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13話 帰還

俺達4人は廃村を後にしてギルドへと徒歩で帰る


「なあ、この道ってほんと馬車通らねえよな」

「お兄ちゃん足疲れた...」

「そっか、ほら乗って」


俺はそう言うとしゃがんで手を後ろに回し

『おぶってあげる』と言わんばかりの体制を取る


「やだ、子供っぽいじゃん」

「まだまだかわいい子供じゃん」

「このっ!」


レジーネは俺の頭を叩いた後、怒った顔をしてそのまま歩いていく

そういう意地っ張りなところもかわいいんだよなあ

そうしてしばらくしていると日が落ちていく


「こりゃ今日中にペリシアには着かねえぞ」

「仕方ないわ、ここで野営しましょ」


そういって俺達は街道から外れた森の中で焚火を起こす

俺が魔法で焚き木に火を付けた時、クラッソスが興味深そうに見つめる


「なあ、やっぱ使えるのか?魔法」

「ああ、一応使えるな」

「すごいな、俺のパーティーに欲しいな...」

「ん?パーティーは全滅したんじゃ...」


俺がそう言うとクラッソスは気まずい顔をして目を泳がせる

地雷を踏んでしまったか?


「実は、あれは別のパーティーに入れて貰ったんだ」

「ん?どういう事?」

「使徒の討伐報酬に目がくらんで、無理やり入れて貰ったってとこかしら」


クミンの予想をクラッソスへ言う、そうすると彼はさらに目を泳がせる

図星を突かれたのだろう

クミンとレジーネが肉を切って料理してくれている傍らでクラッソスと話す


「そうだ、無理やり入れて貰ったんだ、そうしたら俺以外全滅、笑えるよな」

「そんなことない、お前だって最善を尽くしたんだろ?」

「ああ、そうだな。ま、まあなんだ、助かったな、礼を言う」


クラッソスはそう言って下を向いて何も言わなくなってしまった

気まずい空気が流れる傍ら、いい匂いがする。料理ができたらしい


「ご飯食べて元気出そうぜ?」

「ああ、ありがとう」


あの魔族の使徒の肉といくつかの野菜が入った水煮、あの怪物を思い出すと...

やめよう、俺はおそるおそるスープを飲んでみる

鶏だしみたいな味のベースに野菜の味もしっかり入ってる、これは...


「なんだこれ、旨っ!」

「良かった!クミンさんに教えてもらったんだ!」

「クミン!すごいこれ美味しいよ!」


俺がそう言うとクミンは冷たく『そりゃどうも』とだけ呟く

クラッソスも続いてこの料理をべた褒めする

そうすると彼女も褒められるのがうれしかったのか

下を向き水煮を見つめて笑顔になる


次は怪物の肉、行ってみるか

なあに出汁は完璧だったんだ問題ないだろ、俺は肉を口に運び食べる

クラッソスも食べるが思うことは同じらしい


「なんというか...」

「変な触感だな」


肉自体はそこまで不味いわけではないが美味しくはない

触感もゴムみたいであまり良い物ではない

やっぱどこの世界でも牛豚鶏が一番安定で美味しいのか...少しがっかりだ

ま、これも冒険だ、もっとおいしい肉は絶対にあるはずだ


ー翌日ー


俺達はギルドへと着いた、結局馬車は捕まえられなかったので足がパンパンだ

俺達はドアを開けると酒場の野郎ともからの視線を集める

しかし奴らは先日みたいな歓迎は一切せず俺達を見たらすぐに視線を逸らして

ひそひそと小さい声での会話で盛り上がる


クラッソスは悔しい顔をしながら『酒場で待っててくれ』とだけ言って

職員の元へと向かった、しばらくしていると彼が満杯の袋をもって現れた


「待たせたな、結構な額になった」


そういって彼は机の上に貨幣を並べる

ざっと2万デナリウスといったところだ

宿一泊で40デナリウス、飯一食が3デナリウスだから

1デナリウス大体100円くらいの価値がある、ってなると200万円か


「金はお前らに全部やる、助けて貰ったしな」

「え?」

「そう、ありがたく貰っとくわ」


クミンはそういって鞄へお金をすべて入れてしまった

貰えるものは貰っとく主義、彼女らしいがもう少し遠慮とかしないのだろうか

しばらくした後クラッソスはどこかへ行こうとしたのを

俺は彼の腕を掴んで引き止めた、老婆との契約はまだだ


「なあクラッソス、俺たちのパーティーに入らないか?」

「え?...」


クラッソスは驚いた顔をしていた。眉間にしわをよせ冷やあせをかいている

でもそういえば彼には元のパーティーがあったと言っていたな

困った、ここで断られると...


「元のパーティーが帰ってくるまで待ってくれないか?」

「お、おうわかった」

「まあなんだ、座れよ」


俺が勧めると彼はおとなしく椅子に座った

まあそうなるよな

にしても元のパーティーって何人なのだろう、3人だったらギリ統合できそうだが

剣士、盗賊、魔法使い、僧侶、なんてバランスの良いパーティーなんだ


その後他愛のない話をしていると、クラッソスがドアの方を見る

すると立ち上がって手を振る、お仲間が来たのだろう

しかしすぐにやめてまた座って暗い顔をしてしまった

俺もドアの方へ目をやると一人の女性がいてこちらへと向かってくる


「ただいま戻りました、クラッソス」

「ほかの皆は?」

「死んだ」

「そうか」


二人は暗い顔をする

とても二人ならパーティー人数的にぴったりだなんて言える空気じゃない

俺は立ち上がって彼女に新しい椅子を引いて座らせる

まずは自己紹介からだ


「俺はカミルス、F級冒険者です」...


各自自己紹介を済ませるとクラッソスの仲間が口を開く


「私の名前はラミ、D級冒険者で槍使いです

 加護は秘密で代償は魂気が使えないことです...」

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