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茅夏・大学一年

タイムカプセルにはその時の記憶や思い出や感情やらが全て封じ込められている。僕らが忘れかけている甘酸っぱい記憶も、苦い思い出も、あの時は知らなかったあの感情も。

僕らはそれを再び開いた時、何を思うか。

僕らは全て忘れたまま大人になる。

「茅夏ってやっぱりあの時×××××よね」

夢の中の彼女は目を伏せながら静かにそう言った。うまく聞き取れなかったのに、私の背中には冷や汗が出てきて止まらない。心臓がバクバクして吐きそうになり、彼女の冷ややかで呆れたような顔を見ながら倒れる。そこで目が覚めた。後味の悪い夢を、体の奥底に流し込むイメージで水道水をがぶ飲みする。

私、川本茅夏は今日、中三の時に埋めたタイムカプセルを掘り起こしに行く。

クラスメイトで親友でもあった、三好和歌永と筒井奏汰と一緒に。


ふと、つい最近管理の行き届いていない自分の部屋から掘り出した卒業アルバムに目をやる。

開かれたページには、一枚の写真が挟まっていた。



二人と出会ったのは中学二年生の頃、雪が降る季節だった。

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