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終章

無事に最終話を書く事ができました!

今まで読んでくださった方は、ありがとうございました!

下手くそな文章、誤字脱字、至らない所は多々あると思いますが、完結する事ができてよかったです。


また次回作書けましたら、読んで頂けると嬉しく思います。

それでは長文失礼しました。

ナインでした。

 あの戦闘を終えてから、シュンは死んだように眠っていた。

 傍らでは、アンナがシュンを見守っており、他のメンバーは気を利かせてそっとしておいてあげた。


「フィアナは見てなくていいのかよ?」


 ジンがフィアナにニヤニヤしながら聞くと、フンと鼻を鳴らしながらフィアナは答えた。


「私だってあの中に入っていくほど、空気読めなくないわよっ! 良くはないけど……めちゃくちゃ悔しいけど……あの二人を邪魔する事は私にはできないわ」


 憂いを帯びた顔で告げると、フィアナはそっとジンの元から離れて行った。

 きっと今は一人になりたいのだろう。

 ジンは何も言わずに、フィアナの後ろ姿を目で追った。


「あいつも難儀だよなー。好きなら好きって言えばいいのに……まあそれができたらあんな苦労してないか」


 一人ごちたジンは、酒を片手に宴へと混ざるのだった。


 現在アクアホルンが解放された記念として、大々的に宴が催されている。

 騎士団達はもちろん、町の商人達、住民達、この国に住まう全国民が笑顔で談笑していた。

 カルメルに国を乗っ取られて萎縮していた国民たちは、大いに盛り上がり、誰かが姫騎士アンナを讃える歌を歌いだすと、大きな合唱へと変わっていく。

 この国はもう平気だろうとジンは思った。

 アンナがこれだけ多くの国民達に愛され慕われているのだ。

 彼女の人徳があれば、アクアホルンは大きな国へとより成長する事だろう。


 ジンはこれからは俺も傭兵として、元の生活に戻らないとなと溜息をついた。

 四人で旅したこの何か月間は、本当に楽しかった。

 それでもジンは傭兵としての仕事があるし、フィアナだって【スノーゲーテ】の姫騎士として帰還するだろう。

 いつか別れはくるとしても、一抹の寂しさを覚えるのも無理はない。

 今夜だけは……この宴が終わるまではもう少し感傷に浸っていようと思った。

 明日からはまた傭兵としてのジンに戻るために……。


 その頃フィアナは一人広場で飲み物片手に俯いていた。

 今までは何とか気丈に振舞っていたが、この旅も終わると思うと、そしてシュンとはもう会えないと思うと寂しかった。

 フィアナが旅した期間は大した事ないが、それでも仲間意識は芽生えていた。

 元は【スノーゲーテ】の姫騎士として日々を過ごしていたが、いきなり現れたシュンに決闘を挑まれ、敗北してしまったが故に始まった旅でもあった。

 もしシュンが現れなければ、フィアナは自国から外に出る事はなく、自国の姫騎士として職務を全うしていただろう。

 そう考えると、シュンには感謝してもいいかもしれないと思った。

 フィアナは素直ではないため、直接シュンに感謝する事はなくとも、心の中では感謝していた。

 フィアナは一人空を見上げて、再び溜息をつくのだった……。



 アンナはシュンを見守りながら、これからの事について考えていた。

 国を取り戻した以上、シュンと一緒にいる意味がなくなってしまう。

 最初からアンナの護衛として雇われていただけに過ぎないのだ。

 ここまで一緒に旅をしてきて、シュンにはかなり助けてもらった。

 身体的にも、精神的にも。

 今更シュンと別れる事になるとは考えてもいなかった。

 アンナはシュンと離れたくないと思った。

 しかし自分はこれから国を背負う身、個人の我儘でシュンを縛る事などできない。

 もう契約は終了したんだ……何度自分に言い聞かせても、心は納得しなかった。

 気付けば涙が溢れていた……。

 どんどん後から流れてくる涙を、自分で止める事ができない。

 嗚咽をもらしながらアンナが泣いていると、シュンの瞼がゆっくりと持ち上がった。


「シュンっ!! 気付いたか!? 体は大丈夫かっ!?」


 寝起きで矢継ぎ早に言われて、シュンは軽い頭痛を覚えた。


「アンナ悪い、少し落ち着いてくれ。俺なら大丈夫だから」


 アンナは自覚があったのか、すまんと言って大人しくなった。


「しかしシュンが倒れた時は焦ったぞ。外傷はないのにいきなり倒れるもんだから、私はてっきり死んでしまうんじゃないかとヒヤヒヤしたのだ」


 まだ涙の痕を残したアンナが切ない声で言う。

 シュンはアンナの顔に手を添えると、目を見ながら言った。


