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自虐
「どうする?」
『何を?』
「いや、何でもいいんだけど」
『あぁ、そう。』
「何かある?」
『いや、何も』
「そうか。なら創ろう」
『何を?』
「噺を」
『どんな?』
「今まで自分が行ってみたいと渇望していた世界さ」
『それで、主人公は?』
「彼等さ」
『君は?』
「脇役さ」
『そうかい。その時点で主人公と大差ないだろうけど』
「まぁ、語り部だからな」
『じゃあ、また。終わったら聞かせてくれよ』
「終わればね。まぁ、終わらせるように努力はするよ」