ギラギラガッシャン
黒と赤の衣装に身を包み
砕け散る夢の破片を纏う
暗闇の中で仁王立つは
にやりとギラつかせた八重歯
闇夜をも切り裂くその声
響け響け
夜明けまで
影に囚われず
腹を切り開くその手
痛みも恐れも乗り越えて
麻痺を神経の逆撫でとする
砕けた残骸の中で
新たな隠し子を見つける
構わずメスで小さい身体を切り裂く
赤い破片が舞い上がり
か弱い悲を込めた鳴き声
響け
響け
夜明けまで
破片の中で
いくつもの中身をすり替えて
替え玉ごと無きにした
黒と赤の衣装に身を包み
砕け散る夢の破片を纏う
暗闇の中で仁王立つは
にやりとギラつかせた八重歯
ガッシャンと奥の方で
甘噛みを覚える




