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伝説の聖剣に選ばれたのは、勇者ではなく役立たずと罵られて捨てられた僕だった!? だからって戻って来いと言われてももう遅い!優秀な聖女達とのハーレムパーティーで大魔王討伐を目指します!!…………の聖剣。

作者: ヤミマル

 伝説の聖剣。それは我の事である。


 我は、それはもう強力な聖剣だ。その名も『ソード・オブ・アルスマグナ』。我を手にする者は、世界一の強さを手にしたも同然なのだ。


 我の能力としては、レベル限界突破・物理無効・魔法無効・状態異常無効などなど。もはや反則級のチート装備なのだ。


 しかも、我を持てるのは一人だけであり、破壊もされない。もう完璧である。


 そんな我だから、求める者も多い。皆、我を手にする為に危険なダンジョンを抜け、強力なボスを何体も倒し、ここに辿り着くのだ。


 しかし、…………しかしだ。


「ヨッシャー!俺様の剣は何処だ!俺様が英雄になる為に使ってやるぜ!!」

「あっ! カカル!あそこに刺さっているのがそうじゃないか!?」

「チッ!おいアルス!俺様の前に出るんじゃねぇよ、このクズが!!」

「うっ!?」


 …………出たよ。また俺様系か。しかも女の仲間は優遇して男は虐げる奴だ。我、こういう奴嫌い。


 我は魔力を木の根状に伸ばして自分を固定した。嫌な奴ではあるが、職業が『勇者』になっている。こうでもせねば抜かれてしまうのだ。


「ぐっ!ぬおぉぉっ!な、何で抜けねぇ!?」

(うおぉぉっ!抜かれてたまるかー!)


 暫く続いた力比べは、我の勝ちだった。イェーイ!ザマァ!


 勇者は憤慨しながら我を斬りつけ、自分の剣を駄目にしてから仲間と共に去っていった。


 ふぅ。しかし、これでまた暫くは誰も来ないな。我はそう思っていた。しかし、今回は違ったのだ。


 先程の勇者に虐げられていたアルスという名の少年が、ボロボロの姿で一人戻って来たのだ。


 我と似た名前だから、我、覚えてた。


「ううっ!カカルの奴!幼なじみの僕を囮にして逃げるなんて!何であんな奴が勇者なんだ!?」


 ほんとソレ。我もそう思う。


「僕に力があれば……!村の皆を守れるのに……!」


 ボロボロなのは自分なのに、人を守る事をまず考える少年。うん。これ、こういうのを我、待ってた。


 我は魔力で光を放ち、少年に我を握らせた。


 さぁ勝負だ!我の全力なら、我の封印を一瞬だけ消せる筈!それを少年が我を抜く時に合わせるのだ!


「僕に……抜けるのか? 」

(いってみよう!)

「せーの!」

(ぃよいしょいっ!!)


 我と少年の力は見事に合わさり、我は解き放たれた。


 我の伝説の幕開けだ!

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