある休み時間

 理央ちゃんが向こうから歩いてきた。

 モテ男くんも一緒に…。

「良夜くん!今夜も着せ替えお願いね!」

 なんて着せ替えおねだりしてきたじゃねー

 か。

 でも、ここ学校っすよ⁉︎

 しかも隣にモテ男くんいるのになんて発言

 を。

「あー、うん。わかったよ」

 するとモテ男くん…

 オレの耳の側で舌打ちをした。

 そうっすよねー…。

 

 まさか理央ちゃん、モテ男くんにヤキモチ

 やいてほしくてオレにわざわざそんな事言

 ったのかな。

 モテ男くんに小悪魔発動中だったのかな。

 

 はぁ…。

 オレの彼氏のフリももうすぐ終わりを迎え

 る。

 

 学校でまたモテ男くんと理央ちゃんが一緒

 にいた。

 ちょうど二人の横を通り過ぎようとしたら

 モテ男くんが、

「おーい。理央ちゃんの彼氏ー。」

 ってオレを呼び止めた。

「ん?何か?」

「なにか?ってさー。オレいつも理央ちゃん

 といるけど、なんでそんなに平然としてる

 わけー?」なんて聞いてきた…。

 それは…本当は彼氏じゃないから。なんて

 言えない。

 しかも、平然としてるフリで本当は嫌に決

 まってる。

 でもな…。

 ただのオレの片想いだし。

 割って入る権利なんてない。

 

 返事に困っていると理央ちゃんがいきなり、

「良夜くんは、器が大きいの。だからそのく

 らいじゃ怒らないの。それに私たち愛し合

 ってるから」

 なんて言い出した…。

 理央ちゃん…。

 そこまでして恋人のフリ続行したいのか⁉︎

 なぜだ⁉︎

 モテ男くん他の人のところに行ってしまっ

 てもいいのか⁉︎

「ふーん。愛し合ってるか…。フッ」

 モテ男くんは、行ってしまった。

「理央ちゃん、あんな事言ってよかったの?

 行っちゃったよ?」

「うん。最近しつこくて困ってたの。だから

 ほんとよかった。」

 えっ…

 そうなんだ…。

 

 その日からモテ男くんが理央ちゃんにしつ

 こくつきまとうことがなくなった。

 …でも、たまにモテ男くんこっちをじーっ

 とみてくるんだよな…。

 

 ま、理央ちゃんが最近ため息つかなくなっ

 たからよかった!

 

 お風呂から上がり部屋に行こうとしたら、

 廊下で理央ちゃんと遭遇した。

 パジャマ姿でなんとも可愛らしい。

「あれ、良夜くん髪まだぬれてるよー、ちゃ

 んと乾かさないと風邪ひいちゃうからね」

「うん。そうだね」

「ヘックシッ」

 理央ちゃんこそ風邪ひいたか⁉︎

「大丈夫?寒い?オレ風呂上がりだからあっ

 ためてやろうか」

 なんて冗談を言ってみた。

 すると…

 恥ずかしそうに

「うん」ってうつむく理央ちゃん。

 マジで⁉︎

 そりゃやばいっすよー…

 ならばすかさず

 ムギュ〜。

 フワッ

 理央ちゃんの髪からいい香りがした。

 スゥ〜。

「はぁ〜、いい匂い」

 あっ…

 心の声ダダ漏れした…。

 オレ変態みたいじゃん。

「…あっ、ごめん。あっためてあげるとか言

 いながらオレがホクホクになっちゃった…。

 ハハッ」

 そっと理央ちゃんから離れた。

「えっ、私結構前にお風呂入ったからからだ

 冷えてたでしょ?なのにホクホクになった

 の?」

「うん。理央ちゃんいい匂いするし、やばす

 ぎ」

「本当⁉︎やばいの⁉︎こんな私なんかで⁇」

 …こんな私って…

 理央ちゃん、自分の魅力に気づいてないの

 か⁉︎

「理央ちゃんは、スーパー美少女って学校で

 言われてるんだよ⁉︎知らないの⁇」

「えっ、私が?美少女⁈良夜くんおもしろー

 い。」

 クスクス笑う理央ちゃん…。

 理央ちゃん。

 自己評価どんだけ低く設定してんだよ…。

 やっぱり天然小悪魔だったのか…。

 

 あんまりかわいいから、もう一度ムギュ〜

 ってしてやった。

 んも〜、かわいすぎ!

 しかもンキュなんて変な声をだす理央ちゃ

 ん。

「ごめん。苦しかった?」

「…うん。ある意味ハートがバクバクで…」

 なんて赤くなる理央ちゃん。

 くぅ〜。

 なんだよそれ⁈

 だからもう一回優しく抱きしめながら耳元

 でささやいた。

「おやすみ。」

 すると

 ウキュッ

「うん。おやすみなさい。」

 って返ってきた。

 最高です。

 これは本当に付き合っているフリなんだろ

 うか⁉︎

 どうなんですかーー⁉︎

 

 続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