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川辺の祭  作者: nats_show
憑霊
25/84

p5

 何も変わらない、そんな毎日が続いていても、いつか季節は変わっているのです。

 だけど、昨日と今日の境目を、私は知ることができません。

 そして、いつになれば夏を迎えるのかも、すっかり忘れてしまいました。



 子供の頃、お母さんに教えてもらった昔話では、海の彼方には不思議な常世の国があるんだそうです。

 浦島太郎の話も聞きました。海の底にあるという国はとても楽しそうで、だけど歳は取りたくないと、ずっと思っていました。

 もちろんそれは子供の頃の話。

 どこまでも水平な海は、いくら眺めても何一つ見えないままで、やがてお母さんも話してくれなくなり、私も忘れてしまいました。





 今なら、逆らえるはずのないものにすら、私は逆らうことができます。

 本当は誰も逆らいたくなんてないのに。


 ただ、見えない何かに引っ張られているだけ、なのです。







 水の底と空はつながっていると聞いたことがあります。

 それは伝説だったのでしょうか。

 それとも、未来を予言した言葉だったのでしょうか。

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