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川辺の祭  作者: nats_show
憑霊
28/84

m05-1


あなたと歩いた道はいつもあなたが先頭で、

私はどこへ行くのかも判らずにただ後をついていました。

あなたは何を問われても、ただ奥へ行くとしか言いませんでした。


随分長いこと歩いて、ようやく辿りついた川の合流点で、

私たちは束の間の休息を取ることができました。


田舎育ちで子供のようなあなたは、

そんな店に入ったこともないのに、

それを悟られるのが嫌で、何でも知ってるふりをしていました。

だけど、スパゲッティを前にして、

あなたはただじっと見つめるだけでしたね。








フォークの使い方も知らないあなたを笑ったけど、

あなたはそれを恨んでいたのでしょうか。


あなたはいつも私に遅れて来るので、

そんな薄情な人だから何も知らないんだ、と私は言いました。

それを聞いたあなたは、ただ笑っていただけですよね。









先頭を走っていたあなたが突然消えた時

私は「ああ、これで元来た道を戻らなきゃいけないんだ」と

ただそれが悲しくなりました。

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