「心配してくれてありがとう。俺なら大丈夫だから。それよりアンナの方は大丈夫なのか? その体に傷跡とか残ってないか?」


 シュンは恐る恐る聞いた。

 アンナはあの時拷問を受けていたと言っていた。

 もし傷が消えないようなら、もう一度カルメルの首を刎ねたいぐらいだ。

 シュンは自分が激情に駈られているのに気付くと、深呼吸して落ち着きを取り戻した。


「私も大丈夫だ。拷問されたと言っても、そこまでひどい事はされなかった。私はシュンの方が心配だったんだぞ!」


 アンナに言われてどれだけ自分が心配をかけていたか知った。

 シュンはアンナを抱き寄せると、力強く抱きしめた。


「────ッ!! い、いきなりどうしたのだっ!?」


 同様したアンナは、顔を赤くしながらわたわたと慌てふためいた。

 まさかシュンから抱きしめられると思っていなかったため、アンナはどうしていいかわからなかった。


「いきなりごめん……でも今だけはもう少しこのままでいさせてくれ」


 シュンはアンナの耳元で喋ると、抱きしめる力を一層強めた。

 アンナは借りてきた猫のように、されるがままになっていた。

 でも不思議と嫌な気分ではないなと思った。


 どれくらいそうしていただろう……シュンはありがとうと言って、アンナを離した。

 アンナは名残惜しそうな顔をしていたが、シュンに悟られる事なく、笑顔でシュンを見つめていた。


「これからアンナはどうするんだ? とゆうか皆の姿が見えないんだが」


「私はこれから宴に参加しなければならない。それとジンとフィアナはそれぞれどこかに行ってしまった。今は一人になりたいのかもしれないな」


「そうか……じゃあ俺も宴に参加するかな。アンナ……一緒に行かないか?」


「もちろんっ!!」


 アンナは輝くような笑顔で答えると、シュンの手を取った。

 二人はゆっくりと外へ出て、それから宴の中心へと歩いて行くのだった。



 ────宴も終盤に差し掛かり、名残惜しい雰囲気を出している時、シュンはゴードンに話しかけられた。

 久しぶりに見るゴードンは、元気そのものだった。

 豪快に笑いながらシュンに酒を進めると、自身もガブガブ酒を煽る。

 どんだけ酒に強いんだと思いながらも、シュンもせっかくなので一口飲んでみる。

 以外とおいしかった。久しく酒など飲んでいなかったが、久しぶりに飲む酒の味は、格別だった。

 ゴードンはちょっと付いてきてくれと言うと、シュンを裏路地まで引っ張って行った。


 裏路地は当然誰もおらず、近くで宴が行われているとは思えない程静かだった。

 裏路地に着いた二人は、どちらからともなく話かける。


「シュンよ、この度は姫様を守ってくれて感謝する。約束通り後日報酬金は支払われるだろう」


「ありがとう。そういえば最初はそんな話だったよな。いろいろありすぎたせいで、何のために護衛なんかやってるのか忘れてたよ」


 シュンは苦笑しながらゴードンに言った。

 そうだった……最初は頼まれて護衛をやっていたんだ。

 俺はいつから自分自身の意志でこの旅を続けていただろうか。

 今となってはどうでもいいことだが、ふと考えてみると、もしかしたら最初からかもしれないなと思うのだった。

 依頼されて始めた護衛だったが、案外悪くなかったな。

 シュンは旅を思い返しながら、優しい笑みを浮かべていた。

 それを見たゴードンも、優しい眼差しでシュンを見つめていた。


「そうかそうか……それでものは相談なんだが、良ければこれからも姫様の護衛をしてもらえんかの?」


 ゴードンがいきなり突拍子もない事を言うので、シュンは驚いた。

 いきなりすぎて、すぐに言葉を返せなかったくらいだ。


「ちょ、ちょっと待ってくれ。それは俺に騎士団に入れと言う事か?」


「まあ騎士団に入らなくてもよいのだ。姫様の傍で守ってくれればそれで……どうだろう? 嫌か?」


「いきなりすぎてな……少し考えさせてもらってもいいかな?」


「それはもちろん構わん。いい返事を期待しておるよ。それじゃ宴を最後まで楽しんでくれ」


 去り際にそう言うと、ゴードンはどこかへと行ってしまった。


 ────まさかいきなりそんな話になると思っていなかったから、シュンはすぐに返事ができなかった。


 本心ではもちろん護衛を続けてもいいと思っていた。

 それにシュンはたぶんアンナに惹かれている自分に気付いてもいた。

 だから傍にいれるならそれは嬉しい。


 ────けど、シュンはただの傭兵だった。


 そんな素性も知れない人間が、本当に傍で守っていてもいいのだろうか?

 皆は納得するだろうか?


