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ざまぁされたニック視点

[短編]婚約者が婚約破棄としょっちゅう言うから本当に婚約破棄します。後悔しても遅いですよ。

の婚約破棄されたニック視点です。短編を先に読んでいただければより意味がわかると思います。




ガチャン!ガチャン!と鉄格子を掴んでおもいっきり揺さぶっている者がいる。その名はニック。貴族ではなくなったニックである。


ガチャン!ガチャン!


「何で私が牢に入らなければいけないんだ!私は侯爵令息で次期伯爵だぞ!早くこから出せ!」 


ニックは貴族牢ではなく犯罪者が入る劣悪な環境の牢に入れられている。

スカッシュ伯爵邸から、このまま連れてこられたのだが未だに自分がしでかした事がわかっていないようだ。

もう3日以上騒いでいるが誰も応答する者はいなかった。食事以外は誰も牢の中に入ってこないのだから。

だが‥‥


「煩いなぁ!少しは黙っていられないの!君ずっと騒いでるらしいね!元気良すぎでしょ」


誰もいない筈の牢にニック以外の声が響いた。その声は年若い男とも女とも取れる声だった。


カツーン、カツーン、とニックの目の前まで歩いてきた。


「お、お前誰だよ!気持ち悪い格好しやがって‥‥うゔっ‥‥えっ!も、もしかして‥‥」


ニックは近づいて来た人間を見て驚いてる!それもそのはず、その人間の容姿は異質だったのだ。頭から全身にかけ全て真っ黒い布で覆われていた。そして、ものすごく血生臭かった‥‥



「そうだよ、君がもしかしてって思ってるのが僕だよ。さっきまでの威勢はどこにいっちゃったのかな」


「あっ、あ‥‥‥」


ニックは頭の中がパニックになってしまった。自分の思っていた通りの人間ならニックはこの場で殺されてしまう‥‥本当に王家に仕える暗部の影なら‥‥


王家の暗部といったら、老若男女に恐れられている組織だ。暗部の影に出会ってしまったら必ず殺されてしまうのだ。


「やっと静かになったね。今の状況がやっとわかったかな」


みるみるうちにニックの顔青白くなっていった。


(‥‥嘘だろ!父さんに聞かされた通りなら私はこの場で殺される。そんなの嫌だ!自分は悪いことしていなたいのに!)



「‥‥何でだよ!私は誰も危害を加えていないんだぞ!逆にこっちが殴られたのに何で牢に入れられて影が私の元に来るんだよ!」


怖い暗部の影にニックは思いっきり叫んだ!もう何振り構ってられなくなったのだろう。


「そんなのもわからないの。アルベルト様(王弟)に危害を加えようとしたんだから当たり前だろ。君、頭のネジ二、三本抜けてるんじゃない。あと、もう君だけの問題じゃないんだよ」


「何だよ!問題って」


「君のせいでヴェントン侯爵は引退したよ。いや侯爵じゃないね、男爵だったね。それで君は爵位を剥奪された。もう貴族じゃないから平民だよ」


「‥‥え?」


 ニックは理解が出来ていないようだ。


「‥‥引退?‥‥男爵?‥‥平民?」


(何言ってるんだ!父さんはまだ兄さんに侯爵を継がせないはずなのに‥‥男爵になったのも嘘だ!私が平民?コイツの出鱈目に違いない)


「全然信じてなさそうだね。証明書あるから見てみなよ。はいっ」


影が証明書を牢の隙間から投げ入れた。

 そこにはヴェントン侯爵から男爵に降格され、ニックは貴族から爵位を剥奪されたと記入してあった。王印が押されているから間違いないだろう。


「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ〜っ!」


 ガチャン!ガチャン!ニックは牢の中で再び暴れ回った。


「これをみてもが信じられないなんて本当に馬鹿なんだね。エヴァ様(元婚約者)が言ってた通り『馬鹿は死ななきゃ治らない』」


「あの場に居なかったのに何で知ってるんだよ!」


(確かにエヴァは最後に言ってたけど、あの場には影なんていなかったぞ)


「だって僕、アルベルト様に仕えてる影だよ。側で守ってるに決まってるじゃん!だから一言一句君が言った事は覚えてるよ『‥‥く‥‥っ、エヴァ!俺と婚約破棄しないよな!俺はお前のことが好きなんだよ!見捨てないでくれ!幼い頃から俺の世話してくれたよな!俺のこと好きだったからだろ!俺達まだやり直せるよな』

本当に情けない男だね!プークスクス!ウケるんだけど!ハッハッハッ」


影はお腹を抱えながら笑っている。


「何言ってるんだ!エヴァは私を愛して‥‥‥」


ニックは最後まで言えなかった。最後にエヴァに言われた事を思い出したのだ。

『あなたのことなんて好きになる所ないわよ。いい歳して思考回路は子供のままだし。私の容姿を馬鹿にする、顔を合わす度に婚約破棄。挙げ句には浮気で妊娠させる!?馬鹿じゃないの!もう出来の悪い子の面倒なんてこりごりよ。これ以上私に関わらないで!もう顔も見たくないわ』


「やっとわかったかい。君は今までエヴァ様に行った言葉の暴力に覚えがあるはずだよね。人の容姿を馬鹿にするなんて人として最低。婚約者がいるのに浮気して妊娠させて第二夫人にしろって君の頭の中空っぽでしょ!婿に入るんだから無理だって普通わかるよね!あ、そうか!君普通じゃないもんね。でもね君には感謝してるんだよ」


「えっ!」

(感謝?何言ってるんだ‥‥)


「君のおかげでアルベルト様はやっと運命の相手と結ばれるんだ!ずっと探し続けてやっと見つけたんだ!君があの卒業パーティーで目立ってくれたおかげで気づけたんだよ。

あと君にいい事教えてあげる。エヴァ様は君のこと前から好きじゃないって!政略結婚だから諦めてたらしいよ。次期伯爵になるために自分を押し殺してたんだろうね、可哀想に。でも今はアルベルト様と出会って幸せになってるよ。エヴァ様の運命の相手もアルベルト様だったんだね。ふふっ、今日もアルベルト様はエヴァ様に会いに行ってるんだから!2人はラブラブだね!

だから君には感謝してるんだよ、婚約破棄してくれてありがとう」


ガクン‥‥ニックは膝から崩れ落ちた。もうエヴァはニックから完全に心から離れてしまったんだと、やっと実感したのだ。


そして私はどこで間違ってしまったのだろうか‥‥


読んで下さりありがとうございます。

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