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会話

作者: 倉下 漂

液晶は『着信中』の文字を浮かび上がらせ辺りを照らす。


「もしもし、Aさんの携帯電話でお間違いないでしょうか?」

「はい」

「わたくし、株式会社BのCと申します。本日は弊社のDという商品についてご説明させて頂きたいと思いお電 話させて頂きました。3分ほどお時間よろしいでしょうか?」

「はい」

「ありがとうございます。以前からAさんにご利用いただいている商品に似たDという商品が発売されることになりまして、ご紹介させて頂きたいのですが一度Dをご使用して頂くとかいかがでしょうか?」

「わかりません」

「毎月Aさんにご購入いただいているサプリメントのEに似た商品で、Eに新しくFという成分を配合した新商品なんですけど、お値段もEと同じお値段でご提供させて頂くことができますがいかがでしょうか?」

「必要ありません」

「…申し訳ございません。少々ご確認させて頂きたいのですが、こちらのお電話はAさんのお電話でお間違いないでしょうか?」

「はい」

「弊社で管理させていただいているAさんの情報とお電話口の方が別の方の気がするのですが…」

「おかけになった電話の持ち主は現在電話に出ることができません」


液晶は数秒間『通話終了』の文字を表示したのち暗くなった。

愛着をもって使った道具には何かが宿るとか噂を聞きます。

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