第5話
フェルトに、連れられハジマの森に来たは良いけど魔物の姿が一向に見えない。せっかくレベルを上げて色々試してみたかったんだけど。クリスタルを持ってステータスを見たいと思い浮かべるするとステータス欄が出てくる、そして天才を選択するとそのスキルの効果を見ることができた。
天才
獲得スキルポイント増加
スキルポイントの振り直し
獲得経験値の増加
このスキルポイント増加とゆうのがかなり気になっている。だから早く魔物を狩ってどれ程なのか試して見たいのだが・・・
「あー、フェルトさん?魔物の姿が見えないようなんですが?」
「えっと・・・あっ!この足跡、この先にいるよ!!」
そのままフェルトは魔物の足跡を見つけると一目散に走り去ってしまった。
正直レベル差を考えて欲しかった。悔しいが今の状態だとポンコツよりも身体能力が低いとゆう屈辱的状況だ。早くレベルを上げて、少なくともこいつより上になりたい。
フェルトに遅れを取りながらもトーゴは後をついて行く。森を抜けるとそこには、広い草原が広がっていた。
「トーゴ。あれ、あれが初心者が1番狩りやすい魔物だよ。」
小声でフェルトが耳元で囁く。
トーゴもその方向を見るそこにいたのは、体長70センチ、特徴的な赤い鳥冠に肉髯そして小さい羽に白い体毛。トーゴは、この生き物にとても既視感を覚える。現実でとても馴染み深いその生物は、
・・・鶏じゃねーか!!なんなの?この世界だと鶏が魔物扱いされてんのかよ。
「あれが魔物?」
「うんコケトリスって言うの。でも、いくら弱い魔物だからって油断してたらレベルがまだ低いトーゴは殺されちゃうから気をつけて。」
馬鹿にしてるのかな?コケトリスって完全にコカトリスもじっただけじゃねーか。それに鶏に殺されるとか末代までの恥だろ。
「まず私とパーティーを組もう。そうすれば倒した魔物の経験値がトーゴにも入るから。」
ここら辺はRPGと似たシステムなのか?
「わかったけど、どうすればいいの?」
「簡単だよ。」
フェルトは、クリスタルを取り出す。フェルトのクリスタルは自分の黒いクリスタルと違い、透き通った赤いクリスタルだった。取り出したクリスタルを俺のクリスタルに近づける、するとトーゴのクリスタルの色が徐々に変わっていき、半分は元の色なのだがもう半分はフェルトのクリスタルと同じ色透き通った赤へと変わった。
「これで私達は正式なパーティーだよ。」
「こんなに、簡単に登録できるんだね。」
そのままフェルトは、草むらからでてコカトリスへと向き合う。
こちらに気づいたのかコケトリスが凄まじい速度で此方へと向かってくる。
正直、魔物と言われようが所詮は鶏の亜種ぐらいだろうとたかを括っていたが信じられないほど早い。4、50Kmは、出ているのではないか?
おいおい。大丈夫かよ。あんなの突っ込まれたら怪我じゃ済まねーだろ。どうするつもりだ?
フェルトは杖をコケトリスへと向け、
「ダウルー。」
そう呟くと、杖から出た紫色の光がコケトリスへと向かい体へと纏わりつく。
すると、先程までの俊敏な動きが嘘のように遅くなる。
そして、速度の落ちたコケトリスへと杖を向け
「フレイム!」
そう叫ぶ。
今度は、拳大の炎がコケトリスへと向かい走り火の玉がコケトリスを襲う。
けたたましい絶叫と共にコケトリスは、炎へと包まれ1分もすると香ばしい香りと共に動かなくなった。
…先程の温厚な彼女の姿からは、考えられない攻撃を見て、東郷は恐れるわけでも無く彼女の雄々しき姿に目を奪われることもなく、ただただその力へと憧れた。
あの力を自分の物にしたいと思った。退屈な現実から、非日常へと移ったとゆう明確な実感を得た時、今まで止まっていた自分中の時が動き出すのを感じる。
「ぐっ!?」
体が…熱い!?
一瞬体が焼け付くような感覚があったがすぐに消え、むしろ体の奥底から力が湧き上がるのを感じる。
今のは?
なぞの感覚に戸惑っているとフェルトが笑顔で此方へと向かってくる。
「どうだった?」
「いや、どうと言われても…今のが魔法?でいいんですかね?」
「そうだよ。ダウルーは相手のステータスを1つだけ下げる魔法。今回はコケトリスのスピードを下げたの。
そしてトドメはフレイム。
下級の火炎魔法よ。」
あれで下級ということは、更に上があるのか。
…それにこの女デバフをかけてから確実に仕留めに行くあたりそれなりの実力はあるみたいだな。
本当にこのお人好しに拾われたのは運が良かったな。
「ねぇ。トーゴは、今の戦闘が終わった後に体に異常はなかった?」
「へっ?あぁ、そういえば一瞬体が熱くなったような…」
「おお!凄いよトーゴ。もうレベルが上がったんだね!」
「どういうことですか?」
「レベルが上がると、なんてゆうか、こう体が熱くなって力が湧いてくるの。でもトーゴは、かなり凄いかも。コケトリス一体倒してレベルが上がるなんて。」
それはおそらくスキルのお陰だろう。だがここは少しでも機嫌をとって独り立ちできるまで面倒を見てもらうか。
「いやいや、それを言うならフェルトさんこそですよ。凄い戦いっぷりでしたよ。」
「あ、あはは。そ、そんなことより一旦街に戻ろうよ。お腹空いちゃったし、ご飯も手に入ったし。」
そう言ってコケトリスを指差す。
「え!?あれ魔族ですよね?食べれるんですか?」
「もちろん。むしろ安くて美味しい冒険者の中ではかなりポピュラーな食材だよ。」
まじかよ冒険者凄いな。でも確かに見た目は鶏肉っぽい。
「食堂行くと調理してもらえるから一緒に行こう!」
そう言いフェルトは元来た道を戻って行く。
…一体だけ倒しただけなのにもう帰るのか?もう何体か倒してもらって経験値を稼いで貰いたかったんだが、まぁへそを曲げられたら元も子もない。
素直に従うか。
だが…あいつを持ち上げる時なんであいつは、あんな悲しそうな顔をしていたんだ?