7話 冒険者ギルド
初めて小説を書いていきます!拙い文章ですが満足していただけるととてもうれしいです!
指摘等ありましたらコメント欄にお願いします!
冒険者ギルドとはならず者が合法的にお金を稼ぐ場所である
ペリジアの冒険者ギルドは世界の縮図だ
魔王軍幹部に致命傷を与えた猛者から昨日登録した新人まで集まる
酒場も併設しておりそこでは、外で汗をかいて働く労働者をつまみにしながら
自分は昼から酒を飲める身分だという優越感に浸っているもので溢れている
腕相撲で酒のおごるおごられるを決めたり、ギャンブルに命を賭けて挑む者
酔っぱらって「自分こそが魔王だ」と皆に喧伝する幸せ者などで賑わっている
そんな悪い大人が集まるギルドに3人の子供が入る
一人目の白い髪のガキは有名だ、名をクミン
存在しない盗賊を名乗りパーティーを組みたがらない変わった奴だ
しかし残り二人は見たことのない顔だ、そんな3人に1人の男が野次を飛ばす
「おい!ここは冒険者ギルドだぞ!託児所は右隣りだ間違えるな!」
皆一斉に笑い出し、一本取ったものは優越感に浸る
「おい!ここは学校じゃねえ!学べるのは娼婦の値切り方くらいだぜ!」
笑い声はやまず、さっきより強くなる
「おい、クミン!男なんか連れてどうした!ダンジョンで心中しに行くのか?」
一人の男がそういうと笑い声はピタリと止まった、盛大に滑ってしまったのだ
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え?今のも少し面白かったと思うが
つくづくこの世界の価値観の違いに悩まされる
まあいい、冒険者からの視線がすこし気になるがギルド職員の元へ行く
「冒険者登録をしたいのですが」
受付の人の顔を見る、とてもお美しいご尊顔だ、俺はかわいい顔の方が好きだが
そんなことがどうでもよくなるくらい、目が引き込まれる美人だ
「初めての登録となりますとFランクからになります、職業はどうしますか?」
俺はここだと思った、ここで魔法使いであることを宣伝して強いパーティーに入れてもらい
大金を楽に稼ぐのだ、あの時ああは言ったが妹を冒険者にはしたくない
カミルスは変な顔をした、彼からしたらキメ顔のつもりらしいが
どう見たって睨めっこの最終兵器にしか見えない
そんな顔で息を大きく吸って大きな声で言った
「魔法使いでお願いします!」
皆どこか納得いかないような顔をする、疑問の顔だ
そりゃそうだ、魔法使いも存在しないのだから
「ぷっ」
「クスッ、、ハハッ」
少しの間があった後皆盛大に笑い出した
何せ一匹オオカミを気取っているガキが男を連れてきたと思ったら
そいつは魔法使いになりたいと言ったのだ。二人そろってとんだ幸せ者だ
伝説でしか聞いたことがない職業、こんなの狙ってるとしか思えない
クミンは飽きれ、レジーネは恥ずかしそうな顔でその場でうずくまる
「ま、魔法使いですか、、一応あるんですけど本当にそれでいいんですか?」
「構いません」
俺がカウンターで受付の人とやり取りをしていると
クミンが割り込んて焦った口調で言ってきた
「だめよ、魔法使いで登録しないで!」
「あっ、すみません!もう登録してしましました!」
「ああっ、もう」
受付の人クミンが何か言う前に厚紙にスタンプを押した
そうすると文字が光って俺に渡してきた。登録完了と言うことだろう
俺が冒険者カードを受け取るとクミンが俺とレジーネの手を連れて
まだ笑い声がこだまする冒険者ギルドを後にした
「あんた、なんのつもりよ」
「何が?」
「あんたは剣士って言ったじゃない!」
クミンが怒る、いつもどこかダルそうな顔をしていたクミンが
目を大きく開いて前のめりになりながら、俺に罵声を浴びせてくる
「俺は剣士なんかむりだよ、魔法使えるんだしいいだろ?」
「バカ言ってんじゃないわよ!仮に魔法が使えたとしても!私は中衛であんたと妹は後衛になるのよ!誰が前衛で私たちを守るってのよ!」
「そんなの、誰か新しく募集したらいいじゃないか!」
「嫌よ、そんなの」
彼女はさっきまで怒っていた口調が変わり、どこか納得いかない様な顔をして言う
「なんでよ」
「誰かと組むのは嫌なの」
「分け前が減るからか?」
「そんなんじゃないわ、、」
さっきからクミンの心情がわからない
自分は会話は苦手だけど察しは上手い、、
と思っていたがどうも彼女の本音が見えない
「じゃあなんで俺たちと組んだの?」
「お金の回収のため、、」
「いいよ、さっきの変態の口止め料があるからそれで、、」
「ちがう!」
肩を震わせて涙目になって俺に訴えかけてくる
街中の人が何事かとこちらを見てくる視線がすこし痛い
彼女は少し考えた、少しの間があった後口を開いた
「一人、、一人ならいいわ」
「剣士を一人、それでいい?」
クミンは無言で頷く、パーティー解散の危機だったがなんとかなりそうだ
「わかった、今日はもう遅いしまた明日探そう」
「わかったわ、ありがとう」
クミンはそう言って宿へと案内し始めてくれた
今日は色々と起こり続けて疲れた。今日はゆっくり休もう