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ニックの破滅GO

誤字修正ありがとうございます。オリビアがオリバーに変わっていました。ご指摘ありがとうございました

スカッシュ伯爵邸の執事に部屋へ通された。



アレックスは開口一番にスカッシュ伯爵家に謝罪をした。


「エヴァ嬢、スカッシュ伯爵夫妻、この度はニックが申し訳なかった。ニックも反省しているから、どうか許していただけないだろうか」

深々と頭を下げた。自分の方が爵位が上だがニックの将来が掛かっているので気にしていられない。


「エヴァさん、ニックが馬鹿な事してごめんなさいね。ニックはねただエヴァさんの気を引きたかっただけなのよ。本当は婚約破棄なんてしたくないのよ、ねぇニック」


オリビアは軽く謝罪した。


アレックスは息子が本当に悪いと思っているが、オリビアはニックがいつものイタズラ心で婚約破棄をしたと本気で思っている。


「エヴァ、少しは俺が悪かった!だから機嫌を直せ。婚約破棄は冗談だからな。お前も俺の気を引きたいから了承したのだろ!!だからこの話は終わりにしよう。あとは、俺達の結婚式の日取りを決めよう!ふふふ、盛大にやろうではないか!」


ニックもオリビアのように軽く謝罪した。全然反省の色が見えない。


「「「はぁ!?」」」


(何で驚いてるんだ!これはエヴァが私に気を引きたい為に起こした婚約破棄騒動だろ?スカッシュ伯爵夫妻だってわかってるはずなのに。おかしいな?)


「あらぁ?ニックちゃん、そんなに早く結婚したいのね!ニックもエヴァさんも両思いだものね」

 

(やはり母さんはわかってるね!そうだよ!今日は早く結婚する為にスカッシュ伯爵邸に来たんだから。婚約破棄騒動なんて茶番なんだぞ。あれ??エヴァと伯爵夫妻の様子が変だぞ!)


昔からオリバーの頭の中はお花畑。このオリビアがニックの性格を歪めたのだ。


「この、馬鹿者!あれほどエヴァ嬢に誠意をもって謝れといっただろ!オリビア!お前がニックを、甘やかすからこんな愚息に育ったんだぞ!早く頭を付けて謝れ」


ガッとニックの頭を掴み、床にニックの頭を付けた!ゴンっと音がしたからニックのおでこは赤くなっているだろう。


「何をするんですか?父さん!もう謝ったではないですか。これは私への侮辱ですよ!なぜ格下の家に頭を下げないといけないのだ〜!」


「そうよ!ニックがかわいそうじゃない。ニックにはもっといい所に婿にいけるのに、格下の爵位が継げるから私は了承したのよ!」


「全ての元凶はお前か!!勘違いしてるようだが、私からレイモンドに婚約の願いに出たんだ。優秀なエヴァ嬢なら馬鹿なニックを託せると思って。お前を一緒に連れて来なければよかった」


アレックスは頭を抱えた。アレックスは長男デュークの領主教育に熱心に時間を割いてきた。それでニックをオリビアに任せきりにしたのを今更ながら後悔した。


「ヴェントン侯爵、こんなに馬鹿にされて我が家に入婿に来れると思っているのでしょうか?これは我がスカッシュ伯爵家への侮辱ですよ」


(あれ?父さん何言ってるんだよ!スカッシュ伯爵から婚約の打診がきたんだろ。エヴァが私に惚れているから‥‥じゃないのか‥‥前に父さんが言った事は本当だったのか!!)


バタン!と侍従が勢いよく扉を開けた!


「だ、だ、旦那様!アルベルト公爵様が‥‥訪ねて来ました。お招きしてもよろしいでしょうか?」


「「「「「はぁ!?」」」」」


今度はニック以外の声がハモった!この伯爵家に絶対に訪れない相手がきたのだから。


(誰だ?アルベルト公爵?)



「それは本当か?アルベルト公爵といったら王弟殿下ではないか?」


(王弟だって!何でこの屋敷に来るんだよ)



「はい、そのまさかです!」


「は、早くこちらにお招きしなさい!丁重にだぞ!」


アルベルト王弟殿下はいかなる不正も許さない!彼に目をつけられると言うことは、スカッシュ伯爵家に不正があると証拠を掴んだから来たのだと。だがレイモンドは不正なんて一切していないから頭の中がパニックだ!


(めちゃくちゃ慌ててるな!あのスカッシュ伯爵が右往左往してるよ!ウケる!)



「ほら!!私の思った通り、以前のスカッシュ伯爵家は没落寸前だったけど急に豊かになるんだもの。やっぱり不正をやっていたのね。ふふふ、あなた達、我が侯爵家の後ろ盾がないと潰れちゃうわね!でも大丈夫よ、ニックが次期伯爵になるのだから」



(何!スカッシュ伯爵が不正だと!ふふっ、やはり私が次期伯爵になるしかないな!これからスカッシュ伯爵は没落してしまうかもしれないが私が次期伯爵になるんだから大丈夫だろう。これでエヴァもスカッシュ伯爵も私に文句言えなくなるぞ!ハッハッハッ)


そんな下衆な考えをしてるニックにとうとう天罰が下る時が来た‥‥王弟アルベルトの登場によって。

読んで下さりありがとうございます。

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