プロローグ
この話は、異世界に飛ばされた大学生が、ダンジョンを作成して、引きこもり生活を送ろうとする話です。
世界観は、自作「異世界に飛ばされたので、オリキャラと共に生活します。」 ⇒http://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/904356/
と同じ世界としております。
こちらの話は、まったり更新をする予定です。
その日。
その日も、大井戸健司は、大学での面倒な講義が終わった。
中学、高校生の時から基本的に、人に関わるのが好きではなかった。
そのため、自分から決して人に話しかけようともしなかった。
この様な性格なので、外見が格好良ければ、彼女の一人や二人出来るのだろうが、
顔も平々凡々で全体的にボーっとしている、髪は短髪のボサボサ。
気の利いたギャグをかましたり、人並みにスキンシップができるわけでもない。
家庭は中流の一軒家で、特にお金困ったことはないが、お金持ちというほどでもない。
性格は、彼自身が自覚してる通りひねくれているので、彼女が出来るなど夢のまた夢だと考えている。
彼が現在18歳の大学生となったところで、
人と関わりたくないと思ってしまう彼自身の性格は今さら変わりようがなかった。
大学での基本的な講義を受ける内容は、
出席を確認して授業を受けて、
期末テストの点数が良ければ単位を取れるというのが一般的な文系大学生のスタンスだ。
理系の場合は、文系に比べれば圧倒的に課題や研究が多いのだろうから、これには当てはまらないだろうが。
つまるところ、大学では一人でいても特に問題ないので、必然的に一人でいる時間が多いことになる。
彼はそれが余計に顕著となった。
一般的な大学生はどうなのかと聞かれたら、
スマートフォンのアプリなどで連絡を取り合って同じ講義を受けたり、昼飯を食べたりするのが一般的だろう。
彼の場合は、一人で弁当を食べて、一人で講義を受けて、一人で帰る。
当たり前の毎日。
今日も、弁当を食べて、ダラダラと大学で講義を受けて、家に帰り、趣味のゲームを遊んだり好きな本を読む。
そんな毎日ダラダラで、当たり前な生活。
彼にはそれが幸せだった。
しかし――――異世界に飛ばされる。
まさか、自分がそうなるとは思いもよらなかったのだろう。
大学で講義を受けている最中に、それが実行されることになろうとは。
いつの間にか、彼が持っているスマートフォンには一件のメールが届いていた。
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差出人:神様 件名:異世界に飛ばしたよ
「やーやーおめでとう!!君たちは、スマートフォンを持つ人間からランダムで選出された運がいい人間達だ!!very good!!ここは”異世界レナトゥス”、君たちが知っている世界とは違うぞ!ファンタジーで剣と魔法とモンスター、そして”スキル”が使える世界だ!好きなことをして、ほかの誰よりも多くPを稼いでくれ!それでは検討を祈る、by神様 」
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彼、大井戸健司が異世界に飛ばされたと知ったのは、このメールではない。
いつの間にか眼下に映る景色が、見慣れた大学の木製教室のそれではなく、
見渡す限りの草原だったからである。
北海道もかくやというぐらいの圧倒的な景色だったと言えるだろうか、
心地よい風が彼を優しく包んでいる。
遠くの方では巨大なドラゴンが空を飛んでおり、
時折そのドラゴンが吠える「アンギャーーーッ!!」との咆哮が聞こえてくる。
「な、な、な、なんじゃああああああごりゃああああ!!!」
彼は、今後この世界で最も有名な”人見知りダンジョンマスター”となるのだが、
今の彼はまだ知るはずもなかった。
ゆっくりまったり投稿をしようと考えております。 次回更新予定日9/20