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3-7「ゴブリンたちの生活事情」

【ちょっと待ってください!人間の村を本当に襲うのですか? 】


 俺は驚いて聞き返した後にあの時と同じ反応をしたとしまったと焦るもシャーマンは別に憤慨した様子はなかった。


【仕方がないだろう、ワシらだってリスクのあることはやりたくないがケルベロスのせいでこの森の食料はほとんどつきかけている。もう人間の村を襲うしかないのだ】


 シャーマンは淡々と言う。


 確かに状況を考えるとケルベロスと人間……ケルベロスの恐ろしさを目の当たりにしているであろうここのゴブリンたちからすれば人間のほうを襲った方が良いとなるだろう。シャーマンはあくまで状況から判断しているのだ! ならばこちらにも手がある! !


【それはやめたほうがいいです】


 俺はきっぱりと告げた。


【ほう、それはどうしてだ? 】


 シャーマンが不思議そうに聞き返す。ホブゴブリンはまるでついていけないとばかりに天を仰いでいた。


【実は僕の住んでいたトータスでも同じようにサイクロプスという大きな巨人が住み着いたおかげで食料が減り人間の村を襲うしかない、という結論に辿り着きました】


【ほう? 】


 シャーマンは興味深いというように先を促す。


【そして……僕以外全滅しました】


【なんと! ……だがそれはシャーマンもホブもいなかったというならおかしくはない話だ。ワシらならホブ一人でも殲滅できるだろう】


【いえそれが、困ったことに奴ら人間は1人1人がシャーマンさんのような頭脳を持っていて武器を持っている上に連携をしてくるのです】


【いやそれはない! 先ほどお前が戦っていた人間どもをみていたがあっという間にお前に負けたではないか! 】


 今までやり取りを静観していた俺をここまで連れてきたゴブリンが口を挟む。


【確かに、あの2人は人間としては未熟な方でした。ですが彼らはまだまだゴブリンでいうトータスのボスであった貴方がたのおっしゃるただのゴブリンほどなのです。彼らも同じく成長して1人1人がシャーマン並みの知能を持っています】


【だが、それならパワーで……】


【果たしてそうでしょうか? 例えばこの剣、棍棒よりも破壊力は劣りますが相手を仕留めるとなったら一刺しで敵を倒せます。それにこのバッグ、何とこれ1つで手が塞がらずに幾つもの武器を沢山持ち運べるのです】


【なんと……】


 シャーマンは口をあんぐりと開ける。


【奇しくも人間から持ってきたアイテムはいずれ御覧にいれますが、パワーは劣るとはいえこのような戦術を駆使してくるのです。人間の村を襲うのは本当にケルベロスを倒すよりも簡単なことでしょうか? 】


 俺が最後まで言い終わるのが早いか、シャーマンは唸ってしまった。


【ならば……逆に聞くがケルベロスを倒せるのか? 】


【それを今から確認をしに行きたいのです。場所さえ教えてくださればそこへ行き情報を探りどちらが簡単かの答えを出したいと思います】


 正直、人間の村を襲う気はさらさらないのだがそんな気配を出さないようにさらりと告げる。


【わかった……ここより北東7キロほどだ。そこに奴の住処がある】


【ありがとうございます。それでは行ってまいります! 】


 元気よく返事をした後、俺は北東の方向に走り出す。7キロというとかなりあるからダイヤとの約束までまる1日はあるとはいえ急がなければいけない! かといって地を歩いてモンスターに絡まれても面倒なので木に飛び乗り木々をジャンプして渡った! 念のためと果物がなっている木を見つけたので数個リンゴを取ってバッグの中に収めつつケルベロスの住処に向かった。


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