 シュンはそんな疑心暗鬼に囚われていた。

 正直自分には分不相応だとも思う。

 たぶん今は考えても答えが出ないだろう……それならこの宴を最後まで楽しもう。

 シュンは裏路地から出て、アンナがいる場所へと戻って行った。



 宴も大団円のまま終わり、後は片づけをして終わりとなった時に、やっとジンとフィアナが戻ってきた。


「ジン! フィアナ! 遅かったじゃないか。どこにいたんだよ?」


「悪いな。ちょっと一人になりたくてよ」


「私もちょっと一人になりたくて、夜風に当たってたわ」


 ジンとフィアナは、心なしか元気がないように見える。

 何か思い悩んでいるようにも感じられた。


「二人共大丈夫か? なんか悩んでるなら言ってくれよ? ここまで旅した仲間なんだしさ」


 シュンが気を使って二人に言ったが、二人は微笑してはぐらかすだけだった。

 それから片づけを終えたシュン達は、それぞれ部屋に戻って眠った。



 翌日、まだ朝日が顔を出さない内にシュンは目覚めてしまった。

 最近よく眠っているから目が冴えてしまったのかもしれない。

 シュンは部屋から外に出て、広場まで歩いて行った。

 まだ誰も起きておらず、静かな時間が流れる。

 シュンは腕をグッと伸ばすと、体の疲れを伸ばすように反る。

 少し目が覚めてきたせいか、昨日のゴードンに言われた話が頭の中を廻り続けていた。


「どうしようか。正直本心ではやりたいと思っている。でも本当に俺でいいのだろうか……」


 シュンが独り言を言っていると、背後から足音が聞こえてきた。

 振り返ると、アンナがパジャマ姿で歩いて来る所だった。

 アンナはシュンの隣に腰かけると、無言で肩を寄せてきた。


「今日はこれから正式に、私の女王戴冠式が行われるのじゃ。シュンも見に来てくれるかの?」


「もちろんだよ。アンナの晴れ舞台なんだ、身に行かない訳ないだろ?」


 シュンは不敵に笑うとアンナに向かって笑いかけた。

 アンナも笑うと、二人して大声で笑った。

 朝の誰もいない広場に、二人の笑い声だけが響いていた……。


 それから数時間後、いよいよアンナの戴冠式が目前に迫った時、ジンとフィアナもやってきた。


「よおこれから戴冠式なんだって? 一緒に行こうぜ」


「なんで私が行かなきゃならないのよ。私はまだ女王になってないのに……」


 ジンは笑顔で、フィアナは嫌々出席する形で、三人揃って会場へと向かう。

 会場は広く、アクアホルンの全国民が参加できるんじゃないかと思える程大きい。

 会場には既にたくさんの観客が詰めかけており、今か今かと待ちわびている様子だった。

 会場内では食べ物も販売されており、皆色とりどりの食べ物片手に参加している。

 シュン達も何か食べようとしたが、ジンとフィアナはいらないと言うので、シュンも買わずにそのまま参加する。


 しばらく待っていると、円形の大きなステージの真ん中に、アンナが進み出てきた。

 頭には綺麗なティアラを乗せて、純白のドレスを身にまとっている。

 シュンはしばし時を奪われていた。

 素直に綺麗だと思った。


 すると横にいたジンが茶化してくる。


「なんだなんだ? 見惚れてんのか?」


「ばっ! 見惚れて何ていないっ! ただアンナが普段と違う恰好してるから、アンナだって気付かなかっただけだ!」


「左様ですか。まあこれで見納めになるかもしれないんだ。好きなだけ見ておくんだな」


 ジンは茶化しながらもこちらを心配してくれているのだろう。

 ジンの気遣いが嬉しかった。


 するとアンナが舞台に立ち、演説を始めた。

 観客は静かになり、皆アンナの言葉に耳を傾ける。


「みなさん、こんにちわ。この度私、アンナ・バシリス・ホルンはこのアクアホルンの女王となりました。これも皆さんのお力添えのおかげです」


 一旦言葉を切ると、会場内は大歓声に包まれた。

 女王様万歳だの、アンナ様綺麗だのと至る所から歓声が響く。

 アンナがどれだけ国民に慕われているかが覗える一幕だった。


「私はこれからこの国をもう一度立て直すため、全力で頑張っていきます! どうか皆さんも付いてきてください! そうすればこの国は、より一層繁栄するでしょう!」


 わあーっと歓声が更に大きくなる。

 もう今やアンナは女王として、初めての一歩を踏み出したのだろう。

 興奮冷めやらぬまま、アンナは言った。


「ここで私と一緒にこの国を救ってくれた、英雄を紹介したいと思う! 皆、舞台に上がってくれっ!」


 まさかこんな紹介があるとは思っていなかった面々は、マヌケな顔で硬直していた。


「ん? どうしたのじゃ? シュンとジンとフィアナよ。早くこちらに来ぬか」


