3話 狩り
初めて小説を書いていきます!拙い文章ですが満足していただけるととてもうれしいです!
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そこから行く当てもないため、近くの街を目指すことを決めた
お父さんの言ってたことが正しければそこに冒険者ギルドがあるはず、12歳の僕が一人で生きる手段はそう多くない、真っ当な生き方をするのならば冒険者として命を賭して戦うか、奴隷としてコキ使われるかしかない。
「お兄ちゃん、歩き疲れたよぉ」
「んじゃあ、休憩にしよう」
そう言って俺は道の近くにある小川沿いの岩に座った、村から離れて3日、食料も底を着きかけている
「もう、あのピクルスを食べるしか無いかもしれない、、、」
そう言うと彼女は嫌な顔をしながらも息を飲み覚悟を決めた顔をする
うちの母さんが作った漬物は兵器だ、どんな竜だってドラゴンでも魔王でも倒せるくらいにはとてもまずい、そのくせ量は多いし瓶だから結構重い。まったくこれを盗まなかったオークは勘が鋭いのかもしれない
皮袋へ水を入れている時、一台の馬車がピタリと止まった
「あんたら、こんなとこで何してるんだ?」
「近くの街に行こうと思ってて」
「ああ、ペリジアの事かい?俺たちもそこへ向かおうとしててな、乗ってくかい?」
妹はうれしそうな顔をしながら即答で「はい」と答えて岩から立ち上がった
俺ははだしのまま急いで二人の元へ駆けつけて言った
「いくらですか?」
「え?いやあ、子供からお金なんて取らないよ、みっともない」
「なら結構です、どうぞ行ってください」
「え?でもお兄ちゃ、、」
「早く行ってください!」
しかし馬車に乗っていた男は引き下がらず妹の手を取って甘い言葉をかけてくる
「ここから歩いて5日だぞ?そんな小さい子供二人で行ける距離じゃないぞ」
「問題ないです」
俺はそういって男の手を払って妹の前に立ちはだかった、そうすると馬車に乗っていた男二人がぞろぞろと降りてきた
俺はやばいと思って何かないかと周りを見る、左側を見ると畑があって種まきで忙しく作業をしている農民が沢山いた。そこで俺は閃いた、そして思いっきり息を吸ってから叫んだ
「助けて~!集団ストーカーに追われています!!」
「はぁ?俺たちは初対面だろ、、?」
おっと間違えた、しかし意図は確実に伝わっただろう
成功だ、農民がこちらを見ている、部外者を見る冷たい目だ、俺は二発目をかまそうとしたとき男たちが急いで馬車に乗っていく
「あ、おいまて!置いてってるぞ!待て!」
ゴロン
剣を落として乗り遅れた男が走りながら馬車を追いかける、実に滑稽だ、こっちを向いていた農民たちも笑っている
「レジーネ、さっきのは人攫いだ、気を付けるように」
「ごめんなさい、お兄ちゃん」
「今度からは勝手に一人で行動しちゃダメだぞ!」
「うん、わかった!」
「っておっと、これは貰っていこう」
盗賊が落とした剣を拝借した。まあ脅迫した罰と考えればいいだろう
この世界はかなりケチだ、知らない人に無料で馬車に乗せるなんて事はあり得ない、とてもやさしい神様と考えるより騙そうとしている悪党と考えるのが自然だ、妹もこの件を起にもうちょっと慎重に動いてくれると助かるのだが、、
その日の夜、道から離れた森の中で火を起こす
ここは冬になれば雪が降るそれなりに寒い地域、春でも夜は火に当たってないとガタガタと震えてしまうくらいには寒い地域だ
「お兄ちゃん、お腹空いたよ、、」
俺はおもむろに鞘から剣を抜いて妹の方を見る
明日、狩りをしよう、ウサギを追いかけるのは無理かもしれないけどイノシシならこっちに突進してきたところを避けて一撃、とかなら仕留められるかもしれない、昔見たテレビで『イノシシの突進は骨折するくらい危険だけど一度突進したら進路変更ができない』というのを思い出した。あれなら行ける
「お兄ちゃん、やめて、、私は美味しくないよ?」
そういって妹は倒れた木から立って後ずさりする
「まてまて、勘違いするな!明日狩りをしようと思ってな?剣の刃こぼれを見ていたんだ、、、」
言い訳がましく思ったのか妹は後退をやめない、俺は仕方なく剣を鞘にしまい地面に置いた
そうすると妹はホッと息をついて元居たところへと戻る
「明日も少し歩くかもしれないから今日はもう寝なさい」
「はーい」
そういって俺たちは寝袋に体を収める
明日は頑張ろう、明日狩りに失敗したら悲惨な結果しか残らないからな
翌日、俺たちは森へと赴き、剣を抜いて回りに気を配りながら進んだ
たくさんの色をした小鳥が空腹で彷徨う俺たちを安全地帯からあざ笑う
「水の流れる音がする」
そう言って左に曲がった時、獣の鳴き声がした
「ブーーーー」
イノシシだ、ターゲットは俺、ヤツの目を見つめながら後ずさりして後ろが木のになるように立ち回った。
「来た!」
イノシシが雄たけびを上げながらこちらへと突進してくる、俺はギリギリまで引き付ける
「今だ!」
俺は左に避けてイノシシは木に激突する、俺はそこの無防備な横腹に剣を思いきり刺した
「ブヒィィィ、、、」
俺は剣を抜いてもう一回剣を振り上げてとどめを刺した
「お、お兄ちゃん、、、」
俺がイノシシの解体方法で苦戦している時妹は震えた声で何かを見ている
立ち上がって妹の目線に合わせる、とそこには真っ赤な目で見つめる魔獣が居た