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第19話

第19話


 あの模擬戦から約1ヶ月。俺を含め全員が、フォルダーに入隊して訓練漬けになっていた。基礎となる身体能力向上に向けた訓練の他、想像力(イマジナリー)能力(フェイルノート)をより洗練させる訓練。さらには、1対1から、最大1対3までの1対多を想定した訓練が行われてきた。

 今進行形で、その1対2が行われているわけなんだが、俺が1人側で。正面から飛んでくる花木(はなぎ)の火球を防ぐために壁を生成する。壁に当たる直前、爆発し、周囲に煙をまき散らされ、視界が奪われる。煙を吸い込む前に口と鼻を塞ぎ、呼吸を止める。


「チッ!」

 

 右側からする空気を斬る音で何とか反応し、槍による薙ぎ払いを刀で受け止めると、身体が不自然に横へ吹っ飛ぶ。空中で受け身に備え態勢を整える。


「鬼かよっ?!」


 煙の外に吹っ飛ばされて見上げると、上空には大量の火球が埋め尽くしていた。とっさに構造物を生成し、火球の雨を防ぐ。火球に一瞬意識を取られた隙に天瀬(あませ)の接近を許してしまった。


「そこまで!10分の休憩の後、いつも通り、隊室のA部屋に集まっておけよ」

 

 槍が俺の喉を通過したと同時に、音無(おとなし)の声がシミュレーション室に響く。その声を聞き、その場に腰を下ろして一息入れる。


「きっっつー!」

 

 流石に、1対2はキツイな。結果論にはなるけど、負けの起点になったのは、火球を防いだせいだな。いや、衝撃からして当たってはなかったのか?あれを避けるか、中を掻い潜るなりしてれば勝ち目は、まだあったのか?

 頭の中で、今さっきの模擬戦の反省をする。一区切りついたところで端末に目をやり、時間を確認すれば、出るには良い時間になっていた。端末をポケットにしまい、シミュレーション室を後にして隊室を目指して足を動かす。

 隊室のA室に入ってみれば、粗方はそろっており、残り数人を待つ程度となっていた。開いている席に座って待っていると3分もたたずに全員がそろい、今回の訓練の反省点を洗い出していく。それを終え、いつも通り解散する流れとなった。

 

「今回はここまでとするか。順次解散とする。十分な休息を取るようにしろよ」


 さて、俺も家に戻って夕飯やらの準備をしないとな。確か、今日は2人とも遅かったはずだし、適当なもので済ませるとしよう。


「明石家、花木、天瀬は少し残ってくれ」

 

 この後の夕飯なんかを考えながら帰路につこうとしていると、俺と花木、天瀬が音無に呼び止められた。


「とりあえず座ってくれ」


 とりあえず、座ったのはいいけど、話ってなんだ?というより、この3人が選ばれた理由は?まだ、訓練期間中のはずだ。先生の曰く「半年は、訓練期間で任務には使われないはずだよ」と言っていたが……あの人、かなり適当な所あるからどこまで信用していいやら。


 俺らが座ると、部屋が暗転し、外からの音が完全に遮断された。


 何だこれ。部屋の感じからして、内と外が完全に遮断されているみたいだ。何でわざわざそんな必要が?任務するにしたって、ここまで厳重にすることはない。まだ、入隊したての新兵に機密事項を話すとも思えない。いや、話すにしたってそれは……。


「単刀直入に行こうか。お前ら3人に初仕事が来ている」

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