 そんな事おかまいなしでアンナが急かしてくる。

 渋々三人は舞台まで歩いて行った。

 階段を登りアンナのいる舞台中央まで進んで行くと、歓声と拍手が巻き起こった。


「さて、みなも知っているだろうが、私から改めて紹介させてもらおう! まず私の護衛役として数々の苦難を共にした、傭兵のシュンじゃ!」


 紹介されたシュンは、照れからか嫌そうな顔をしながら手を挙げた。

 するとまた歓声が起こる。

 シュンは居心地悪そうにしながらも、内心では少し嬉しかった。

 まさかアンナが紹介してくれると思っていなかったのと、こんなに喜ばれるとは思っていなかったのだ。


「続いて【フレアランド】から仲間になってくれた、こちらも傭兵のジンだ!」


 ジンはニヒルな笑顔を浮かべながら、ノリノリで手を振っていた。


「最後に【スノーゲーテ】の姫騎士、フィアナじゃ! 彼女は姫騎士という立場ながら、私達に力を貸してくれた恩人でもある。盛大に拍手してくれっ!」


 アンナが言うと、今日一番じゃないかと思うくらいの拍手喝采が巻き起こった。

 フィアナは恥ずかしくなり、俯いてしまったが、赤い顔のまま前を見ると、堂々と手を振った。

 観客もそれに応え、大いに祝福と感謝の言葉を述べる。


 一旦会場の熱気が静まるのを待つと、アンナは再び喋り始めた。


「この三人の仲間と私は、いろんな所へ行き、そして最終的には祖国を取り戻す事に成功した。今こうして戴冠式ができるのも、全て仲間のおかげじゃ。そして私は必ずやこの国を繁栄と平和の国に導いて行くつもりじゃっ! だから皆も私に付いてきて欲しいっ!」


 アンナが最後の言葉を喋ると、大歓声の中戴冠式は幕を閉じた。


 ────戴冠式が終わり、控室に戻ったアンナは、仲間達と談笑していた。


「これから皆はどうするつもりなのじゃ?」


 アンナは一番聞きたかった事を聞いた。


「俺は【フレアランド】に戻って、また傭兵稼業に戻るつもりだ」


「そうか。ジンも暇が合ったら、ぜひアクアホルンに遊びに来てほしい。この国は、ジンを歓迎するぞ」


 アンナはジンとの別れを惜しむように、軽く抱き合った。

 二人は最後のお別れを言うと、ジンはじゃあなと言って去って行った。


「フィアナはどうするのじゃ?」


「私は【スノーゲーテ】の姫騎士よ。また戻って姫騎士としての職務があるわ。だから今までと何も変わらないかしらね」


「そうだったな……フィアナとも別れると寂しくなるな。フィアナもいつでも遊びに来てくるのじゃぞ。私は待っているからな」


「暇があればね……それじゃ私も行くわ」


 フィアナはバイバイと呟くと、静かに去って行った。

 最後にシュンの方を見ていたが、シュンは視線に気付かなかった。

 フィアナは憂いのある顔をすると、ドアを閉めて歩き去って行った。


 あとはシュンだけになってしまった。

 この広い部屋に二人だけだと寂しい感じがするな。

 最後までシュンが残ったのは、アンナに大事な話があるからだった。

 シュンはアンナへと切り出す。


「実は……ゴードンからアンナの護衛を続けて欲しいと頼まれていたんだ。それでその事について悩んでいたんだが……」


「────ッ! そうだったのか……それで答えは出たのか?」


 アンナは不安げな瞳でシュンを見つめる。

 シュンの瞳からは、気持ちは読み取れない。

 アンナはシュンが答える何秒間が、何時間にも感じられた。

 やがてシュンは口を開くと、アンナに告げた。


「俺は……この話を受けようと思う」


 そう言った瞬間、アンナが抱きついてきた。


「────ッ!!」


 声にならない嗚咽を漏らしながら、涙を流しながらアンナはシュンへと抱きつく。

 そんなアンナをシュンは強く抱きしめた。

 二人は時間の立つのを忘れて、しばらく抱き締め合っていた。

 どれぐらい時間が立っただろう、どちらからともなく離れると、お互い顔を赤くしながら照れたように笑った。


「よかったっ! シュンが私の護衛をしてくれるなら私は安全だなっ! これからも宜しく頼むぞ!」


 アンナは太陽にも負けないくらいの笑顔で言った。

 シュンは穏やかな笑みを浮かべると、手を前に差し出す。

 アンナはシュンの手を取り、二人は手を繋ぎ合った。

 ゆっくりと歩き出す二人の足取りは軽かった。


 たぶんこれからどんな困難があろうと、この二人なら超えて行けるだろう。

 太陽が一際輝くと、二人の影を確かに繋いだ。

 まるで寄り添う影が、この先の未来を暗示しているかのようだった……。


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